« 後楽園ホール・5月15日 | トップページ | 後楽園ホール・5月19日 »

2017年5月17日 (水)

後楽園ホール・5月16日

 

Img_1120

“手乗り猫”

 

 

 

前の日に試合を終えたばかりで目の上に若干の傷跡を残した長嶺克則さんが

ジムの後輩の工藤優雅君の応援に来てたもんで、

試合の際に自分が感じたことを確かめてみたんだけど、

そんなに間違ってはなかったみたいだったんだわ。

 

 

三迫ジムの賢祐マネのYURI奥様から素敵なノートブックを頂いた後、

リングでアップしてた山下賢哉さんに声掛けて始まり始まり……。

 

 

昨日は第4試合までが東日本新人王トーナメント予選だったんだけど、

その4試合全部がKO決着だったんだわ。

 

 

 

① 福島晋之祐君(八王子中屋)×池上渉君(郡山)……B 4R

1勝(1KO)0敗1分の35歳・埼玉県と、2勝(1KO)2敗の27歳・福島県。

 

<1R>

福島君はそもそも手出しが遅かったし、

一旦打ち合いとなった際の回転力不足も目立ってたんだけど残り1分04秒、

相打ちになった瞬間、池上君を弾き飛ばすような感じでダウンゲット。

 

ただ、リスタート後一気に飛ばしていったのはダウンを喰らった池上君の方で、

その後福島君は左目上を大きくヒットカットされてしまってのやられ放題で、

自分的には9-8って感じのラウンドだったんだわ。

 

<2R>

福島君は相変わらず見過ぎの手数不足が改善されないままで、

池上君もそれほどの強豪ではないんだけど、

相手の攻撃が緩いもんで何となく楽々とやってる感じだったんだけど、

結局2分47秒、福島君がボコボコッと連続打ち込みされてフラッとしてしまって、

これはちょっとヤバイなってことで即のストップエンド。

 

 

池上君の次の試合は8月1日、相手は堤アキラ君なんだけど、

この階級のBグループは元々メンバーの濃度が少しばかり薄いから、

3勝3敗1分の堤君でもかなりの強豪なんだよね。

 

 

 

② 松崎喜巳君(K&W)×林慶太君(10count)……SFe 4R

0勝1敗の20歳・埼玉県と、0勝1敗(1KO)の19歳・東京都。

 

<1R>

二人共、元気満々ではあったんだけど立ち上がりから明らかに慌て過ぎで、

開始49秒、それまでいい感じで攻め立てた林君だったんだけど、

松崎君の左フックをまともに貰って思わず膝カックンの危ない危ないで、

一発当てたところで舞い上がってムチャ攻めした結果だったんだわ。

 

松崎君も無防備なまま相当打たれ込んでたんだけど、

林君の方がより大きなダメージを引きずったままで、

残り45秒でもまたもやの左フックを貰ってしまってたんだわ。

 

林君は立ち姿がとっても見栄えがいいんだけど、

アマ経験がある割にはパフォーマンス全体が雑で特にディフェンスが今一で、

もう少し落ち着いて試合が出来るようになるといいのになあ。

 

<2R>

セコンドからのアドバイスで林君、

何とか左ジャブから立て直そうと懸命に頑張ってて、

まだまだ危なそうな感じを引きずったままではあったんだけど、

それでも必死の立て直しからの連続攻撃で挽回ポイントゲット。

 

松崎君は動きに初心者の雰囲気が抜けてなかったんだけど、

大きく打ち込まれてユラッとしてからの踏ん張りが尋常じゃなくて、

多少喰らってもモノともしない気持ちの強さと体力は凄かったんだわ。

 

それにしても林君、まだまだガードが低過ぎだよ。

 

<3R>

松崎君はホントに頑張るボクサーで鼻血出しながらも必死懸命で、

残り53秒に林君に右ストレートのキツイのを貰って、

ガックリ腰を落としてしまったところでも踏み止まって、

相当なダメージを負いながら残り50秒間を踏ん張り通したんだわ。

 

