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2018年9月30日 (日)

後楽園ホール・9月29日

 

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“真空回し蹴り”

 

 

 

ニッカニカしてボクサーに激励賞を渡してるところを写真に撮られて、

あのバカ親父、全く別のジムのマネジャー・ライセンスをぶら下げながらで多分、

カネでライセンスを買ったんだろうけど、

酒飲みながら試合を見てたこともあったし、全くもうだらしない業界なんだわ。

 

 

 

9月度のランキングが発表されたんだけど、

先月まで23位までだったスーパーバンタム級が24位まで伸ばされて、

この分だと30位まではあともう一息ってことで、

ホントに一体何を考えてるのかってことで、

大人達が色々自分都合をやってる中で、

ボクサー達の無垢な真剣さこそが実に宝物なんだよね。

 

 

 

① 高畑里望君(ドリーム)×永田翔君(アベ)……SFe 6R

13勝(5KO)8敗(2KO)1分の39歳・茨城県と、

9勝(2KO)4敗(1KO)の23歳・長崎県。

 

体力的に気持ち的にどこまでボクシングを続けられるのかっていうボクサーと、

ここからの上昇は有り得るのかっていうボクサーとのし烈な戦いで、

16歳もの年齢差のある一戦でもあったんだよね。

 

高畑さんの入場曲はチャック・ベリーの “ジョニー・B・グッド” だったね。

 

<1R>

まずは高畑さんの届きのいいジャブから始まったんだけど、

1分18秒での永田君のストレートに近い左ジャブも中々で、

そこからの更なる追撃で主導権を取りそうだったんだよね。

 

その後はお互いにボディブローに重点を置いた互角のやり取りが続いたんだけど、

自分的には僅差で永田君のラウンドだったんだよね。

 

<2R>

遠い所は高畑君の方が優勢だったし、左ボディブローも強烈で、

永田君も左フックで対抗してたんだけど開始0分59秒、

高畑君の左右フックが鋭くヒットして、

バランスを崩してしまった永田君がリング中央から南ロープまで飛ばされて、

ロープに助けられなかったら多分倒れてたんじゃないかなあ。

 

直後の追撃を逃れて何とか立て直して、永田君も事なきを得たんだけど、

パワー勝負になるとやっぱり高畑さんの方が目立ってたんだよね。

 

<3R>

お互いに改めてちょっと立て直す必要を感じたんだけど、

二人共、打ち気に逸るとついついガードが疎かになる傾向を持ってるから、

そこがお互いにとっての狙い目でもあったんだよね。

 

近い所での頑張りは永田君の方が目立ってたんだけど、

残り30秒からの踏ん張り直しは高畑君で、

スコア的にはとっても微妙だったんだわ。

 

<4R>

まず高畑君が最初の30秒間をいい感じで攻めてたんだけど、

直後の永田君の逆襲も中々効果的で、

高畑君がちょっと一休みしたがってる感じだったんだわ。

 

一段落を経た残り1分からの打ち合いは、

ショートレンジでのショットの正確性は永田君だったんだよね。

 

<5R>

ここからが正念場で、気持ちを強く保った方が勝ちそうだったんだわ。

 

高畑君のボディブローは相変わらず見栄えが良かったんだけど、

相手の顔面へのヒット数が足りてなかったし、

少し疲れが見えてきて、早く山ほどは出来なくなっていって、

残り40秒からの攻防も永田君に持って行かれてたんだよね。

 

<6R>

高畑君も飛ばし切れてなかったんだけど、

永田君の方にも若干緩みが見えてきて、

代わり番こに手が止まったところを攻め込み合うって感じだったんだわ。

 

高畑君のボディブローをどれだけ評価するのか、

行かなければいけないところで行き切れてなかった永田君をどう見るか、

残念ながら二人共、先々に大きな希望を感じさせるものは無くて、

自分としては57-57だったんだけど結局、

59-56、58-56、58-57ってことで高畑君の3-0勝ちだったんだわ。

 

 

 

② ジョン・マーク・アポリナリオ×山下賢哉さん(白井具志堅)

                            ………B 8R

21勝(5KO)9敗3分の28歳・フィリピンと、

12勝(9KO)4敗(3KO)のランク7位、22歳・東京都。

 

後ろから肩をトントンされたもんで振り返ったら、

福本雄基さんが山下さんの応援に来てて、すぐ横には和氣慎吾さんもいたんだわ。

 

<1R>

一回り小さいアポリナリオに対して山下さん、

相手の出方を確かめるってこと無くまずは自らのボクシングを展開させて、

初っ端からの行け行けのほぼ一方的なやり放題で、

早くも時間の問題になってしまって、

ロープに釘づけにしたままのラウンド終了ゴングだったんだわ。

 

