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2017年7月30日 (日)

後楽園ホール・7月29日

 

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“カブト虫”

 

5~6日前の朝、バルコニーでひっくり返ってあがいてて、

近所にクヌギ林は無いから誰かが飼ってたのが逃げたんだと思うんだけど、

そのまま放り投げても行き場が無くて可哀相だってことで、

近くのホームセンターで飼育セットを購入したんだわ。

 

一人身は寂しいだろうしとっても元気のいいオスだから、

メスを手配してやろうかとも思ったんだけど、

自分は子供の頃から動植物を育てるのが好きで得意だから、

山ほど増えるかも知れなくて、それはそれで大変なことになりそうだってことで、

申し訳ないけど彼にはこれからも一人で暮らして貰うってことで……。

 

色々調べたらカブト虫っていうのは夏の虫ではあるんだけど、

そもそも直射日光は厳禁だし28度以上にならないようにしないといけなくて、

だから今は自分の部屋の飼育ケースの中でゴソゴソ動き回ってるんだけど、

これがまあ相当な大食漢の元気満々でクヌギのオガ屑の中を潜ったり出たり、

第二の生き方にまあまあ満足してるみたいなんだよね。

ただ、成虫になってからの寿命は1ヶ月から3ヶ月ほどしかないんだよね。

 

 

 

前日大阪での試合を終えたばかりの宮崎辰也君がホールに来てて、

オメデト、ヨカッタネを伝えて始まり始まり……。

 

昨日の後楽園ホールは第1試合が女子戦だったもんで、

観戦ブログは第2試合からってことで……。

 

 

 

② 甲斐龍八君(元気)×菅直央君(花形)……B 4R

デビュー戦の17歳・東京都と、デビュー戦の27歳・愛媛県。

 

<1R>

10歳差はあるんだけど二人共いきなり飛ばしまくってたデビュー同士で、

どうなるかって見てたら細かく鋭く正確に打ってたのは圧倒的に甲斐君で、

左右へポジションチェンジしながらの攻撃もデビューらしくなかったんだよね。

 

残り1分20秒には鼻血を見舞われてしまった菅君だったんだけど、

それでも必死に抵抗する姿は彼の気持ちの強さを表してたなあ。

 

<2R>

流れは益々甲斐君に傾いて1分過ぎからはほぼ一方的な展開になってしまって、

こりゃ時間の問題かなあって思ったんだけど、

倒し切切れなかった甲斐君に打ち疲れの色が濃くなって、

明らかにスピードも落ちていった中、一息入れた菅君が懸命に頑張り直してたね。

 

<3R>

お互いに休み休みの我慢比べの消耗戦になっていったんだけど、

手数に差が無くなった中、ヒット率が上がっていったのは菅君の方だったんだわ。

 

<4R>

お互いの疲労度を確かめ合うような体寄せてのショート戦だったんだけど、

二人共よく頑張ってた中盤を過ぎる頃からの30秒間は甲斐君が優勢で、

このままで終わるかと思ってたら残り30秒からは菅君の大逆襲で、

甲斐君にもお返しの鼻血を見舞ってたんだわ。

 

この日は初めてボクシングを見に来た人達が多いような感じで、

それも第一試合から最近では稀なほどの席の埋まり方をしてたんだけど、

二人のやったり取ったりの大奮闘に場内は大拍手だったんだよね。

 

 

ってことで自分は38-38だったんだけど結局、

39-38×2、38-38ってことで甲斐君の2-0勝ちだったんだわ。

 

 

 

 

③ 西中聡志君(中野サイトウ)×馬場リュウジ君(横田S)

                           ………W 4R

1勝1敗の29歳・兵庫県と、1勝3敗(2KO)のサウスポー、24歳・東京都。

 

<1R>

開始ゴング直後からいきなりハードパフォーマンスの二人で、

当たったモン勝ちって感じのパワフルではあったんだけどとっても雑な同士で、

体から大きく手が離れたままのブン殴り合いだったんだけど、

まだまだ絞れそうな馬場君の方の勢いが若干勝ったままの推移だったなあ。

 