<4R>

多少余裕が出てきた感じの林君がボディブローやアッパーも駆使するようになって、

それでも松崎君は最後の接近乱打戦に挑んでいっての奮闘奮闘で、

今や細かい打ち分けが出来つつあった林君のパンチを掻い潜って、

残り1分からは気合込めての反転攻勢だったんだわ。

 

ただ、松崎君のここまでの累積ダメージもやっぱり半端じゃなかったみたいで、

長い時間を飛ばし切れなくて明らかに腕振りが緩くなってしまった残り10秒、

林君が見栄えのいいショットを2発打ち込んだところで、

レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

2R以降修正してからは林君、大分落ち着きを取り戻したみたいだったけど、

それでもやっぱりまだ各所に穴があるのは間違いのないところで、

次の相手の江澤宏之君はBグループの優勝候補の一人だから、

これから2ヶ月の間に更なる改善が望まれるって感じだったなあ。

 

 

 

③ 山口修斗君(八王子中屋)×荒川竜平君(中野サイトウ)

                          ………F 4R

1勝1敗の23歳・長崎県と、2勝(1KO)0敗1分のサウスポー、27歳・宮崎県。

 

荒川君はこの階級Aグループ唯一の優勝候補なんだけど(勿論自分的な)、

ホントに間違いないのかをシッカリ見極める試合だったんだわ。

 

<1R>

山口君は荒川君の左が殆ど見えてなかったみたいで、

開始12秒、25秒、31秒って立て続けに左ストレートを貰ってしまってて、

山口君なりに勢いを付けて詰め寄ろうとはしてたんだけど、

その後もその入り際に左ストレートや右フックの被弾が目立ってたんだわ。

 

それからは突破口を見出し難くなってしまったようで、

残り41秒には更に大きくヒットされてしまって鼻血に見舞われてしまって、

二人の力量差を露骨に見せられる思いだったなあ。

 

<2R>

開始直後、傷みの酷い山口君にドクターチェックが入って、

鼻骨骨折の疑いが強いっていうことでそのまま即のストップエンドで、

07秒、荒川君のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

荒川君は次は7月25日、相手はシードの稲葉直樹君なんだけど、

パンチ力はあるんだけど穴も多いもんでまず問題ないんじゃないかなあ。

 

 

 

④ 高原亮君(オサム)×内藤未来君(E&Jカシアス)……L 4R

1勝1敗1分の28歳・埼玉県と、2勝(1KO)0敗のサウスポー、24歳・神奈川県。

 

内藤君はBグループ唯一の優勝候補だからね……。

自分の横には内藤会長と律樹さん、それに小浦翼さんが並んで応援で、

石川元希さんも激励に寄って来てたね。

 

<1R>

高原君はホントに全く前振りナシの右一本狙いが露骨なボクサーで、

ひたすらカウンターのタイミングで待ってる相手はそりゃやり易い筈はなく、

内藤君も行くに行けずというかまずは慎重慎重な立ち上がりで、

小さく薄い当たりしか叶わなかったんだけど、

それでも殆ど何にもしなかった高原君よりはマシのまずは1ポイントゲット。

 

<2R>

試合展開は全く変わらず、薄くて軽かったけどそれでもヒットは内藤君のままで、

高原君はあくまでどこかで一発ドカンに拘ったままだったんだわ。

 

どういう風に試合が動くのか、内藤君が待ち切れずに仕掛けて行って結果、

高原君の罠にかかってしまう可能性も残されてたんだよね。

 

いきなり試合が動いていきなりの結末が訪れたのは残り48秒のところで、

シュシュッと内藤君が仕掛けて行って、高原君がバックステップして凌いで、

そういうのはここまで何回も繰り返されたんだけど、

この時の内藤君の追込みはそれで終わらなくてそのまま一気の詰め詰めで、

南ロープの中ほどから東ロープ中間まで斜めにおよそ4m程にも及んで、

思わず高原君がのけ反ったところに何となんと内藤君、

今まで見たことのない右アッパーを強烈ブチ込みで、

それ一発でガッシリガタイの高原君が昏倒ダウンしてしまったんだわ。

 

