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2018年5月31日 (木)

後楽園ホール・5月30日

 

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“ヴァケイション” “可愛いベイビー”

 

1960年代の女性ヴォーカリストで一番好きなのがコニー・フランシスで、

澄んで伸びのいい声は今聞いても素晴らしいんだわ。

 

このシングル盤のAB両面の曲は中尾ミエがカバーしてたんだけど、

ああいうのは恥ずかしくとても聞けなかったなあ……。

 

 

 

日大アメフト部のパワハラ構造が暴かれて糾弾されて、

監督もコーチも除名処分ってこの上ない程の不名誉は人生の敗残者のようで、

一方では相撲取り理事長もヤクザとの交遊や工事汚職の件も掘り返されてるし、

日大のボロボロ度はマックスに近いところまで行ってしまったんだわ。

 

 

女子レスリングのケースも同じだったけど、

パワハラ系の指導者はアゲインストの状況に置かれると極度にヘタレてしまって、

コソコソ入院してしまうっていうのが定番になってるんだけど、

普段の強気は実のところ彼らの極端な打たれ弱さと劣等感の裏返しであって、   

ボクシングジムの会長にもそういうタイプの人間が結構多いんだわ。

 

 

 

昨日、赤コーナーは全て帝拳ボクサーだったんだけど、

最近はボクサー数が激減してるもんで中々試合が組み難い状況にあるから、

自主興行の赤コーナーを全員所属ジムボクサーで固めるのは大変なんだよね。

 

ってことで、応援には帝拳ボクサーがほぼ総出で、

村田諒一さんを始めとした現役ボクサー達の他、

山中慎介さん、下田昭文さん、石本康隆さん、木村悠さん達の顔もあったんだわ。

 

それと本田会長も今年初めて後楽園ホールへ参上ってことで、

駐車場で浜田剛さんとコンチワして始まり始まり……。

 

 

 

① 辻本純平君×濱道亮太君(オークラ)……W 4R

1勝1敗(1KO)1分の24歳・長崎県と、0勝1敗(1KO)の34歳・北海道。

 

この試合だけが東日本新人王トーナメントの予選だったんだけど、

伴流ジムの団会長がシッカリ偵察に来てたんだわ。

 

10歳もの年齢差のある一戦だったんだけど、

同時に九州と北海道の対決でもあったんだわ。

 

<1R>

4~5㎝ほど上背優位な辻本君のプレスから始まったんだけど、

ウェイトを考慮しても二人共、動きがタルイ感じが拭えなかったなあ。

 

そんな中、濱道君の方がより小刻みに動けてて、

辻本君は体全体も腕振りもやたら大まかな感じが目立ってたんだわ。

 

<2R>

1分25秒、辻本君の左右ボディを貰ってしまってから濱道君がメッキリで、

何だかいきなり疲れてしまったようだったんだわ。

 

<3R>

二人共、細かい鋭いショットから遠のくばかりだったんだけど、

1分20秒、辻本君が力強い左右フックから最後は右ボディだったなあ、

強烈に喰い込んだ途端、濱道君が悶絶ダウンしてしまったんだわ。

 

レフェリーがカウントする中で陣営からタオルが投入されて結局1分24秒、

辻本君のKO勝ちだったんだわ。

 

 

 

② 中村駿介君×高橋光政君(鉄拳8)……W 6R

6勝(5KO)2敗(2KO)の25歳・東京都と、

8勝(2KO)4敗1分の30歳・東京都。

 

高橋君は以前は角海老ジム所属でケガを負っての半ば引退状態で、

これが4年振りの試合だったんだわ。

 

<1R>

高橋君は以前より髪の毛を短くしてて髭も生やしてたせいか、

ちょっと見渡部あきのりさんのような感じだったんだわ。

 

序盤からのプレスは中村君だったんだけど、この日はやたら慎重で、

開始1分半ほどまでは距離とリズムの把握に時間を使ってたんだよね。

 

それでも最初のクリーンヒットはその中村君の左フックで、

身体が馴染んでからはスムースな動きが期待されたんだけど中村君、

ジャブ抜きのいきなりのショットばかりで力みが目立ってたんだよね。

 