って見てた残り45秒辺りだったかなあ、

馬場君の強烈な左ストレートが直撃して西中君が大きくダウン。

 

何とか立ち上がりかけた西中君だったんだけど、

まだ目がグルグル回ってたみたいで足元も定まらないまま右にヨロケて、

そのまま再度倒れ込んでしまったところでレフェリーストップエンド。

 

結局2分30秒、馬場君のTKO勝ちだったんだけど、

お互いにもう少しディフェンスに配慮しないと、

運次第の粗っぽい結果を繰り返しそうなんだよね。

 

 

 

④ 瀧澤優太君(REBOOT)×大貫英晃君(B水戸)

                          ………SFe 4R

2勝(1KO)1敗(1KO)の19歳・東京都と、2勝0敗の26歳・茨城県。

 

大貫君にはバックに農協っていう強い味方が付いてるみたいで、

その動員力は半端じゃないんだよね。

 

<1R>

最初のプレスは滝澤君だったんだけど二人共、とってもよく似た体型をしてて、

ジャブを省略しての若干大味なボクシングスタイルも似てたんだけど、

大きな有効打が無かった中、残り1分からの手数差で大貫君だったなあ。

 

<2R>

二人共、振り回してる割には威力不足のまま、

ジャブ無し、ボディブロー無しの実に単調な攻撃を繰り返すばかりで、

偶然のヒッティングが支配するだけの余りの工夫の無さに飽きてしまったもんで、

一旦休憩タイムゲットってことで……。

 

 

この日は長嶺克則さんや勅使河原弘晶さん、塚田祐介さんとかも来てて、

面白くなりそうな試合に対する嗅覚は抜群なんだよね。

 

 

結局この試合は39-37、39-38、38-39ってことで、

大貫君の2-1勝ちで次もまたチケットが沢山捌けそうなんだわ。

 

 

 

⑤ 海藤正晴君(シュウ)×クドゥラ金子君(本多)……W 5R

5勝(2KO)1敗のサウスポー、28歳・山形県と、

4勝(3KO)0敗の19歳・アフガニスタン。

 

有澤会長が見つけたんだけど、パンフでのクドゥラ君のキャリアが間違ってて、

20歳でデビューして現在19歳って記載されてたんだよね。

(正しくは17歳でデビューして現在19歳なんだわ。)

 

この試合はこの日の二つのタイトル戦と同じようにその行方が気になってて、

手のケガの回復待ちで1年振りの試合を迎えるクドゥラ君、

変則サウスポー相手にちゃんとやれるのかってことで……。

 

久し振りのクドゥラ君はモミアゲからアゴにかけての髭がとっても逞しくて、

その横顔は大き目のホルヘ・リナレスみたいだったんだわ。

 

<1R>

いつのもように海藤君はデカイ蟹のようで、

ガサガサ左右に動き回りながら時折見計らってガツンと打ち込み、

もし当たればそこからガチャガチャさせて、

当たらなければまたサッと引いてグルグル回るメリーゴーラウンドボクシングで、

そういうのを延々と繰り返すもんで、

対戦相手は徐々に嫌気が差してしまうことが多くて負けてしまうんだよね。

 

特に注意しなければいけないのはいきなりの左アッパーなんだけど、

この日のクドゥラ君はほぼ余裕の見極めで、

重厚な前詰めからチャンスを窺ってたんだわ。

 

それにしても5ラウンド戦だっていうのにお互い殆ど打ち合うことが無くて、

それは海藤君の当て逃げ系のボクシングに起因してるんだけど、

クドゥラ君もイライラしないことなんだよね。

 

<2R>

余りの刺激の無さに観客達もすっかり興味が失せてしまったようで、

場内はザワザワ私語に満ちてきてしまったんだよね。

 

