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2019年2月19日 (火)

後楽園ホール・2月18日

 

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“ぬらりひょんの孫”

 

見るのはこれで3回目ほどになるんだけど、

“千年魔京”シリーズもいよいよ最終局面で決着は頭に入ってるんだけど、

折々に交わされる会話とか其々の衣装や遠景なんかに興味が尽きないんだわ。

 

 

 

 

昨日は試合前に9人ほどである話し合いの場が持たれて、

結果的には自分の今後に大きく影響を及ぼすことになったんだけど、

その件に関しては近々に別稿でってことで………。

 

 

 

 

この日のメニューの中には女子戦が2試合組まれてて、

いつもならスルーするんだけど、

椙元君姉妹とは個人的な知り合いなもんでね………。

 

 

 

 

① 椙元愛君(一力)vs鵜沼絵美君(T&H)……B 4R

デビュー戦の34歳・長野県と、デビュー戦の32歳・東京都。

 

愛君は椙元姉妹のうちの姉さんの方なんだけど、

綺麗に編み上げたドレッドヘアでの登場で、

元婦人警官の鵜沼君と共にこれがデビュー戦。

 

<1R>

開始15秒ほどで愛君がいきなりサウスポーチェンジして、

相手の意表を突いたんだけど、ディフェンス面はまだまだで、

もう少し頭の位置に配慮しないとアブナイアブナイだったんだわ。

 

中盤までの手数では鵜沼君が優勢だったんだけど、

徐々にペースダウンするにつれ愛君の頑張り直しの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

鵜沼君は仕掛け不足の単発に終始してたんだけど、

愛君のストロークがデカくなるところを右ストレートでヒットヒット。

 

このラウンドは鵜沼君かなあっていう時間帯が長く続いたんだけど、

またもや愛君の終盤にかけての盛り返しがグッドグッドで、

残り25秒からショートブローを畳み掛けてひっくり返してたんだわ。

 

鵜沼君は連打し切れなかったし、返しのパンチも打ち切れて無かったなあ。

 

<3R>

このままじゃマズイってことで鵜沼君が初っ端から飛ばして行って、

特に残り40秒からの右、右のヒットで有効ポイントゲット。

 

<4R>

どっちが踏ん張り切れるかってところだったんだけど、

序盤は鵜沼君の積極的な仕掛けが効を奏してて、

疲労が浮き出てきた愛君は左右のフックが大き過ぎだったしオープン気味で、

全体の腕振りも緩くなってしまったんだわ。

 

お互いに顔を真っ赤にしての奮戦だったんだけど、

より消耗が進んでたのは愛君のまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は38ー38だっったんだけど結局、

39ー37、39ー38、38ー38ってことで愛君の2−0勝ち。

 

 

 

 

② 為田真生君(W日立)vsグラップラー北斗君(T&H)……W 4R

1勝7敗(2KO)2分の33歳・東京都と、

0勝1敗(1KO)1分のサウスポー、27歳・大阪府。

 

現在6連敗か7連敗中の為田君が入国管理局勤務の北斗君と対決。

 

<1R>

お互いにいきなり荒っぽい仕掛けの勢いだけの勝負になったんだけど、

為田君はバランスの良く無いところが改善されて無かったし、

打ち出すパンチも体から離れがちで、

大きくスペースが出来たところに北斗君に内側内側から攻め込まれてて、

早くも態勢が決してしまったような感じだったんだわ。

 

<2R>

為田君は無警戒に前に出るところに被弾を重ねていって、

目に見えてグダーッとしてきた中それでも、

何とか何とかって感じで1発デカイのを狙い続けてたんだけど結局、

思うに任せないまま北斗君にショートヒットを許しまくってて、

シンドそうな感じが手に取るようだったんだわ。

 

<3R>

北斗君の方はここまで勢い落ちすることなくの手数だったんだけど、

1分20秒辺りから流石に徐々に疲れが浮き出てきて、

残り45秒からは二人共、グダグダになってしまったんだわ。

 

<4R>

為田君は倒されてしまいそうなところから踏ん張る踏ん張るで、

北斗君も決め手を欠いたままお互いに体を持たれ合わせての我慢比べで、

結局為田君は最後の最後まで綺麗なヒッティングに恵まれないままエンド。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40ー37、39−37、39−38ってことでやっぱり北斗君の3−0勝ち。

 

 

 

 

③ 椙元慧君(一力)vs阿比留通子君(オークラ)……54.5kg 4R

0勝1敗(1KO)の32歳・長野県と、0勝2敗の28歳・佐賀県。

 

慧君は椙元姉妹の妹の方で姉さんと同じようなドレッドヘアだったんだけど、

遠目から見ると二人共良く似た顔つきをしてるんだよね。

阿比留君と共に初勝利を目指しての一戦ってことで………。

 

<1R>

若干のプレスは慧君の方だったんだけど、

姉さんと同じでフック系の軌道が大きくて振りも緩かったんだわ。

 