<2R>

アポリナリオはタイミングを見計らっての右オーバーハンドが唯一の武器のようで、

山下さんとしてはそれさえ注意してれば大丈夫そうだったんだけど、

その山下さんもいつの間にか左顔面が赤くなってたんだよね。

 

1分過ぎからアポリナリオが攻勢を強めていって、

ポイントを取り返すまでには至らなかったんだけど、

評価の差は1Rよりも縮まったんだわ。

 

<3R>

気持ちを全部出してまずはアポリナリオが最初の30秒間を飛ばしていって、

山下さんが余りムキになると不用意に貰いそうな場面もあったんだけど、

直後に山下さんが反転攻勢を掛けていったんだわ。

 

で、相手を北ロープに追い詰めて左右ボディを左フックに繋げて、

そのままロープ沿いに追い打ちを掛けた開始45秒の赤コーナー前、

決めのショットは良く解らなかったんだけど、

それ以前の幾つかでダメージを負ってしまってたようで、

それまでの強気強気が霧散してしまったような感じで、

とにかく山下さんのショートの強連打を喰らってしまって力無くダウン。

 

出し切ってしまって気持ちまで折れてしまったかアポリナリオ、

そのままテンカウントアウトってことで0分58秒、山下さんのKO勝ち。

 

勢いが付いた時の山下さんの凄みを改めて感じさせられたんだよね。

 

 

 

③ 竹中良君(三迫)×ブルゲル・プトン……SFe 8R

16勝(9KO)4敗(3KO)1敗の33歳・熊本県と、

17勝(8KO)10敗(2KO)1分の32歳・フィリピン。

 

1年3ヶ月振りの試合になる竹中さんには椎野トレと横井トレが付いてたんだけど、

一緒に加わってた守里君がやたらガッチガチになってたなあ。

 

<1R>

頭半分ほど竹中さんの方がデカいんだけど、

久し振りの試合なもんで、思ってた通りとっても慎重な立ち上がりだったんだわ。

 

竹中さんが抑え気味だったもんで、まずはプトンが先手先手で、

中々いい感じのジャブを打ってたんだわ。

 

1分を過ぎる頃から徐々に竹中さんも稼働し始めて、

届きのいい長いジャブから幾つか軽いヒットを重ねてたんだわ。

 

<2R>

一旦距離が詰まった時のプトンはとっても危険で、

ガッチャガチャにさせたところで相手に体を預けるようにしながら暴れるんだわ。

 

で、ラウンドの半分頃まで竹中さんもかなり悩まされてたんだけど、

相手の一段落を見計らって左右ボディから右ショートフックを顔面に繋げて、

しっかりポイントを奪ってたんだよね。

 

ただ、プトンはまるで嫌がらせでもするかのように頭をぶつけてたし、

やたら体を持たれ掛けてきてたんだよね。

 

<3R>

頭から突っ込んでくる相手に対しては、事前の対処が必要なんだけど、

プトンの鬼突っ込みは尋常じゃなくて、

竹中さんの強烈ボディもモノともしない感じで、

竹中さんは如何にもやり難そうにしてて、嫌気が差さないか心配になってきたんだわ。

 

特に目立った被弾は無かったんだけど竹中さん、

手を出すヒマがないまま眉間の右目寄りの所をバッティングカットしてしまったんだわ。

 

<4R>

プトンの馬力ボクシングがどこまで続くのかってことで、

二人は我慢比べのボディ合戦に移行していったんだけど、

残り45秒辺りから、何となくプトンの下半身の安定感が失われてきて、

空振るとバランスを崩すようになってるし、

ここにきてようやく竹中さんのボディブローが効いてきたみたいだったんだわ。

 

プトンの頭から突っ込む作戦はそのままで、

よく見ると、彼の額には3ヵ所にコブが出来てたんだわ。

 

<5R>

あと残り半分ってところで、徐々にプトンにヘバリが見えてきたんだけど、

それでも諦めない姿勢と肉体的なタフさはかなり立派で、

竹中さんのそれとの正面切ったせめぎ合いって感じだったんだよね。

 

<6R>

プトンは竹中さんにもたれ掛って急場を凌ごうとしてたんだけど、

足元がバタつき始めて限界に近いことを感じさせ始めて、

ほぼ突然に竹中さんの明確な勝利が見えてきたんだわ。

 

