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2019年2月

2019年2月25日 (月)

THE END………。

 

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何が “THE END” かっていうと、

自分のボクシングライフの終焉ってことで2月18日以降、

今後は一切ボクシングには関わらないってことで………。

 

 

実は今回自分はJBCと協会の両方からある処断を受けることになって、

それは自分に対する無期限乃至は期限付きの出入り禁止処分なんだけど、

その処分内容自体と共にそれが決定されるに至った過程は、

自分にとっては甚だ承服し難いものだったんだわ。

 

 

その会議は2月18日、当日のボクシングが始まる前の5時からの約45分間、

JBCの会議室で開かれたんだけど、

その日の試合を見終えた帰りの電車の中で、

それにしてもメインイベントは壮絶だったなあって思い返しながら、

後日開かれる予定の協会理事会の場で自分の処分が正式決定される前に、

自分は二度とボクシングには関わらないっていう思いが既に固まって、

その日の夜(2/18)のうちにこの日出席してた2名のJBC職員のうちの一人に

電話を入れたんだけど結局話が出来たのは翌日(2/19)の午前中で、

会議に対する自分の感想と共にその旨を伝えたんだよね。

 

同じ日に協会にも4月以降のボックスシートのキャンセルを伝えて、

ボクモバ は翌日の20日に解約手続きを済ませたんだわ。

 

 

ホール内外での計9回のトラブルの現場を見た人はかなりの数に及ぶし、

掴みかかる相手を剥してくれたジム関係者やらボクサーも何人もいて、

およその事情を知ってる人もかなり多いんだけど、

このブログの殆どの読者の方々にとっては寝耳に水だろうから、

ちょっとだけ説明しておくと………。

 

事の発端は去年4月の後楽園ホール内ことで………、

九州から試合をしに来たあるC級ボクサーが判定負けをしたんだけど、

試合後暫くして悔しそうに涙目でリングを見つめてたから、

「またおいでね、僕はいつでもホールにいるからさあ。」

って話しかけたのを2mほど離れたところにいたその相手が、

彼は有名な元プロボクサーで今はあるスポーツ紙に雇われてるんだけどね、

その時は黙って見てたのを40分ほども経った西側通路でいきなり、

「てめえ、このヤロー!」 ってきなり胸ぐらを掴みながら、

「俺が面倒見てるボクサーにいい加減なことを言うんじゃねえ。」

「俺が話してるところに割り込みやがって!」って信じがたい程の激情で、

まともでは無い感じをいきなりモロに出して来て、

その時はホールの係員に剥がして貰ったんだけど、

老人性脳障害を患って抑制が効かなくなってる気の毒な人としか思えなくて、

謝る事由は全く無かったんだけどそれでも収まればいいかってことで、

「自分には全くそんなつもりは無かったけど、

あんたがそう感じたのなら謝りますよ、申し訳なかったです。」

って頭を下げたんだけど、事はそれで終わらなくて、

自分の謝り方が納得いかないってことで、

それ以降10ヶ月間に合計で9回も同じような暴行を働かれたんだわ。

 

で、自分としてはそういうトラブルの相手方と今回同じ俎上に載せられて、

同じ扱いの単なる喧嘩両成敗として扱われたことに対して、     

堪え難い屈辱感と共に途方も無い怒りと失望感を禁じ得なくて、

人と人とが殴り合うスポーツだからこそ、

暴力沙汰には最も敏感であるべき筈なのに相手方の暴行行為と、

自分のその日の物言いの過激さとを天秤にかけてほぼイーブンだって、

同席してた9名のうちの8名がそういう落とし所を見つけて一安心って感じで、

二人の処分に関しては後日の協会理事会で決定しますので、

それじゃあって感じのチャンチャン解散に唖然としてしまったんだわ。

 

大阪でのOPBF戦のトラブル処理に関しては2ヶ月近くもかけたのに、

自分を排除する為の話し合いはたった45分間で終わってしまって、

それも事の次第とか経緯を詳しく確認することもなく、

業界関係者の8人全員に踏み付けにされてしまったんだわ。

 

 

会議の冒頭はJBC職員の、

「このまま放置するといずれは事件に発展する可能性がありますから……。」

っていう実に不可解な言葉から始まったんだけど、

彼等は殴られたり刺されたりしない限りは事件では無いとの認識のようで、

胸ぐらや腕を掴んだだけでも暴行行為ですからって去年11月7日に、

そう言ってた所轄警察署の見解とは最初っから大きな齟齬があったんだわ。

 

 

当日の出席者はJBC2名、協会2名、ホール職員1名と、

相手方の雇い主であるスポーツ紙から2名と相手方本人、

それに自分の計9名だったんだけど、

彼等の言動の一つ一つに自分は終始激しい怒りを禁じ得なかったんだわ。

 

特に協会からの1名の自分に対する敵意はこの日もいきなり度を超えてて、

控え室に出入りしてたことを激しく非難することから始まって、

自分にはボクサーの引き抜きで悪評が立ってるとか、

この日のテーマとは全く別なアプローチから入って来たんだけど、

そう言えば彼は1年ほど前の初対面の時から既に敵意剥き出しでその際も、

何ら事情を確認することもないまま当該相手にやたら突っかかってるって、

どうしてそんなに強気で言い切れるのかって首を傾げたものだったんだわ。

 

その後彼は新聞社側から事件に関する照会があったからだと思うんだけど、

11月21日には今度問題を起こしたら双方共に出入り禁止にするっていう、

文書も送って来てその内容の稚拙さに驚かされたんだけど、

その際も事の発端やその後の経緯に関して全く聴取もしないままで、

この日の会議にあたっても彼は既に満々の予断を持ってたんだよね。

 

 

当該人物の雇用主である新聞社の2名は最後まで一言も発しないまま、

っていうよりそもそも自己紹介さえもしないままで、

当該人物が「1発殴らせろ、このヤロー!」って激昂して立ち上がった際に、

両側から羽交い締めにするのだけがこの日の役目のようだったみたいで、

自分には単なる異常者としか思えないような当該人物を守ろうとしてか、

彼の更なる暴発を恐れてか彼のこれまでの延々の暴行行為に関して、

最後の最後まで一言の謝罪も無かったのが全く理解出来なかったね。

 

 

この日の相手方8名の全員が自分の話し方が相手方を刺激したって、

それを両成敗の唯一の拠り所としてすがったんだけど、

全く謂れのない事に関して10ヶ月に亘って計9回も胸ぐらや腕を掴まれて、

「このヤロー、てめえ!」ってまるでチンピラのように怒鳴られ続けられて、

納得がいかないなら話をしようって何度も言ったのに、

「いい加減な事ばっかり書きやがって! てめえにボクシングを教えてやる、

リングに上がれ! 」って全く訳の分からないことや、

警察を呼ぶなら呼んでみろ!」って凄まれ続けられれば、

最早まともな会話は成り立たないって判断して、

多少荒っぽい言い方にもなる訳で………。

 

 

何れにしても相手方に組する8名の全員は、

日頃から色々なことで首を突っ込んで来た生意気な素人客と、

同じく日頃から処置に困ってた業界の老廃物とを一括して処分出来ることに、

まるで胸をときめかせているかのようだったんだわ。

 

 

2018年4月16日における事の発端から2019年2月19日に至るまで、

今回の事件の経緯は関わった人のことも含めて全てメモに取ってあるから、

偽りなく事細かく実名をもって書き記すことも可能で、

自分に処断を下した側の人間達が匿名のままっていうのも、

実に不公平だと思わないでもないんだけど、

事ここに至って自分の業界に対する失望感と共に、

村社会を脱し切れていない彼等の発想と言動に対する嫌悪感とか、

結局 “村民の村民による村民の為のボクシング” なんだなっていう思いは、

今や拭い難くなってて今更って感じも強いもんで、

ここでは敢えて書かない事に決めたんだわ。

 

 

4月以降のボックシード代の50万円ほどは既に払い込んでるんだけど、

協会側の出入り禁止処分を甘んじて受けるなら返金されるんだろうけど、

今回は払込期日(1/31)を過ぎた後でかつ出入り禁止処分が決定される前の、

糞食らえって感じの自発的な撤退だから、

基本的に協会としては返金義務は無いんだけど、

年金生活者にとっての50万円は少なからずの金額なもんで、

一応話はしてみるけどね………。

 

 

 

 

こんな目に遭わされるならいっそのこと、

以前110番出動を願った際(11/7)に所轄署員が言ってたように、

自撮り写真を提出してサクッと暴行罪で逮捕して貰えば良かったかなあって、

そう思わないでも無いんだけど、

こんな実にクダラナイ馬鹿馬鹿しいことで業界に対して、

良くないイメージを与えるようなことは避けたいとずっと思ってたし、

老い先短そうな相手を追い込むのも可哀想だなって思ったのが正しく仇で、

時期が来れば相手方の熱も冷めるんじゃ無いかって思ってた、

そういう自分の見通しの甘さに今は嘲笑さえしてしまうんだよね。

 

 

 

出席者達は自分の話し方が過激だって非難轟々だったんだけど、

自分にはあの場の議事進行の方が余程荒っぽかったっていう印象で、

今回のような手法で全ての物事を進めてるんなら、

ボクサーや善良な現場関係者達の信頼を失ってしまうだろうし、

いずれは一般ファンの興味をも失わせしめてしまうと思った訳で………。

 

 

それにしてもあの日あの場に集ってた人達は、

例え当日の音声データが公開されても、

それでも議事の進行と結論の正当性に確信を持てるんだろうか、

JBCと協会を相手として原状回復請求と、

名誉毀損に基づく損害賠償請求の民事訴訟を起こされても、

勝訴する自信はあるのかなあ………。

 

 

 

自分を嫌ってる人や業務遂行上排除したがってる人が多くいるっていうのは、

勿論自覚してるんだけど一方では好意的に接してくれてた人達も多くて、

行き合えば挨拶や言葉を交わすボクサーは約300名ほど、

ジムの会長さんは40名くらい、トレーナーさんとかマネジャーさん、

それにボクサーの親御さんとか一般のボクシングファンを加えると、

合計500名ほどにもなるし、

試合翌日のブログには2,000〜3,000ほどのアクセスを頂いていたもんで、

その人達にはある程度の報告をする責務があると思ってるもんで、

今回この文章を書いたんだけど元々は、

マスコミも見に来ず身内以外殆ど誰にも注目されない4回戦の試合を、

それなら自分が見てあげるよって、

そういう気概で始めたブログでもう丸々10年を経てるんだよね。

 

 

今まで話し相手になって下さったり、ブログを読んで下さってた方々には、

ホントにホントにアリガトでしたってことで、

「この次は途中で休憩タイムゲットされずに、

最後まで見て貰えるように絶対頑張りますから。」って言ってくれた君とか、

「今年デビューするんです。」って言いに来てくれた君と君と君、

ホントにゴメンなんだよね。

 

 

それでは、アディオス! アミーゴ!ってことで………。

 

 

2019年2月19日 (火)

後楽園ホール・2月18日

 

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“ぬらりひょんの孫”

 

見るのはこれで3回目ほどになるんだけど、

“千年魔京”シリーズもいよいよ最終局面で決着は頭に入ってるんだけど、

折々に交わされる会話とか其々の衣装や遠景なんかに興味が尽きないんだわ。

 

 

 

 

昨日は試合前に9人ほどである話し合いの場が持たれて、

結果的には自分の今後に大きく影響を及ぼすことになったんだけど、

その件に関しては近々に別稿でってことで………。

 

 

 

 

この日のメニューの中には女子戦が2試合組まれてて、

いつもならスルーするんだけど、

椙元君姉妹とは個人的な知り合いなもんでね………。

 

 

 

 

① 椙元愛君(一力)vs鵜沼絵美君(T&H)……B 4R

デビュー戦の34歳・長野県と、デビュー戦の32歳・東京都。

 

愛君は椙元姉妹のうちの姉さんの方なんだけど、

綺麗に編み上げたドレッドヘアでの登場で、

元婦人警官の鵜沼君と共にこれがデビュー戦。

 

<1R>

開始15秒ほどで愛君がいきなりサウスポーチェンジして、

相手の意表を突いたんだけど、ディフェンス面はまだまだで、

もう少し頭の位置に配慮しないとアブナイアブナイだったんだわ。

 

中盤までの手数では鵜沼君が優勢だったんだけど、

徐々にペースダウンするにつれ愛君の頑張り直しの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

鵜沼君は仕掛け不足の単発に終始してたんだけど、

愛君のストロークがデカくなるところを右ストレートでヒットヒット。

 

このラウンドは鵜沼君かなあっていう時間帯が長く続いたんだけど、

またもや愛君の終盤にかけての盛り返しがグッドグッドで、

残り25秒からショートブローを畳み掛けてひっくり返してたんだわ。

 

鵜沼君は連打し切れなかったし、返しのパンチも打ち切れて無かったなあ。

 

<3R>

このままじゃマズイってことで鵜沼君が初っ端から飛ばして行って、

特に残り40秒からの右、右のヒットで有効ポイントゲット。

 

<4R>

どっちが踏ん張り切れるかってところだったんだけど、

序盤は鵜沼君の積極的な仕掛けが効を奏してて、

疲労が浮き出てきた愛君は左右のフックが大き過ぎだったしオープン気味で、

全体の腕振りも緩くなってしまったんだわ。

 

お互いに顔を真っ赤にしての奮戦だったんだけど、

より消耗が進んでたのは愛君のまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は38ー38だっったんだけど結局、

39ー37、39ー38、38ー38ってことで愛君の2−0勝ち。

 

 

 

 

② 為田真生君(W日立)vsグラップラー北斗君(T&H)……W 4R

1勝7敗(2KO)2分の33歳・東京都と、

0勝1敗(1KO)1分のサウスポー、27歳・大阪府。

 

現在6連敗か7連敗中の為田君が入国管理局勤務の北斗君と対決。

 

<1R>

お互いにいきなり荒っぽい仕掛けの勢いだけの勝負になったんだけど、

為田君はバランスの良く無いところが改善されて無かったし、

打ち出すパンチも体から離れがちで、

大きくスペースが出来たところに北斗君に内側内側から攻め込まれてて、

早くも態勢が決してしまったような感じだったんだわ。

 

<2R>

為田君は無警戒に前に出るところに被弾を重ねていって、

目に見えてグダーッとしてきた中それでも、

何とか何とかって感じで1発デカイのを狙い続けてたんだけど結局、

思うに任せないまま北斗君にショートヒットを許しまくってて、

シンドそうな感じが手に取るようだったんだわ。

 

<3R>

北斗君の方はここまで勢い落ちすることなくの手数だったんだけど、

1分20秒辺りから流石に徐々に疲れが浮き出てきて、

残り45秒からは二人共、グダグダになってしまったんだわ。

 

<4R>

為田君は倒されてしまいそうなところから踏ん張る踏ん張るで、

北斗君も決め手を欠いたままお互いに体を持たれ合わせての我慢比べで、

結局為田君は最後の最後まで綺麗なヒッティングに恵まれないままエンド。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40ー37、39−37、39−38ってことでやっぱり北斗君の3−0勝ち。

 

 

 

 

③ 椙元慧君(一力)vs阿比留通子君(オークラ)……54.5kg 4R

0勝1敗(1KO)の32歳・長野県と、0勝2敗の28歳・佐賀県。

 

慧君は椙元姉妹の妹の方で姉さんと同じようなドレッドヘアだったんだけど、

遠目から見ると二人共良く似た顔つきをしてるんだよね。

阿比留君と共に初勝利を目指しての一戦ってことで………。

 

<1R>

若干のプレスは慧君の方だったんだけど、

姉さんと同じでフック系の軌道が大きくて振りも緩かったんだわ。

 

ガチャガチャした時の危険度には大差が無かったんだけど、

少しのヒット差で僅かに慧君がファーストポイントゲット。

 

<2R>

1分20秒からのショート戦は阿比留君の必死感の方が目立ってて、

慧君は突っ立ったままの被弾が多かったし、

打ち合いになると極端にディフェンスが疎かになってしまってたんだわ。

 

<3R>

勝負の行方はこのラウンドで決まりそうだったんだけど、

最初の30秒間でのヒットヒットで慧君が大きく先行して、

阿比留君も終盤にかけて立て直してはいたんだけど、

阿比留君には疲労の色がかなり濃くなっていったんだわ。

 

<4R>

二人共最後の頑張りだったんだけど大きな有効ヒットには繋がらず、

どっちもどっちも状態が続いたんだけど、

残り30秒からの踏ん張り直しで阿比留君がギリギリポイントゲット。

 