ガチャガチャした時の危険度には大差が無かったんだけど、

少しのヒット差で僅かに慧君がファーストポイントゲット。

 

<2R>

1分20秒からのショート戦は阿比留君の必死感の方が目立ってて、

慧君は突っ立ったままの被弾が多かったし、

打ち合いになると極端にディフェンスが疎かになってしまってたんだわ。

 

<3R>

勝負の行方はこのラウンドで決まりそうだったんだけど、

最初の30秒間でのヒットヒットで慧君が大きく先行して、

阿比留君も終盤にかけて立て直してはいたんだけど、

阿比留君には疲労の色がかなり濃くなっていったんだわ。

 

<4R>

二人共最後の頑張りだったんだけど大きな有効ヒットには繋がらず、

どっちもどっちも状態が続いたんだけど、

残り30秒からの踏ん張り直しで阿比留君がギリギリポイントゲット。

 

 

ってことで自分は38−38だったんだけど結局、

39−37×2、38ー39ってことで慧君の2−1勝ちだったんだわ。

 

 

試合後暫くしてロビーで椙元君姉妹がニッカニカしながら、

福本雄基さんと宮崎辰也君と話してるところに出くわして、

何故彼らは仲良しなのかって思わず首を傾げてしまったんだけどね………。

 

 

 

 

④ 安藤教祐君(KG大和)vs具志堅広大君(T&H)……F 4R

4勝(3KO)1敗(1KO)の26歳・宮崎県と、

3勝(3KO)4敗(1KO)の26歳・沖縄県。

 

<1R>

まずは具志堅君がプレスを掛けて始まったんだけど、

何かを仕掛ける前に安藤君に遠目からのジャブで突っつかれてたんだわ。

 

具志堅君はその後も自らの距離までは詰めきれず先手を取り切れないままで、

残り38秒には安藤君の右フックで大きく体を揺らがせてたんだわ。

 

<2R>

それならって感じで具志堅君が更に激化していったんだけど、

安藤君は巧いこと左手を使いながらポジションチェンジを繰り返して、

具志堅君の仕掛けが遅れるところを巧みに突いてたんだよね。

 

<3R>

開始30秒、お互いの危険度の高いショートブローが交差したその瞬間、

安藤君の右が激しく正確にヒットして具志堅君がダウン。

 

それほどのダメージを残すことなく再開は出来たんだけど具志堅君、

顔面はかなり赤くなってたんだよね。

 

その後も具志堅君は詰めたところからの一発狙い一本槍がシンプル過ぎで、

その詰め方にも工夫が足りて無かったもんで安藤君に交わされまくってて、

いいところを中々見せられず仕舞いだったんだわ。

 

<4R>

具志堅君のたまの右が安藤君に薄っすらの鼻血を見舞ったんだけど、

あくまで単発に終始してたもんでそれ以上の効果を上げきれなかったんだわ。

 

下がりながらサークリングしながらの安藤君の細かいヒットヒットが秀逸で、

具志堅君も最後まで前詰めを頑張ってたんだけど、

結局安藤君を困らせるまでにはいかないまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40−35だったんだけど結局、

40ー35、39ー36、39ー37ってことで安藤君の妥当3−0勝ち。

 

 

 

 

⑤ 頼政和法君(L玉熊)vs蒲山直輝君(小熊)……SF 6R

3勝(2KO)6敗(1KO)2分の26歳・東京都と、

4勝(1KO)3敗(2KO)1分の22歳・埼玉県。

 

<1R>

頼政君のプレスから始まったんだけど、

これが多分初の6回戦の蒲山君のヒットの方が明らかに正確で、

上下の打ち分けとか左のダブルフックとか色々見せてたんだわ。

 

頼政君はあくまで距離を詰めたところでの右フックを当てたい当てたいで、

そこに至るまでの過程に若干工夫が欠けてたんだよね。

 

<2R>

頼政君が更に細かく詰め詰めして来るにつれ、

少し後ろの方から田之岡条さんが大声で、

「避けたら打て! 回ったら打て!」ってアドバイスを飛ばしてたんだわ。

 

お互いに効きにくい距離でのトコトコしたやり取りが続いてたんだけど、

まだまだ蒲山君の正確性の方が上回ってたなあ。

 

<3R>

接近手数戦の様相が固まって来るにつれ、

蒲山君が巧みなポジションチェンジで主導権を握りつつあって、

頼政君も最初の2分間は懸命な手数ではあったんだけど、

残り1分からの蒲山君の巻き返しの方が印象的だったんだわ。

 

<4R>

お互いの左顔面が赤く腫れてきて、我慢比べの頑張り比べだったんだけど、

出してるパンチの数には大差が無くて、それも擦り合うような弱いもので、

優劣を付け難い状況が延々続いたんだけど、

決して巧くはないんだけど止めどない手数でこのラウンドは頼政君だったね。

 