相当な倒れ方で高原君が立ち上がる気配が薄かったもんでレフェリー、

途中でカウントをストップしての2分22秒でのTKOエンドだったんだわ。

 

余りに劇的なエンディングだったもんで自分の周囲は大変な騒ぎだったなあ。

 

 

内藤君の次の試合は7月25日、橘ジョージ君が相手で、

アマ10勝4敗、プロ4勝2敗の強豪ではあるんだけど、

デビュー当初は動きがモッソリした感じだった内藤君だったんだけど、

試合を重ねるごとにキレが良くなってきてるから一押しなんだよね。

 

 

それにしても2R2分22秒っていう数字は自分にはとっても貴重で、

こういう風に同じ数字が並ぶのはあとは1R1分11秒と、

11R1分11秒しかない訳で、内藤君のラッキーナンバーは2ってことで……。

 

 

 

⑤ 矢部龍征君(花形)×小林孝彦君(10COUNT)……SL 6R

4勝(3KO)2敗(1KO)1分の21歳・神奈川県と、

5勝(5KO)2敗(2KO)の21歳・埼玉県。

 

前後をトーナメントに挟まれた少し奇異な感じがした6回戦だったんだけど、

お互いに同じようなリズム感とタイミングを持ってるハードヒッターなんだよね。

 

それにしても花形ジムには最近木村章司さんの姿が無いんだよね。

 

<1R>

それまでは矢部君の攻勢の方が目立ってたんだけど残り40秒、

小林君のジャブがストレート系でカウンターヒットして流れを変えて、

このままポイントゲットかと思ったら最後残り3秒のところで、

矢部君の右ストレートが綺麗な当たりを見せてポイントを取戻してたね。

 

<2R>

二人共、相手を警戒してのことか慎重の上の仕掛け不足の手数不足で、

1分10秒にワンツーフックを貰ってしまった小林君も即の挽回を目指さなくて、

届きにくい距離から打ってるから力強いショットになって無かったし、

二人共、パンチを交わしたところから打ちたいっていうのが見え見えで、

ビビッてるのか単なる手抜きなのか、緊張感さえ伝わり難くて、

お互いの攻め手が全く見えて来なかったんだわ。

 

ってことで余りに退屈だったもんで一旦離席ってことで……。

 

 

4Rの終盤、小林君があわやってところまで相手を追い込んだんだけど、

それも元々はカウンターショットがきっかけで、

彼はもっと色々出来る筈のボクサーだから、

先仕掛けとカウンターを巧いこと混ぜ込んだり、

右で決めようとするかの如くから実は左フックを狙ったりとか、

見せて欲しいところだったんだよね。

 

5Rに入ったらまたもや二人共、パッタリ手数が止まってしまって、

微妙なスコアの中、もう残りが少なくなってるっていうのに必死感が感じられず、

ダメだなこりゃって感じの再度の離席だったんだわさ。

 

 

聞くともなしに聞いたスコアは結局、59-56、58-57、57-57ってことで、

如何にも散らばったどっちつかずのもので、小林君がやっとの2-0勝ち。

 

 

この後の5試合がユース王座決定トーナメントの準決勝戦だったんだわ。

 

 

 

⑥ 小坂烈君(真正)×佐川遼君(三迫)……Fe 6R

6勝(2KO)2敗の19歳・広島県と1勝(1KO)0敗の23歳・青森県。

 

小坂君は尾道出身の三兄弟の三男坊ってことで、

だから山下会長もセコンドを兄弟達に任せてるって三迫会長に聞いたんだわ。

 

<1R>

この日がB級2戦目の佐川君がいいリズムのスタートを切ってて、

上下の打ち分けも良かったし、カウンターのタイミングも狙えてたんだわ。

 

小坂君は中間距離ではそれほどの怖さを感じさせなかったんだけど、

一旦距離が縮まり加減になると途端にショットが力強くなるタイプで、

要するにお互い、距離の取り方がポイントになりそうだったんだわ。

 