キッチリ当て切れないままかって思われた残り1分15秒の東ロープ際、

竹中さんが実に華麗なタイミングのワンツーをそれも2連続ヒットさせて、

堪え切れず力無くロープに絡まりそうに体勢を崩してしまったところで、

レフェリーが割って入ってのストップエンドで1分40秒、

竹中さんのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

 

④ ダニエル・マテヨン×矢吹正道君(緑)……50㎏ 8R

7勝(4KO)0敗2分のWBA9位、30歳・キューバと、

7勝(7KO)2敗(1KO)の26歳・三重県。

 

マテヨンなのかマテリョンなのか外国人の名前の読み方は難しいんだけど、

ここではマテヨンってことにするんだけど、

驚異的なのは彼のアマチュア戦績で、ナント380勝19敗なんだってさ。

 

<1R>

お互いに見せ合ってたワンツーはとっても素早くて、

緊張感を高めたんだけど、基本的には矢吹君が慎重な立ち上がりをしてて、

マテヨンの方が積極プレスからの手数が多かったんだわ。

 

結局このラウンドはお互いの右ストレートボディの見せ合いにもなって、

マテヨンが3発、矢吹君が1発、それぞれいいのを打ち込んでたんだわ。

 

最も有効だったショットは残り49秒でのマテヨンの右ストレートだったんだけど、

残り6秒からの二人のやり取りはとってもスリリングで、

ほんのちょっとしたタイミングで必殺系のショットが飛び交ってたんだわ。

 

<2R>

矢吹君はとってもいいボクシングをするんだけど、何だか遊びが少ないというか、

攻撃手法が実に単純で、一瞬の右のキレだけで勝負するタイプみたいで、

そこに至るまでの組み立てに関しては全く無頓着のようだったんだわ。

 

その矢吹君も徐々に動けてきたんだけど、

カウンターボクサーの殻から出られないままで、

反応のいいマテヨンに綺麗に当て込むことが出来ないままだったんだわ。

 

<3R>

依然としてプレスはマテヨンのままで開始50秒、

右ボディからの左右フックへの繋ぎがとってもスムースで、

彼はとってもきちんとしたボディブローを打つんだよね。

 

矢吹君は先仕掛けが出来ないままだったし、

抜群の反射神経の持ち主のマテヨンに合わせ打つことも出来ないままだったんだわ。

 

残り12秒での右から返した左フックでこのラウンドもマテヨンだったなあ。

 

<4R>

マテヨンの方もそれほど刺激的な世界ランカーには見えず、

アマ経験の長さが妨げになってるのか、ちょっと普通過ぎるボクサーで、

適度な乱暴さを混ぜ込めば随分違ってくるんじゃないかって思ったんだよね。

 

一方の矢吹君は相手のパフォーマンスの見極めが出来たのか、

ちょっといい感じを出し始めて、強い右フックを側頭部に打ち込んでたし、

残り7秒での右の相打ちでも明らかに打ち勝ってたし、

思い返せば残り30秒でのイッセノセでも早いタイミングで当ててたんだよね。

 

<5R>

右のイッセノセは大体矢吹君が征してたんだけど、

ボディブローに関してはマテヨンの方が効果的で、

残り31秒でのショートブローのコンビネーションもマテヨンだったなあ。

 

<6R>

まずは矢吹君がショートのワンツーで先行して、

1分26秒にも再度のワンツーを薄くヒットさせて、

手数の落ちてきたマテヨンに対して、ペースを取り戻しつつあったんだけど、

それでも彼が持ってるモノはこれで全部なのかっていう思いが消えず、

同時に世界ランクを獲りに行こうとするボクサーにはとっても見えなくて、

試合当初からの一本調子が全く改善されてなくて、

何の工夫もしないまま彼が元々持っていたモノだけで試合をしてるようで、

テクニックっていうものが全く備わっていないような感じだったんだよね。

 

一方のマテヨンにしても、どんな経緯でランク7位をゲットしたか知らないけど、

自分にはとってもそんな感じには見えなくて、

ちょっと巧い黒人ボクサーくらいにしか見えなかったんだよね。

 

 

ってことで余りにトロトロしてきてしまったもんで、休憩タイム。                 

ちょうど57-57だったんだけど、もうどっちでも良くなってしまったんだよね。

 

結局、78-74、78-75、76-77ってことでマテヨンの2-1勝ちだったんだけど、

取り敢えず地元判定だって陰口を叩かれなくて良かったなあ、だけだったね。

 

 

 

⑤ 小浦翼さん(E&Jカシアス)×冨田大樹さん(ミツキ)

             ………OPBF Mm級タイトル戦 12R

13勝(9KO)0敗のチャンピオン、23歳・神奈川県と、

12勝(4KO)0敗のランク8位、20歳・大阪府。

 