海藤君の得意技はかけっこなのかって感じになってきてしまって、

それは自身の打たれ弱さを自覚してのことなんだろうけど、

気が付けばトランクスのウェストラインも随分高いようにも見えるし、

延々のメリーゴーラウンドはまるで末期のモハメド・アリみたいだったし、

自分としてはクドゥラ君より早く我慢の限界に達してしまって、

一体何をしにここに来たのか、そんなボクシングをしてて楽しいのかって、

そんな負の思いしか浮かばなくなってしまって一旦リングサイドを離れたんだわ。

 

後はクドゥラ君が一度の踏み込みだけで終わらなくて、

二次三次の詰め寄りからの攻め込みを期待しつつってことで、

青コーナーから通路に出るところに移動したらそこに美佐子マネがおられて、

近くで見て上げなさいよって伝えたら、

それはとっても無理って、まるでボクサーの母親のようになってたんだわ。

 

こいういう全く詰まらない展開がいつまで続くのかって、

引き気味に見てた3Rだったんだわ。

 

相変わらず当て逃げ系に終始してた海藤君に対してクドゥラ君、

相手が怖がってるのを見切ったか予定通りの積極攻めだったのか、

自ら一気に展開を動かしていって1分程が過ぎた頃、

相手の打ち出しに右フックをカウンターのタイミングで被せ打ってダウンゲット。

 

場内に大歓声が上がる中、何とか立ち上がった海藤君だったんだけど、

足が使えなくなれば勝負手の殆どを失ったと同じな訳で、

またもやのクドゥラ君の強烈右ショットを喰らって立て続けに2度目のダウン。

 

これも何とか立ち上がって再々スタートした海藤君ではあったんだけど、

足を止めての打ち合いってことになれば元々全く勝ち目がなかったもんで、

一気にあっと言う間にクドゥラ君の鬼追撃に晒されまくってしまって、

最後は西ロープ際だったかなあ、体をくの字にして倒れ込みそうなところで、

2分44秒、レフェリーのストップエンドが入ったんだわ。

 

 

その瞬間の美佐子マネの弾け方は半端じゃなくて、

あれだけスタッフに喜んで貰えるボクサーは幸せだよなあって思うほどで、

ガツンって感じで自分にハグしてきたんだわ。

 

クドゥラ君は1年間よく我慢して頑張り続けたよなあってことで、

本多会長とか金子トレ達にもオメデトゴザイマスを伝えたんだよね。

 

 

 

⑥ 森崎将己君(石丸)×馬庭大樹君(ONE TWO)

                           ………SB 5R

8勝(4KO)10敗(4KO)1分の36歳・福岡県と、

4勝(3KO)1敗1分の19歳・鹿児島県。

 

森崎君は3連敗後これが4年振りの試合で、

引退前の最後の思い出試合って感じだったんだけど、

半分ほどの年齢の今勢いのあるボクサーにはひとたまりもないって、

そうとしか思えなかったもんで全く見てなかったんだよね。

 

案の定、2R1分57秒で馬庭君のTKO勝ちだったんだけど、

森崎君にとってそれなりの思い出にはなったってことならいいけどね……。

 

 

オヤッと思ったら元石丸ジムの前之園啓史君で、

聞いたら15㎏も体重が増えたってことで髪の毛も長くしてたんだけど、

自分の事を覚えていてくれて握手握手だったんだわ。

 

 

 

⑦ 岡本ナオヤ君(東拳)×相川学巳君(三迫)……SB 8R

10勝(5KO)6敗(2KO)1分の29歳・三重県と、

8勝(2KO)4敗(1KO)1分の24歳・東京都。

 

相川君は前日が誕生日だったんだよね。

 

最近の三迫ジムにとっては得意のパターンの試合ってことで、

一発豪打の相手に手数で打ち勝つっていう小久保聡君、田中公士君の流れで、

一方では岡本君に一時の輝きが失われつつあるもんで、

ここは相川君の粘り勝ちを予想してたんだけどね……。

 