そういう考え方は佐川君陣営も同じだったみたいで、

距離を取れっていうアドバイスが飛んでたんだけどね……。

 

<2R>

前の回余裕の1ポイントゲットに気を良くし過ぎたか佐川君、

開始1分20秒、若干安易に相手の距離に付き合ってしまった途端、

小坂君のここぞの左右フックから右アッパーをまともに貰ってしまったんだわ。

 

一連の被弾で明らかに効かされてしまった佐川君は残り1分11秒、

回復がままならないところに更に強烈な右ストレートを打ち込まれてしまってダウン。

 

何とか立ち上がりはしたんだけど佐川君、如何にもダメージが大きくて、

レフェリーが途中でカウントストップしての1分59秒、小坂君が見事なTKO勝ち。

 

 

それほど打たれ強くはないって聞いてた佐川君は、

明らかに戦い方を間違ったとしか言えなかったんだけど、

訪れた最初のチャンスを見逃さなかった小坂君がやっぱり優秀だったんだわ。

 

 

小坂君の決勝の相手は溜田剛士君で、これはもう激戦必至の好カードなんだけど、

小坂君タイプは溜田君の大好物なもんで溜田君の優勝を期待するんだわ。

 

 

 

⑦ 永田翔君(アベ)×石井龍誠君(伴流)……SFe 6R

7勝(2KO)2敗(1KO)の22歳・長崎県と、

6勝(4KO)3敗(1KO)のサウスポー、20歳・東京都。

 

石井君は去年12月の試合で右腕をケガしてからの復帰戦で、

諦めない永田君との延々の手数戦が予想されたんだわ。

 

<1R>

残り1分、石井君の左ストレートが綺麗に炸裂ヒットして、

永田君の腰がガックリ落ちて思わず両手をバタつかせてしまってダウン。

 

ってことだったんだけど、実はこの時永田君のグローブはリングに着いてなくて、

レフェリーは微妙な場面の裁定に関してジャッジに確認する事もしなかったし、

唯一再判断を求め裁定を覆す権利を持ってるスーパーバイザーは、

いつものように手元の書類に目を落としてたんだよね。

 

<2R>

永田君は体の動き自体は悪くなかったんだけど、

的を絞らせない様にするその動きがスムースな打ち出しを却って阻害してた様で、

殆どクリーンに当て切れないまま開始51秒には連続被弾してしまったんだわ。

 

自信を深めた石井君の方も余りに左に頼り過ぎで、

それを見せパンチに使って左フックを本命打ちするところも見たかったなあ。

 

<3R~4R>

永田君はそこそこ強い腕振りは出来てたんだけど正確に当て切れないままで、

4Rの残り1分10秒にはまたもや強烈な3発ほどを直撃されてて、

石井君の右腕はケガの影響を全く残してなかったんだわ。

 

それにしても永田君、あれだけ打たれ込んでたのに全くへこたれなくて、

まだまだ、まだまだって感じで不器用なんだけど真面目なボクシングだったなあ。

 

<5R~6R>

永田君としてはここまで追い込まれると後はもうダウンゲットしかなくて、

今更ペトペト、ポイントを取りに行くようなことをしてても焼け石に水な訳で、

もうこうなったら開き直って刺し違える気になって突っ込むべきだったんだけど、

そこが彼の真面目なところでもあって、そういう乱暴が出来ないままだったんだわ。

 

永田君にとっては良く耐え抜いたっていう結果だけは残ったんだけど、

ああいう窮地をどう打開するかについては別の考え方も必要だと思ったなあ。

 

 

結局、60-53×3ってことで、ある意味気持ちいいほどのパーフェクトスコアで、

勝った石井君の決勝の相手は同じサウスポーの三瓶数馬君なんだけど、

基本的には距離の奪い合いになると思ってて、

石井君の左ストレートと三瓶君の右フックの戦いになるんじゃないかなあ。

 

 