<5R>

延々の密着戦の中、多少腕振りの鈍さが目立ってきたのは蒲山君の方で、

頼政君もハッキリとした有効パンチを打ち切れないままで、

ポイントの振り分けに悩むところだったんだけどね………。

 

<6R>

微妙なスコアの最終ラウンドだったのはお互に知ってたと思うけど、

ここで頑張れたのは頼政君の方で、蒲山君はすっかり疲れてしまって、

やっぱりスタミナ的に6ラウンドを通しては頑張り切れなかったみたいで、

この重要なラウンドを飛ばし切れないままの終了ゴング。

 

 

ってことで自分は57ー57だったんだけど結局、

頼政君から見て58ー56、57ー58、57ー57ってことでドローだったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 野口将志君(一力)vs中川祐君(T&H)……SFe 8R

12勝(6KO)11敗(9KO)1分のスイッチ、29歳・山口県と、

7勝(3KO)3敗(1KO)1分の25歳・東京都。

 

この試合は野口君の減量ミスによる棄権で中止になったんだよね。

 

 

 

 

⑦ 近藤明広さん(一力)vsダオヌア・ルアワイキン

         ………IBF SL級挑戦者決定戦 12R

31勝(18KO)7敗1分のランク4位、33歳・埼玉県と、

14勝(11KO)0敗のランク6位、23歳・タイ。

 

ルアワイキンっていうのはリングネームらしくて、

リングアナは別の本名でコールしてたんだけど、

戦績も如何にもって感じの猛者風の登場で、

勿論ドキドキの観戦だったんだわ。

 

<1R>

フレーム的にもリーチでも優位なルアワイキンだったんだけど、

結構腕振りが力任せの大雑把で、

近藤さんとしては相手の打ち終わりに何とか合わせられそうだったんだわ。

 

ルアワイキンのストレート系はとっても鋭く殺気を孕んでたんだけど、

フック系は雑というか軌道が大きくて緩かったんだよね。

 

ジャブのクオリティは近藤さんの方が圧倒的で、

それがストレートに近い形で鋭くヒットしてたんだわ。

 

序盤を慎重に進めることが出来て、巧いこと後半勝負に持ち込めたら、

近藤さんの勝機は十分あるってこの時は思ったんだよね。

 

<2R>

近藤さんの方がかなり腕が短いのにホントにジャブがよく届いてたし、

いつの間にかプレスを掛けてたのも近藤さんの方で、

ルアワイキンの力づくのショットはグローブを叩くことが多かったんだわ。

 

<3R>

同じタイミングでのワンツーには危険度が満ち満ちてはいたんだけど、

相変わらず近藤さんのジャブは絶好調の中、強烈な左ボディも見せてて、

途中鼻っ柱をヒットカットはされてたんだけどそれでも、

手数も有効ヒット数も近藤さんの方が上回ってたんだよね。

 

<4R>

何だかルアワイキンの方に動きの緩みが目に付くようになって、

折々の近藤さんのジャブが彼に嫌気とダメージを与え始めたようだったなあ。

 

そりゃ瞬間のパンチの交差にはお互いに鬼気迫るものがあったんだけど、

ルアワイキンの戦法はごくシンプルなもののようにも見えてきたし、

コンビショットの中にアッパーを混ぜ込んで来るのは要注意で、

ジャブの打ち出しに強い右を合わせようとしてたのも危険だったけど、

近藤さんはそれほど苦にすることなく交わせそうだったんだよね。

 

<5R>

近藤さんとしてはもう少しボディブローが要るかなあって、

それでも試合開始当初よりはかなりの余裕で見てた残り1分23秒、

スッと距離を詰めて近藤さんが打ちかかったその瞬間、

近藤さんのジャブの下を掻い潜って信じらないほど絶妙な角度とスピードで、

ルアワイキングの右アッパーが炸裂、

近藤さんはその一撃で硬直した一本棒のようになって、

大きく吹っ飛ばされて倒れ込んでしまったんだわ。

 

これはもうとっても無理そうなほどの直撃度と倒れ方だったもんで、

即のレフェリーストップかと思われたんだけど近藤さん、

何とか何とかって四つん這いになりながら立ち上がったのは立派立派で、

結局続行不能って判断された時がテンカウントアウトだったんだわ。

 

 

ってことで1分47秒でルアワイキンがKO勝ちしたんだけど、

やっぱり最初から大きな危険度を孕んでた右アッパーで決着させて、

流れが徐々に近藤さんに傾きかけてたところでの大逆襲だったんだわ。

 

近藤さんとしては行けるなと思ったところで油断したって、

必ずしもそういうことでは無かったと思うんだけど、

もっと長引かせて相手のスタミナをジワジワ削る戦法が欲しかったね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① ダオヌア・ルアイアキン

② 安藤教祐君

③ 特にナシ


 

 

 

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