後楽園ホール・2月8日
“爆笑シアター・パコーン”
アメリカのナンセンス・アニメなんだけど、
とっても短いストーリーごとに6人が其々別のキャラを演じてるんだけど、
あまり売れてないお笑いのアテレコが結構はまってて、
常に録画取りしてる訳ではないんだけど、
バカバカしすぎて却って面白いんだわ。
昨日は6日に続いて“DANGAN”の4回戦シリーズのvol.2ってことで、
12試合が組まれてたんだけど最後の試合が中止になって全部で11試合。
① 山口成也君(厚木ワタナベ)vs上村峻亮君(川崎新田)……Fe
1勝4敗(1KO)1分の26歳・神奈川県と、
0勝1敗(1KO)2分のサウスポー、27歳・神奈川県。
勝ち星を先行できてない二人の一戦。
<1R>
山口君は攻撃が右で終わってしまうことが多くて、
上村君の方が何とか頑張って3発目まで打ってたんだけど、
腕振り自体が大きくて緩いっていう欠点を持ってたんだわ。
手数的には圧倒的に上村君だったんだけどロスとミスが多くて、
山口君が残り1分10秒での右のヒットヒットでポイントゲット。
<2R>
上村君は気持ちがはやる余りかバランスを悪くしたままのガチャガチャで、
どの距離でどういう風にやりたいのかが伝わって来にくかったなあ。
<3R>
自分の間合いで出来て無さそうだったのは山口君も同様で、
お互いに効き目が悪く見栄えの良くないパンチの応酬に終始してたんだけど、
もう少しやれてもいい感じがしたのは山口君だったんだけどね。
<4R>
ポイント的に微妙な最終ラウンドだったんだけど、
消耗が進んで徐々に動きが悪くなっていったのは上村君の方で、
若干ドサクサ紛れになっていった中でショーブローの被弾が多くなって、
南ロープに詰められて更に防戦一方になってしまったところで1分22秒、
その上村君陣営からタオルが投げ入れられてのストップエンド。
② 佐藤拓実君(KG大和)vs豊田和也君(小熊)……SFe
1勝(1KO)0敗1分の22歳・神奈川県と、
2勝(2KO)4敗(2KO)の30歳・埼玉県。
豊田君にはいつものように玉木さん親子がセコンドに付いてて、
善文君は今年復帰しそうだって弟君が言ってたんだわ。
<1R>
佐藤君の打ち終わりに左右フックをドッカンドッカン当てることが出来て、
豊田君が中々いい感じで始めてたんだけど、
途中のもつれ合いの中で豊田君が右目上をヒットカットされてしまって、
目をパチパチさせながらになってしまって、
残り32秒にドクターチェックが入ったんだわ。
豊田君はその前後からジャブを省略したままにカウンターを狙い過ぎで、
それが一段落するとひたすらガードを固めてるだけだったもんで、
佐藤君としては反撃を受けないまま比較的自由に打てる時間が長くて、
流れが佐藤君の方に傾きつつあったんだよね。
<2R>
豊田君が若干スピードを上げてジャブも出し始めて、
たまに強めの左フックを当て込んでたんだけどあくまで単発で、
手数が止まると同時にロープ際に詰められる場面が多くなったんだわ。
佐藤君も必ずしもガードが優秀って訳ではなかったんだけど、
止まらない手数でそれを補ってたんだよね。
<3R>
開始15秒に豊田君の左右のフックが大きくヒットしたんだけど、
またもやその後の一段落が分かり易くて、
そのタイミングを狙って佐藤君が一気の反転攻勢で、
被弾を重ねた豊田君は後ろ向きにオットットットって感じで58秒、
南東ポスト方向に飛ばされてそのまま腰砕けダウン。
何とか立ち上がった豊田君だったんだけど、
再開するまでには回復出来てなくてそのままテンカウントアウト。
ってことで1分21秒、佐藤君のKO勝ちだったんだけど、
豊田君は攻防が余りにハッキリしてたもんで、
相手に自由に打たせる時間を長く与えてしまってたんだよね。
③ 梶谷有樹君(八王子中屋)vs堀本良樹君(神奈川渥美)……LF
デビュー戦のサウスポー、20歳・東京都と、
0勝1敗のサウスポー、31歳・群馬県。
大人しい学生さん風と顎が上がり気味の11歳も年上のサウスポー同士。
<1R>
フワーッとした感じで始まった28秒、
梶谷君が何気に踏み込んだところに堀本君が鋭く左を合わせてダウンゲット。
