« YouTubeとヒットラー……。 | トップページ | 海軍五省 »

2018年10月23日 (火)

後楽園ホール・10月22日

 

59b2eadcf7fe49ef98eafb6f6ad798e0

“日の出”

 

北半球では太陽は東から昇って徐々に右(西)側に移動していくんだけど、

南半球ではどうなるかっていうと、やっぱり太陽は東から昇って、

西方向に移動していくんだけど、その方向としては北半球とは逆で、

右から左に移動して行くんだってね。

 

 

 

ここ2年ほどボクサーの移籍に関わってるうちに色々な裏事情が解ってきて、

色んなジムの実態も耳に届くようになって、

“世に悪党の種は尽きまじ” とはよく言ったモノで、

今まで通り気楽に話すような気持ちになれないことも多くなって、

いっそのこと、こんな小汚い業界とは手を切ってしまおうかとも思ったんだけど、

ちゃんとしたジムのちゃんとしたボクサーの試合を見ることはやっぱり楽しくて、

ってことでこの際……、

至誠に悖(もと)ってるようなジムの試合だけを観戦拒否することに決めたんだよね。

 

ってことで、昨日は全部で8試合が組まれてたんだけど、

女子戦もあったし、結局観戦記は4試合だけってことで悪しからずです。

 

 

 

③ 坂田健太君(神奈川渥美)×田中公士君(三迫)……F 6R

6勝5敗(2KO)1分のサウスポー、27歳・大阪府と、

4勝(1KO)5敗(2KO)のサウスポー、27歳・大阪府。

 

勝ち負けがほぼ拮抗してる大阪出身のサウスポー同士の対決。

 

<1R>

プレスと先仕掛けは田中君で、坂田君はスピード感を欠いたままで、

中盤以降は何とか相手の打ち終わりを狙ってはいたんだけど、

ジャブと左ストレートのヒット数でまずは田中君がポイントゲット。

 

<2R>

坂田君も若干手数アップしていったんだけど、

折々の左ストレートのヒット数はやっぱり田中君の方が圧倒的で、

坂田君はまだまだ体が温まっていないような感じだったんだよね。

 

終盤に掛けてはお互いに1~2発打つと絡み合う場面が増えていったんだけど、

それでも手数とヒット数では田中君の優勢は変わらなかったんだわ。

 

<3R>

坂田君のやる気に火が付き始めて、動きに気合が入っていって、

細かいヒット数で相手を上回り始めて、

田中君が少しづつ坂田君のペースに巻き込まれ始めたんだわ。

 

田中君も残り1分20秒に見栄え良く左ストレートを当て込んだんだけど、

全体を通してみれば坂田君の手数勝ちって感じだったなあ。

 

<4R>

開始5秒に田中君が左ストレートをヒットさせてからいきなり過激度が上がって、

大きくヒットすることは無かったんだけど、坂田君もフル回転で、

ボディブローを打たないもんで若干片寄った攻撃ではあったんだけど、

顔を赤く腫らせながらの奮闘だったんだわ。

 

<5R>

最初の1分間にタイミングのいい左ストレートをヒットさせてたのは田中君で、

坂田君も1分37秒に左のショートフックをカウンターヒットさせてたんだけど、

その後、田中君の左ストレートボディ2発が均衡を破ったんだわ。

 

坂田君は両手が体から離れがちになることが多くて、

無駄な被弾を増やしてたような感じだったんだわ。

 

<6R>

劣勢を自覚してるような坂田君が更に一層の挽回攻勢で、

開始1分までに小ヒットを重ねてたんだけど、

多少の疲れが見えての一段落が解り易くて、

それからは待ちボクシングのカウンター狙いに転じたもんで、

田中君も一息付けてるような感じだったんだわ。

 

お互いに決め系に左を打った後の右のフォローが今一のまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は59-55で田中君だったんだけど結局、

60-55、59-55、59-56ってことでやっぱり田中君の圧倒3-0勝ち。

 