<2R>

二人共、前振りの少ないいきなりの必殺系に終始してたんだけど、

プレスを掛けられ続けてた高橋君も思いの外落ち着いてて、

虎視眈々と狙いどころを定めてるって感じだった1分半過ぎ、

中村君のガンガン攻め込みが一段落したその瞬間を狙ってみたいで、

一気の大反攻に出ていって強烈な左右フックで追い立てていったんだわ。

 

中村君は下がる下がるで東ロープに詰められて、

直後に北側へロープ沿いに逃げていったんだけど、

そこで腰が落ちるほどの強被弾を重ねていってしまって、

見かねたレフェリーが残り56秒に一旦ロープダウンを宣したんだわ。

 

何とかリスタートはしたんだけど中村君、思いの外打たれ弱いところが見えてきて、

回復がままならないままの再開後僅か4~5秒ほどの残り39秒、

これ以上ないほどのタイミングで高橋君に左フックを直撃されてしまって、

まるで一本棒のようになって仰向けバッタンダウンしてしまったんだわ。

 

勿論、レフェリーも即のストップエンドだったんだけど、

中村君は2分間ほどリング中央で横たわったままだったんだよね。

 

ってことで2分23秒、高橋君の衝撃的なTKO勝ちだったんだよね。

 

 

 

試合後の高橋君は4年振りの自分をことを覚えていてくれて、

満面の笑みの中、良かったヨカッタを伝えたんだよね。

 

 

 

「コンチワ、憶えてますか?」 って相撲取りみたいな青年が声を掛けてきて、

自分にはこんなデブの知り合いは全くいないもんで大きく首を傾げて、

それでもどこかで見たことがある風貌だなあって思いながら、

隣に座ってた三迫ボクサーにコッソリ確かめたら、

やっと思い出したよ伊原健太君ってことで……。

 

それにしても実にまあビックリの大変身で、

仕事や日常生活に支障をきたさないもんかって心配になる程だったんだけど、

久し振りの知り合い達を驚かせるには充分な手際だったんだよね。

 

 

 

③ 波田大和君×草野慎吾君(三迫)……128.5P 8R

5勝(5KO)1敗(1KO)のサウスポー、21歳・埼玉県と、

11勝(4KO)5敗(1KO)1分のサウスポー、29歳・福島県。

 

<1R>

事前に決めていたかのようにいきなりガンガンの攻め合いだったんだけど二人共、

一旦打ち合いになると余裕が無くなってると言うか、

とにかく身体に力が入り過ぎって感じだったんだわ。

 

そんな中、前半は草野君が優勢に進めてたんだけど、

その後、2発ほど左フックをヒットさせてから波田君の動きが良くなって、

草野君の腕振りがいつもよりデカ過ぎるのが目立ってたんだよね。

 

<2R>

波田君が積極的に仕掛けて行ったんだけど、

その打ち出しや打ち終わりを狙って草野君が小ヒットを沢山沢山。

 

このまま草野君が1Rに取られたポイントを取り返すかと思われた残り9秒、

圧倒的な瞬発力を駆使して波田君が一気の反攻反攻で、

鋭い左右フックを貰ってしまった草野君が大きなダメージを負ってしまったんだわ。

 

<3R>

何だか波田君の方に余裕すら漂ってきて、

ガチャガチャッとなった時の回転力でも草野君に大きく勝ってたし、

草野君の右を見切ってるような感じさえあったんだよね。

 

その草野くんなんだけど、右には力がこもってたんだけど、

返しの左フックが巧く使えないままで攻撃が単調単調だったんだよね。

 

<4R>

1分過ぎから接近ハード戦に突入して、

ここでは草野君の奮闘も目立ってたんだけど、

時間が進むにつれ力を込め切れなくなって手数負けが見えてきたんだわ。

 

残り1分からも草野君はいい場面を作り切れないままで、

残り3秒には波田君の右アッパーでクラッとさえしてて、

最後はバッティングで右目上もカットしてたんだよね。

 