 

ってことで自分は38−38だったんだけど結局、

39−37×2、38ー39ってことで慧君の2−1勝ちだったんだわ。

 

 

試合後暫くしてロビーで椙元君姉妹がニッカニカしながら、

福本雄基さんと宮崎辰也君と話してるところに出くわして、

何故彼らは仲良しなのかって思わず首を傾げてしまったんだけどね………。

 

 

 

 

④ 安藤教祐君(KG大和)vs具志堅広大君(T&H)……F 4R

4勝(3KO)1敗(1KO)の26歳・宮崎県と、

3勝(3KO)4敗(1KO)の26歳・沖縄県。

 

<1R>

まずは具志堅君がプレスを掛けて始まったんだけど、

何かを仕掛ける前に安藤君に遠目からのジャブで突っつかれてたんだわ。

 

具志堅君はその後も自らの距離までは詰めきれず先手を取り切れないままで、

残り38秒には安藤君の右フックで大きく体を揺らがせてたんだわ。

 

<2R>

それならって感じで具志堅君が更に激化していったんだけど、

安藤君は巧いこと左手を使いながらポジションチェンジを繰り返して、

具志堅君の仕掛けが遅れるところを巧みに突いてたんだよね。

 

<3R>

開始30秒、お互いの危険度の高いショートブローが交差したその瞬間、

安藤君の右が激しく正確にヒットして具志堅君がダウン。

 

それほどのダメージを残すことなく再開は出来たんだけど具志堅君、

顔面はかなり赤くなってたんだよね。

 

その後も具志堅君は詰めたところからの一発狙い一本槍がシンプル過ぎで、

その詰め方にも工夫が足りて無かったもんで安藤君に交わされまくってて、

いいところを中々見せられず仕舞いだったんだわ。

 

<4R>

具志堅君のたまの右が安藤君に薄っすらの鼻血を見舞ったんだけど、

あくまで単発に終始してたもんでそれ以上の効果を上げきれなかったんだわ。

 

下がりながらサークリングしながらの安藤君の細かいヒットヒットが秀逸で、

具志堅君も最後まで前詰めを頑張ってたんだけど、

結局安藤君を困らせるまでにはいかないまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40−35だったんだけど結局、

40ー35、39ー36、39ー37ってことで安藤君の妥当3−0勝ち。

 

 

 

 

⑤ 頼政和法君(L玉熊)vs蒲山直輝君(小熊)……SF 6R

3勝(2KO)6敗(1KO)2分の26歳・東京都と、

4勝(1KO)3敗(2KO)1分の22歳・埼玉県。

 

<1R>

頼政君のプレスから始まったんだけど、

これが多分初の6回戦の蒲山君のヒットの方が明らかに正確で、

上下の打ち分けとか左のダブルフックとか色々見せてたんだわ。

 

頼政君はあくまで距離を詰めたところでの右フックを当てたい当てたいで、

そこに至るまでの過程に若干工夫が欠けてたんだよね。

 

<2R>

頼政君が更に細かく詰め詰めして来るにつれ、

少し後ろの方から田之岡条さんが大声で、

「避けたら打て! 回ったら打て!」ってアドバイスを飛ばしてたんだわ。

 

お互いに効きにくい距離でのトコトコしたやり取りが続いてたんだけど、

まだまだ蒲山君の正確性の方が上回ってたなあ。

 

<3R>

接近手数戦の様相が固まって来るにつれ、

蒲山君が巧みなポジションチェンジで主導権を握りつつあって、

頼政君も最初の2分間は懸命な手数ではあったんだけど、

残り1分からの蒲山君の巻き返しの方が印象的だったんだわ。

 

<4R>

お互いの左顔面が赤く腫れてきて、我慢比べの頑張り比べだったんだけど、

出してるパンチの数には大差が無くて、それも擦り合うような弱いもので、

優劣を付け難い状況が延々続いたんだけど、

決して巧くはないんだけど止めどない手数でこのラウンドは頼政君だったね。

 

<5R>

延々の密着戦の中、多少腕振りの鈍さが目立ってきたのは蒲山君の方で、

頼政君もハッキリとした有効パンチを打ち切れないままで、

ポイントの振り分けに悩むところだったんだけどね………。

 

<6R>

微妙なスコアの最終ラウンドだったのはお互に知ってたと思うけど、

ここで頑張れたのは頼政君の方で、蒲山君はすっかり疲れてしまって、

やっぱりスタミナ的に6ラウンドを通しては頑張り切れなかったみたいで、

この重要なラウンドを飛ばし切れないままの終了ゴング。

 

 

ってことで自分は57ー57だったんだけど結局、

頼政君から見て58ー56、57ー58、57ー57ってことでドローだったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 野口将志君(一力)vs中川祐君(T&H)……SFe 8R

12勝(6KO)11敗(9KO)1分のスイッチ、29歳・山口県と、

7勝(3KO)3敗(1KO)1分の25歳・東京都。

 

この試合は野口君の減量ミスによる棄権で中止になったんだよね。

 

 

 

 

⑦ 近藤明広さん(一力)vsダオヌア・ルアワイキン

         ………IBF SL級挑戦者決定戦 12R

31勝(18KO)7敗1分のランク4位、33歳・埼玉県と、

14勝(11KO)0敗のランク6位、23歳・タイ。

 

ルアワイキンっていうのはリングネームらしくて、

リングアナは別の本名でコールしてたんだけど、

戦績も如何にもって感じの猛者風の登場で、

勿論ドキドキの観戦だったんだわ。

 

<1R>

フレーム的にもリーチでも優位なルアワイキンだったんだけど、

結構腕振りが力任せの大雑把で、

近藤さんとしては相手の打ち終わりに何とか合わせられそうだったんだわ。

 

ルアワイキンのストレート系はとっても鋭く殺気を孕んでたんだけど、

フック系は雑というか軌道が大きくて緩かったんだよね。

 

ジャブのクオリティは近藤さんの方が圧倒的で、

それがストレートに近い形で鋭くヒットしてたんだわ。

 

序盤を慎重に進めることが出来て、巧いこと後半勝負に持ち込めたら、

近藤さんの勝機は十分あるってこの時は思ったんだよね。

 

<2R>

近藤さんの方がかなり腕が短いのにホントにジャブがよく届いてたし、

いつの間にかプレスを掛けてたのも近藤さんの方で、

ルアワイキンの力づくのショットはグローブを叩くことが多かったんだわ。

 

<3R>

同じタイミングでのワンツーには危険度が満ち満ちてはいたんだけど、

相変わらず近藤さんのジャブは絶好調の中、強烈な左ボディも見せてて、

途中鼻っ柱をヒットカットはされてたんだけどそれでも、

手数も有効ヒット数も近藤さんの方が上回ってたんだよね。

 

<4R>

何だかルアワイキンの方に動きの緩みが目に付くようになって、

折々の近藤さんのジャブが彼に嫌気とダメージを与え始めたようだったなあ。

 

そりゃ瞬間のパンチの交差にはお互いに鬼気迫るものがあったんだけど、

ルアワイキンの戦法はごくシンプルなもののようにも見えてきたし、

コンビショットの中にアッパーを混ぜ込んで来るのは要注意で、

ジャブの打ち出しに強い右を合わせようとしてたのも危険だったけど、

近藤さんはそれほど苦にすることなく交わせそうだったんだよね。

 

<5R>

近藤さんとしてはもう少しボディブローが要るかなあって、

それでも試合開始当初よりはかなりの余裕で見てた残り1分23秒、

スッと距離を詰めて近藤さんが打ちかかったその瞬間、

近藤さんのジャブの下を掻い潜って信じらないほど絶妙な角度とスピードで、

ルアワイキングの右アッパーが炸裂、

近藤さんはその一撃で硬直した一本棒のようになって、

大きく吹っ飛ばされて倒れ込んでしまったんだわ。

 

これはもうとっても無理そうなほどの直撃度と倒れ方だったもんで、

即のレフェリーストップかと思われたんだけど近藤さん、

何とか何とかって四つん這いになりながら立ち上がったのは立派立派で、

結局続行不能って判断された時がテンカウントアウトだったんだわ。

 

 

ってことで1分47秒でルアワイキンがKO勝ちしたんだけど、

やっぱり最初から大きな危険度を孕んでた右アッパーで決着させて、

流れが徐々に近藤さんに傾きかけてたところでの大逆襲だったんだわ。

 

近藤さんとしては行けるなと思ったところで油断したって、

必ずしもそういうことでは無かったと思うんだけど、

もっと長引かせて相手のスタミナをジワジワ削る戦法が欲しかったね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① ダオヌア・ルアイアキン

② 安藤教祐君

③ 特にナシ


 

 

 

2019年2月15日 (金)

後楽園ホール・2月14日

 

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“ラ・ノヴィア”

 

トニー・ダララの最大のヒット曲で、

今はもう開催されてはいないんだろうけど、

イタリアのサンレモ音楽祭の優勝曲だったんだわ。

 

イタリア語の楽曲で歌詞を覚えたのは、

ジャンニ・モランディの“サンライト・ツイスト”とこの“ラ・ノヴィア。

 

ロック系のヴォーカリストならジョン・レノン、フレディ・マーキュリー、

マイク・ラブ、イアン・ギラン、ミック・ジャガーなんかが好きなんだけど、

朗々と歌い上げるソロ・ヴォーカリストなら、

フランク・シナトラも悪くないんだけど、

エンゲルト・フンパーディンクとかこのトニー・ダララが好きで、

カラオケでこんな風に歌えたら大抵の女子はイチコロろうなあって、

当時はそう思ってたもんなんだわ。

 

 

 

 

昨日の後楽園ホールは三迫ジムとDANGANの共催で、

今年8回目の現場ボクシングだったんだけど、

必ずしも6試合の全てがKO決着だったからって訳ではなくて、

今年最高のトータルとしてのボクシングを見ることが出来たし、

多分今年全体を通しても興行単位としてはベストになるんじゃないかって、

そう思えるような盛り上がりを見せたんだわ。

 

 

ホールに入ってすぐ三迫会長と久保マネにご挨拶して、

角海老ジムの浅野マネに岡田博喜さんの試合の事を詳しく聞かせて貰って、

リングでアップを終えた勅使河原弘晶さんと付き添ってた長嶺克則さん、

塚田祐介君、宮崎辰也君達とちょっと言葉を交わして始まり始まり………。

 

 

 

 

① 高畑里望さん(ドリーム)vs何チャラ・エルニノ

                 ………61㎏ 6R

14勝(5KO)8敗(2KO)5分のランク10位、39歳・茨城県と、

13勝(5KO)14敗(?KO)1分の29歳・インドネシア。

 

元々エルニノの相手は同じジムの東上剛士さんだったんだけど、

体調不良ってことで急遽高畑さんが代打ちすることになったんだよね。

 

<1R>

高畑さんの方が4〜5㎝デカくてリーチも圧倒してたなあ。

 

エルニノは細かい技術は持ち合わせてなくて、

詰め寄ったところでのドカン一発狙いに終始してた中、

高畑さんも細かいテクニックを売り物にしてるボクサーではないんだけど、

エルニノの大雑把さとは大きく差があったんだわ。

 

これはもう全く勝負になりそうになかったもんでいきなりの離席で……。

 

4Rに戻ってみたら状況に変わり無く単調なやり取りに終始してたんだけど、

エルニノの左目上がヒットカットされててドクターチェックが入ったんだわ。

 

ここはそのまま続行されて、エルニノも顔面を赤く染めながら踏ん張って、

倒される寸前になっても頑張り続けてたんだけど結局次の5R1分33秒、

再度のドクターチェックが入ったところでストップエンドだったんだわ。

 

 

 

 

② 有岡康輔さん(三迫)vsレオナルド・ドロニオ……L 6R

8勝(7KO)3敗(2KO)1分のランク11位、25歳・東京都と、

16勝(11KO) 15敗(4KO)3分の30歳・フィリピン。

 

有岡さんのセコンド陣は横井さん、鈴木さん、椎野さんってことで、

この日の相手は勝率的には今一なんだけどKO率の高さに危険を孕んでて、

過去には加藤善孝さんとかアクセル住吉さん達と戦ってて、

いずれも判定負けはしてるんだけど結構際どいスコアだったんだよね。

 

<1R>

ドロニオの前詰めからの左右フックはとってもパワフルで1分15秒、

有岡さんは覚悟していないところで右ストレートボディを激しく打ち込まれて、

一瞬効いてしまったような感じのまま下半身のシッカリ感を失ったんだわ。

 

その後残り1分20秒辺りから有岡さんが顔面を赤くするようにもなって、

先行きに暗雲が立ち込めてきたんだけど、

残り45秒から気持ちを立て直しての大逆襲で上下を畳み掛けて、

相手の右目上をヒットカットさせてたし、

残り5秒でのショートの右フックも中々の当たりだったんだよね。

 

<2R>

ドロニオは特別の技を持ってるようには見えなかったんだけど、

とにかく彼が頼りにしてる右には常に必殺感が宿ってたんだけど、

この回に入って有岡さんの返しの左フックの距離とタイミングが合ってきて、

前の回に多少飛ばし過ぎたのかドロニオの勢いが若干落ちてきたんだわ。

 

ここから有岡さんが盛り返すのかって思ってた残り1分21秒のリング中央、

有岡さんが無警戒の無いままにドロニオの正面に立ってしまったその瞬間、

狙い澄ましたようなドロニオの右ストレートがヒット、

直撃されてしまった有岡さんがその場にクニャッと倒れ込んでしまったんだわ。

 

リスタート後の有岡さんは如何にもシンドそうで危なそうだったんだけど、

ドロニオの追撃が甘く雑だったのに助けられた形で徐々に回復して、

残り20秒からは大きく逆襲するまでに立ち直ったんだわ。

 

その後お互いが左フックの相打ちで共にヨロケてた終了ゴング寸前、

ドロニアの右フックがまたもやハードヒットして有岡さんが大きく揺らいで、

少しでも時間が残ってたら多分ここで終わってたのを何とか救われたんだわ。

 

<2R>

ここまでお互いにかなりの直撃ヒットを交換し合ってたんだけど、

より回復度が気になったのは勿論有岡さんの方だったんだけど、

ドロニアの方も一気に攻め立てられなくての代わり番子で、

1発被弾する度に交互にヨレてたんだわ。

 

ただ、体力的には有岡さんの方が勝ってたような見る見るの回復で、

1分20秒辺りからは大きく主導権を取り戻して、

小気味のいいショート連打を重ねていってドロニアを弱らせていったんだわ。

 

で、打ち返せないままにドロニアがズルズル下がらされて、

ヨロケながら青コーナー近くまで押し込まれたその直後、

何となんとドロニアがいきなり背を向けてしまっての試合放棄。

 

ってことで2分18秒、有岡さんの大逆転系のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

自分の中で有岡さんは2Rまでに3ポイントのハンデを負ってて、

持ち前のフィジカルと気持ちの強さで見事にひっくり返したんだけど、

身内の人達やジムサイドにとっては全くヒヤヒヤの出来事だったんだよね。

 

 

試合後暫くして横井トレが「またいつものような試合になってしまった。」

って言ってたんだけど、単なる観客にとっては実にスリリングだったんだわ。

 

 

 

 

③ アラン・バレスピンvs木村吉光さん(具志堅)……131P 8R

12勝(9KO)3敗(2KO)の国内王者でOPBF13位、24歳・フィリピンと、

10勝(5KO)1敗のランク8位、22歳・香川県。

 

<1R>

いいプレスで始めてたのはバレスピンの方で、

ガードも優秀で流石の勝率とKO率だったんだよね。

 

お互いに警戒感が解けないまま手数の少ない立ち上がりだったんだけど、

先制ジャブと鋭いワンツーが印象的だったバレスピンがまずはポイントゲット。

 

<2R>

殆ど対等のやり取りが続いて勝負の行方に固唾を呑んでたんだけど1分5秒、

リング中央での一瞬の出来事だったんだけど、

それまではワンツーのスピード自体には差が無かったけど、

精度はバレスピンの方だなあって見てたところだったんだけど、

ワンツーからの木村さんの左ボディブローが速射砲のように喰い込んで、

それはバレスピンが全く予期してなかった、

そういうタイミングでの強烈な左ボディブローだったみたいで、

バレスピンが1発悶絶ダウンしてしまったんだわ。

 

結局バレスピンは歯を食いしばり表情を歪めたままのテンカウントアウトで、

1分17秒での木村さんのKO勝ちだったんだわ。

 