 

この試合、結果としては77-75、77-76、75-77ってことで、

岡本君の2-1勝ちだったんだけど、

遠目に見てた感じだと試合後半は相川君が追い上げてたような印象で、

そんなものかなって感じのスコアの妥当性だったんだわ。

 

試合序盤の相川君の手数が自分の頭の中の彼より圧倒的に少なくて、

岡本君にいいタイミングで打ち込むチャンスを与え過ぎてた感じだったんだけど、

二人共が昔に戻ってたっていうのも同時に強く感じられて、

岡本君は以前のような吹っ切れた粗暴系のパフォーマンスを見せてたし、

相川君は数年前に感じてた大人しい彼に戻ってしまってたって感じだったんだわ。

 

相川君にとってはちょっと残念なパフォーマンスで、

藤岡飛雄馬君との試合を思い出してもっと気持ちを強く保つことなんだわ。

 

 

 

この後の二つのタイトル戦の前に、

田口良一さんと京口紘人さんがリングに上がって、

先週の世界戦の報告会があったんだけど、

田口さんはもう慣れっこの落ち着いたコメントだったんだけど、

京口さんは敢えてチャラいキャラを演じてたと思ってて、

そもそも大学の運動部のキャプテンがチャラい筈が無いんだよね。

 

 

 

⑧ ジェイセバー・アブシード×小浦翼さん(E&Jカシアス)

            ………OPBF Mm 王座決定戦 12R

14勝(9KO)6敗(1KO)のOPBF5位、サウスポー、22歳・フィリピンと、

10勝(7KO)0敗のOPBF4位、22歳・神奈川県。

 

<1R>

開始ゴング直後、小浦さんが挨拶代わりのグローブタッチをしようとした途端、

それを無視したアブシードがいきなり左フックを振ってきて、

その時点で自分の中ではアブシードは忌むべきボクサーになってしまって、

後はひたすら小浦さんが彼をブチ倒すことを期待しながらだったんだわ。

 

アブシードは技量的には小浦さんには遠く及ばなかったんだけど、

パワフルである事は間違いなかったし、

一旦密着した際の飛ばしはそこそこのものがあったんだわ。

 

お互いにそれほど大きなヒッティングが無かった中、

ボディブローのクオリティの差で小浦君だったね。

 

<2R>

ジャブを省略したいきなり系のアブシードに対して小浦さん、

1分05秒にカウンターの左フックをヒットさせて先行したんだけど、

その後の打ち合いの中でのアブシードの右フックもいい当たりを見せて、

そこそこの危険度を見せてたんだけど、

残り40秒での小浦さんの右フックの方が有効性が高かったんだわ。

 

<3R>

この回の最初のクリーンヒットはアブシードの左ストレートだったんだけど、

その後の1分半までのヒットヒットで小浦さんが取り戻して、

残り17秒でもカウンターの右ストレートをさせて優勢優勢。

 

それでもアブシードの近距離での全力ショットには危険が溢れてて、

特にクリンチ際では小浦君も気が抜けなかったんだわ。

 

<4R>

それまではアブシードがボディブローで優位に立ってたんだけど開始41秒、

小浦さんが右ストレート、左フック、右ストレートを連続ヒットして挽回挽回。

 

アブシードが意を決したように突っ込み打ちする際の凄みは半端じゃなくて、

全てがフルショットだったし相変わらず危険度は高かったんだけど、

小浦さんは上下打ち分けでリズムを掴み始めていい流れを作りつつあったんだわ。

 

ただ少し気になったのは、小浦さんがいつもより腰高に見えたことで、

それは相手の突っ込みに対してすぐに引けるように対処してのことかなって、

そう思ったんだけどそれでも腰高の分、パンチにウェイトが乗ってないような感じで、

何となく手打ちになってるような印象を受けたんだよね。                    

まあそれも相手の動きを見極めるにつれ追々改善されるんだろってことで……。

 