<5R>

草野君はストロークが大きなるにつれ隙も増えてきて、

打ち返すショットにも怖さが失せてきて、

消耗の進みを垣間見せ始めたんだわ。

 

<6R>

強打の波田君ってことで決着が近いことが見えてきたんだけど、

驚異的だったのは草野君の粘りと打たれ強さで、

相当打たれ込んでたにも関わらず気持ちも全く萎えてなかったみたいだったね。

 

残り35秒からの打ち合いは字句のままの壮絶系で、

何とここでは草野君が打ち勝ってたんだよね。

 

ただそこに至るまでの被弾数を払拭するまでにはいってなかったんだけどね。

 

<7R>

倒せそうで倒せない状況が続いた波田君の方にも疲労の色が濃くなって、

諦めそうで諦めない草野君との粘っこいやり取りが続いたんだわ。

 

<8R>

草野君はあくまで気持ちを強く保って頑張ってはいたんだけど、

ポイントになるようなヒッティングに繋げられないままで、

腕振りに力強さを失いつつあった2分33秒の青コーナー近く、

波田君が左ボディからの左右フックを上へ繋いだ瞬間にレフェリーが割って入って、

そろそろいいだろって感じのストップエンドだったんだわ。

 

 

草野君は移籍後初の試合でそれも2年振りの実戦だったせいか、

少なくとも自分の記憶の中の彼の動きとはかなり違ってて、

もう一度作り直していいところを見せて欲しいって感じだったんだよね。

 

 

 

次の試合の前に久し振りに梶さんの親父さんと挨拶を交わして、

颯さんの兄さんの近況を聞かせて貰ったんだわ。

 

龍冶君は今はボクサーを止めて結婚後は八丈島に住んでて、

もうすぐ子供も産まれるってことで、

仕事をしながら野菜を育てたりダイビングの日々らしくて何だか羨ましかったなあ。

 

 

 

④ 梶颯さん×キチャン・キム……SF 8R

9勝(7KO)0敗のランク8位、20歳・神奈川県と、

8勝(2KO)5敗1分の国内3位、23歳・インドネシア。

 

梶さんの親父さんに 「たまにはちゃんと見てやってよ。」 って言われてたんだけど、

タバコを吸って戻ったらもう終わってて、1R2分26秒でのKO決着だったんだわ。

 

 

試合後、梶さんが帰るところでバッタリしたもんで少し話をしたんだけど、

この日までで5試合連続してカタカナボクサー相手だったもんで、

強い日本人と試合したいって言ってたんだよね。

 

今の梶さんならどのハイランカーともいい試合をしそうなもんで、

相手が敬遠するケースがとっても多いんだよね。

 

 

 

席に戻ってふと横を見たら山下賢哉さんだったんだけど、

その隣のフィリピン系の若者と同じような肌の色になってたもんで、

最初はちょっと気が付かなかったんだよね。

 

 

 

⑤ 永野祐樹さん×長濱陸さん(白井具志堅)……W 8R

13勝(10KO)2敗(1KO)のランク6位、サウスポー、28歳・熊本県と、

8勝(4KO)1敗(1KO)1分のランク2位、26歳・沖縄県。

 

長濱さんは先月まで4位だったんだけど、

この日(30日)に発表されたランキング表では2位にアップしてたんだわ。

 

<1R>

フレームとリーチで優位な長濱さんは元々SW級のボクサーだから、

その動きが気になってたんだけど不安は全く感じさせないで、

右ストレートボディを2発先行してたんだわ。

 

永野さんは無理に詰めることなく長濱さんの打ち出しに合わせて、

タイミングのいい左フックを何回かトライしてて、

そのうち3発ほどを薄くヒットさせてて、

お互いスリル満々の間合いと打ち出しだったんだわ。

 

<2R>

永野さんの左ショットの危険度が上がっていったんだけど、

相変わらず長濱さんの右ストレートボディがいい感じでプレスも強かったんだわ。

 