 

おざなりじゃ無いボディブローは単なる上下打ち分けのパンチで終わらない、

必殺のショットになるってことでもあったんだわ。

 

 

 

 

④ 中山佳祐さん(ワタナベ)vs阪下優友さん(角海老)

                ………51.5kg 8R

11勝(5KO)3敗(1KO)2分のランク4位、サウスポー、30歳・佐賀県と、

16勝(11KO)8敗(3KO)3分のランク8位、27歳・愛知県。

 

自分の右には角海老の専務とアオキ・クリスチャーノさん、中川麦茶さん、

左隣には眞吾会長と前原太尊さん、山内涼太君が並んで応援観戦。

 

中山さんの方は井上さん、小口さん、それに高橋さんって、

ほぼ最強のセコンド布陣だったんだけど、

阪下さんの方も今回から洪さんがチーフトレを担当してて、

サブには石原さんと奥村さんが控えてたんだよね。

 

<1R>

アレッ?といきなり思ったのは阪下さんの構え方の変化で、

以前よりグローブをアップライトにさせて上体も少し右に傾けてたんだよね。

 

試合序盤はその広くなった阪下さんのボディスペースを狙って中山さんが、

左右のストレートボディを打ち込んでたもんでちょっとアレレで、

機先を制されたような感じだったし、サウスポーもやり難くそうにしてて、

残り30秒からは右ストレートを何発かヒットさせてはいたんだけど、

中山さんの逆ワンツーが大きく目立ってたんだよね。

 

<2R>

阪下さんが少しプレスを効かせ始めたんだけど、

中山さんの一瞬の畳み掛けは相変わらずとっても見栄えが良くて、

KO率では阪下さんに劣るものの勝率の優秀さを見せ付けてたんだわ。

 

ただ阪下さんも残り1分から反転攻勢に出て、

左ボディ、右ストレートを的確に当て始めて一方的にさせないまま、

残り3秒でも先々の可能性を孕んだ右を放ってたんだわ。

 

<3R>

阪下さんのプレスが更に強まるにつれ、

中山さんの顔面も赤味を増していったんだけど、

阪下さんの左顔面の傷みの方が進んでのこのラウンドは後手後手で、

中山さんのパンチのシッカリ感がやたら印象的だったんだわ。

 

それでも阪下さん、ここのところずっとラスト30秒間では負けてなくて、

ポイントを取り戻すまでには至って無かったけど、

気持ちの強さは十分に見せてたんだよね。

 

<4R>

やっぱり序盤はこの回も中山さんだなあって見てた開始30秒、

右ショットをきっかけに阪下さんが一気の飛ばしで、

相打ちなら決して負けないパンチ力を全面にしての勝負勝負で、

陣営からも行け行けの大声援が飛びまくってた南ロープ前、

3〜4発を立て続けにヒットさせて中山さんからダウンゲットしたんだわ。

 

リスタート後の中山さんは明らかに効かされたままで、

阪下さんもこの機を逃すような緩いボクサーでは無い一気の追い込みで、

中山さんは防御もままならないまま嵐のような強打に晒されてしまって、

リスタートした場所から殆ど動けないままだったんだけど1分11秒、

見かねたレフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

この日の阪下さんは正しく心機一転が出来てたし、

ブレイブ・ハートの持ち主だったんだよね。

 

 

 

 

⑤ 堀川謙一さん(三迫)vs戸高逹さん(L玉熊)

     ………日本 フライ級王座決定戦 10R

 

38勝(12KO) 15敗(3KO)1分のランク1位、38歳・京都府と、

9勝(3KO)2敗(1KO)4分のランク2位、29歳・東京都。

 

試合前にすれ違った戸高さんがコンチワって会釈してくれたもんで、

両方共良く知ってるからなあって伝えたんだけど、

その戸高さんには莫大な数の応援団が詰めかけてたんだわ。

 

堀川さんは京都からの単身赴任ボクサーなもんで、

サポーターの数では負けてたけど、3.6倍ものキャリア差で対抗したんだわ。

 

<1R>

元気なプレスは戸高さんだったんだけど、

堀川さんのクリンチ際の巧みさは流石に一流だったし、

詰めることは詰めてたんだけど戸高さんも先手を取り切れないままで、

ショットの鋭さもいつも程ではないような感じだったんだわ。

 

<2R>

堀川さんの丁寧な上下打ち分けが目立ってた中、

戸高さんは顔面攻撃に執着し過ぎだったし、

中間距離から有効な攻めが出来てなかった分、

接近しての力づくボクシングがやたら目に付いたんだよね。

 

堀川さんは徐々に感じを掴んでいって、

あくまで軽かったんだけど正確なショットを数多く積み重ねてたんだわ。

 

<3R>

ボディブローを忘れたかのような戸高さんがそれでも更にゴリゴリ詰めで、

何とか何とかって密着フィジカル戦に持ち込もうとしてたんだけど、

堀川さんの体の寄せ方とそこからの離れ方がとにかくもう抜群で、

戸高さんにとって如何ともし難い状況が続いたんだわ。

 

堀川さんのパンチは必ずしもハードでは無かったんだけど、

当たりの綺麗さで圧倒してていつの間にか戸高さんが薄っすら鼻血。

 

<4R>

いつの間にか堀川さんも紅潮してきたんだけど、これはいつものことで、

必ずしも被弾と顔面の紅潮は正比例してないんだよね。

 

戸高さんは繋ぎのジャブが正確に打てないままミスパンチが多くなってきて、

まだまだエネルギッシュに飛ばしてはいたんだけど、

そんな感じで後半バテないのかって思われるほどだったんだわ。

 

<5R>

堀川さんのテクニックと戸高さんのパワーっていう図式が完全に固まって、

堀川さんが七色のコンビネーションを披露して、

右ショートアッパーも巧みに混ぜ込んでたのに対して戸高さん、

正直過ぎるというか、もう少し攻撃の変化とか工夫が欲しいところだったね。

 

相打ち上等で打ちかかかって来る相手に対して堀川さん、

あくまで冷静な対応が出来てたんじゃないかなあ。

 

 

ってことで5Rを終えての自分のスコアは49ー46だったんだけど、

発表されたものは49ー46×2、48ー48ってことで、

勿論堀川さんの2−0リードだったんだけど、

前に出てればそれだけでフェイバーを与えるっていうジャッジが混じってたね。

 

<6R>

途中スコアを聞いて更に先鋭化していったのは勿論戸高さんの方で、

1分18秒での左ボディは一瞬堀川さんの腰を引かせたんだよね。

 

少しばかり可能性を見い出したような感じだった戸高さんは、

山ほどのパンチを空振っても一向に勢いが落ちることが無くて、

その点では堀川さんにとって大いに脅威ではあったんだけど、

直撃させないテクニックと相手の合間隙間を突く攻め込みは実に見事で、

戸高さんはやり手ババアにあしらわれてる童貞君のようだったんだわ。

 

<7R>

このままだと残り全ラウンドをポイントゲットするか、

どこかで倒し切らないと戸高さんの勝ちは無くなってきて、

彼の体力と頑張る気持ちの強さは少しも衰えを見せてなかったんだけど、

攻めの工夫は足りないままで、そんなに右にばかりに頼らないで、

たまには右で誘って逆ワンツーの左フックを仕掛けるとか、

相手の打ち終わりを目がめて力を溜めた一気攻めをしてみるとか………。

 

折々の飛ばしは却って堀川さんより迫力があったんだけど、

正確性を犠牲にして力に頼り過ぎる傾向が強まっていったんだわ。

 

<8R>

ミスショットと被弾が多い割には戸高さんの動き自体は落ちてなくて、

その点では立派だなあってつくづく思ったんだけど1分15秒、

その戸高さんの打ち終わりに堀川さんが大きく左フックをヒット。

 

その途端、戸高さんの動きが急にメッキリしてしまっての手数落ちで、

攻め時を見誤らなかった堀川さんが一気の攻め立てで、

戸高さんはコーナーに追い詰めての乱れ打ちに遭ってしまったんだわ。

 

 

このラウンドは10:8.5ほどもの大差が付いてしまったんだけど、

コーナーに戻った戸高さんは右目の不調を訴えて、

右目眼底骨折の疑いもあるってことでここでいきなりのストップエンドで、

8R終了時点での堀川さんのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

1分15秒でのあの左フックたった1発が招いたエンディングだったんだけど、

ボクシングっていうのは怖いよなあってつくづく思ったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 勅使河原弘晶さん(輪島S)vs入口裕貴さん(エスペランサ)

   ………OPBF スーパーバンタム級 タイトル戦 12R

18勝(11KO)2敗2分のチャンピオン、28歳・群馬県と、

9勝(4KO)2敗(1KO)1分のランク7位、21歳・兵庫県。

 

入口さんは勅使河原さんの半分のキャリアしかないんだけど、

過去に大嶋剣心君や中嶋孝文君、それに高橋竜平さんにも勝ってて、

とにかく後楽園ホールでは3戦3勝なんだよね。

 

勅使河原さんはこの日も長嶺克則さんと塚田祐介君に扮装をこらせて、

自らも花咲か爺さんのような出で立ちで、

相手側のセコンド周辺の口をあんぐりとさせてたんだわ。

 

この試合は輪島会長と瀬端さんに挟まれての観戦ってことで………。

 

<1R>

二人で決めてたかのように初っ端からガチの殴り合いが始まって、

お互いの返しの左フックには恐ろしいほどの殺気が漂ってたんだわ。

 

入口さんは相変わらずガード位置の低い勅使河原さんを狙ってたんだけど、

映像で見ている以上に勅使河原さんの反応が良かったみたいで、

思いが届けられなかった中、勅使河原さんのジャブの届きが良くて、

ほぼ10ー10に近かったんだけど辛うじて勅使河原さんがポイントゲット。

 

<2R>

入口さんもあくまで強気でプレスも徐々に強めていって、

打てるポジションのギリギリまでパンチを繰り出してたんだけど、

最初のクリーンヒットは1分20秒での勅使河原さんの右フックだったんだわ。

 

お互いに相手の打ち終わりに危険なパンチを合わせていってたんだけど、

よりタイミングが合ってたのは勅使河原さんの方で、

カウンター気味のショットに混ぜ込んでのジャブがストレート並みの当りで、

それをドカドカ貰うようになってしまって入口さんが鼻血。

 

このラウンドはそのまま勅使河原さんが飛ばしまくって、

残り20秒からのラッシュラッシュで更に入口さんを傷め付けて、

10:8.5ほどもの大差を付けてしまったんだわ。

 

<3R>

入口さんの回復がままならないようなら早々のKO決着も見えつつあって、

その動向が気になったんだけど、やっぱりままならなかったようで、

下がり下がりする場面がいきなりで、

勅使河原さんは左手をジャブの他にアッパーに使い始めて、

更に入口さんを困惑させていったんだわ。

 

入口さんは手数落ちが目立ってショットも緩くなってきて、

いよいよフィニッシュが近くなってきたなって思われたところで、

最初に気がついたのは瀬端さんだったんだけど、

急に勅使河原さんが右手を使うのを控え始めたんだわ。

 

何とナント勅使河原さんは明らかに右手を痛めてしまったみたいで、

そこからの約2分間、勅使河原さんはほぼ左手一本のボクシングで、

入口さんとしては「あんたには両手は必要ない、左手一本で十分!」って、

最初はそう言われたような感じじゃ無かったかなあ………。

 

試合後すぐこの時のことを勅使河原さんに確認したんだけど、

実は第1Rで既に違和感を感じてたってことだったんだよね。

 

<4R>

やっぱり勅使河原さんは左手だけのボクシングのままで突然思い出したのは、

以前タイトル戦の最中に右拳を痛めてしまった内山高志さんのことで、

その時の相手は確か三浦隆司さんだったと思うんだけど苦労しながらも、

最後はその左で倒して勝った試合のことだったんだよね。

 

 

この辺りになると流石に入口さんも相手の事情を察知してたと思うんだけど、

それでも前の回までのダメージを払拭は仕切れてなかったみたいで、

突然チャンスが訪れたとはいえ大逆襲に転ずる事が出来ないままで、

ポイントを取り切れるようなパンチも出せて無かったんだよね。

 

 

4Rを終えての自分のスコアは40ー36だったんだけど、

発表されたものは40−36、39−37×2でやっぱり勅使河原さんの3−0。

 

<5R>

勅使河原さんの苦労は続くだろうし、

鍵は入口さんの回復具合一点に絞られてきたんだけど鼻血が止まらなくて、

鋭いことに変わりが無かった勅使河原さんのジャブに更に傷めつけられて、

今や顔中が血に染まり始めたんだわ。

 

 

面白かったのは大千トレからのアドバイスで、

「しっかりガードを下げろ!」って大声で怒鳴ってたんだよね。

 

セコンドがこういうアドバイスを飛ばすのを初めて聞いて、

もうやたら可笑しくて自分はひっくり返りそうだったんだわ。

 

<6R>

勅使河原さんが普通の攻撃が出来なかった分、

入口さんが徐々に回復したみたいで若干手数アップしてきたんだけど、

残念ながら試合開始当初の危険度レベルとはほど遠かったんだよね。

 

勅使河原さんとしもこれからどうするのかが直近のテーマになってきて、

このままズルズル進めても勝ちはほぼ揺るぎなかったんだけど、

例えば右をフェイクに使って左フックに重点を置いてみるとか、

左のダブルフックを試してもいいんじゃないかとかね………。

 

<7R>

入口さんの回復の限界が見えてきたと同時に勅使河原さん、

機会があれば右も使って決着を付けに行くって心を決めたみたいで、

残り1分15秒、それまで若干入口さんの攻勢が目立ってた中、

左フックをきっかけにしての一気一気で、ここでは右手もフルショットで、

入口さんをあわやってところまで大きく追い込み返して最後は、

入口さんがよく踏ん張ったところでのラウンド終了ゴングだったんだわ。

 

<8R>

勝負掛かりの勅使河原さんが初っ端からいきなり飛ばして行って、

最初の30秒間を攻めまくってたんだけど、

ここでも入口さんは必死に耐えて凌いでたんだわ。

 

ただ、勅使河原さんの一段落に合わせての即反撃はやっぱり無理そうで、

一休み入れて立て直した勅使河原さんの再度の追撃が始まったんだわ。

 

最早精魂尽き果てたような感じの入口さんは苦もなく追い込まれてしまって、

最後は南東ポストに押し込まれつつの滅多打ちに遭ってしまって1分56秒、

レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

 

勅使河原さんはこの試合に勝つことを条件に、

次に大きな試合が決まってたもんだからホントに何よりで、

後は右拳の怪我の具合がひたすら思いやられるんだけどね………。

 

 

 

 

【本日のベスト5ボクサー】

① 勅使河原弘晶さん

② 阪下優友さん

③ 堀川謙一さん

④ 木村吉光さん

⑤ 有岡康輔さん

 

 

 

2019年2月12日 (火)

1年経つと……。

 

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“MS・イグルー”

 

“ガンダム”シリーズの中の最新作で3DCGが駆使されてるんだわ。

 

“ガンダム・シリーズ”は連邦とジオンのどちらの立場から見るかで違ってきて、

必ずしも連邦やアムロ、ガンダムが主人公でもないし、

同じようにシャーやザク、ジオンの方が正義っていう訳でもないんだよね。

 

宇宙空間における果てしない資源を思いやる時、

連邦としてはスペースノイドの独立は認めがたいものだし、

ザビ家がダイクンを謀殺したことでジオンが一気に先鋭化して、

戦争に至ってしまったのはある意味自然の流れなのかも知れないんだよね。

 

シャーはスペースノイドとして連邦に基本的な反感を抱きながらも一方では、

ダイクンの子としてザビ家に対する復讐心を拭えない複雑な背景を有してて、

そういう複雑な背景と現実の戦争とをリンクさせて見ると中々面白いんだわ。

 

今回のこの“MS イグルー”は主役の座をアムロやシャーから奪って、

第1部では戦争を裏から支える開発兵器の技術試験の現場が、

ジオンサイドから描かれて、第2部以降はヨーロッパ戦線における連邦の

地上防衛軍の優秀な戦闘員達の死が個々に描かれてて、

量産型のガンダムとかガンタンクとかは登場するんだけど、

アムロ・ガンダムは最後まで全く出て来なかったんだけどそれでも、

今までのシリーズとは視点が変わってて中々興味深かったんだわ。

 

 

 

 

少し前に最近見かけなくなったボクサー達のことを書いたけど、

思い立って今年1月のランキング表を去年のそれとを比較してみたんだわ。

 