試合前の内藤会長はいつもの通りユッタリ構えてて、

「もうすぐ始まりますよ。」 って教えて上げて会場入り、

小浦さんの親父さんがリングに上る息子に最後の檄を飛ばして始まり始まり……。

 

無敗同士の対決は2015年と2016年の全日本新人王同士でもあるんだわ。

 

これまで戦ってきたメンバーとパンチ力からして、

小浦さんの負けは有り得ないって思ってたんだけどね。

 

二人共、同じ “イサミ” の黒のグローブだったんだけど、

冨田さんのグローブテープは普通より5㎝以上幅広く巻かれてたんだわ。

 

<1R>

二人共、慎重な立ち上がりで、最初の1分半は何も起こらなくて、

お互いが相手のジャブの届きと強さを確認し合ってたみたいだったんだけど、

それじゃあって感じの最初のショットは小浦さんで1分38秒、

鋭く踏み込みざまにワンツーをヒット。

 

その後、小浦さんの右ストレートボディに冨田さんも合わせ打とうとしたんだけど、

そこに更に小浦さんが左フックを綺麗に合わせ打ってたんだわ。

 

冨田さんもそこそこ早かったんだけど、

一瞬のスピードに関しては圧倒的な違いがあったんだわ。

 

<2R>

徐々に小浦さんのプレスが効いてきた中、

ジャブのクオリティはやっぱり小浦さんの方が優秀だったんだけど、

ただポイント的には残り1分まではほぼどっこいどっこいだったんだわ。

 

で、残り30秒での冨田さんの右ストレートが採点を分けたんだよね。

 

<3R>

冨田さんの方にも結構沢山の応援団が付いてて、

「大樹!」 と 「翼!」 の応援合戦が凄かったんだよね。

 

小浦さんが先に仕掛けられなかったもんで、冨田さんにリズムを作らさせて、

どうして手が出ないかなあって思ってたら、1分20秒から気を取り直したみたいで、

強烈な左ボディが見事だったし、残り57秒での右ストレートもグッドグッド。

 

冨田さんは攻撃のバリエーションの中にボディショットを組み込めてなくて、

比較的シンプルな顔面攻撃に終始してたんだよね。

 

大きな差は無かったんだけど、それでも冨田さん、

挑戦者としての積極的姿勢とは程遠かったんだよね。

 

<4R>

この辺りの2ラウンド程は小浦さんさの手数が減っていって、

必ずしも消耗によるものとは思えなかったんだけど、

無駄玉になってもいいからとにかく手を出しておかないと、

相手に打ち込みのタイミングを与えてしまうし、

自らのリズムを悪くしてしまいそうだったんだよね。

 

このまま若干ダラダラしながら終わるのかと思ってた残り1分12秒、

小浦さんが鋭い右ボディをきっかけに顔面への左右フックをヒットヒット。

 

ってことでここまでの自分の採点は39-37だったんだけど、

公表された中間スコアは40-36、39-37、38-38ってことで、

勿論小浦さんの2-0リードだったんだけど、

38-38も40-36も違うと思ったなあ……。

 

<5R>

冨田さんは改めて立て直そうとしてたみたいだったんだけど、

ポイントを獲れるようなボクシングになってなくて、

明らかに攻めあぐんでるような感じだったんだよね。

 

そういう相手の心情と動きを見極めたか、

小浦さんの動きが更にこなれてきて、

相手の隙間隙間を細かく巧いこと突いていってたんだわ。

 

<6R>

大幅な手数アップか、攻撃の組み立てを変えて来るのか、

冨田さんの動きを見てたんだけど、待ち過ぎの狙い過ぎが改善されなくて、

お互いにチョン打ちに終始してたんだけど、

一方の小浦さんも一旦休憩タイムってことか、手数が付いていかなくて、

辛うじてこのラウンドは冨田さんの手数勝ちだったんだわ。

 

<7R>

あと半分、冨田さんがどこで飛ばしてくるのかが気になったんだけど、

最初の30秒間の打ち合いは久し振りに激しかったんだけど、

1分20秒での左ボディをきっかけにした小浦さんのラッシュが物凄くて、

一旦勢いを付けた時の彼のギアアップはやっぱり圧倒的だったんだわ。

 

その後、緊張感に富んだ密着戦を経て、

残り30秒から被弾を増していったのは冨田さんの方だったんだよね。

 

それにしても冨田さん、勿論水準以上のパフォーマンスなんだけど、

パワーとスタミナ頼りの一本調子の感が免れなくて、

矢吹さんと同じように力づくのテクニック不足が目立ってたんだよね。

 

