« さあ、どうなる? | トップページ | 9月のボクシング »

2018年8月25日 (土)

後楽園ホール・8月24日

 

79f2cbea179b4b459bf75a2b4b187eaf

“ワイアード”

 

ジェフ・ベックは、エリック・クラプトンやジミー・ペイジと共に、

世界3大ギタリストって言われてるんだけど、

自分的にはE・クラプトン、リッチー・ブラックモア、J・ベックなんだよね。

 

ただ実は、J・ベックは他の二人ほどは聴き込んでなくて、

この “ワイアード” と “ブロウ・バイ・ブロウ” くらいのモノなんだわ。

 

最近はベーシストの女性の巧さについつい目が行ってしまうんだけど、

今やR・ブラックモアの劣化が哀しいレベルに達してしまってるのに対し、

E・クラプトン同様、今年74歳のJ・ベックはまだまだ十分以上のプレイが出来てて、

ワールドツアーに余念が無いんだわ。

 

 

 

あるボクサーに 「やっぱり村木田さんはホールに居ないと……。」 って言われて、

異常に嬉しくなって、少し感極まってしまって返す言葉が無かったなあ。

 

 

ホールに入場してすぐ、岡田博喜さんの父上が声を掛けてくれて、

ひとしきり来月のアメリカ遠征の話になって、

自分としては今度の試合がメインの事情によって世界戦に繰り上がるよりは、

2度目に世界戦を迎える方が好ましいと思ってるって伝えたんだよね。

ファイトマネー的にもその方が比較にならないほど大きくなるだろうからね。

 

大分後に角海老ジムの鈴木会長と話した際にもそんなことを言ってたんだけど、

いずれにしても今の岡田さんのモチベーションは半端じゃないらしくて、

スパーリングに対する取り組み方も殺気に満ちてるってことで、

ちょっと前の伊藤雅雪さんの試合も刺激になってるみたいだったんだわ。

 

 

ってことで始まり始まり……。

 

 

 

① 加藤剛君(角海老)×佐々木尽君(中屋)……L 4R

0勝1敗(1KO)の20歳・茨城県と、デビュー戦の17歳・東京都。

 

この日が田部井要トレのデビューで、

奥村トレと共に加藤君のサブセコンドに入ってたんだわ。

 

<1R>

いきなり狂熱の殴り合いが始まったんだけど、

ジャブを省いた佐々木君は遠い所が得意じゃないみたいだったんだけど、

一旦距離が詰まってからは思いっ切りの左右フックが効果を発揮してたんだわ。

 

顔が小さくて手足の長い加藤君としては距離をとって、

きっちりジャブから始めたいところだったんだけど、

そういう意識が全身に行き亘ってないようで、

そもそも戦い方を間違えてるような感じだったんだわ。

 

残り1分からは勢いの差がもっとハッキリしていって、

何だか嫌々試合をやらされてるような感じだったんだよね。

 

<2R>

陣営周辺からは距離を取ってワンツーから始めろって声が飛んでたんだけど、

加藤君は距離の取り方さえ良く解っていないみたいで、

フットワークもジャブも封じられたまま追い込まれる一方だったんだわ。

 

その後、佐々木君にも疲労の色が浮かんで手数も落ちたんだけど、

それを機に盛り返すってことも出来ないまま加藤君、

残り1分20秒辺りからは北ロープを背負わされたままで、

加藤君の左右フックを貰う度に顔面を跳ね上げられるのが目立ってしまって、

もうこの辺だなって感じでレフェリーにストップされて1分55秒、

佐々木君のデビュー戦TKO勝ちだったんだわ。

 

 

加藤君もそれほど器用なボクサーには見えなくて、

接近戦を阻まれるとシンドクなりそうな傾向が見て取れたんだけど、

いずれにしても加藤君、上手いこと事が運ばないならもっと考えて試合をするべきで、

只無暗に殴り合うのではなくて、どうしたら相手のペースから脱却して、

自分の流れに戻すことが出来るかを考えながらやるべきだと思ったなあ。

 

 

 

② 田之岡条さん(小熊)×大嶋剣心君(帝拳)……B 8R

15勝(1KO)4敗(1KO)4分のランク11位、24歳・埼玉県と、

3勝(3KO)1敗1分の22歳・青森県。

 

結構期待してた試合だったんだけど、

二人共、自分が見た中では最悪のデキにしか見えなくて、

体調が今一だったのか、試合に集中出来なかったのか、

そういうのが二人同時に起こったとしか思えなかったんだよね。

 