 

 

⑤ 佐宗緋月君(T&T)×デシエルト長池さん(青木)

                       ………48.4㎏ 8R

9勝(3KO)5敗1分の23歳・神奈川県と、

11勝(2KO)3敗2分のランク9位、32歳・東京都。

 

試合が始まる少し前に木村翔さんがバタバタって入ってきて、

「うちはどっちですか?」 って聞いてきて何とか間に合ったんだわ。

 

もっと伸びてしかるべきだと思ってた佐宗君は、

約1年前にジム移籍してから少しいい感じを取り戻しつつあるんだよね。

 

<1R>

立ち上がりの動きがこなれてたのは佐宗君の方だったんだけど、

長池さんもいつものように無駄の無いカッチリした動きをしてて、

しっかりガードに手抜かりなくて、いいプレスから始めてたんだよね。

 

右ショートアッパーを混ぜ込んだ佐宗君のコンビネーションが、

実に軽やかで見栄えが良かったんだけど、

ショットの重さの違いで長池さんが極僅差ポイントゲットかなあ。

 

<2R>

勿論全てはヒットしてはいなかったんだけど、

下がりながらの佐宗君の手数アップが著しかったし、

長池さんの方もほぼ同時に粘り強い前詰めからの手数を上げていって、

お互いにKO率が低い同士の正確な当てっこ競争が始まったんだけど、

ここは佐宗君が挽回の手数勝ち。

 

<3R>

きっちり見てないと配点の難しいやり取りが続いて、

ジャッジ泣かせの展開に移っていったんだけど、

長池さんが少し力を込めるにつれ若干腕振りが雑になるところに佐宗君、

巧いこと隙間を突いて細かいヒットヒットを積み重ねていったんだわ。

 

<4R>

長池さんも更に前詰めを厳しくしていってのガンガンだったんだけど、

一旦攻め込んだ時の佐宗君の攻撃の形の方が見栄えが良かったんだよね。

 

ラウンド終盤に掛けてはお互いに頑張る時間帯が代わり番こで、

優秀なガードの長池さんが直撃を喰らうことは少なかったんだけど、

それでも細かいパンチを上下に打ち分けてた佐宗君の方が印象的で、

半分が終わったところでの自分のスコアは39-37で佐宗君。

 

<5R>

お互いに根気強く出来るかが試合の焦点になっていって、

長池さんも結構いい攻撃を見せてたんだけど、

直後の佐宗君の反撃でチャラにされてしまうことが多くなっていったんだわ。

 

残り50秒からの佐宗君の右ショットをきっかけにしてのラッシュが目覚ましくて、

長池さんもめげずに攻め返してはいたんだけど、

山場を作る意識の差が出てしまったような感じだったんだわ。

 

<6R>

自分の中ではここからの3ラウンドを全部獲ったとしても、

長池さんのイーブン以上は考えられなくて、

元々彼は一発必殺系ではないし、一方の佐宗君はランク獲りに集中を高めてるし、

この日の長池さんは巻き込み打つような右ショートフックも、

クロス気味の右ストレートも打ち切れてなくて、シンドイシンドイだったんだわ。

 

<7R>

お互いに動きはそう落ちてはいなかったんだけど、

それでも残り30秒からは二人共飛ばし切れてなかったんだよね。

 

時折いい攻撃は見せてた長池さんなんだけど、

肝心のところで見栄えの良くない打たれ方が目立ったままだったなあ。

 

<8R>

振り返ってみれば二人共、全くクリンチの無い清々しいパフォーマンスで、

劣勢な長池さんも最後まで勝負を諦めてないで、

最初の1分半を充分に手数勝ちしてたし、

残り48秒ではカウンターの右ショートをヒットさせて、

思わず佐宗君を大きく揺らがせて、

この時の長池さんの右がこの日お互いを通じて一番のショットだったんだよね。

 

 

ってことで自分は78-74で佐宗君だったんだけど結局、

77-75×2、76-77ってことで佐宗君の2-1勝ちだってね。

 