そろそろ終了ゴングだなあって見てた残り2秒に突然の結末が訪れて、

その直前の左右フックが効いてたんだろうと思ったんだけど西ロープ前、

小浦さんが相手のガードが緩んだところに綺麗な左ボディを喰い込ませて、

それは多分アブシードが覚悟してないタイミングだったんだろうと思う訳で、

堪らずって感じでアブシードが大きく倒れ込んでしまったんだわ。

 

それはまたまるでタイボクサー相手のエンディングのようだったんだけど、

アブシードは苦しそうな表情をして長々と伸びたままのテンカウントアウトで、

結局3分09秒での小浦さんのKO勝ちだったんだわ。

 

 

陣営の喜び方は半端じゃなくて、途中から会長と席を代わった律樹さんも、

飛び上がってのハイタッチの握手握手だったんだわ。

 

ただ、そのリングサイドで気になったのは飛んでたアドバイスの数の多さで、

其々が勝手気ままに大声上げてたって感じで、

あれではリング上のボクサーを戸惑わせるばかりで、

チーフトレーナーと律樹さんだけに絞らせた方がいいって思ったんだよね。

(律樹さんは時折チーフと言葉を交わしながらの声出しだったんだわ。)

 

 

3年ほど前に内藤会長から、

「この子は強くなると思うんだよね。」 って紹介されたのが小浦君で、

彼はまだ高校生くらいにしか見えなかったんだけど、ホントに強くなった訳で、

試合後に内藤会長と静かにグータッチしたら、

会長の強い思いが伝わって来るようだったんだわ。

 

 

 

⑨ 久我勇作さん(ワタナベ)×田村亮一さん(JBS)

               ………日本 SB タイトル戦 10R

14勝(10KO)2敗1分のチャンピオン、26歳・東京都、

8勝(5KO)2敗1分のランク5位、2敗1分の30歳・東京都。

 

和氣慎吾さんに席を譲って自分は他に移動したんだけど、

近くには山下賢哉さんも来てたし同窓会みたいな感じもあったんだけど、

3人が3人共バラバラになってもお互いに励まし合ってるんだよね。

 

<1R>

1Rを通してレビューした限りでは田村さんの勝ち目はとっても薄く思われて、

田村さんは上体を振って的を絞らせないようにはしてたんだけど、

プレスプレスからの久我さんのショットはとっても正確で、

そもそも左手の使い方にも差があって、

終盤にかけては田村さんがグローブで右顔面を撫でる場面が増えてきて、

やっぱりちょっと無理そうな感じが拭えなかったんだよね。

 

<2R>

何発か張られて却って目が覚めたか田村さんが急に元気になってきて、

開始39秒に右フックをヒットさせてから更に積極策で、

左右のボディブローに力を込めていったんだわ。

 

ただ余りに真正面から殴り合いに行くもんで田村さん、

残り50秒では久我さんの思いっ切りの右フックを貰ってしまって、

瞬間、クタッとしてしまったんだよね。

 

<3R>

一見、田村さんは前の回のダメージを回復し切れてなかったんだけど、

ボディ強連打を活路にしての奮闘奮闘でタフネスぶりを発揮してたんだわ。

 

<4R>

徐々に田村さんが逆プレスをかけるようになって、

気持ちの強いところを見せながらのまたもやの万振りボディ攻めで、

この回の1分半までを支配してたんだけど、

中盤過ぎ、田村さんの左右ボディショットの直後に久我さんの左右がヒットヒットで、

有効性の点ではこちらの方が勝ってた感じだったんだわ。

 

<5R>

とにかく田村さんは打たれ強くて、全く気持ちも切れてなかったんだけど、

このラウンドまでに相当強いのを打たれ込んでたからダメージは有る筈で、

って見てたら若干休み休みになってきて、

残り1分10秒からの久我さんの一気飛ばしに付いていけてなくて、

右フックを被せ打たれてバランスを崩してたんだわ。

 