田之岡さんは元々倒し屋ではないから、

劣勢を逆転するのにラウンド数を要するタイプなんだから、

第1Rから途切れない真面目な手数が必須なのに、

何がどうしたのか1R~3Rまで相手を見るのに時間を使い過ぎての攻め不足で、

4Rにやっと本来の動きを取り戻したんだけど、

その後は再度手数不足が改善されないまま、左右への動きもカッタルくて、

大島君の実にシンプルなワンツーを簡単に貰い過ぎる場面が続いて、

彼らしいボクシングを徹底できないままの行ったり来たりで終わってたんだわ。

 

 

一方の大島君も試合最初の頃こそ持ち前の溌剌さを前面に出してたんだけど、

4Rに左ボディを貰ってしまってからはいきなりメッキリで、

その戸惑いとかが眼の色にハッキリ出てしまってて、

その後は中途半端なスタミナも影響してか、

口を空いて如何にもシンドそうな状態が延々だったんだよね。

 

大嶋君の休み休みのワンツーは益々単調になっていってて、

田之岡さんの激攻めが無かったから最後は生き返っての終了ゴング。

 

 

実は自分、余りに期待外れだったもんで、3Rは思わず離席してしまったモンで、

正確なスコアを付けるのは途中で諦めてしまったんだけど結局、

78-75×2、77-75ってことで見たまんまの大嶋君の3-0勝ちだったんだわ。

 

 

大嶋君の右ストレートを交わしざま、田之岡さんが左ボディを攻める事が出来たら、

相手はそれを物凄く嫌がってたんだから、

状況と展開は大きく違ってたと思ったんだけどね……。

 

 

 

③ 澤田京介さん(JBS)×藤原陽介君(ドリーム)……SB 8R

11勝(6KO)2敗(1KO)1分のランク11位、30歳・北海道と、

17勝(4KO)5敗(2KO)の31歳・島根県。

 

ほぼ同年齢なんだけど、勝率とKO率では澤田さんがかなり優勢で、

藤原君には田之岡さんと同じように、

真面目で間断のない手数が求められてたんだけどね。

 

<1R>

特に藤原君の方に手抜かりがあったとは思わなかったんだけど開始1分25秒、

澤田さんが右から左フックを綺麗に返し打って、

それが藤原君の両の手をかいくぐって直撃ヒット、

藤原君がリング中央でいきなりダウンしてしまったんだわ。

 

リスタートした藤原君は明らかにダメージを引きずったままで案の定、

大きく反撃は出来てなかったんだけど、それでも必死の抵抗で、

残りの1分半ほどを何とか凌ぎ切ってたんだわ。

 

澤田さんの方も結構な追撃ではあったんだけど、

元々の藤原君のガードの優秀さをこじ開けるまではいかなかったんだよね。

 

<2R>

動きのテキパキ感はやっぱり澤田さんの方で開始32秒、

まずはタイミングのいい右クロスで先行先攻。

 

その後も藤原君とは手を出してる時間数に大差があって、

藤原君も中盤以降は接近密着戦に持ち込んで少しばかり息を吹き返したんだけど、

大きなヒッティングまでは叶わず、自ら左目上をヒットカットされてたんだわ。

 

<3R>

開始15秒、藤原君の打ち終わりにまたもや綺麗な右をクロス気味に当て込んで、

澤田さんがこの試合2度目のダウンゲット。

 

西ロープ前で思わず膝を崩してしまった藤原君は、

再開後は力を込めて打てなくなっていったんだけど、

それでも一旦接近戦となると生き返るようなところを見せて、

澤田さんを困らせてたんだけどね。

 

<4R>

一発大逆転ショットは期待しにくい藤原君としては、

地道なポイントバックが必要なところだったんだけど、

徐々に得意の接近戦に持ち込むことが出来て、

彼の密着ガンガン攻勢はデビューの時から見てるんだけど、

この辺りから澤田さんは相手の戦い方に合わせてしまってるような感じがし始めて、

そういう感じが延々続きそうだったもんで一旦休憩タイム。

 

 

結局は78-73、77-73×2ってことで澤田さんの3-0勝ちだったんだけど、

ダウンゲットが無ければほぼイーブンってことで、

藤原君としては返す返すも序盤のダウンが、

澤田さんとしては試合中盤以降の距離の取り方のミスが其々悔やまれる訳で、

お互い消化不良のままのエンディングじゃなかったかなあ……。

 

 

 

④ 小野心さん(ワタナベ)×加納陸さん(大成)

          ………日本 Mm級 タイトル戦 10R

22勝(5KO)9敗(3KO)3分のチャンピオン、サウスポー、35歳・神奈川県と、

8勝(4KO)2敗(1KO)のサウスポー、ランク1位、20歳・兵庫県。

 