<8R>

冨田さんが大雑把なワンツーに終始してた中、

小浦さんのボディブローを軸にしてのショートのコンビネーションが美しくて、

気が付けば冨田さんの顔面がかなり傷んできて、

懸命に手は出してたんだけど、何気にシンドそうにしてたんだよね。

 

ってことで更に二人の差が拡がって、自分は78-74だったんだけど、

79-73×2、78-74ってことでここでは流石に3-0になってたんだわ。

 

<9R>

何とか形は作ってたんだけど冨田さん、

中間スコアを聞いてもムチャ攻め転換も出来ず、反応も相当悪くなっていって、

ショットは単純なワンツーに限られてて、

小浦さんの返しの左フックの餌食になることが多くなっていったんだわ。

 

残り22秒からの小浦さんの激攻めを何とか凌いだ後の残り2秒、

いいタイミングの右ストレートを放ってたんだけど、

足が付いて行かないままの伸び打ちだったもんで殆ど効果が無かったんだよね。

 

<10R>

冨田さんも気持ちを奮い立たせて頑張ってはいたんだけど、

巧いこと中間休みを取ってた小浦さんには全く動きに劣化が見られず、

その牙城を崩しようが無くて、一発大仕掛けすることも叶わなくて、

そのうちラウンド半分を過ぎる頃にはメッキリしてしまって、

気合を入れた残り50秒からのショート戦でも、

小浦さんに互角以上に戦われてしまってからは、

見た目の良くない打たれ方をしてしまってたんだわ。

 

<11R>

冨田さんは最初の1分間くらいしか動けなくなってきて、

小浦さんは左のダブルフックとか逆ワンツーとか色々多彩で、

改めて冨田さんに攻め手の少なさと格の違いを知らしめてるようだったんだわ。

 

案の定、残り1分過ぎから冨田さんがメッキリしてきた直後の残り54秒、

相手の右を交わしざまに小浦さんが右フックをカウンターヒットさせてダウンゲット。

 

リング中央で小浦さんに絡まるように倒れ込んでしまった冨田さんなんだけど、

リスタートしてからの必死の抵抗はとっても立派だったんだよね。

 

<12R>

どこかで大きな一発をっていう冨田さんの夢や願望は、

今や完全にその可能性を失ってしまったんだけど、

それでもまだ頑張る彼の気持ちと体力の頑強さは大したもんで、

そこに技術が備われば格段に違うボクサーに変身できると思ったんだよね。

 

その冨田さんは必死に最後のラウンドのポイントを獲りにいってたんだけど、

そんなに無理しなくていい小浦さんにあしらわれ続けてしまってたし、

残り30秒からの飛ばし時さえも小浦さんに先んじられてしまってたんだわ。

 

 

ってことで自分は118-109だったんだけど結局、

119-108×2、117-110ってことで一方的な差で小浦さんの3-0勝ち。

 

 

試合前のアップ中に小浦さんが 「コンチワ」 って声を掛けてくれたんだけど、

内藤会長から 「この子は強くなるよお。」 って、

デビュー前の彼を紹介されたのは2年ほど前かって思ってたら、

もう4年も前になるんだよね。

 

 

 

最後は女子戦が組まれてたもんで、今日の所はここでお終いってことで、

帰りかけたら、「明日の阪神は中止だそうですよ。」 って声を掛けてくれて、

その人とは顔を合わせれば、ただお互いに機嫌よく挨拶を交わすだけで、

他には全く話したことがないっていうのに、

そうかあ、このブログを読んでくれてるのかあってことでアリガトアリガトです。

 

ちなみに自分は30日の阪神競馬には元々参加するつもりは無くて、

中山の11Rの⑥と、12Rの①を軸に組み立てるつもりなんだよね。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 小浦翼さん

② 竹中良さん

③ 山下賢哉さん

 

 

 

10月31日の “DANGAN” のポスターが久し振りに秀逸で、

ボクサーが控室からの階段を上って、

これから試合会場に向かうところを階段下から撮ったもので、

モデルは田ノ岡条さんと小熊会長なんだよね。

 

普段は信頼感がまとわりついてるカップルのような二人なんだけど、

流石に手は繋いではいなくて、微妙な距離感を保ってて、

これから仕事場に向かう二人の男の真剣さと緊張感が伝わって来るんだわ。

 

ポスターの隅の方に2名の女子ボクサーのポートレート写真があるんだけど、

ポスター全体の雰囲気を崩してしまってて自分的には余分なんだけど、

色々な事情とか配慮があるんだろうなあって……。

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