去年1月のランキング表は今とは違って15位までしか記載が無いんだけど、

それなりに実にスッキリしてるんだよね。

 

 

今日は去年の1月には名前があったんだけど、

今年1月にはその名前が消えてるボクサー達ってことで………。

 

世界チャンプでは比嘉大吾さんと尾川堅一さん、

(尾川さんは元世界王者っていう変わった記載にはなってるけどね。)

OPBFチャンプでは秋山泰幸さんの名前が消えてるんだよね。

 

日本ランカー達では大平剛さん、塚田直之さん、長嶺克則さん、松山真虎さん、

堀陽太さん、戸部洋平さん、今川未来さん、村中優さん、中嶋孝文さん、

佐々木洵樹さん、天笠尚さん、石川元希さん、坂本大輔さん、稲垣孝さん、

佐藤矩彰さん、成田永生さん、太尊康輔さん………。

 

 

この中で行き合えば挨拶や言葉を交わしてたボクサーは13人いたんだけど、

全部で21名のうち捲土重来を期してるボクサーは6名ほどしかいなくて、

残り15名は自らの役目を終えたって自覚したか、

健康面で致し方なくっていう形のリタイアメントなんだよね。

 

ボクサーがいつどういう形で引退を決めるかは分からないから、      

一つ一つの試合を大事に見なければいけないってつくづく思ったんだわ。

 

 

 

 

岡田博喜さんがベルトランに負けたっていうのは昨日の午前10時頃、

現地からの連絡で知ったんだけど、

映像を見た訳ではないから滅多なことは言えないんだけどそれでも、

2Rにダウンを喰らったのを8Rまでにシッカリ戻してのイーブンってことで、

次の9Rのやり取りの中で被弾してのエンディングだったんだけど、

そういう瞬間の当てた当てられたっていうのは、

一瞬の運不運が絡んでのことであってだから、

岡田さんは十分立て直せるんじゃないかって今は思ってるんだけどね。

 

 

2019年2月 9日 (土)

後楽園ホール・2月8日

 

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“爆笑シアター・パコーン”

 

アメリカのナンセンス・アニメなんだけど、

とっても短いストーリーごとに6人が其々別のキャラを演じてるんだけど、

あまり売れてないお笑いのアテレコが結構はまってて、

常に録画取りしてる訳ではないんだけど、

バカバカしすぎて却って面白いんだわ。

 

 

 

 

昨日は6日に続いて“DANGAN”の4回戦シリーズのvol.2ってことで、

12試合が組まれてたんだけど最後の試合が中止になって全部で11試合。

 

 

 

 

① 山口成也君(厚木ワタナベ)vs上村峻亮君(川崎新田)……Fe

1勝4敗(1KO)1分の26歳・神奈川県と、

0勝1敗(1KO)2分のサウスポー、27歳・神奈川県。

 

勝ち星を先行できてない二人の一戦。

 

<1R>

山口君は攻撃が右で終わってしまうことが多くて、

上村君の方が何とか頑張って3発目まで打ってたんだけど、

腕振り自体が大きくて緩いっていう欠点を持ってたんだわ。

 

手数的には圧倒的に上村君だったんだけどロスとミスが多くて、

山口君が残り1分10秒での右のヒットヒットでポイントゲット。

 

<2R>

上村君は気持ちがはやる余りかバランスを悪くしたままのガチャガチャで、

どの距離でどういう風にやりたいのかが伝わって来にくかったなあ。

 

<3R>

自分の間合いで出来て無さそうだったのは山口君も同様で、

お互いに効き目が悪く見栄えの良くないパンチの応酬に終始してたんだけど、

もう少しやれてもいい感じがしたのは山口君だったんだけどね。

 

<4R>

ポイント的に微妙な最終ラウンドだったんだけど、

消耗が進んで徐々に動きが悪くなっていったのは上村君の方で、

若干ドサクサ紛れになっていった中でショーブローの被弾が多くなって、

南ロープに詰められて更に防戦一方になってしまったところで1分22秒、

その上村君陣営からタオルが投げ入れられてのストップエンド。

 

 

 

 

② 佐藤拓実君(KG大和)vs豊田和也君(小熊)……SFe

1勝(1KO)0敗1分の22歳・神奈川県と、

2勝(2KO)4敗(2KO)の30歳・埼玉県。

 

豊田君にはいつものように玉木さん親子がセコンドに付いてて、

善文君は今年復帰しそうだって弟君が言ってたんだわ。

 

<1R>

佐藤君の打ち終わりに左右フックをドッカンドッカン当てることが出来て、

豊田君が中々いい感じで始めてたんだけど、

途中のもつれ合いの中で豊田君が右目上をヒットカットされてしまって、

目をパチパチさせながらになってしまって、

残り32秒にドクターチェックが入ったんだわ。

 

豊田君はその前後からジャブを省略したままにカウンターを狙い過ぎで、

それが一段落するとひたすらガードを固めてるだけだったもんで、

佐藤君としては反撃を受けないまま比較的自由に打てる時間が長くて、

流れが佐藤君の方に傾きつつあったんだよね。

 

<2R>

豊田君が若干スピードを上げてジャブも出し始めて、

たまに強めの左フックを当て込んでたんだけどあくまで単発で、

手数が止まると同時にロープ際に詰められる場面が多くなったんだわ。

 

佐藤君も必ずしもガードが優秀って訳ではなかったんだけど、

止まらない手数でそれを補ってたんだよね。

 

<3R>

開始15秒に豊田君の左右のフックが大きくヒットしたんだけど、

またもやその後の一段落が分かり易くて、

そのタイミングを狙って佐藤君が一気の反転攻勢で、

被弾を重ねた豊田君は後ろ向きにオットットットって感じで58秒、

南東ポスト方向に飛ばされてそのまま腰砕けダウン。

 

何とか立ち上がった豊田君だったんだけど、

再開するまでには回復出来てなくてそのままテンカウントアウト。

 

ってことで1分21秒、佐藤君のKO勝ちだったんだけど、

豊田君は攻防が余りにハッキリしてたもんで、

相手に自由に打たせる時間を長く与えてしまってたんだよね。

 

 

 

 

③ 梶谷有樹君(八王子中屋)vs堀本良樹君(神奈川渥美)……LF

デビュー戦のサウスポー、20歳・東京都と、

0勝1敗のサウスポー、31歳・群馬県。

 

大人しい学生さん風と顎が上がり気味の11歳も年上のサウスポー同士。

 

<1R>

フワーッとした感じで始まった28秒、

梶谷君が何気に踏み込んだところに堀本君が鋭く左を合わせてダウンゲット。

 

東ロープ前でいきなり倒されてしまった梶谷君、

何とかリスタートは出来たんだけどその1分後の1分28秒に、

またもや相手の左ロングフックを貰ってしまって体を揺らがさせてたんだわ。

 

ところが残り30秒からはそれまで追い込まれてた梶谷君の逆襲が印象的で、

お互いにガードの悪さを露呈し合ってたんだけど、

それでもやっぱり梶谷君の右ガードのルーズさの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

仕掛けが大きいというか大雑把な二人で、

お互いにタイミングを見計らってイッセノセの左1発に終始してたんだけど、

それでもより小さく鋭い腕振りが出来てたのは梶谷君の方だったかなあ。

 

<3R>

疲れて来たか堀本君の腕振りが更に緩く雑になって来たのに比べて、

梶谷君は返しの右フックまで意識してたんだわ。

 

このラウンドは堀本君の見栄えの良くない打たれ方が目立ってて、

これで梶谷君が初回のダウンハンデを取り戻してのジャストイーブン。

 

<4R>

二人共既に息が上がってる感じで酔っ払いの喧嘩風になって来て、

お互いに体の自由が利かなくなって来た中、

ラスト1分から最後の踏ん張りを見せてたのは堀本君の方で、

薄くてかするようなパンチばかりではあったんだけど、

それでも頑張りポイントゲットは明らかだったんだわ。

 

 

ってことで自分は38ー37で堀本君だったんだけど結局、

38ー37×2、38−38ってことで堀本君の2−0勝ちで、

梶谷君はいいところまで戻したのに勿体無かったね。

 

 

 

 

④ 綾部圭人君(T&T)vs牧潤一君(REBOOT)……SF

1勝(1KO)0敗の19歳・東京都と、1勝(1KO)2敗(1KO)の23歳・埼玉県。

 

牧君の応援に隣に富岡樹さんが座って始まり始まり……。

 

<1R>

色白の牧君の方が丁寧で細かく出来てて、

綾部君は右一発頼りでジャブなんか殆ど打たないんだわ。

 

<2R>

綾部君が更にガチャガチャ仕掛けていって、

フットワークが今一な牧君が簡単に追い込まれてしまうようになって来て、

力の入らない体勢のまま打ち出すパンチも弱々しかった残り40秒、

西ロープに詰まったところで綾部君が得意の右フックをヒット。

 

直撃された牧君は大きく体勢を崩しながらロープにもたれ掛かり、

左手を絡めたところでダウンコール。

 

何とか再開した牧君に対して綾部君が当然の鬼飛ばし追撃だったんだけど、

ここは何とか牧君が凌いでラウンド終了ゴング。

 

<3R>

火が付いた綾部君が更に更にの詰め詰めガツガツで、

ラウンド開始直後からの30秒間を一気に飛ばして、

反撃できないままに被弾を増やしてた牧君を見やって、

レフェリーが丁度30秒に割って入ってのストップエンド。

 

 

その荒っぽいボクシングで綾部君はこれで2戦2勝2KO勝ちなんだけど、

あのままだとすぐに壁に当たりそうだって思ったけど、

それ以降のことは壁に当たってから考えればいいかあってことで………。

 

 

 

 

⑤ 佐藤諄幸君(厚木ワタナベ)vs角田知浩君(川崎新田)……SFe

2勝(1KO)1敗の21歳・神奈川県と、

3勝6敗(3KO)のサウスポー、32歳・東京都。

 

大きく負け越してる角田君は相手より11歳も年上なんだわ。

 

<1R>

角田君の方が頭半分以上デカくてリーチも圧倒的で、

案の定いきなり距離の争奪戦になったんだけど、

やりにくそうにしてたのは佐藤君の方だったなあ。

 

それでもタイミングを見計らって佐藤君が思いっきりの踏み込みで、

アレッと思ったら大きくバッティングしてしまって角田君が左目上をカット。

 

<2R>

噛み合いの悪い第1ラウンドを経て新しい回に入ったんだけど、

角田君のカット傷が悪化してのドクターチェックはやっぱりダメで、

1分37秒での負傷ドローエンドだったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 並木翔牙君(JBS)vs中川光輝君(斎田)……60kg

デビュー戦の23歳・茨城県と、

0勝1敗(1KO)のサウスポー、18歳・大阪府。

 

<1R>

二人共極端にガードがルーズの上に乱暴この上なかったんだけど残り26秒、

並木君の右フックが1発ガッツンヒットして中川君がダウン。

 

<2R>

お互いに更に凶暴化していって右と左のイッセノセだけの勝負で、

この辺から余り真面目に見てなかったんだけど、

彼らの親とか恋人は怖くて見ていられなかったんじゃないかなあ。

 

その後二人はグダグダに疲れた乱暴者同士になっていって、

とにかく暴れたくで仕方ないような感じのままで、

こんな事を続けてると体を壊すし続けて勝てそうには無かったんだよね。

 

 

発表されたスコアは38−36、37−37×2ってことで、

中川君から見ての1−0ドローだったんだけどね………。

 

 

 

 

⑦ 佐々木尽君(八王子中屋)vs津本尚行君(オークラ)……L

2勝(2KO)0敗の17歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の28歳・岡山県。

 

これが3試合目の佐々木君は既に派手なリングガウンをまとってて、

トランクスにも沢山のスポンサーシールが貼ってあったんだわ。

 

<1R>

お互いに全勝全KO勝ちのせいか、

かなり慎重な立ち上がりを見せてたんだけど、

自信に満ちた落ち着きを見せてたのは圧倒的に佐々木君の方だったんだわ。

 

ただ最初のクリーンヒットは津本君の右フックで、

それをきっかけに佐々木君も一気に激化していっての速射反撃で1分52秒、

2発の右フックで津本君をのけ反らせた直後の西ロープ前、

追撃の手を緩めないままに更に右を追い打ってダウンゲット。

 

津本君も何とか立ち上がりはしたんだけどダメージの深さを見計らって、

レフェリーが2分2秒でTKOストップコールしたんだけど、

津本君は最初に貰った右フックで既に効いてしまってた感じだったなあ。

 

 

佐々木君はまだ現役の高校生なんだけど、

ボクシングに対する考え方はしっかりしてるみたいで、

倒し屋ではあるんだけど実に基本に忠実な動きをしてるんだよね。

 

 

 

 

⑧ 恵謙真君(T&T)vs工藤晴基君(三迫)……SB

3勝2敗(1KO)の24歳・神奈川県と、2勝1敗(1KO)の20歳・東京都。

 

<1R>

工藤君の積極的な前詰めから始まったんだけど、

小さいショットの交換が続いた中でより鋭く打ててたのは恵君の方で、

うち終わりの引き手が甘い工藤君を正確に狙えてたし、

上下の打ち分けもとっても的確だったんだわ。

 

<2R>

距離が潰れた時の工藤君のガチャガチャ系の頑張りも印象的だったんだけど、

パンチのシッカリ感では相変わらず恵君の方が上回ってて、

残り1分18秒での右フックが抜群で、これはちょっと効いたみたいでその後、

残り45秒に更に右フックを激しく追い打って工藤君からダウンゲット。

 

オットットッて腰が砕けて倒れ込んでしまった工藤君は何とか何とかって、

懸命にリスタートしたんだけど回復がままならなくて、

恵君の追撃に晒されて反撃がままならなくなったところでストップエンド。

 

 

2分40秒での恵君の手際のいいTKO勝ちだったんだけど、

工藤君としてはもう少しボディ攻めが欲しいところだったし、

打ち終わりのガードにも配慮するべきじゃないかって思ったんだよね。

 

 

 

 

⑨ 本間寛太君(JBS)vs福田康輔君(神奈川渥美)……F

デビュー戦の20歳・東京都と、デビュー戦の26歳・神奈川県。

 

この日唯一のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

吹っ切れてたように初っ端から積極手数だったのは福田君で、

上体を左右に傾けながらの左右フックは本間君を混乱させたみたいで、

それをきっかけに福田君が一気に攻勢度を上げていった開始41秒、

ワンツーフックを激しくヒットさせて本間君からダウンゲット。

 

その倒れ方が余りに激しかったしデビューボクサーでもあったし、

ってことでセコンドも即のタオルインで44秒、福田君のTKO勝ち。

 

 

福田君の手際のいい速攻は実に見事だったんだけど、

本間君は体勢が整わないままで訳が分からなかったろうなあ………。

 

 

 

 

⑩ 星大翔君(角海老)vs瀬戸瑠也君(川崎新田)……W

2勝(2KO)1敗(1KO)2分の20歳・埼玉県と、1勝(1KO)0敗の23歳・東京都。

 

この日特に気になってたボクサーは第7試合の佐々木君と、

この試合の星君だったんだけどね………。

 

その星君のトレーナーは石原さんなんだけど、

今週は岡田博喜さんの付き添いでアメリカに行ってるもんで、

この日は洪さんと奥村さん、田部井さんの3人組ってことで………。

 

<1R>

いきなり瀬戸君がゴリゴリ詰めからの嫌がらせ系の密着系のボクシングで、

そういうのは星君の得意とするところでは無かったんだけど、

彼は軽快に足を使って距離を取れるような器用さは持ち合わせてないもんで、

ここは心を決めて激しく強いショートブローの出番なんだよね。

 

人気者の星君は既にトランクスに山ほどのスポンサーシールなんだけど、

実力的にはまだまだそれ程のことはない希望の星なんだけどね。

 

それでもこの日の彼は気合いを入れながらもカッとしないパフォーマンスで、

巧いこと肘を畳んでフック系にアッパーを混ぜ込んでのヒットヒットで、

詰め寄る割にはショートブローが粗っぽい瀬戸君を大きく上回ってたんだわ。

 

その瀬戸君は星君の右アッパーで唇か口の中を切ったみたいだったなあ。

 

<2R>

相変わらず近い所での勝負だったんだけど、

引き続き星君のアッパーと左ボディが目立ってた中、

打ち終わりを目掛け打ってた瀬戸君の右ショートフックも当たり始めて、

星君が危険なタイミングで貰ってたんだよね。

 