東ロープ前でいきなり倒されてしまった梶谷君、
何とかリスタートは出来たんだけどその1分後の1分28秒に、
またもや相手の左ロングフックを貰ってしまって体を揺らがさせてたんだわ。
ところが残り30秒からはそれまで追い込まれてた梶谷君の逆襲が印象的で、
お互いにガードの悪さを露呈し合ってたんだけど、
それでもやっぱり梶谷君の右ガードのルーズさの方が目立ってたんだわ。
<2R>
仕掛けが大きいというか大雑把な二人で、
お互いにタイミングを見計らってイッセノセの左1発に終始してたんだけど、
それでもより小さく鋭い腕振りが出来てたのは梶谷君の方だったかなあ。
<3R>
疲れて来たか堀本君の腕振りが更に緩く雑になって来たのに比べて、
梶谷君は返しの右フックまで意識してたんだわ。
このラウンドは堀本君の見栄えの良くない打たれ方が目立ってて、
これで梶谷君が初回のダウンハンデを取り戻してのジャストイーブン。
<4R>
二人共既に息が上がってる感じで酔っ払いの喧嘩風になって来て、
お互いに体の自由が利かなくなって来た中、
ラスト1分から最後の踏ん張りを見せてたのは堀本君の方で、
薄くてかするようなパンチばかりではあったんだけど、
それでも頑張りポイントゲットは明らかだったんだわ。
ってことで自分は38ー37で堀本君だったんだけど結局、
38ー37×2、38−38ってことで堀本君の2−0勝ちで、
梶谷君はいいところまで戻したのに勿体無かったね。
④ 綾部圭人君(T&T)vs牧潤一君(REBOOT)……SF
1勝(1KO)0敗の19歳・東京都と、1勝(1KO)2敗(1KO)の23歳・埼玉県。
牧君の応援に隣に富岡樹さんが座って始まり始まり……。
<1R>
色白の牧君の方が丁寧で細かく出来てて、
綾部君は右一発頼りでジャブなんか殆ど打たないんだわ。
<2R>
綾部君が更にガチャガチャ仕掛けていって、
フットワークが今一な牧君が簡単に追い込まれてしまうようになって来て、
力の入らない体勢のまま打ち出すパンチも弱々しかった残り40秒、
西ロープに詰まったところで綾部君が得意の右フックをヒット。
直撃された牧君は大きく体勢を崩しながらロープにもたれ掛かり、
左手を絡めたところでダウンコール。
何とか再開した牧君に対して綾部君が当然の鬼飛ばし追撃だったんだけど、
ここは何とか牧君が凌いでラウンド終了ゴング。
<3R>
火が付いた綾部君が更に更にの詰め詰めガツガツで、
ラウンド開始直後からの30秒間を一気に飛ばして、
反撃できないままに被弾を増やしてた牧君を見やって、
レフェリーが丁度30秒に割って入ってのストップエンド。
その荒っぽいボクシングで綾部君はこれで2戦2勝2KO勝ちなんだけど、
あのままだとすぐに壁に当たりそうだって思ったけど、
それ以降のことは壁に当たってから考えればいいかあってことで………。
⑤ 佐藤諄幸君(厚木ワタナベ)vs角田知浩君(川崎新田)……SFe
2勝(1KO)1敗の21歳・神奈川県と、
3勝6敗(3KO)のサウスポー、32歳・東京都。
大きく負け越してる角田君は相手より11歳も年上なんだわ。
<1R>
角田君の方が頭半分以上デカくてリーチも圧倒的で、
案の定いきなり距離の争奪戦になったんだけど、
やりにくそうにしてたのは佐藤君の方だったなあ。
それでもタイミングを見計らって佐藤君が思いっきりの踏み込みで、
アレッと思ったら大きくバッティングしてしまって角田君が左目上をカット。
<2R>
噛み合いの悪い第1ラウンドを経て新しい回に入ったんだけど、
角田君のカット傷が悪化してのドクターチェックはやっぱりダメで、
1分37秒での負傷ドローエンドだったんだわ。
⑥ 並木翔牙君(JBS)vs中川光輝君(斎田)……60kg
デビュー戦の23歳・茨城県と、
0勝1敗(1KO)のサウスポー、18歳・大阪府。
<1R>
二人共極端にガードがルーズの上に乱暴この上なかったんだけど残り26秒、
並木君の右フックが1発ガッツンヒットして中川君がダウン。
<2R>
お互いに更に凶暴化していって右と左のイッセノセだけの勝負で、