<1R>

最初のクリーンヒットは開始1分1秒での小野さんの左フックで、

これが初見の加納さんは何だかミニマム級のボクシングとは程遠くて、

最初の1~2発で決めようとし過ぎで、返しも打ち切れてないし、

出入りの緩急と細かい上下の打ち分けで小野さんが格の違いを見せて、

加納さんは大雑把にしか見えなくて、如何にもタイボクサー相手の仕様だったんだわ。

 

<2R>

小野さんも思いの外簡単に相手の左を貰ってしまう事が目立ってきて、

加納さんが多少ギアアップしていって、

1分25秒からの1分間ほどで合計3発の左フックを喰らってしまってたんだわ。

 

ただ、顔面の傷みを比較すると加納さんの傷みの方が進んでたんだよね。

 

<3R>

中間からのドッカン一発ボクシングばかりやってきたせいか、

加納さんは一旦距離を潰されると何の対応策も講じられず、

殆ど小野さんにされるままの状態が続いてしまって、

そもそも接近戦の練習を全くやってないんじゃないかって感じだったんだよね。

 

終盤に掛けては頑張って反撃はしてたんだけど加納さん、

彼は明らかにピークを過ぎてるって言う人もいて、まだ20歳だっていうのにね。

 

ミニマム級での手数負けは致命的に近くて、

加納さんの顔面は更に赤く腫れてきて、

今まで余りに楽な試合をし続けたツケを回されてるって感じだったんだわ。

 

<4R>

小野さんの方がどう見ても当たりが軽かったんだけど、

その分を手数で補ってかつ、正確なヒッティングで圧倒してたんだわ。

 

一旦ロープを背負わされると加納さん、そこから抜け出る技術を全く備えてなくて、

見栄えの良くない場面を続けてたなあ。

 

<5R>

加納さんはクリンチワークとかもまるで習っていないみたいで、

打ち終わりも実に雑で、相変わらずフォローパンチも出せてなくて、

何だか急にごく普通のA級ボクサー以上には見えなくなって、

これでランク1位かあって溜息が出るほどで、

こうなると小野さんとしては不用意な一発さえ貰わなければ大安心ってことで、

一旦の離席以外は無かったんだよね。

 

 

この時点での自分のスコアは49-46で勿論小野さんだったんだけど、

発表された中間スコアは49-46×2、47-48ってことで、

何となんとナント加納さん優勢に付けたジャッジがいたんだわ。

 

関西からの出張ジャッジがいるのかって見渡したら全員東日本のメンバーで、

その内の一人が苦笑いしてたんだけど、彼なのか……?

 

その後6Rに小野さんが前頭部をバッティングカットしたんだけど、

その直前に左目上をヒットカットされて出血に見舞われてもんで、

相手の流血を見た加納さんが元気を取り戻していって、

自分としては小野さんの左目上のカット傷の悪化だけが心配されたんだわ。

 

で、加納さんが6Rと7Rを懸命に頑張ってたんだけど、

それでも大きく展開を動かせないまま7R終盤にボディブローを効かされてからは、

ホントにいきなりのメッキリになってしまったんだよね。

 

<8R>

小野さんのここぞの接近猛攻にまるで手の施しようが無くて加納さん、

残り42秒に力尽きてというか、気持ちがすっかり折れてしまったようで、

北西ポスト前で力無くしゃがみ込んでしまったんだわ。

 

体力よりも気力が無くなってしまったボクサーはその時点で100%アウトで、

取り敢えずは立ち上がったんだけど加納さんはその約15秒後、

ろくな反攻も見せられないまま一気に追い込まれる一方で、

今度は自コーナーのすぐ前でヘナヘナってまたもやしゃがみ込んでしまったんだわ。

 

ってことで、ちょっと恥ずかしい感じの戦意喪失ってことで2分46秒、

小野さんのTKO勝ちだったんだよね。

 

 

 

ところで加納さんはこの試合で幾ら貰えたかってことで、

出張ボクサーの場合はファイトマネーは現金払いになるのが通常で、

加納さんはランク1位だから現金ベースのファイトマネーは50万円で、

そこから33%のマネージメント料と健保金の1万円を控除されて、

ちゃんと32,5000円を受け取ることが出来たのかなあってことだし、

それとは別にもし追加チケットを捌いてたら、

30%の利益をちゃんと上乗せ確保出来てるのかなあってことでもあって……。

 

 

 

⑤ 渡部あきのりさん(角海老)×丸木凌介さん(天熊丸木)

           ……日本 SW級 暫定王座決定戦 10R

36勝(30KO)7敗(6KO)のランク1位、サウスポー、33歳・埼玉県と、

15勝(10KO)5敗1分のランク2位、27歳・愛知県。

 