顔面の傷み方は瀬戸君の方がより深刻だったんだけど、

彼の右フックはあくまで自信に満ちてたんだわ。

 

<3R>

ここまでかなり力を込めた打ち合いが続いてたもんで、

残り半分の二人の体力の行方が気になり始めて、

星君も必ずしもスタミナ王者ではないんだけど、

ヘバリが浮き出てきたのは瀬戸君の方だったんだわ。

 

残り1分10秒での星君の左右ボディは相当強烈で、

いきなり瀬戸君が緩んでしまったような感じで、

肝心の右フックも腕振りが頼りなくなってきたんだわ。

 

<4R>

瀬戸君的にはかなりハアーハアーのラストラウンドで、

前の回のダメージを引きずったままのように見えたもんで、

星君の倒し所かと思ってたんだけど、それがまあ尋常ではない頑張り直しで、

最初の1分間は却って瀬戸君のヒットヒットの方が目立ってて、

特に星君の左ガードが緩むところにまたもやの右フックが当たり始めて、

ハードパンチャーのそれなら実に危ないタイミングだったんだよね。

 

瀬戸君の強い気持ちに気圧されたようだった星君も後半は立て直してたけど、

出来そうだったダウンゲットは叶わないままの試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は39−37だったんだけど結局、

40−37、39−37×2で星君の3−0勝ちだったね。

 

 

試合後暫くして星君と目が合って寄ってくれたもんで、

二人でちょっとミニ・レビューしたんだけど、

自分の感想はそれ程見当ハズレでも無かったんだわ。

 

 

 

 

⑪ 花森成吾君(JBS)vs橋本拓君(山本)……53kg

3勝(1KO)3敗(2KO)の20歳・東京都と、

2勝(1KO)3敗の24歳・神奈川県。

 

花森君はいい距離感してるし全体の動きもとってもバランスが取れてて、

とっくにB級になってていいボクサーなんだけど、

ちょっと打たれ弱いところがあるんだよね。

 

<1R>

いいプレスからのジャブで先行したのは花森君で、

橋本君も細かく動いて花森君の大きなパンチを回避してたんだけど、

徐々に花森君が圧力が強めるにつれ嵩にかかられ始めてたし、

途中の相打ちでもシンドそうな感じだったんだよね。

 

<2R>

何だか橋本君に気後れ感のようなものが漂い始めて、

当たりの強さにも歴然とした差が出てきたもんで、

勝負あったなあって感じだったもんでここで帰宅したんだけど、

電車の中で確認したらやっぱり花森君の勝ちで、

4R1分14秒でのTKOだったってことで………。

 

 

 

 

⑫ 竹原毅君(協栄)vs白鳥翔太君(本望)……SB

1勝0敗のサウスポー、23歳・広島県と、

2勝0敗1分のサウスポー、28歳・埼玉県。

 

この試合は白鳥君の棄権で中止。

 

 

 

 

昨日は12試合のうち7試合がKO決着だったせいか、

ホールを出た時はまだ8時半頃だったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 佐々木尽君

② 恵謙真君

③ 福田康輔君

 

 

 

 

近くを走る首都高の高架下には昨日の晩から、

雪害用の特殊車両やらダンプがざっと数えても30台以上集結してて、

役に立つような事態になるのかなあって思ってたら、

今頃になって雪も本格的な振りになって来て、

そう言えば今日の東京競馬も中止なんだわ。

 

 

2019年2月 7日 (木)

後楽園ホール・2月6日

 

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“レッツ・メイク・ア・メモリー”

 

本名がハリー・ロジャー・ウェブのクリフ・リチャードは今年78歳で、

冒頭の曲の他“サマー・ホリデイ” “オン・ザ・ビーチ” “ダイナマイト”

“コングラッチュレーションズ” “幸せの朝” “ヤング・ワン” って、

山ほどのヒット曲に恵まれてビートルズが登場する寸前まで、

イギリスの大スター歌手だったんだわ。

 

自分的にはバックバンドだったシャドウズのサウンドが好きだったんだけどね。

 

 

 

 

ホールに入ってすぐ鴻巣茂野ジムの大沢さんとコンチワコンチワして、

福本雄基さんのところでの息子さんのシューズの中敷の採寸作業を見てたら、

そばに引退した高見良佑さんもジム仲間の応援に一緒に来てたもんで、

自分的には長嶺克則さんと同じくらい残念だったよ的な話をしてたら、

そこに偶然長嶺さん本人もご無沙汰してますって感じの登場だったんだわ。

 

 

 

昨日は今週2回開催される“DANGAN”のオール4回戦シリーズの1日目で、

1試合が中止になって全部で12試合が組まれてたんだけど、

今年の新人王トーナメントに向けての大事な試合もあったんだよね。

 

 

 

 

① 丹羽祥平君(L玉熊)vs中村雅俊君(厚木ワタナベ)……LF

2勝4敗(1KO)2分の26歳・東京都と、2勝2敗(1KO)1分の30歳・北海道。

 

この試合は中村君の棄権で中止。

 

 

 

 

② 吉岡新君(マナベ)vs小稲直史君(川崎新田)……SB

デビュー戦の22歳・埼玉県と、デビュー戦の22歳・福井県。

 

吉岡君のセコンドには宮崎辰也君が付いてたんだけど、

長髪になってたもんで一瞬見間違ってしまったんだよね。

 

<1R>

22歳のデビュー同士だったんだけど、

比較的きちんとしてたのは小稲君の方で、

吉岡君は反応系に自信があるのかガードがとってもルーズだったんだわ。

 

で、吉岡君は大丈夫なのかなあって見てたんだけど、

やっぱり大丈夫じゃなくて開始すぐの38秒、

お互いの踏み込みざまの右の相打ちになりそうだったその刹那、

一瞬早く小稲君の右が大直撃して吉岡君が1発ダウンしてしまったんだわ。

 

 

リング中央で大きく倒れ込んでしまったその様子を見て、

レフェリーもノーカウントのストップエンドで42秒、小稲君のTKO勝ち。

 

 

 

 

③ 小坂和成君(S根本)vs松永拓也君(Reason)……B

0勝1敗の29歳・東京都と、0勝1敗の21歳・栃木県。

 

9歳差はあったけどお互いに初勝利を目指すってことで、

松永君には沼田康司さんがセコンドに付いてたね。

 

<1R>

全体に動きと流れがスムースだったのは松永君の方で、

小坂君はジャブにしろ右ショットにしろ少し決め打ちし過ぎで、

松永君の的確な上下の打ち分けの前に殆どいい所無しのままだったなあ。

 

<2R>

松永君は右をミスしても即左を返し打ってたし、

左のWフックをボディと顔面に打ち込んで抜群の見栄えだったんだわ。

 

1分前後に打たれ込んでから却って小坂君も吹っ切れたようで、

顔面を赤くしながらの反撃反撃で松永君に薄っすらと鼻血を見舞ってたね。

 

<3R>

前の回の中盤以降に若干受け身になってしまってた松永君の逆襲で、

右ショートアッパーを交えたコンビネーションがグッドグッドで、

今度は小坂君の方が激しく鼻血を出し始めてしまって、

手数落ちも目立ってたんだわ。

 

<4R>

松永君は連打の際にも最後まで軸が乱れるってことが無くて、

細かく強い打ち込みは小坂君を更に弱らせていって、

レフェリーはひたすら小坂君の状況を注視するようになっていったんだわ。

 

松永君陣営としてはTKO決着が欲しいところだったんだけど、

小坂君はとってもシンドそうなところを必死に堪えてたし、

一方の松永君にも若干の打ち疲れが見えてきてそのまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40ー36、40ー37、39ー37ってことで松永君の圧倒3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

④ 瀬下雄介君(協栄)vs田中将大君(川崎新田)……Mm

デビュー戦の27歳・群馬県と、デビュー戦の29歳・東京都。

 

アラサーのデビュー同士だったんだけど、

瀬下君には三垣龍次さんがセコンドに付いてたね。

 

田中君はコミッション・ドクターをしてる医者ボクサーなんだわ。

 

<1R>

ちょっとか細い瀬下君に対して田中君がいきなり乱暴な仕掛けで開始僅か3秒、

右のファーストショットで東ロープ前で激しくダウンゲット。

 

状況が掴めないままにリスタートした瀬下君に対して田中君、

またもや凶暴に殴りかかってのラッシュラッシュで開始23秒、

今度は東ロープに瀬下君を殴り飛ばして2度目のダウンゲット。

 

またもやの激しい倒れ方を見てレフェリーは今度はノーカウントストップで、

田中君が25秒でのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

瀬下君には気持ちと体の準備が出来ないうちの突発的な出来事で、

やっぱり外科系のドクターは内科系より荒っぽいんだよね。

 

 

 

 

⑤ 小林英明君(郡山)vs石森憲士朗君(RK蒲田)……SB

デビュー戦の32歳・福島県と、デビュー戦の22歳・東京都。

 

10歳差のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

石森君は一つ前の田中君のように開始ゴングと同時に元気な仕掛けで、

ジャブを省略した乱暴な打ち掛かりで先攻していったんだわ。

 

小林君もガードを固めながら打ち込みのタイミングを図ってたんだけどた、

右フック一本槍って感じで多少片寄りの強い戦い方をしてたんだわ。

 

最初の狂乱が一段落した石森君は残り1分からは細かい攻め込みをしてて、

冷静な自分を取り戻していった感じだったんだよね。

 

<2R>

感じを掴んだのは明らかに石森君の方で、

小林君の方が却って若くて粗っぽいボクシングになっていって、

単純な攻め込みに固執するようになって、

マッシュルームカットの髪の毛をバッサバサさせてたんだわ。

 

<3R>

小林君が更に馬力アップさせていったんだけどあくまで力づく過ぎてたし、

石森君が踏み込んで来るところに合わせようとし過ぎるのも分かり易くて、

石森君を戸惑わせるまでにはいって無かったんだよね。

 

石森君はバランスを崩すことなくシッカリ打ててたし、

残り40秒にも右フックや2発の右ボディを効果的に打ち込んでたんだわ。

 

<4R>

石森君はどっちかっていうとアマっぽいとこがあって派手さは無いんだけど、

あくまで冷静な試合運びは安心して見ていられたし、

ここまでの毎ラウンドも残り30秒からのアピールもシッカリしてたんだよね。

 

 

ってことで自分は40−36だったんだけど結局、

40ー36、40ー37、39ー37ってことで石森君の圧倒3−0勝ちで、

あれって思ったら第2試合のスコアと全く同じだったんだよね。

 

 

 

 

⑥ 吉村望君(花形)vs佐々木捷君(宮田)……Fe

デビュー戦のサウスポー、24歳・山口県と、デビュー戦の24歳・東京都。

またもや同い年のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

頭半分デカイ佐々木君の方がフィジカルの強さもバックに大きな仕掛けで、

ラウンド中盤まで吉村君を躊躇させ続けてたんだわ。

 

力づくで押し込まれそうだった吉村君だったんだけど、

1分半を過ぎる頃には少し慣れてきたみたいで、

相手の打ち終わりを狙えそうな感じも出てきたんだよね。

 

<2R>

佐々木君がロスの多い大振りが目立ってた中、

間合いを把握しつつあった吉村君が流れを取り戻しつつあって、

接近戦ではまだまだ手を余してしまうようなところもあったんだけど、

残り45秒からのヒットヒットで大きく展開を動かしていったんだわ。

 

<3R>

お互いにいきり立ち過ぎるところが抜けなかったもんで、

終始危ない状況が続いたんだけど開始1分3秒、

左フックの2連射で吉村君が佐々木君を大きく揺らがせて、

そのまま一気の追い込みでダウンゲット。

 

カウントナインで何とかリスタートした佐々木君だったんだけど、

明らかに大きなダメージを負ったままで、

勢いを増した吉村君の猛攻を防ぐべくもなく、

そのまま一気に南東ポストに押し込まれてしまって大きく2〜3発被弾して、

グラッと体が揺らいでしまったところで陣営からのタオル投入と、

レフェリーのストップコールがほぼ同時で1分32秒、

吉村君のデビュー戦TKO勝ちだったんだわ。

 

 

佐々木君はちょっと力づくで雑にやり過ぎだったなあ………。

 

 

 

 

⑦ 岩井祥來君(小熊)vs山本蓮真君(RK蒲田)……Mm

0勝0敗1分の24歳・長野県と、0勝2敗のサウスポー、21歳・三重県。

 

初勝利目指し組の一戦。

 

<1R>

開始27秒に山本君が右フックで岩井君を一瞬ユラッとさせたんだけど、

その後のプレスは常に岩井君の方だったなあ。

 

それにしても二人共、この階級にしては前振り不足の決め打ちし過ぎで、

お互いにそこそこ鋭いショットを持ってるんだけど全ていきなり過ぎで、

まるで居合抜きの試合のようだったんだわ。

 

<2R>

どっちかが手数アップするんだろうなって思ってたらずっとそのままで、

相変わらず一発勝負のような感じのままで二人共、

そこそこの身体能力が有りそうなのに勿体ない限りで、

何処かの何かが間違ってる感じが抜けないままで、

残り30秒からも中途半端なままだったもんで一旦休憩タイムってことで……。

 

 

後で確かめてみたら39ー37、39−38×2ってことで山本君の3−0勝ち。

 

 

 

 

⑧ 小津諒弥君(ワタナベ)vs久保春平君(宮田)……B

0勝1敗(1KO)の23歳・三重県と、デビュー戦の21歳・鹿児島県。

 

<1R>

開始いきなりの17秒、ガツガツってなったところだったんだけど、

久保君の右が薄くヒットした途端、小津君が一瞬バランスを崩してしまって、

思わず左手がリングマットにかすってしまってダウン。

 

再開後、小津君も普通に立て直しての反撃開始だったんだけど、

残り50秒からも目立ってたのは久保君の方で、

左フック、右ストレートを見栄え良くヒットさせてたんだわ。

 

ただ、その久保君もまだまだ荒っぽいところが払拭出来なくて、

もう少し丁寧に細かい攻撃が出来ると随分違って来ると思ったんだわ。

 

<2R>

このラウンドも先手を取ったのは久保君の方で、

小津君は両肘を絞り過ぎる傾向が強いもんでフック系の打ち出しが遅れて、

強い打ち込みに関しても今一のままのことが多かったんだわ。

 

同じようなショットでも効き目の差が目立ってきてたし、

打たれ方が派手だったこともあってか下半身のバランスを崩すようになって、

小津君はかなり追い込まれつつあったんだわ。

 

<3R>

小津君はそれでもめげずに歯向かっていったんだけど、

如何にも当たりが薄いまままで、返しの左ショットにも精彩を欠いたままで、

大きく挽回するに至らないまま、残り12秒でも打ち負けてたんだよね。

 

<4R>

相手を倒さない限り小津君の勝ち目が無くなったんだけど、

気持ちは折れて無さそうではあったんだけど、

一息も入れないで打ち続けることはとっても無理そうで、

必殺系の腕振りも出来ないままで試合終了ゴング。

 

 

久保君はデビュー戦の割りには最後まで手数落ちすることも無く、

最後までシッカリ感を維持出来てたんだわ。

 

 

ってことで自分は40ー35だったんだけど結局、

40ー35×3ってことでやっぱり久保君のパーフェクト3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

⑨ 瀧野貴之君(郡山)vs加藤剛君(角海老)……60.5kg

0勝3敗(1KO)1分の36歳・北海道と、0勝2敗(2KO)の21歳・茨城県。

 

瀧野君としては引退前に何とか1勝をって感じだったんだけど、

加藤君にしてもひたすら初勝利が欲しいところだったんだよね。

 

凄いね、二人の年齢差は15もあったんだわ。

 

<1R>

3〜4㎝ほど上背があってリーチも優位な加藤君が遠目からの組み立てで、

まずはって感じのジャブを的確にヒットさせてたんだわ。

 

瀧野君はとにかく詰め寄ってからの左右フック一本狙いのようだったけど、

加藤君がフットワークで距離をキープし続けてたもんで、

瀧野君は終始打ち出しのきっかけとタイミングを掴み兼ねてたし、

左手を巧く使えてなかった分の手数不足が目立ってたんだわ。

 

<2R>

瀧野君のシンプルで若干強引な詰め詰めには変わりが無くて、

もう少し入り方に工夫が欲しいところのままだったなあ。

 

加藤君はそういう相手の動きをおおよそ見切ったようで、

クリーンヒットは少なかったんだけどほぼ余裕の動きをしてたんだわ。

 