この辺から余り真面目に見てなかったんだけど、
彼らの親とか恋人は怖くて見ていられなかったんじゃないかなあ。
その後二人はグダグダに疲れた乱暴者同士になっていって、
とにかく暴れたくで仕方ないような感じのままで、
こんな事を続けてると体を壊すし続けて勝てそうには無かったんだよね。
発表されたスコアは38−36、37−37×2ってことで、
中川君から見ての1−0ドローだったんだけどね………。
⑦ 佐々木尽君(八王子中屋)vs津本尚行君(オークラ)……L
2勝(2KO)0敗の17歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の28歳・岡山県。
これが3試合目の佐々木君は既に派手なリングガウンをまとってて、
トランクスにも沢山のスポンサーシールが貼ってあったんだわ。
<1R>
お互いに全勝全KO勝ちのせいか、
かなり慎重な立ち上がりを見せてたんだけど、
自信に満ちた落ち着きを見せてたのは圧倒的に佐々木君の方だったんだわ。
ただ最初のクリーンヒットは津本君の右フックで、
それをきっかけに佐々木君も一気に激化していっての速射反撃で1分52秒、
2発の右フックで津本君をのけ反らせた直後の西ロープ前、
追撃の手を緩めないままに更に右を追い打ってダウンゲット。
津本君も何とか立ち上がりはしたんだけどダメージの深さを見計らって、
レフェリーが2分2秒でTKOストップコールしたんだけど、
津本君は最初に貰った右フックで既に効いてしまってた感じだったなあ。
佐々木君はまだ現役の高校生なんだけど、
ボクシングに対する考え方はしっかりしてるみたいで、
倒し屋ではあるんだけど実に基本に忠実な動きをしてるんだよね。
⑧ 恵謙真君(T&T)vs工藤晴基君(三迫)……SB
3勝2敗(1KO)の24歳・神奈川県と、2勝1敗(1KO)の20歳・東京都。
<1R>
工藤君の積極的な前詰めから始まったんだけど、
小さいショットの交換が続いた中でより鋭く打ててたのは恵君の方で、
うち終わりの引き手が甘い工藤君を正確に狙えてたし、
上下の打ち分けもとっても的確だったんだわ。
<2R>
距離が潰れた時の工藤君のガチャガチャ系の頑張りも印象的だったんだけど、
パンチのシッカリ感では相変わらず恵君の方が上回ってて、
残り1分18秒での右フックが抜群で、これはちょっと効いたみたいでその後、
残り45秒に更に右フックを激しく追い打って工藤君からダウンゲット。
オットットッて腰が砕けて倒れ込んでしまった工藤君は何とか何とかって、
懸命にリスタートしたんだけど回復がままならなくて、
恵君の追撃に晒されて反撃がままならなくなったところでストップエンド。
2分40秒での恵君の手際のいいTKO勝ちだったんだけど、
工藤君としてはもう少しボディ攻めが欲しいところだったし、
打ち終わりのガードにも配慮するべきじゃないかって思ったんだよね。
⑨ 本間寛太君(JBS)vs福田康輔君(神奈川渥美)……F
デビュー戦の20歳・東京都と、デビュー戦の26歳・神奈川県。
この日唯一のデビュー同士の一戦。
<1R>
吹っ切れてたように初っ端から積極手数だったのは福田君で、
上体を左右に傾けながらの左右フックは本間君を混乱させたみたいで、
それをきっかけに福田君が一気に攻勢度を上げていった開始41秒、
ワンツーフックを激しくヒットさせて本間君からダウンゲット。
その倒れ方が余りに激しかったしデビューボクサーでもあったし、
ってことでセコンドも即のタオルインで44秒、福田君のTKO勝ち。
福田君の手際のいい速攻は実に見事だったんだけど、
本間君は体勢が整わないままで訳が分からなかったろうなあ………。
⑩ 星大翔君(角海老)vs瀬戸瑠也君(川崎新田)……W
2勝(2KO)1敗(1KO)2分の20歳・埼玉県と、1勝(1KO)0敗の23歳・東京都。
この日特に気になってたボクサーは第7試合の佐々木君と、
この試合の星君だったんだけどね………。
その星君のトレーナーは石原さんなんだけど、
今週は岡田博喜さんの付き添いでアメリカに行ってるもんで、
この日は洪さんと奥村さん、田部井さんの3人組ってことで………。