このラウンドも若干長濱さんが押し気味に進めてた残り25秒、

それまで何回も狙ってた永野さんの左ストレートがハードヒットして、

打ち終わりに合せたタイミングが抜群で長濱さんの右目下をヒットカット。

 

<3R>

永野さんの左ショットと長濱さんのボディブローっていう図式になってきて、

永野さんがボディブローを嫌がる素振りが露骨になってきたし、

ガードが下がったところを狙われて両頬も結構腫れてきたんだわ。

 

永野さんはガンガンの先攻めを控えてのカウンター狙いに転じていった中、

長濱さんには返しの左フックの充実と、ショート戦での回転力が望まれて、

お互いに主導権を獲れそうで獲れないっていう展開だったんだわ。

 

<4R>

長濱さんはいい感じの右を放ってはいたんだけど返しのショットは今一のままで、

1分27秒での永野さんの左ストレートの見栄えの良さが優勢だったんだわ。

 

ただ、長濱さんのボディ攻めの効果も著しくて、

残り50秒辺りからは永野さんの消耗が目立ってきたんだわ。

 

<5R>

永野さんが踏ん張り返してのいきなりの激闘激闘で、

彼も必死の打ち込みだったんだけどショート戦は長濱さんが圧してて、

ふと見ると永野さんの両頬の腫れが随分進んできてたし、

ボディは辛そうにしたままだったしって見てたら、

赤コーナーではタオル投入に関しての下打ち合わせをやってたみたいで……。

 

ここを一気に攻め立てれば長濱さんの勝利は目前だったんだけど、

ストップされる危険を感じたような永野さんが残り26秒から突然の大逆襲で、

虚を突かれたような感じで長濱さんの対応が一瞬遅れてしまって、

そのまま一気に青コーナーポストまで追い込まれてしまったんだわ。

 

踏ん張れるかなあって思ってたら何となんとナント、

いきなりレフェリーが割って入ってのストップエンドで、

自分は最初、第2試合のようにロープダウンを取ると思ってたら突然の終了。

 

 

そもそもJBCは以前ロープダウンは取らないって言ってたんだけど最近の復活で、

その事に関して議論があったのかは知らないけど近頃はたまに見掛ける訳で、

4回戦の試合ならいざ知らずハイランカー同士の試合でもあるし、

少なくとも長濱さんはもうダメです、堪忍して下さいって感じでも無かったし、

自分には如何にも突然のこととしか思えず興を削がれたというか、

殆どダメになりそうなところからの永野さんの逆襲で盛り上がった試合自体を

いきなり台無しにされてしまったって感じしかしなかったんだよね。

 

 

ロープダウンに関してなんだけど、

自分の疑問にちんと説明をしてくれるJBCの試合役員は多分一人もいなくて、

何も聞かなかった素振りで押し通すんだろうけど、

コミッションがこんな調子だから協会を仕切れる筈もないって感じなんだよね。

 

 

とっても腹が立ったからもう帰ろうかとも思ったんだけど、

末吉さんと東上さんの試合はやっぱり見逃せなくて居残ったんだけどね……。

 

 

ふと見たら西板席にクドゥラ金子君と金子マネジャーが並んで座ってて、

同じ階級のハイランカー同士の試合を見学に来てたんだわ。

 

クドゥラ君は2週間ほど前に山口県での試合に勝って、

今や初代の日本W級ユースタイトルホルダーなんだけど、

相変わらず言葉少なく静かな面持ちを維持してたんだわ。

 

 

 

⑥ 正木脩也さん×シン・ヒョンジェ……SFe 8R

9勝(5KO)1敗のランク10位、24歳・大阪府と、

8勝(2KO)7敗の国内1位、23歳・韓国。

 

幾ら国内1位とは言え、元々スッカスカのランキングだって聞いてるし、

一時は放映料で潤ってた韓国ボクシングも、

テレビに見放されてからは全く憐れな姿なもんで、

そんな国の1位なんてあっと言う間に片付けてしまうんだろなって、

そう思ってたもんで全く見てなかったんだけどフルラウンドやったんだわ。

 

