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2018年12月18日 (火)

長嶺克則さん……。

 

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“2015年3月26日…vs拳四朗さん”

 

 

 

 

16日の日曜の夜、ある人から連絡が入って、

長嶺克則さんが引退するってことを聞かされて、

彼のブログで確認したところから自分の憂鬱というかガッカリ感が酷くて、

それは前日の中山11Rの3連単を、

僅かなところで取り逃がしてしまった残念感より大きく勝ってたんだわ。

 

 

右膝を若干開き気味にするところとか上体のリズムの取り方が、

何となくレオ・サンタクルスに似てるなあっていうのが彼の最初の印象で、

攻防に穴の無いキッチリしたボクシングは常に力むところが無かったし、

考えながら試合をするようなところが実に魅力的だったんだよね。

 

 

マナベジムでは彼の3年前に宮崎辰也君がデビューしてたんだけど、

その宮崎君を中心にしたジムをまたがったボクサー達の交流の中から、

勅使河原弘晶さんとか塚田祐介君達とホールで話をするようになったんだわ。

 

長嶺さんの試合には常に彼らの工夫を凝らした被りモノと、

宮崎君の甲高い声援が付き物で今になっては懐かしい思い出なんだよね。

 

 

長嶺君は後記する戦績表で知れるように長いブランクが2回あって、

それは2回の網膜剥離の手術とその回復期間だったんだけど、

彼はその2回共を克服して復帰した唯一のボクサーで、

自分的には定年延長に寄与した斉藤幸伸丸さんと同等の功労者だと思ってて、

結局ディファ有明での日中対抗戦が最終試合になってしまったんだけど、

彼の試合は全て見逃すことなく終えることが出来たのが幸せだったね。

 

 

長嶺さんのキャリアで思い出す最初のイベントはやっぱり新人王戦で、

2012年度の全日本新人王決定戦は東軍の8勝4敗に終わって、

長嶺さんはフライ級で優勝したんだけど、この年は自分的には大豊作で、

其々の優勝者の中にはその後キラ星のような活躍をしてるボクサーが多くて、

東軍では山本浩也さん、横山隆司さん、齋藤裕太さん、伊藤雅雪さん、

柳達也さん、福地健人さん(岡田博喜さんの棄権で同門対決ならず。)、

糸山良太さん、西軍には大森将平さんや堀池雄大さん達がいたんだよね。

 

 

初見だった拳四朗さんとの一戦も思い出深いものがあって、

この後拳四朗さんが一気に世界へ駆け上がるきっかけに立ち会った訳で、

結局長嶺さんは7RTKO負けはしたんだけど、

それは左目上のカット傷によるもので、

あくまでスタンディングのままだったんだよね。

 

 

残念だったのは黒田雅之さんとのタイトル戦で、

中間採点で僅差負けてたのを8Rにダウンゲットして、

あと2ラウンド分を飛ばしまくればベルトが見えてたところ、

その辺りからの黒田さんは歴戦の勇者のやっぱり流石の流石で、

シッカリ押しまくられての0−3負けだったんだけど、

スコアは93−96、94−96、94−95ってことで、

充分な2−1勝ちも見えてたところだったんだよね。

 

 

黒田さんのような超しぶといボクサーの洗礼を受けて、

試合終了直後は残念感が強かったんだけど、

暫くするとそれは必ずしも大きな不幸だとは思えなくなって、

そこからの長嶺さんのキャリアにはきっと生かされる筈だと思ったんだよね。

 

 

あと凄かったのは村中優さんとのスパーリングで、

それはこの間の拳四朗さんと京口紘人さんとのそれを彷彿とさせるもので、

長嶺さんも学ぶところがとっても大きくかったんだよね。

 

 

 

 

《全戦績》……18戦15勝(11KO)2敗(1KO)1分

        (勝率83%、KO率61%)

 

・2011.11.29……○ 高野健太郎 1RKO

・2012.1.31……○ 大久保雅章 1RKO

・2012.3.31……○ 佐藤斉 1RKO 

・2012.7.13……○ 渡邊聖二 2RKO

・2012.9.28……○ 金子智之 3−0

・2012.11.4……○ 佐藤拓茂 2ー1 (東日本新人王決勝戦) 

・2012.12.16……○ 川村琢磨 3−0 (全日本新人王決定戦)

・2013.4.21……○ シン・ヒョンジェ 4RKO

・2013.7.19……○ 鶴見旭 2RKO

・2014.12.18……○ 大保龍斗 3−0

・2015.3.26……● 拳四郎 7RKO

・2016.2.17……○ 山下賢哉 3RKO

・2016.7.28……○ 与那覇勇気 2RKO

・2016.1.28……○ 松山真虎 7RKO

・2017.5.15……○ 富岡哲也 6RKO

・2017.10.21……△ 星野晃規 1−1(日本タイトル挑戦者決定戦)

・2018.3.3……● 黒田雅之 0−3 (日本フライ級タイトル戦)

・2018.6.20……○ ゾン・ユイジェ 7RKO

 

 

 

 

最後に再度……。  

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“vs拳四朗さんとの多分6R”
 
流血が見えるように長嶺さんはこのラウンドで左目上をヒットカットされて、
結局これが原因で次の7RにTKO負けしたんだけど、
ここに及んでも右手のポジションには少しも緩みが無くて、
それはそれ以前の冒頭の写真のラウンドと何ら変わるところがなかったんだわ。
 
 
 
 
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“vs黒田雅之さん”
 
やっぱり長嶺さんの右のガードポジションはシッカリしてて、
黒田さんの決めの右ストレートをブロックしてたんだわ。
 
 
 
長嶺さんの右は常に次の力強いショットに繋げる為の備えが出来てて、
彼の左ボディもとっても美しかったんだけど自分的には、
ストレートに近い左を打つ際の彼の右手の位置が極上だったんだよね。
(3枚の写真は何もボクモバ さんから拝借。)
 
 
 
 
実はね、昨日 17日の夜に長嶺さんが電話をくれてね、
自分的に落ち込んでたところだったもんでとっても驚いて、
いつか彼の事を書いてみようとは思ってて、
でもそれはもう少し先にしようって思ってたところだったんだけど、
既に吹っ切れたような様子だったもんで、
自分の気持ちも少し晴れてきたもんでいきなり書いてみたんだよね。
 
 
電話ではちょっと長々と話してしまって、怪我をした経緯とか、
彼の思うところとか、プライベートなことまで色々聞かせて貰ったんだけど、
20歳でデビューして27歳で志半ばでリタイアすることにはなったんだけど、
実に聡明な青年だから今後の人生にも迷いは払拭出来てるようで、
何となく自分も立ち直れそうな感じがしたんだよね。
 
 
 
 
来年には世界レベルの日本チャンピオンの誕生が待たれてたんだけど、
思うようにならないのは人の世の常ってことで長嶺さん、
貴方はこれから先自分より40年ほども長生きすることになるんだろうけど、
楽しい人生を送れることを心から祈ってますよ。
 

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