<1R>
いきなり瀬戸君がゴリゴリ詰めからの嫌がらせ系の密着系のボクシングで、
そういうのは星君の得意とするところでは無かったんだけど、
彼は軽快に足を使って距離を取れるような器用さは持ち合わせてないもんで、
ここは心を決めて激しく強いショートブローの出番なんだよね。
人気者の星君は既にトランクスに山ほどのスポンサーシールなんだけど、
実力的にはまだまだそれ程のことはない希望の星なんだけどね。
それでもこの日の彼は気合いを入れながらもカッとしないパフォーマンスで、
巧いこと肘を畳んでフック系にアッパーを混ぜ込んでのヒットヒットで、
詰め寄る割にはショートブローが粗っぽい瀬戸君を大きく上回ってたんだわ。
その瀬戸君は星君の右アッパーで唇か口の中を切ったみたいだったなあ。
<2R>
相変わらず近い所での勝負だったんだけど、
引き続き星君のアッパーと左ボディが目立ってた中、
打ち終わりを目掛け打ってた瀬戸君の右ショートフックも当たり始めて、
星君が危険なタイミングで貰ってたんだよね。
顔面の傷み方は瀬戸君の方がより深刻だったんだけど、
彼の右フックはあくまで自信に満ちてたんだわ。
<3R>
ここまでかなり力を込めた打ち合いが続いてたもんで、
残り半分の二人の体力の行方が気になり始めて、
星君も必ずしもスタミナ王者ではないんだけど、
ヘバリが浮き出てきたのは瀬戸君の方だったんだわ。
残り1分10秒での星君の左右ボディは相当強烈で、
いきなり瀬戸君が緩んでしまったような感じで、
肝心の右フックも腕振りが頼りなくなってきたんだわ。
<4R>
瀬戸君的にはかなりハアーハアーのラストラウンドで、
前の回のダメージを引きずったままのように見えたもんで、
星君の倒し所かと思ってたんだけど、それがまあ尋常ではない頑張り直しで、
最初の1分間は却って瀬戸君のヒットヒットの方が目立ってて、
特に星君の左ガードが緩むところにまたもやの右フックが当たり始めて、
ハードパンチャーのそれなら実に危ないタイミングだったんだよね。
瀬戸君の強い気持ちに気圧されたようだった星君も後半は立て直してたけど、
出来そうだったダウンゲットは叶わないままの試合終了ゴング。
ってことで自分は39−37だったんだけど結局、
40−37、39−37×2で星君の3−0勝ちだったね。
試合後暫くして星君と目が合って寄ってくれたもんで、
二人でちょっとミニ・レビューしたんだけど、
自分の感想はそれ程見当ハズレでも無かったんだわ。
⑪ 花森成吾君(JBS)vs橋本拓君(山本)……53kg
3勝(1KO)3敗(2KO)の20歳・東京都と、
2勝(1KO)3敗の24歳・神奈川県。
花森君はいい距離感してるし全体の動きもとってもバランスが取れてて、
とっくにB級になってていいボクサーなんだけど、
ちょっと打たれ弱いところがあるんだよね。
<1R>
いいプレスからのジャブで先行したのは花森君で、
橋本君も細かく動いて花森君の大きなパンチを回避してたんだけど、
徐々に花森君が圧力が強めるにつれ嵩にかかられ始めてたし、
途中の相打ちでもシンドそうな感じだったんだよね。
<2R>
何だか橋本君に気後れ感のようなものが漂い始めて、
当たりの強さにも歴然とした差が出てきたもんで、
勝負あったなあって感じだったもんでここで帰宅したんだけど、
電車の中で確認したらやっぱり花森君の勝ちで、
4R1分14秒でのTKOだったってことで………。
⑫ 竹原毅君(協栄)vs白鳥翔太君(本望)……SB
1勝0敗のサウスポー、23歳・広島県と、
2勝0敗1分のサウスポー、28歳・埼玉県。
この試合は白鳥君の棄権で中止。
昨日は12試合のうち7試合がKO決着だったせいか、
ホールを出た時はまだ8時半頃だったんだわ。
【本日のベスト3ボクサー】
① 佐々木尽君
② 恵謙真君
③ 福田康輔君
近くを走る首都高の高架下には昨日の晩から、
雪害用の特殊車両やらダンプがざっと数えても30台以上集結してて、
役に立つような事態になるのかなあって思ってたら、
今頃になって雪も本格的な振りになって来て、
そう言えば今日の東京競馬も中止なんだわ。