<3R>

相手に詰め寄られても加藤君は巧いことショートブローを駆使してたし、

ジャブ系と左ボディには自信を持ちつつあるようだったんだわ。

 

ここで左のWフックが打てると更にいい感じになるところだったんだけど、

巧くは無いながらも瀧野君も必死の抵抗を見せてたんだよね。

 

余程のことがない限り加藤君の負けは無さそうになってきたんだけど、

瀧野君も自らのボクシングを頑なまでに押し通して譲るところがなくて、

加藤君の嫌気を誘いつつ残り40秒には右フックを2発ヒットさせて、

一矢報いたところで試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は39−37で加藤君だったんだけど結局、

40−36、39−38、38ー38の2−0で加藤君の判定勝ちだったんだわ。

 

 

このスコアが発表される前に珍しくも須藤リングアナがミスしてしまって、

一旦ドローコールしてしまったもんで、

リングアウト寸前の瀧野君を慌てて引き止める場面があったんだよね。

 

 

 

試合後暫く経ってからその瀧野君が自分のところに寄ってくれて、

一瞬誰だか分からなかったんだけど、試合のことを色々と話したんだわ。

 

0勝4敗(1KO)1分でついに1度も勝ちに恵まれなかったボクサーが、

わざわざ話をしに来てくれてちょっと感動的でさえあったんだよね。

 

 

 

 

⑩ 渡辺顯也君(小熊)vs小出太一君(鴻巣茂野)……Fe

1勝(1KO)4敗(3KO)のサウスポー、28歳・福島県と、

1勝1敗1分の24歳・埼玉県。

 

聴き慣れた声だったもんで振り返ったら先ほどの大沢さんのほか、

小出君の応援に来てた大塚隆太さんとか小澤剛さん達が座ってたんだわ。

 

<1R>

積極的な前詰めから先手を取ったのは小出君だったんだけど二人共、

随分近い距離で戦ってていきなり体力の削り合いみたいになっていって、

1分過ぎには早くも渡辺君の顔面が赤くなって来たんだわ。

 

ただ1分半過ぎにはお互いに何だかタルそうになってきて、

決め手に欠けるような展開になっていったんだよね。

 

残り25秒での渡辺君の2発の左ストレートと、

それまでの小出君の手数とで迷うところだったんだけど、

ここは僅差で小出君だったかなあ………。

 

<2R>

小出君がいとも簡単に渡辺君の左ストレートを貰うようになってきて、

途端に下半身のシッカリ感を失いつつあって、

ボヤーッと相手の正面に立ってしまうことが多くなってきたんだわ。

 

ただ、1分半過ぎからよりシンドそうにしてたのは渡辺君の方で、

いつの間にか薄っすらと鼻血に見舞われてたし、

一方ではどっちもヘバッてどっちもやられそうな感じがしてきて、

お互いにフルラウンドを頑張り切れそうに無くなって来たんだよね。

 

<3R>

二人共、既にハアーハアーで足元バタバタのパタパタ戦になっていって、

其々のショートフックは著しくオープン気味だったんだわ。

 

お互いに何だか夢遊病者のようになって来たんだけど、

残り1分5秒での左右のショートフックが決め手でこのラウンドは渡辺君。

 

小出君も気を取り直しての反攻で、

終了ゴング寸前に相手のマウスピースを飛ばしてたけどね。

 

<4R>

初っ端からのトコトコ戦は小出君が優位に進めてたんだけど、

一段落した途端にまたもや左ストレートを貰ってしまって、

そこからはお互いの右と左のショートが代り番こだったんだけど、

ラウンド半分頃から渡辺君の消耗の方が目立って来て、

すぐに頭を下げてしまって小出君に押し込まれる場面が多くなって、

最後は例の左ストレートもヘナヘナになってしまっての試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は僅差の39−37で小出君だったんだけど結局、

39ー38、38ー39、38ー38ってことで三者三様のドローだったんだわ。

 

 

 

お互いにスタミナ不足が目立ってて、

殴ることよりまずは走り込みじゃないかなあって思ったんだけどね。

 

 

 

 

⑪ 石垣芙季君(UNITED)vs山本智哉君(角海老)……Mm

2勝(1KO)0敗の30歳・沖縄県と、2勝(1KO)2敗(1KO)の21歳・東京都。

 

この日一番気になってたのはこの試合で、

移籍初戦の山本君がちゃんと出来るのかってことだったんだわ。

 

<1R>

9歳差はあるんだけど連勝中の石垣君も勢いのある仕掛けで、

お互いに強気同士の激しい立ち上がりだったんだわ。

 

より近くでやりたがってたのは石垣君の方だったんだけど、

山本君は冷静に距離を維持して遠目のジャブが実に的確だったし、

一旦詰まったところでも回転力の鋭さで圧倒してたんだわ。

 

<2R>

開始すぐの18秒に山本君が返しの左フックがヒット、

思わず石垣君の体が揺らいだんだわ。

 

石垣君が更に強気を前面にしガンガン来るところに山本君、

迎撃が的確で細かいところを早く正確に狙えてたんだわ。

 

山本君は打ち終わりが若干ルーズになって、

頭の位置が危険なままのことも多かったんだけど、

石垣君が意識的に狙って来なかったもんで助かってて、

残り30秒からの最後のパフォーマンスも実に小気味が良くて、

角度とストロークに配慮したショートのコンビネーションが抜群だったね。

 

<3R>

開始20秒でのバッティングで山本君が右目上を大きくカット、

すぐにドクターチェックが入ったんだけど、難なくのリスタートで、

それでもこの回を終えない限り途中ストップはドローになってしまう訳で、

見てる方は何とか何とかっていう感じだったんだよね。

 

相変わらず山本君の返しの左フックは絶好調だったし、

ワンツーからの左ボディも指示通りに出せてたし、

後は手負い度の上がった相手の渾身の一発さえ貰わなければって、

そういう感じだったんだけど石垣君は腕振りの鋭さを失いつつあったもんで、

何だか大丈夫そうに推移してたんだよね。

 

<4R>

この日の山本君は以前と比較すると格段と力強くなってたし、

高い集中を保ちつつ練習の成果を如何なく発揮してたんだわ。

 

一方の石垣君も一発逆転を狙っての強振を諦めてなくて、

またもや山本君の頭の位置の高さが気になったんだけど、

最後まで飛ばし切れるほどのスタミナは石垣君には残ってなかったみたいで、

それは彼の必死の形相に現れてて徐々に頭が下がり始めて、

ショットの正確さと勢いを失ってしまっての終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40−36、39ー37×2ってことで山本君のほぼ完勝だったんだよね。

 

 

 

山本君ことはデビューから見てて、

2連勝した時の生きの良さがとっても印象的だったんだけど、

その後は詰まらなそうに試合をしてるような感じがしての2連敗だったけど、

ジムを変え新しいトレーナーの下で何だか生き返ったようだったんだよね。

 

旧ジム仲間が何人かで山本君の試合を近くで見てたんだけど、

強くなったって石田凌太君が褒めてたんだよね。

 

 

 

 

⑫ 冨山剋駿君(S根本)vs小西佑亮君(日東)……62kg

0勝2敗(2KO)の28歳・静岡県と、0勝2敗(1KO)の29歳・兵庫県。

 

同じ0勝2敗同士のアラサー対決。

 

<1R>

フレームで優位だったのは小西君で、

冨山君はそういう相手にあくまで近くでやりたがってて、

一旦詰まったところでのショート連打に迫力を見せてたんだわ。

 

小西君としてはもっともっとのジャブが要るところだったなあ。

 

<2R>

遠目からの左ボディで小西君がいい感じを見せ始めてたんだけど1分15秒、

冨山君が接近一気攻勢を掛けて行って、途端に小西君の顔面が紅潮。

 

その後小西君も反撃してたんだけど右で終わってしまうことが多かったなあ。

それでも残り1分からの再度の攻め返しでポイントを取り返したんだわ。

 

<3R>

流れがどっちに傾くか微妙なところだったんだけど、

開始40秒での打ち合いで冨山君が鼻血で、それをやたらに気にし始めて、

集中力が落ちたところを小西君に左トリプルなんか打ち込まれてしまって、

このラウンドは冨山君がガードポジションを取ってる時間が長かったんだわ。

 

冨山君は左目上に大きなヒットカット傷も負ってしまっての散々で、

そこからの流血が胸元に滴って赤く細い川のようになってたんだわ。

 

<4R>

開始すぐの9秒に冨山君のカット傷にドクターチェックが入っての再開で、

冨山君はストップされないようにって必死の抵抗を見せてたんだけど、

小西君も返り血で上体やトランクスを赤く染め始めるに至って、

レフェリーはひたすら冨山君の動向に目を凝らし始めて、

今やストップのタイミングを見図るに至った残り26秒、

メッキリ感が目立ってきたところでの最後の打ち合いが一段落したところで、

割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

ってことで2分34秒での小西君のTKO勝ちだったんだけど、

小西君はラウンドが進むにつれ冷静な試合運びが出来てたんだよね。

 

 

 

 

⑬ 小川将太君(UNITED)vs三嶋秀 君(輪島S)……54.5kg

1勝(1KO)2敗(1KO)1分の21歳・東京都と、

1勝(1KO)1敗の20歳・東京都。

 

<1R>

小気味のいいスタートを切ったのは三嶋くんの方だったんだけど、

終盤近くでの踏みこみざまの小川君の3〜4連発が見栄え良かったね。

 

<2R>

前の回の終盤に飛ばした小川君が若干ガス欠気味で、

それを見計らったような三嶋君が挽回の攻め返しで………。

 

<3R>

大きな被弾差は無かったんだけど消耗が進んでたのは三嶋君の方みたいで、

それが相手に分かり易く伝わってしまってたようなところもあって、

もう少し我慢強くしてないとマズイって思ったんだよね。

 

<4R>

お互いにかなり大まかになっていったんだけど、

流石に最後は意地の見せ合いってことでの奮闘奮闘だったんだけど、

最後の最後まで手を出してたのは小川君の方だったんだよね。

 

 

ってことで自分は38ー38に近い39−37で小川君だったんだけど結局、

39−37×2、38−38ってことで小川君の2−0勝ちだったんだよね。

 

 

 

 

昨日は主催者が試合のレイアウトに気を使ってくれて、

普通新人王トーナメントのようなオール4回戦の場合だと、

軽いクラスから重い階級に順に並べるのが通常なんだけど、

全階級をシャッフルさせてたもんで、

試合ごとに動きの変化があって飽きることが無かったんだよね。

 

それにしても昨日は赤コーナーと青とでは勝率に片寄りが大きくて、

全12試合のうち赤コーナーが勝った試合は2試合しか無かったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 山本智哉君

② 松永拓也君、石森憲士朗君

③ 小稲直史君、田中将大君

 

 

 

2019年2月 5日 (火)

1月のベストボクシング

 

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“プロコルハルム”

 

1967年のデビュー曲“青い影”がいきなりのスマッシュヒットで、

その後10年間ほど活動を続けたんだけど、

この“青い影”を超えるヒット曲を生み出すことはついに出来なくて、

自分の中では典型的な一発屋だったんだよね。

 

 

 

 

1月は4ボクシングしか無かったんだけど、

中身は結構濃かったっていう印象だったんだわ。

 

 

《1月のボクシングベスト10》

*左側が勝者(④は例外)、(  )内は事前期待度ランク、敬称略。

 

① 田中教仁vs小野心 (3)……8RKO

② 阿部麗也vs杉田ダイスケ (1)……3−0

③ 徳島空吾vs寺崎和輝 (ー)……0−0

④ 相川学己vs高橋竜也 (5)……1−2

⑤ 和氣慎吾vs中嶋孝文 (2)……5RKO

⑥ 大保龍球vs林慶太 (8)……1RKO

⑦ 多田雅vsレスター・アブタン (ー)……3−0

⑧ 田村亮一vs中川麦茶 (4)……3−0

⑨ 中川兼玄vs佐藤和憲 (ー)……2RKO

⑩ 大嶋剣心vs定常郁郎 (6)……3−0

 

*事前期待度ベスト10内で選モレした試合は、

阿知和賢vs藤本直人(7)、住田愛斗vs田中浩士(8)→中止、

長濱陸vs金本祥平(9)、今成太希vs井上慶一(10)の4試合。

 

 

 

2019年2月 3日 (日)

後楽園ホール・2月2日

 

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“ヴィタントニオ”

 

先月ゲットした湯沸かしポットで、

最初は新発売のティファールの温度調節機能付きを買う予定だったんだけど、

注ぎ口の形状が今一だったし、こっちの方が握り手が木製でしっくりしてて、

2倍ほどの価格だったんだけど、とっても使い勝手がいいんだわ。

 

コーヒーには100℃では無くて92℃くらいがいいって言われてるんだけど、

何度か確かめたところでは深い焙煎のコーヒーではそれほど差が無くて、

焙煎が浅いモノやブルーマウンテン系の豆だと違いがでるみたいなんだよね。

 

 

 

 

昨日は7試合が組まれてて、その内の4試合の相手が外国人で、

そういう場合だと入場者数が余り伸びないものなんだけど、

有望新人のデビュー戦が2試合あったし、日本タイトル戦もあったし、

尾川堅一さんの1年振りの復帰戦もあったってことで、

結構な入りでバルコニーも殆ど隙間がなかったんだよね。

 

帝拳ジムの長野マネにご挨拶して始まり始まり………。

 

 

 

 

① 牛島隆吾君(八王子中屋)vs小笠原梢太君(REBOOT)

                   ………Fe 4R

2勝(1KO)0敗の17歳・東京都と、3勝(2KO)1敗の23歳・岩手県。

 

<1R>

現役高校生の牛島君の方がフレーム的にもリーチも優位だったんだけど、

プレスを掛けてたのはその牛島君の方で遠目からの仕掛けも早かったんだわ。

 

小笠原君としては自分の距離にする工夫が要るところだったんだけど、

詰め寄るきっかけと打ち込むタイミングを見出しかねてて、

とってもやりにくそうにしてたんだわ。

 

<2R>

牛島君はこのままでいいと思うんだけど、

小笠原君としてはもう少しかき回したいところだったんだけど開始50秒、

鋭いワンツーを放ったのは牛島君の方で右はアッパー気味にヒットして、

小笠原君にはとっても厳しい展開になっていったんだわ。

 

流れが固まってしまったかと思われた1分25秒、

リング中央でもつれ合ったその瞬間に、多分左フックだったと思うんだけど、

小笠原君のショートブローが激しくヒットして、

何とナントなんと牛島君がダウンしてしまったんだわ。

 

リスタートした牛島君は明らかにダメージを引きずったままで、

ここぞの勢いの小笠原君に一気に追い込まれてしまった残り1分8秒、

西ロープに詰められたところでまたもやの左フックを貰って一瞬、

大きく膝カックンしてしまって最早これまでか状態になってしまったんだわ。

 

何とか何とかってここを凌いだんだけど牛島君、危険な状況には変わりなく、

一方の小笠原君はますますいきり立っての猛烈追撃を見せてた残り11秒、

小笠原君が仕留めに行ったその一瞬の間を突いて牛島君が、

窮地に追い込まれてた牛島君がタイミング良く右ストレートをヒット、

正しくカウンターのタイミングで直撃された小笠原君が衝撃のダウン。

 

ひっくり返った小笠原君も何とか四つん這いになって体を起こしたんだけど、

その表情は「ここは何処? 私は誰?」って感じだったもんで、

レフェリーも見かねてのストップエンドで2分56秒、

大逆転系で牛島君のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

何度も書いてきたけど、行けると思ったその瞬間こそに危険が潜んでる訳で、

小笠原君は窮鼠が猫を噛むこともあるってことを忘れてしまってた訳で、

あれだけ追い込まれてた場面からの牛島君を讃えるべきでもあったんだよね。

 

 

 

 

② 吉野健二君(帝拳)vs伊藤大賀君(具志堅)…… M 4R

デビュー戦の18歳・福岡県と、1勝0敗の22歳・沖縄県。

 

デカイだけじゃなくてキッチリした体をした威風堂々の二人だったんだけど、

特に吉野君はとても18歳には見えななくてまるで野武士のようだったんだわ。

 

<1R>

最初にジャブで仕掛けて行ったのは野武士風の吉野君の方で、

中々のプレスも見せてたんだよね。

 

伊藤君の方も気後れすることなく冷静な対処が出来てて、

狭いところでも素早い回転で打てるタイプで1分3秒、

ハードヒットでは無かったんだけどワンツースリーが印象的だったんだわ。

 