自分のここまでのスコアは49-46だったんだけど、

発表された中間スコアは50-45、49-46、49-47ってことで、

勿論久我さんのほぼ圧倒勝ちで、

いよいよ6Rか7Rくらいには決着かなって、この時は自分はそう思ってたんだよね。

 

<6R>

田村さんの顔面は随分腫れてきて消耗を見る思いだったんだけど、

攻め切れなく飛ばし切れなくなかった中、更に奮い立って激闘を挑んでいって、

パンチはシンプルなワンツーに限られてはいたんだけどそれでも奮闘奮闘で、

残り20秒からは却って田村さんが主導権を獲るまで攻め返してたんだわ。

 

<7R>

ゾンビって言えば自分の中では泉圭以知さんだったんだけど、

この日の田村さんは正しくゾンビ2号の称号に相応しくて、

最近腕を上げてきたとはいえ彼はこんなに踏ん張るのかってことで、

ジム移籍初戦っていうのも彼に力を与えてたみたいだったんだわ。

 

ボディ合戦の後のヒットヒットは田村さんの方で、

残り1分15秒からの久我さんのラッシュ返しの際にも踏ん張り通してたんだわ。

 

実対戦したりスパーをしたことのあるボクサーの殆どは、

久我さんの拳は石で出来てる的なことを言ってるんだけど、

その久我さんが渾身で打ち込んでも田村さんは全くヘタレなくて、

久我さんのラッシュが一段落した後は左右フックの逆襲をかけていって、

久我さんも効いてない素振りが出来なくなってたんだよね。

 

<8R>

効いて無い筈のない田村さんはまるで修羅の如くの鬼ボディブローを連打連打で、

それでも長い時間は飛ばし切れないのを見計らった久我さんが逆襲で、

っていうのが繰り返されて残り1分からも久我さんの攻撃が目立ってたんだけど、

田村さんは若干足元が踏ん張れなくなってはいたけど凌ぎ通したんだわ。

 

<9R>

気が付けば久我さんの顔面も少しイビツになってきて、

それが田村さんの元気を呼び覚ましたか、

このラウンド、初っ端から飛ばしたのは田村さんの方で、

最初の1分間で大きくポイントをゲットしてたんだけど、

ここまでかなり消耗してたにも関わらず打ち出すパンチには多彩さが増してきて、

左右のショートフックにアッパーなんか混ぜ込んでたし、

左ボディブローには開始当初の勢いを取り戻してたし、

単なるメチャ打ちじゃなかったんだわ。

 

<10R>

自分のポイント計算だとダウンゲットしない限り田村さんの勝ちは無かったんだけど、

最初久我さんが飛ばしていったのが一段落すると、

田村さんの上下打ち分けの方が目立ってて、

最終的な手数でも上回ったままの終了ゴングだったんだわ。

 

 

後半5ラウンド分の自分のスコアは48-47で田村さんが獲ってて、

合計では96-94ってことで辛うじて久我さんが逃げ切ってたんだけど結局、

97-94×2、96-94ってことで久我さんの3-0勝ちだったんだよね。

 

 

思い返して見れば二人共、ハードパンチャーであると共に打たれ強くもあって、

KO負けの無い同士だったんだけど、

倒せそうで倒し切れなかった途中途中での久我さんの疲労度も半端じゃなくて、

直後の田村さんの直撃を喰らった際には思わずヒヤッとしたんだけど、

彼もまた田村さんと同様、相当打たれ強かったんだよね。

 

試合が終わってスコアが発表された後、

当人達は勿論、お互いの陣営のスタッフや試合を見てた観客達の全てが、

試合の余りの激しさと勝負の行方に対するハラハラにすっかり疲れてたなあ。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 小浦翼さん

② 田村亮一さん

③ クドゥラ金子君

④ 久我勇作さん 

 

 

 

 

 

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