80-71×3ってことだったから途中でダウンゲットはあったんだろうけど、

それにしても復帰戦の正木さんにしてはどうかと思った訳で、

コリアン・ボクサーが頑張ったのか、正木さんの頑張りが足りなかったのか……。

 

 

 

⑦ 末吉大さん×東上剛司さん(ドリーム)

            ……日本 SFe級タイトル戦 10R

17勝(11KO)1敗のチャンピオン、27歳・東京都と、

14勝(3KO)15敗(1KO)5分のランク1位、37歳・大阪府。

 

戦績だけ比べても末吉さんの勝ちが充分予想されたんだけど、

自分にとって東上さんは叩き上げボクサーの典型であって、

沢山負けてもその都度力強く復活して15年かけてやっとのタイトル戦で、

その34戦は全て後楽園ホールなもんで、多分自分は彼の全試合を見てて、

頭の中の冷徹な勝敗予想としては末吉さんだったんだけど、

心の中では密かに東上さんを応援するっていう複雑さが交じり合ってたんだよね。

 

<1R>

戦績では負けてるんだけど声援では勝ってた東上さんがいきなりの仕掛けで、

そういうのはいつもの彼とは違ってたもんでちょっと驚いたんだけど、

長い距離を踏み込んで左フックのいいのを結構当ててたんだよね。

 

中々いい感じだなあ東上さんって見てたんだけど残り1分11秒の西ロープ前、

スピード感に溢れた末吉さんがショートのワンツーをヒットさせて追い込みながら、

少し屈み気味になった東上さんに更に右フックを被せ打ったその途端、

側頭部に被弾した東上さんは一瞬立ちくらみをしてしまったような感じで思わず、

膝の力が抜けてしまったようにフワッとしゃがみ込んで手を着いてしまったんだわ。

 

まだ1分ほど時間を残してるところでのリスタートだったんだけど、

東上さんが回復に努めてた中、末吉さんは明らかに狙い過ぎで、

決着パンチを打ち込むチャンスをひたすら狙ってて、もう少し流れの中からとか、

小さいパンチを連続させてからとは思ってなかったみたいで、

大雑把なドッカン打ちを繰り返してたんだわ。

 

<2R>

大きな右フックに頼り過ぎだってセコンドに注意されたか末吉さん、

再度ジャブから立て直していった中の残り1分14秒、

直後に大きく反撃はされたんだけど東上さん、綺麗なワンツーをヒットさせて、

その後も折々にタイミングの合った右を振り出してたんだわ。

 

<3R>

開始38秒の末吉さんの右フックで東上さんが左目上をヒットカット。

 

この辺りから若干東上さんの勢い落ちが目立ってきて、

ヒッティングのハードさで末吉さんが圧倒し始めて、

まるでハンマーかマサカリのように右腕を振りまくってたんだわ。

 

東上さんも残り1分から一気の追い込み追込み追い込みだったんだけど、

巧いこと末吉さんに足を使われて効果的なヒットに繋げられなかったんだわ。

 

末吉さんは前回の試合でスウェイバックだけで相手のパンチを交わそうとして、

顎先に貰ってしまってダウンした経験を大事にしてたせいか、

楽をしてパンチを避けるんじゃなくて、

避けると決めたら徹底するって決めてたような足の使い方だったんだわ。

 

<4R>

テクニックと言うよりはパワー系が前面に出た試合になりつつあって、

そうなると東上さんの出番は自ずと少なくなることでもあって、

やっぱり末吉さんは極端に左ガードが下がる場面があるから、

そこを何とか出来ないか東上さん、って感じが続いたんだよね。

 

東上さんが中々綺麗に当て切れない状況が続いた中、

終盤にかけての末吉さんの左ボディがとっても印象的でこの回は、

他にも末吉さんの強打が当たりまくって10:8.5ほどにもなってしまったんだわ。

 

<5R>

被弾を増やしていってけど東上さんの右ショットはまだまだちゃんとしてて、

彼の頑張りに手抜きは無かったんだけど挽回策が中々見えて来なくて、

例え同じヒット数だとしても当たりの強さの評価としてはどうしても末吉さんで、

長い手を相手の身体に巻き付けるようにして打つ左ボディも抜群だったんだわ。

 