お互いに戦意を剥き出しにしてたもんで、

一旦打ち合いになった時の迫力は生半可じゃ無かったんだわ。

 

<2R>

お互い顔面狙いに奔走する余り上下の打ち分けっていう点は疎かだったけど、

デカイ割には上体の動きはかなり柔軟で的になることを回避してたんだわ。

 

途中のバッティングで吉野君が眉間をカットしてたんだけど、

その吉野君の残り1分2秒での右ボディからの左フックが見栄え良かったなあ。

 

<3R>

大きく狙い過ぎるようになって吉野君のジャブが減ってきたんだけど、

1分過ぎの打ち合いの際の返しの左フックがグッドグッドだったんだわ。

 

伊藤君の方も残り1分からボディ攻撃が目覚ましくて、

右を2発、左を1発力強く打ち込んでたんだよね。

 

<4R>

二人共、もう少し小さいストロークで鋭く打てるといいんだけど、

互いに体を寄せ合っての密着戦では大きな効果を上げられないままで、

どっちもどっちのまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで、自分は38ー38だったんだけど結局、

40−37、39ー38×2ってことで伊藤君の3−0勝ちだったんだけど、

成る程ねえ、あれで伊藤君のフルマーク勝ちもあるんだって思ったね。

 

 

 

 

③ 李健太君(帝拳)vs何チャラ・ナムコー……SL 4R

デビュー戦のサウスポー、22歳・大阪府と、

1勝(1KO)1敗の国内8位、20歳・タイ。

 

この試合が始まる少し前に三迫ジムの中川兼玄君が寄ってくれて、

フワフワのベージュのプルオーバーがまるで羊のようだったんだけど、

李君の応援ってことだったんだわ。

 

その李君は“リ・ゴンテ”ってコールされたんだけど、

アマ102勝10敗ってことで62連勝の記録も持ってるんだってね。

 

<1R>

そんなアマ戦績の強者に何チャラ・ナムコーは一見如何にもひ弱そうで、

オカマかプロテストを受ける前の練習生のようで見てられなかったんだよね。

 

開始ゴングが鳴って20秒もすると試合になりそうに無いのがハッキリして、

李君は実戦慣れをする為だけに時間を使ってるかのようだったんだわ。

 

だから敢えて最初っから倒しに行かないだけで、

2Rまではやるのかなあって感じだったんだけど、

もうこれ以上チンタラやってられないって様子だった終了ゴング寸前、

ドッコン1発左ストレートをブチ込んでジ・エンド。

 

何チャラ・ナムコーは最初からそういう風に倒れようって決めてたみたいで、

まるで一本棒のようになって、日本人は中々ああいう風には倒れないんだけど、

例のもうとっても続行は無理ですタイ式ダウンでそのままカウントアウト。

 

それにしても2戦1勝1敗でランカーになれるのかタイでは………。

 

 

 

 

④ 中野幹士君(帝拳)vsエカラック・何チャラ……Fe 6R

1勝(1KO)0敗のサウスポー、23歳・広島県と、

1勝1敗の国内8位、27歳・タイ。

 

前の試合のようなのを2試合続けて見るのはとってもシンドイもんで、

最初っから離席してたんだけど、又々2戦1勝1敗のランカーで案の定、

同じような1R決着だったんだよね。

 

 

 

 

ここまで4試合を終えて1時間弱しか経ってないスムース進行ってことで……。

 

途中で富岡哲也君の親父さんが話しかけて来てくれて、

近々プロテストを受ける予定の三男浩介君の話なんかしたんだわ。

 

 

 

 

⑤ ロメル・オリベロスvs江藤光喜さん(具志堅)……52.6kg 8R

8勝(3KO)4敗(3KO)1分の23歳・フィリピンと、

23勝(18KO)4敗(1KO)1分のWBC6位、WBO7位、WBA8位、IBF12位、

30歳・沖縄県。

 

中休みのような試合の三つ目だったんだけど、実に実に酷かったんだわ。

 

南席の遠目から眺めてたんだけど、

江藤さんは1R終了近くに続けざまにダウンを2個ゲットして、

次のラウンドで終わらせると思ったらそこからが延々のダラダラで、

チンタラしてる間に相手のボディブローを嫌がる嫌がるだったんだよね。

 

実はこの日の江藤さんは初っ端から動きが緩慢で、

ショットのキレも全く無かったし、終始休み休みにやってるって感じで、

やっとやっと4Rで終えることが出来たんだけど、

試合後の勝利者インタビューも思わず首を傾げてしまった訳で……。

 

最初は具志堅会長のモノマネでもしてるのかと思ったほどで、

やたら吃るし、同じ単語を4回も繰り返してつっかえてるし、

色んなところにダメージを負ってしまってるような感じだったんだけど、

普段からあんな感じなのかなあ………。

 

 

 

 

⑥ 中谷潤人さん(M・T)vs望月直樹さん(横浜光)

       ………日本 フライ級王座決定戦 10R

17勝(12KO)0敗のランク1位、サウスポー、21歳・三重県と、

15勝(8KO)3敗のランク2位、25歳・神奈川県。

 

<1R>

4〜5㎝ほど上背優位な中谷さんがいつものような素軽い立ち上がりで、

望月さんが入って来ようとするところにジャブジャブで、

開始30秒過ぎからは早くも色んなコンビネーションを見せ始めて、

長いのや短いのを上下に見栄え良く打ち分けてたんだわ。

 

残り1分になると早くも望月さんの顔面が赤くなって来て、

彼には殆ど攻め込むチャンスさえ与えられなくて、

このラウンドは10:8.5ほどもの差が付いてしまったんだわ。

 

とにかく望月さんとしては距離を潰さないと何も始まらない訳で………。

 

<2R>

開始23秒にこの試合初めて望月さんの右ショートフックがヒットして、

それを機に相手の長いショットを外しながらの踏み込みが叶うようになって、

被弾しながらも全くめげない望月さんの歯向いが印象的だったんだわ。

 

<3R>

望月さんも大分落ち着いて来たようで、

勇気を持っての詰め詰めとガチャガチャ作戦が功を奏しつつあって、

中谷さんから大きいのを貰わない距離を維持出来るようになってきたんだわ。

 

ただ残り18秒での中谷さんのショートブローのコンビネーションは秀逸で、

それはアッパーを交えた実に実に美しい連続攻撃で、

望月さんも直後に激しく反撃してたんだけど、

ポイント奪取には今一歩だったなあ。

 

<4R>

そこそこの被弾を続けながらも望月さんの勢いは一向に衰えを見せず、

中谷さんと試合をした相手から以前に聞いたことがあるんだけど、

彼の拳は石のように硬くてガッツンガッツン効くってことで、

そこそこの直撃を受けながらの望月さんの打たれ強さは驚異的だったんだわ。

 

望月さんは相手の嫌がる形に持ち込もうとして必死だったんだけど、

合間合間の被弾は隠し通せて無かったんだよね。

 

<5R>

いつの間にか中谷さんも薄っすら腫れてきたんだけど、

1発打たれると3〜4発打ち返すパターンはキッチリ守ってて、

中々相手にポイントを渡さないままで、

望月さんが若干バランスを崩す場面が目立ってきたんだよね。

 

試合半分が終わったところでの自分のスコアは50ー45で中谷さんだったけど、

発表されたものは50ー45、49ー46ってことでやっぱり中谷さんの3−0。

 

 

 

自分の斜め後ろのオッサンがやたら煩くて、

振り返ったら神奈川県のあるジムのマネジャーで、

ソイツは金でライセンスを買った不届き者で、

以前首からライセンスを下げて酒飲みながら試合を見てたもんで、

思いっ切りドヤしたことがあったんだけどやっぱりバカは治らないみたいで、

隣のオヤジと試合を見ないままやたら大声での延々の私語私語私語で、

こっちが悲しくなるほどの馬鹿面をしてるんだけど、

話し相手を探しにホールに来るんじゃないのってことなんだけど、

年寄りの常連にはそういうのが結構多いんだよね。

 

ってことで自分は軽くガンを飛ばしての席移動だったんだよね。

 

<6R>

望月さんとしては今やれることの全部を出してて、

戦い方としてはこれ以上のモノは望むべくも無かったんだけど、

そろそろ足元がバタバタしてきたし最後まで行きそうに無かったんだわ。

 

<7R>

望月さんは体力の回復を図りながらの休み休みではあったんだけど、

気持ちの強さには変わりが無くて、

まだまだ抵抗の手を止めるつもりもないみたいだったんだけど、

残り1分にはマウスピースを飛ばされてたし回転力も鈍ってきてたなあ。

 

<8R>

望月さんの力は尽きつつあったんだけど、

それでも中谷さんのハードヒットにグラリともしないままで、

それ以上貰わない為に懸命に距離を潰していってたんだわ。

 

中谷さんは押し込まれるとフィジカル的に弱いところがあって、

腰が伸びる傾向が目立ってきたんだけど、

ディフェンスはしっかりしたまま大きく被弾することが無いままで、

ラウンド中盤には望月さんの右目上を傷付けてたんだわ。

 

<9R>

このまま最終ラウンドまで行くのかって思われた開始20秒、

中谷さんの小気味のいいショートのコンビネーションがヒットヒットして、

望月さんの頭が大きく跳ね上げられてしまったところで、

レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

正式には9R23秒での中谷さんのTKO勝ちだったんだけど、

望月さんの粘り強い諦めないパフォーマンスが光ってたんだけど、

中谷さんも辛抱強く自らのボクシングを貫いたんだよね。

 

 

 

 

⑦ 尾川堅一君(帝拳)vsロルダン・アルデア……132P 10R

22勝(17KO)1敗(1KO)1NCの31歳・愛知県と、

12勝(6KO)6敗(3KO)1分の国内王者、サウスポー、24歳・フィリピン。

 

相手は基本2勝1敗ペースでKO率も33%しかないんだけど、

フィリピンの国内王者ってことでそこそこの期待感を持ってたんだけどね。

 

 

尾川君は1年振りの試合ってことで勘が戻り切れて無かったか、

色々あっての復帰戦で下手を打てないってことか、

終始やたら慎重で動きも硬かったんだよね。

 

この試合は結局フルラウンドまで行って勿論尾川君の大勝3−0で、

99ー92、98ー92、97ー93だったんだけど残念ながら、

試合内容としては今一の残尿感のようなものを感じたんだよね。

 

 

アルデアっていうのは戦績的にはごく普通なんだけど、

実に吹っ切れた左ストレートを打って来るもんで、

尾川君としても安易に対処出来ないっていう気持ちが強かったみたいで、

結局アルデアはシンプルなワンツーボクサー以上の何物でも無かったんだけど、

尾川君の方も右ストレートに頼り過ぎの印象が強くて、

途中で返しの左フックのいいのも見せてたんだけど、

右ストレートボディも中途半端だったし、

スムースな流れを欠いたポキポキ・ボクシングだったんだよね。

 

 

お互いの工夫の無さは試合終盤に入ってもそのままで、

アルデアの戦績も成る程ねって感じだったんだけど、

試合後のインタビューで自分が勝ってたっていうのは見当外れもいいところで、

尾川君としてもリスクを張らないままの十分な判定勝ちにシフトしたみたいで、

こういう結果はさも有りなんって感じだったんだよね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 中谷潤人さん

② 牛島龍吾君

③ 望月直樹さん

 

 

2019年2月 2日 (土)

2月のボクシング

 

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“ぬらりひょんの孫”

昨日から第2シリーズ“千年魔京”が始まったんだけど、

2月のボクシングは今日からなんだわ。

 

 

 

 

《2月のボクシング・スケジュール》

*右側が勝者予想、敬称略。

 

・2月2日(土)……(後楽園)

尾川堅一vsロルダン・アルデア、中谷潤人vs望月直樹、

江藤光喜vsロメル・オリベロス、牛島龍吾vs小笠原梢太、中野幹士。

 

 

・2月6日(水)……(後楽園) オール4回戦

山本智哉vs石垣芙季。

 

 

・2月8日(金)……(後楽園) オール4回戦

星大翔vs瀬戸瑠也。

 

 

・2月10日(日)……(フレズノ)

岡田博喜vsレイムンド・ベルトラン。

 

 

・2月14日(木)……(後楽園)

勅使河原弘晶vs入口裕貴、堀川謙一vs戸高逹、阪下優友vs中山佳祐、

木村吉光、有岡康輔、東上剛司。

 

 

・2月16日(土)……(フィリピン)

ジョンリル・カシメロvs山下賢哉。

 

 

・2月16日(土)……(ロスアンジェルス)

岩佐亮佑vsセザール・フアレス。

 

 

・2月17日(日)……(立川)

大野俊人、上野太一、宮地隆佳。

 

 

・2月18日(月)……(後楽園)

近藤明広vsダオヌアール・アワイキング、椙元慧、椙元愛。

 

 

・2月24日(日)……(大阪)

細川チャーリー忍vs野中悠樹。

 

 

・2月26日(火)……(後楽園)

谷口将隆vsビック・サルダール、富施郁哉vs水谷直人、宇津木秀、

重岡銀次朗。

 

 

 

 

《2月のボクシング期待度ベスト15》

*左側が勝者予想、敬称略。

 

① 谷口将隆vsビック・サルダール

② 岡田博喜vsレイムンド・ベルトラン

③ 勅使河原弘晶vs入口裕貴

④ 尾川堅一vsロルダン・アルデア

⑤ 中谷潤人vs望月直樹

⑥ 堀川謙一vs戸高逹

⑦ 近藤明広vsダオヌア・ルアワイキング

⑧ 細川チャーリー忍vs野中悠樹

⑨ 岩佐亮佑vsセザール・フアレス

⑩ 阪下優友vs中山佳祐

⑪ ジョンリル・カシメロvs山下賢哉

⑫ 星大翔vs瀬戸瑠也

⑬ 山本智哉vs石垣芙季

⑭ 牛島龍吾vs小笠原梢太

⑮ 富施郁哉vs水谷直人

 

 

 

2019年2月 1日 (金)

後楽園ホール・1月31日

 

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“夢見るシャンソン人形”

 

この時期シングル盤レコードは330円から370円時代に移りつつあって、

歌ってたフランス人女性の名前がフランス・ギャルってそのまんまで、

本名はイザベル・ジュヌヴィエーヴ・マリ・アンヌ・ギャルで、

彼女は去年70歳でなくなったんだけど、憧れの外国人女性だったんだわ。

 

 

 

 

昨日のホールは4回戦と6回戦だけで、

必ずしも巧いボクサーばかりでは無かったんだけど、

見てる者の心が熱くなる試合が多かったんだよね。

 

 

久しぶりの星島さんはインフルエンザだったってことで、

その顛末を色々聞かせて貰って始まり始まり………。

 

 

 

 

① 稲森卓也君(川崎新田)vs関根駿君(青木)……Fe 4R

1勝2敗(2KO)の28歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の21歳・埼玉県。

 

<1R>

距離を掴みかねてた二人は近いところでムキになり過ぎてたんだけど、

若干稲森君の方の腕振りが緩かったんだわ。

 

1分過ぎに関根君の右フックがヒットしてから更に稲森君が緩んで、

先々が心配されたんだけど残り1分20秒辺りから持ち直したんだわ。

 

それは関根君の打ち疲れに助けられたようなもので、

大きく挽回するまでには至ってなかったんだけどね。

 

<2R>

荒っぽさを増した関根君に稲森君が押され気味になっていったんだけど、

二人共基本的には気持ちのボクシングで延々の手数戦だったんだわ。

 

折々の右フックで関根君の優勢に揺らぎは無かったんだけど、

その関根君も終盤には勢いが落ちてしまってたなあ。

 

<3R>

前半は関根君で後半が稲森君っていう展開が固まりつつあった中、

お互いにスタミナの削り合いのようになっていって、

有効打とポイントの行方が見極め難くなっていったんだわ。

 

<4R>

ここまでポイントを取り切れてなかった稲森君も最後の頑張りで、

前に出て手数を上げていったんだけど、

肝心のところで見栄えの悪い被弾を重ねてたんだよね。

 

 

ってことで自分は39ー37で関根君だったんだけど結局、

39−37、39−38、38−38ってことで関根君の2−0勝ちだったんだわ。

 

 

 

② 二佐翔太君(花形)vs臼井春樹君(八王子中屋)

                ………51.5kg 4R

2勝(1KO)3敗(2KO)の24歳・北海道と、2勝0敗2分の19歳・東京都。

 