勝率、KO率、ネームバリューの全てで後れを取ってる丸木さんが、

一体どういう戦い方をするかってことで……。

 

<1R>

何だか名前負けしてしまってるような丸木さんが安易に下がってしまって、

そんならってことで渡部さんが初っ端から飛ばしていったんだけど、

その瞬間に落とし穴が控えてて、ガツガツってやってる合間だった開始20秒、

渡部さんのディフェンスが緩いこと、打ち終わりが雑になる瞬間を狙われたんだけど、

丸木さんの右フックをほぼまともに貰ってしまったんだわ。

 

大分知れ渡ってしまってるんだけど、恐怖の倒し屋の渡部さんは一方では、

信じられないほど打たれ弱くて、被弾が簡単に表情と身体の動きに現れてしまって、

この時は自分、一瞬ホントに危ないって感じたんだけど、

丸木さんのここぞの追撃に僅かに躊躇が見られた瞬間、

直後に渡部さんの鬼反撃が始まったんだわ。

 

思いっ切り詰めまくっての乱打戦に持ち込めば、それは正しく渡部さんの狩場で、

勢いの付いた渡部さんの激連打に対抗するようには丸木さんは打ててなくて、

ガードを固める方に神経を使い始めてからはそれこそ渡部さんの独壇場で、

殴り合い上等、相打ち上等の闘志を満々と燃やしながら、

それでも相手の動きを冷静に見極めての強烈な上下打ち分けで、

残り50秒からは更に激烈度を増していったんだけど残り36秒、

ついに丸木さんが耐え切れなくなって左膝を着いてしまってダウン。

 

何とかリスタートはしたんだけど丸木さんは既に勝負を諦めてしまってるかのようで、

その打ち返しは形だけのことでしかなくて、

渡部さんのここぞの猛牛のような畳掛けを凌ぐ術も持ち合わせてなくて、

そのまま一気に北西ポストに追い込まれてしまってのジ・エンド。

 

もう少し続けてもいいようにも見えたんだけど、

単にエンディングが少し先になるだけでしかなかったと思ったし、

陣営からも大きな不満も起こらなかったんだよね。

ってことで2分51秒、場内大騒ぎの中で渡部さんのTKO勝ち。

 

 

 

加納さんにしろ丸木さんにしろ、チケットを買ってくれた上に、

往復の交通費とか宿泊費を負担してるサポーターを前にして、

ちょっと情けなさ過ぎるパフォーマンスだったし、そもそも弱過ぎなんだわ。

 

 

試合直後の角海老ボクサー達はそれこそお祭り大騒ぎで、

バレンさんとかクリス、斉藤一貴君とか塚田祐介君、

どういう訳かそこに混じった勅使河原弘晶さんが混じったグループは特に大騒ぎで、

仲間が勝利した時のボクサー達の笑顔は何物にも代えがたいほどのものがあって、

見てるだけでこっちもいい気持になるんだよね。

 

ただ、ジムスタッフの中には渡部さんの戦い方に大きな心配と不安を持ってて、

自分もやっぱりデビュー当時の粗っぽいパフォーマンスが尾を引いてるなあって、

そういう思いから脱し切れなくて、取り敢えずは2階級制覇オメデトではあるんだけど、

さあこの先はどうするのかなあって感じでもあったんだよね。

 

 

 

加納さんと同じように今回の試合の丸木さんのファイトマネーのことなんだけどね、

彼はランク2位だから現金40万円な訳で、

33%のマネージメント料と8,000円の健保金が控除されて、

追加チケット分は別にしても、

丁度26万円が手取り金額になるんだけど、ちゃんと受け取れてるのかなあ……。

 

それとこのジムの代表者は前日計量で酒の臭いをプンプンさせてたっていうし、

負け試合後も息子の体調の悪さを今更ながら強調してたっていう只のヘタレで、

正直、こんなジムは一日も早く閉鎖した方がいいって思ったんだよね。                                                              

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 小野心さん

② 渡部あきのりさん

③ 特にナシ

 

 

 

実は一昨日の23日に協会の全国版の理事会があったんだけど、

もしもこの会議で今回の裁判結果にに対して後ろ向きの結果が出されたら、

自分は二つほどの最後の手段を講じて大暴れしてやるつもりだったんだけど、

渡辺協会長も安河内事務局長も腹を据えた対応をしてくれたみたいで、

対抗勢力の不満が元々法的根拠を欠いたモノだったこともあって、

大きな反論も出ないまま、ファイトマネーの公正な支払いや、

移籍や移籍金に関する改善について、業界が大きく踏み出したってことで……。

« さあ、どうなる? | トップページ | 9月のボクシング »