 

この日の佐宗君なんだけど、

見せ場作りの差で勝ったって感じが強くて、

ショートのコンビネーションは美しくさえあったんだけど、

たまにはパンチの緩急を付けるともっと違ってくるんじゃないかって思ったんだよね。

 

 

 

⑦ 定常育郎さん(T&T)×青山功君(セレス)……53㎏ 8R

8勝(2KO)2敗3分のランク8位、サウスポー、21歳・神奈川県と、

11勝(2KO)6敗(1KO)1分の29歳・千葉県。

 

自分の隣に岩佐亮祐さんが座って始まり始まりで、

4勝1敗ペースと2勝1敗ペースの戦いっていう図式で……。

 

<1R>

お互いに初っ端からかなりいい感じで始めてて、

驚いたことに青山君のいきなりの右ストレートがかなり当たってたんだわ。

 

手数的には定常さんも見劣り無かったんだけど、

ヒット数の差でまずは青山君がポイントゲット。

 

<2R>

定常さんが飛ばし返していって、かなり粗っぽいというか少しイキリ立ち初めて、

中間距離のままにすると青山君の右が見え難いってことか、

必要以上なほど詰めての一気に乱打系に持ち込もうとしてたみたいで、

お互いに倒し屋でもないのにやたら乱雑に振りまくってたんだわ。

 

特に定常さんは、その方が打ち出し易いからなんだろうけど、

やたら右手を下げ過ぎてて危ない感じが抜けなかったんだよね。

 

<3R>

お互いに地に足が着いてないようなバタバタした感じになっていって、

舞い上がってしまったような感じの定常さんはやっぱり脅威なんだから青山君、

もう少し冷静に距離を取って立て直すべきだと思ったんだけど、

すっかり巻き込まれてしまったような感じだった残り1分10秒、

定常さんが左右のショートブローをきっかけに一気に仕掛けていったんだわ。

 

残り50秒、定常さんの再度の追込みは物凄くて、

あっと言う間に青山君の顔面が赤くなってしまったんだわ。

 

1ポイントを与えて何とか凌ぎ切れそうだった青山君だったんだけど残り12秒、

南ロープに詰められた所で定常君の左ショートアッパーをまともに貰ってしまって、

大きく倒れ込んでしまって、レフェリーも途中カウントストップしてのTKOエンド。

 

 

ってことで2分54秒、定常さんの力技系だったんだけど、

何とか立ち上がった青山君は大事を取って担架で搬出されたんだわ。

 

 

 

⑧ 望月直樹さん(横浜光)×藤北誠也さん(三迫)……F 8R

14勝(8KO)3敗のランク8位、24歳・神奈川県と、

12勝(5KO)3敗のランク10位、30歳・鹿児島県。

 

西板席に移って田之岡条君とか粕谷雄一郎君、木下貴大さん達と一緒観戦。

 

元ボクサーの木下さんは試験に受かって今度レスキュー隊に配属されるんだけど、

身長で引っ掛からなかったの? って聞いたら条君に、

「機動隊じゃないんですから……。」 って笑われてしまったんだわ。

 

この試合は色々悩んだ末、藤北さんの勝ちを予想してたんだけどね……。

 

登場した藤北さんは髪の毛を短くしてたし、髭もそってて、

なんだか温厚そうな青年に変身してたんだわ。

 

<1R>

開始ゴングと同時にいきなり仕掛けていったのは望月さんで、

若干出遅れた藤北さんを追い立てまくってたんだけど、

一段落後更にって感じで前掛かりになったその瞬間のリング中央、

満を持したような感じで藤北さんが右ストレートをカウンター気味にヒットさせて、

開始50秒にアララーッて感じで望月さんがダウンしてしまったんだわ。

 

殆どダメージを残さないままにリスタートした望月さんに対して藤北さん、

敢えて無理しないままにまずは2ポイントゲットのままラウンド終了ゴング。

 