<1R>

5〜6㎝ほど上背のある臼井君が中々鋭いジャブで始めてたんだけど、

二佐君の左フックのタイミングも高い危険度を孕んでて、

臼井君は少しばかり右ショットを決め打ちし過ぎる感じだったんだけど、

残り26秒にその臼井君の右ストレートがカウンターヒットして、

絶妙なタイミングで貰ってしまった二佐君が1発ダウンしてしまったんだわ。

 

二佐君は回復しないままのリスタートで、

更に勢いを増した臼井君に殆どのされるままだった残り8秒、

ショートの逆ワンツーフックを綺麗に追撃されて2度目のダウンで、

ダメージの深さを思いやったレフェリーがダウンコール直後にスットップ。

 

 

2分54秒で臼井君のTKO勝ちだったんだけど、

最後の追い込みの手際の良さが光ってたね。

 

 

 

 

③ 遠藤裕介君(協栄山神)vs向山太尊君(ハッピーBOX)

                   ………Fe 4R

1勝(1KO)1敗(1KO)の21歳・神奈川県と、

1勝(1KO)1敗(1KO)のサウスポー、20歳・神奈川県。

 

同戦績で同じ横浜出身で年齢もほぼ同じ若者の一戦だったんだけどね………。

 

<1R>

全体の動きがこなれてて前の手の使い方も巧かったのは向山君で、

ジャブとフック系を器用に使い分けてたんだわ。

 

で、最初に気分を落ち着かせてたのはその向山君だったんだけど、

徐々に自らのヘアスタイルを気にし直しながらが始まって、

その後やたらカッコを付けた身振り手振りに繋げていって、

自分はそういうのはノーサンキューなもんでここで離席ってことで………。 

 

 

結局あの勢いのまま向山君が1RTKO勝ちして、

ああいうのは彼なりの自己表現なんだろうけど、

負け越したら直ぐに辞めてしまいそうな感じでもあったんだよね。

 

 

第4試合は女子戦だったもんでね………。

それにしてもプロで2勝したらランカーになれるんだってね女子は………。

 

 

 

 

⑤ 仁和真琴君(横田S)vs高橋隼樹君(KG大和)……60kg 4R

0勝1敗(1KO)の31歳・青森県と、デビュー戦の22歳・神奈川県。

 

試合が始まる前に「コンチワ」って挨拶されたんだけど、

一瞬誰だか分からなかったんだけどメガネをかけたKG大和の関島優作君で、

近視だけど相手のパンチは良く見えるんですって言ってたんだわ。

 

<1R>

9歳年上の仁和君の動きが全体にガサガサしてて、

ジャブを3〜4連射しながらガツゴツ突っ込んで、

辿り着いたところで左右フックを強振するっていう戦法の持ち主で、

最初は高橋君も面食らったような感じだったんだけど、

30秒ほどすると相手の動きにも慣れたようだったね。

 

ただ、その高橋君も1発当てると人が変わったようにガサガサしてたけどね。

 

<2R>

仁和君の作戦は1Rから何の変化も新たな展開も無いままで、

突っ込むだけの間合いが無くなると狭いところでは殆ど何も出来ず、

直ぐに目線を切ってしまうもんで高橋君は安心してのショートブローだったね。

 

仁和君は直ぐに下を向いてしまうもんで長い髪の毛が直ぐに垂れてしまって、

それをかき上げながらの一手間必要なボクシングになってしまって、

そういうのが延々を繰り返してたもんで高橋君のセコンドも安心安心で、

ごく普通に出来さえすれば高橋君の勝ちは揺るぎなくなったんだわ。

 

 

ってことで自分はここで席を外したんだけど結局あのままだったみたいで、

40−36×3ってことで高橋君が極端な戦い方をする相手に、

デビュー戦を完全3−0勝ちしたんだわ。

 

 

 

 

⑥ 寺崎和暉君(マーベラス)vs徳島空吾君(ワタナベ)……SF 4R

2勝(2KO)0敗の21歳・東京都と、3勝(3KO)0敗の19歳・大阪府。

 

若い二人は全勝全KO勝ち同士で、

自分的にはこの試合がこの日のメインだったんだけど、凄かったなあ……。

 

 

この試合のかなり前に渡辺会長と世間話をしてる時だったんだけど、

一人の女性が寄って来て会長に挨拶してたんだけど、

誰かと思ったら徳島君の母上ってことで、

これがまあ姉さんのようだったんだよね。

 

隣に谷口将隆さん、その横に京口紘人さんが控えて始まり始まり………。

 

<1R>

徳島君の方がフレーム的に一回りデカくて、

リーチも優位な分ジャブの届きもいい感じだったんだけど、

寺崎君も気後れすることなく徳島君の打ち終わりにキッチリ合わせてて、

お互いのショットの鋭さには超ド級の緊張感に満ちてたんだわ。

 

徳島君はバランスのいい体型をしてる男気満々のパフォーマーだし、

その上ハイクラスのイケメンなもんでこのまま伸びればスター候補生だなあ、

って見てた残り1分17秒、右ストレートボディを力強く打ち込んだ直ぐ後、

返しの左フックを見事なタイミングで打ち込んで壮烈なダウンゲット。

 

リングほぼ中央で倒されてしまった寺崎君だったんだけど、

思いの外ダメージは大きくなくて徳島君の追撃を難なく凌いでたんだわ。

 

<2R>

勝負を急ぎ過ぎたか力が入り過ぎたか徳島君の手数が落ちたところに、

寺崎君が開始20秒にまずはタイミングのいいワンツーを当て込んで、

その1分後にも薄くはあったんだけど右ストレートを見栄え良くヒット。

 

このラウンドは寺崎君の巻き返しが目立ってたんだよね。

 

<3R>

どういう訳か徳島君のジャブが少なくなってきて、

それにつれ寺崎君の攻め込みのタイミングが良くなって、

得意の左右のショートフックに磨きがかかってきたんだけど、

残り1分での徳島君の2発の左フックがとっても効果的で寺崎君が鼻血。

 

それまでは寺崎君優勢で進んでたのが逆転系のそのショットが見栄え良くて、

そのまま徳島君のポイントで終わりそうだった残り5秒のリング中央、

寺崎君の右ショートがカウンター気味にヒットして、

脳の左側にダメージを受けると右半身に支障をきたすものなんだけど、

一瞬徳島君の右膝がカックンってなってしまって、

堪え切れずそのまま膝着きダウンしてしまって、

二転三転して最後は寺崎君が逆転の2ポイントゲットだったんだわ。

 

ってことになると自分的には寺崎君が1ポイントリードの最終ってことで、

自分の周囲の緊張感と声援も半端じゃなかったんだよね。

 

<4R>

徳島君も全くダメージを残さないままの初っ端からの仕掛けで、

この回に初めて見せた右アッパーを2連続ヒットさせて、

それは寺崎君を混乱させるにも十分だったみたいで、

顔面の被弾を増やしていった寺崎君は突然顔付きが変わってきて、

まるでナインティナインの岡村に似てきてしまったんだわ。

 

残り1分6秒での寺崎君の右のカウンターも美しかったんだけど、

ラウンド全体を見返してみれば序盤の徳島君の有効性が高くて、

結局自分は37−37だったんだけど、

発表されたものも37−37×3ってことで0ー0ドローだったんだよね。

 

 

この試合はC級トーナメントの決勝戦だったもんで優勢点が明らかにされて、

3つ共をゲットした徳島君が優勝ってことで………。

 

 

初回にダウンを喰らった寺崎君が2Rに立て直して3Rにハンデを取り戻して、

逆に追い込まれてしまった徳島君が4Rを取り返したってことで、

それはもう息を呑むようなクルクルの展開だったんだよね。

 

 

これ以降の4試合が6回戦ってことで………。

 

 

 

⑦ 稲葉直樹君(P渡久地)vs木橋拓也君(上滝)……F 6R

5勝(2KO)5敗(2KO)の24歳・三重県と、

5勝(2KO)6敗(2KO)の28歳・東京都。

 

稲葉君にはデスティノ・ジャパンがセコンドに付いてたね。

 

<1R>

詰め詰めからいきなり攻勢を仕掛けていったのは稲葉君で、

木橋君の立ち遅れが目立ったんだけど、

稲葉君も手数の割りにはショットの正確性を欠いててちょっと勿体無くて、

若干狙い過ぎが目立ってはいたけど木橋君の方が印象的だったなあ。

 

<2R>

お互いに印象的なショットが少なかったんだけど、

このラウンドは辛うじて稲葉君の手数勝ちだったかなあ。

 

それでも接近戦になった際の稲葉君のパワーダウンは見栄えが良くなくて、

ラウンド中盤にかけての左目上バッティングカットが影響したのかなあ。

 

<3R>

1分過ぎ頃から木橋君に疲れのようなものが浮き出てきて、

そういえば顔面の赤味も色白の稲葉君より増してきたんだわ。

 

相変わらず有効ヒット率は低かったんだけど、

頑張る頑張る手数で稲葉君がポイントゲット。

 

<4R>

木橋君は飛ばせず山作れずのままで、

稲葉君の方も画期的になれないままだったんだけど、

勝負としての展開とか流れはほぼ一方的に稲葉君に傾いてて、

最後までこのままでいきそうな感じだったもんで一旦離席。

 

 

席に戻って採点を確かめたら58−56、57−57×2ってことで、

稲葉君の1−0ドローだったんだわ。

 

4Rを終えての自分のスコアは39ー37で稲葉君だったんだけど、

その後木橋君が盛り返したのか、そもそも自分のスコアが甘かったのか……。

 

 

 

 

⑧ 粕谷雄一郎君(角海老)vs何チャラ・チャンタイ

                 ………63.2Kg 6R

10勝(2KO)2敗1分の22歳・東京都と、

6勝(2KO)4敗(?KO)の25歳・タイ。

 

粕谷君は移籍初戦で1年振りの実戦だったんだけど、

彼の応援団は減ってなくて100名近くが立川から来てたんだわ。

 

前日計量の時の写真を見るとチャンタンの方が15㎝ほど上背があって、

これで同じ階級かって思ったんだけど、実際の彼は体の厚みが薄かったし、

屈み気味に構えるもんで身長差も殆ど無かったんだよね。

 

<1R>

出だしの粕谷君は明らかに動きが硬くて、

それは隣に座ってた真吾会長が首を傾げるほどだったんだけど、

多分移籍初戦だし試合間隔が空いたからでしょって伝えたんだけどね。

 

細っこいチャンタンだったんだけど意外なほどブン回してくる荒業者で、

長い肘下でガードを固めたところからのいきなりの万振りだったんだわ。

 

正対した時にちょっと攻め所を見出し難くかったせいか、

中盤まで粕谷君の手数の少なさが目立ってたんだけど、

残り1分を過ぎる頃には少しこなれてきて自らを取り戻してたんだわ。

 

<2R>

チャンタンの大振り系の左右フックを見切り終えたか粕谷君、

若干の余裕を見せつつボディショットに磨きをかけていったんだわ。

 

開始1分、粕谷君のショートコンビネーションをきっかけに一気に激化して、

粕谷君が倒す気満々の攻め込みを見せて、

激しいやり取りの末に相手を北西ポストに追い込んでの雨あられので、

戦意喪失のまま手が止まったチャンタンを見やったレフェリーが、

2分14秒に割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

何とか復帰戦を勝利したんだけど粕谷君、

この日の試合は勝つべくして組まれた試合な訳であって、

その割りにはジャブからの組み立てが今一だったし、

2R途中での危険な立ち位置での打ち合いは我を忘れたかのようであって、

ショートブローを巧く強く打てる相手だったら実に危なかった訳で、

一度ビデオで見直して反省だと思ったんだよね。

 

 

 

 

⑨ 石澤一路君(オサム)vs吉村鉄也君(KG大和)……SW 6R

4勝(2KO)9敗(4KO)のサウスポー、31歳・埼玉県と、

4勝(3KO)3敗(2KO)1分の27歳・神奈川県。

 

<1R>

吉村君が若干低く構えるもんで、

元々上背のある石澤君とは頭一個の高さの違いが出てたんだけど、

吉村君の踏み込みは自信に満ちた鋭いもので、

特に返しの左フックはいい角度で強く食い込んでたんだわ。

 

石澤君としてはもっと遠いところで対応したいところだったんだけど、

残り47秒の西ロープ前、吉村君の右ストレートが2発炸裂してダウンゲット。

 

リスタート後の吉見君は勿論鬼の一気追撃だったんだけど、

これはシンドそうだなあって見てた石澤君が必死の踏ん張りを見せて、

残りの30秒ほどを何とか凌ぎ切ったんだわ。

 

<2R>

開始12秒の北西ポスト前、またもや吉村君が激攻めで、

思わず石澤君が大きく膝カックンしてしまったんだわ。

 

ここも耐えた石澤君がその後懸命な盛り返しで1分20秒、

強烈な左ボディを打ち込んで吉村君の勢いを止めての反転攻勢だったんだわ。

 

ただ、この時の石澤君の左ボディはレフェリーは注意しなかったけど、

自分の位置からは明らかなローブローに見えたんだけどね。

 

<3R>

それでも石澤君の諦めない頑張り直しは目覚ましくて、

きっかけを得たボディブローにシフトするにつれ吉村君を躊躇させていって、

石澤君は鼻血を見舞われながらの大奮闘だったんだわ。

 

お互いに体力の限界に近くなっているのが手に取るように分かって、

何だかガス欠のヘビー級の試合のようになっていったんだけど、

大分腕振り緩んではいたけど最後の手数頑張りは吉村君だったなあ。

 

<4R>

最初の1分間は石澤君のトコトコ連打が主導権を握ってたんだけど、

長くは続けられず吉村君も打たれ慣れてきたか効果も薄くて、

一段落したところに吉村君のショートのワンツーを貰ってしまって、

大きく頭を跳ね上げられてしまったところで1分50秒ついにストップエンド。

 

 

石澤君は殆どダメそうなところからの盛り返しで、

ホントに限界近くまでのパフォーマンスだったんだよね。

 

 

 

 

⑩ 大保龍球君(神奈川渥美)vs林慶太君(10count)

                 ………SFe 6R

5勝(2KO)2敗の23歳・沖縄県と、

4勝(3KO)4敗(4KO)の21歳・東京都。

 

この試合だけ赤青コーナーを逆にしてたけど訳分からんかったね。

 

タイプは違うんだけど二人共にとっても見栄えのいいボクサーなんだよね。

 

<1R>

初っ端から全開に飛ばしていったのはやっぱり大保君で開始27秒、

引っ掛け気味の左フックを当て込んで、

その後になぎ倒すようにしたもんで認められなかったんだけど、

いきなり林君にダウンと見紛うようなスリップを食らわせたんだわ。

 

大保君はジャブを省略気味にした力づく系を全面に押し出してたんだけど、

林君としてはジャブからどう組み立てるか悩むところで、

相手の荒々しさに若干困惑気味だったんだよね。

 

印象的だったのは合間合間に放ってた大保君の左ボディで、

それが上下の打ち分けの道を開いているって感じだったんだよね。

 

<2R>

開始直後の右の相打ちから一気に激化して、

早くもここが勝負どころと判断したか大保君が待ってましたって感じで、

その間彼も幾つか貰ってはいたんだけど、

こういう激殴り合いっていうのは正しく大保君の独壇場な訳で、

怯まず打ち合いを挑んでいった林君としても譲れないところだったんだけど、

より強烈な左右フックをヒットさせたのは大保君の方で開始21秒、

林君がダウンしてしまったんだわ。

 

何とか立ち上がったんだけど林君、キッチリ立て直すまでは無理そうで、

大保君の嵩にかかった追撃を凌ぐべくもないまま53秒に2回目のダウン。

 

このダウンも乗り越えて再リスタートした林君だったんだけど、

何とか何とかって踏ん張ってはいたんだけど、

ダメージを回復させる時間を稼ぎ切れないままついに3度目のダウンで、

最後は左フックだったかなあ、西ロープ前で崩れ落ちてしまったんだわ。

 

今度はレフェリーも流石に即のストップコールで、

1分39秒、全く大保君の怒涛の追い込みは圧巻だったんだよね。

 

 

 

 

この日は全部で10試合が組まれてたんだけど、

その内の5試合がKO決着だったこともあって、

ホールを出た時はまだ9時少し前で、

入場の時ほんの小雨だったのが本降り近くなってたんだわ。

 

氷雨の中それでも極寒用ヒートテックの効果は抜群だったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 寺崎和輝君&徳島空吾君

② 大保龍球君

③ 臼井春樹君

 

 

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