ってことでここまでの自分のスコアは49-45だったんだけど、

発表された中間スコアも50-44、49-45×2だったんだわ。

 

<6R>

この日の末吉さんは雑になってしまう寸前で立て直す意識を持ち続けてて、

このラウンドも改めてキッチリジャブからのプレスプレスで、

東上さんの攻め込む機会をことごとく潰してたんだよね。

 

その東上さんも残り1分から若干の飛ばしを見せてたんだけど、

少し休憩を取ろうとしてた感じの末吉さんを捉まえ切れなかったんだわ。

 

<7R>

末吉さんの右ボディからの左フックはグローブの上からでも効きそうだったんだけど、

それでも末吉さんのフック系特に左フックはオープン気味というか、

しっかり握ってないんじゃないかって感じのことが多くて、

打撃音の大きさ程には効果を上げてないような感じだったんだよね。

 

東上さんの方は相変わらず粘り強い気持ちを保ってて、

クロス気味の右フックを2発ヒットさせてたんだわ。

 

<8R>

このラウンドは東上さんのプレスが目立ってたんだけど、

効果的なヒッティングには繋げられないままで、

いい加減気が滅入ってしまうんじゃないかって思いやられたんだけど、

この37歳の頑張りはやっぱり尋常じゃなくて、息子よ見てるかって感じで、

自分はそんなに親しい訳では無いんだけど心が揺さぶられる思いだったんだわ。                                                              

<9R>

東上さんは1回のダウンゲットくらいでは追い付かないほど放されてたんだけど、

少なくとも倒し屋のハードヒットに耐え続けて今や末吉さんにそれを諦めさせて、

ジャブ主体の的確ボクシングに変貌させてたんだよね。

 

<10R>

このラウンドはちょっとやそっとでは見られないような最終回で、

東上さんはそれこそボクシング人生の全てを賭けたようなパフォーマンスで、

何度も言うけど37歳のどこにそんな強い気持ちと体力があるのかって感じで、

前へ前へから渾身の腕振りで最後の最後まで激しく動き切ってたんだよね。

 

一方の末吉さんの方も元々正面切った殴り合いが大好きだし、

東上さんの気持ちにほだされたか一歩も逃げずに応じていってたんだわ。

 

末吉さん側のセコンドにしてみればそこまでは必要ないって思ってた筈で、

前のめりになったところに直撃を貰えば危ない場面だって有り得るんだしって、

双方にとっても観客にとってもドキドキの3分間だったんだよね。

 

ってことで自分は97-92だったんだけど結局、

98-91×3ってことで勿論末吉さんの3-0勝ちだっただわ。

 

 

 

“明日のジョー” はコーナーに戻って白く燃え尽きてたけど、

終了ゴングが鳴った時、東上さんはそのまま倒れ込んでしまって、

四つん這いになりながらすっかり息が上がってしまったようで、

精も根も尽き果てましたって感じだったんだわ。

 

こういうスコア的にはほぼ一方的な試合展開の中で、

最終10Rのポイントを激しくゲットした東上さんはやっぱり忘れ難いボクサーで、

普段の彼は全く力むこと無くとっても人懐こい笑顔をしながら話をするんだけど、

そういう彼の何処にあんなに凄いモノが宿ってるのかってことで……。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 末吉大さん、東上剛司さん

② 高橋光政君

③ 永野祐樹さん、長濱陸さん

 

 

 

昨日、ホールで聞いた話しなんだけど、

やっぱり関西興行は悪党達が横行しててボクサーからの搾取が酷いらしくて、

本来のファイトマネーの実に4割もカットされて、

その上東京から出張ったにも関わらず交通費さえも貰えなかったんだってさ。

 

あっちの協会は規程のファイトマネーを前提にして、

2%の健保金を徴収してるんだけどその実、

その規程のファイトマネーが支払われてるかに関しては全くのシカトなんだってさ。

そこそこ大手のジムにしてこれなんだから、後は推して知るべしってことで……。

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