こういう場合の藤北さんは何を考えながら試合をしてるのか、

つまり2分も残ってるから更にダメージを加えるべく一気に攻め立てるのか、

ゲットした2ポイントを守ることに徹するのかってことなんだけど、

隣の条君に尋ねてみたら、

「こういうケースは僕の場合殆ど有りませんから……。」 っていう答えが返ってきて、

もうホント可笑しくってさあ……。

 

条君はこの後も試合の途中途中で、「オーッ!」 とか 「ギャーッ!」 とか、

「オワーッ!」 とか適度に騒いで結構面白かったなあ。

 

<2R>

開始1分05秒、激しい右の相打ちで、

リング中央からロープまで飛ばされてしまったのは望月君の方だったんだけど、

残り1分20秒からの望月君の逆襲も凄まじくて、

右フックをきっかけに一気に藤北君を青ポストに追い込んでの左、右だったんだわ。

 

とっても危なかった局面を何とか切り抜けた藤北さんだったんだけど、

残り25秒からも左右フックを連続被弾してしまって散々な目に遭わされてしまって、

このラウンドは10ー8.5ほどもの大差を付けられてしまったんだわ。

 

<3R>

ダメージを残してたのは藤北さんだったと思うんだけど、

ふと見ると望月さんの左顔面もかなり腫れてたんだよね。

 

お互いにほぼ同じようなタイミングで右フックを振り出してて、

いずれかの直撃ヒットで更に大きく展開が変わりそうだったんだけど、

印象的なクリーンヒットが無いまま僅かに望月さんの手数勝ちって感じだったね。

 

<4R>

藤北さんの左フックと望月さんの右ショートフックがとっても美しくて、

ほぼ互角の状態が続いてた中、

藤北さんの返しの左フックで望月さんがマウスピースを飛ばされてしまったんだわ。

 

見間違ったレフェリーが青コーナーの方にそれを持って行ったんだけど、

ああいうのは却って遠目からの方が解り易いものなのかも知れないね。

 

この辺りから下半身のシッカリ感に差が出てきて、

藤北さんからは全体に若干フワフワしたような印象を受けたんだよね。

 

試合半分を終えたところでの自分のスコアは38-37で藤北さんだったね。

 

<5R>

折々の藤北さんのジャブと左フックの精度が良かったせいで、

右目下の腫れもかなり目立ってきた望月さんだったんだけど、

常にプレスを掛けることを忘れてなかった中、開始20秒での右フックが強烈で、

藤北さんをよろめかせて余裕のポイントゲットだったんだよね。

 

ってことで自分的には丁度47-47のイーブンになって正念場の残り3ラウンド。

 

<6R>

二人共、ここに至るまでそこそこ力を込めて振り合って来たもんで、

全体に若干の緩みが見えてきた中、

望月さんの厳しい前詰めからの打ち出しが目立ってたんだけど、

それでもより正確なヒッティングはやっぱり藤北さんのジャブと左フックだったなあ。

 

<7R>

お互いに綺麗に大きく当てようとする余りか手数が減っていった中、

辛うじて望月君の頑張り手数勝ちだったかなあ。

 

<8R>

二人共最後までそこそこキビキビ動けてたんだけど結局、

望月さんは試合開始当初からボディブローには殆ど目もくれないままで、

被弾を避ける為に頭を下げることが多くなって如何にもシンドそうだったんだわ。

 

 

ってことで自分は76-75で辛うじて藤北さんだったんだけど結局、

77-75、76-75、75-76で望月さんの2-1勝ちだったんだわ。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 佐宗緋月君

② 田中公士君

③  藤北誠也さん

 

 

 

先週の土曜日くらいに玄関ドアに今年最初の結露が少しあって、

そろそろそういう季節かと思ってたら、

今朝は眼下の石神井川にヒドリガモが7羽が泳いでたんだよね。

« YouTubeとヒットラー……。 | トップページ | 海軍五省 »