試合後暫くして、永田君と阿部会長?が一緒のところを偶然にすれ違って、

自分は二人と話したことが全く無かったんだけど、

目が合った阿部会長?が 「どうでした?」 って感じでいきなり話し掛けてきて、

自分のところのボクサーがパーフェクト負けてしまった直後、

気分が良かろう筈のないところだったもんでちょっと驚いてしまったんだけど、

取り敢えず上に書いたようなことを思いつくまま感想として伝えたんだけど、

やっぱり永田君は見た目通りでとっても真面目に聞いてくれたんだわ。

 

 

 

⑧ 山下賢哉さん(白井具志堅)×岩井尚斗君(森岡)

                           ………SF 6R

9勝(6KO)3敗(2KO)のランク11位、20歳・東京都と、

3勝(1KO)1敗の19歳・兵庫県。

 

山下さんはどう見ても一力ジムの鈴木マネの子分にしか見えないんだけど、

実は和氣慎吾さんの舎弟なんだよね。

 

その山下さんは和氣さんと同じジムに移るかと思ってたら違ってて、

その辺りの事情はまた別の機会にってことで、

ジムも変わった上で半年振りの彼がちゃんと動けるのか心配してたんだけど、

実はこの日の山下さんは以前よりテキパキ感が増してたし、

より丁寧なボクシングをしてたもんで驚いてしまったんだわ。

 

勝ちはカタカナボクサー相手だけっていうそんな安直な戦績の相手に、

山下さんは絶対絶対負ける訳にはいかなかったんだよね。

 

<1R>

岩井君も熱闘上等のボクサーみたいで、

プレスをかけられながらも時折見せる攻撃には気合がこもってて、

トータルの手数では山下さんを上回ってたんだけど、

当たりのハードさではやっぱり山下さんが優位だったし、

やたらメチャ打ちすることなくディフェンスへの配慮も別人のようだったんだわ。

 

<2R>

常に下がり気味ではあったんだけど岩井君、

折々の攻め込みは力強かったし回転力もそこそこあったんだけど、

1分12秒辺りからの山下さんの執念のドカ打ちラッシュは迫力満点だったんだわ。

 

その後岩井君も立て直して一転挽回反攻を見せてたんだけど、

残り36秒、もつれたところからの山下さんのショートワンツーが直撃して、

殆ど赤コーナーの前だったんだけど、岩井君がダウン。

 

ああいうもつれ合った展開になったらそれこそ山下さんの土俵なんだよなあ。

 

<3R>

岩井君が距離を維持して再度立て直せるのかって思ってたんだけど、

開始15秒からはお互いに体を寄せ合って気持ちを見せ合う密着殴り合いで、

岩井君も想像以上に踏ん張ってたんだけど、

的確な総ヒット数を比べるとやっぱり山下さんの優勢は動かし難かったんだわ。

 

<4R>

岩井君の頑張る気持ちとスタミナは見るべきものがあって、

膝をガクガクさせながらも奮闘してたんだけど、

この日の山下さんほどにはディフェンス感覚が備わってないみたいで、

余りにも大規模な被弾が目立ち始めて、そろそろかなあった思ってた1分過ぎ、

見るに見かねたって感じでレフェリーが割って入ってのストップエンド。

 

 

ってことで1分56秒、山下さんのTKO勝ちだったんだけど、

久し振りの割には却って以前よりちゃんと動けてたし、

ディフェンス含めてボクシング全体のクオリティーも向上してて、

彼は色々な思いや不安を抱えてのリングじゃなかったと思ってたもんで、

まずは良かったヨカッタってことで……。

 

決勝戦の相手の田之岡条さんとのリングトークはとっても面白かったんだけど、

彼はもう2年前の彼ではないから田之岡さんも余程締めていかないと……。

 

試合直後、山下さんとグローブタッチしてたら和氣慎吾さんも傍にいて、

「ホント、気が気じゃなかったですよお。」 って言ってたんだわ。

 

 

 

⑨ 中谷潤人さん(M・T)×工藤優雅君(マナベ)……F 6R

11勝(9KO)0敗のランク15位、サウスポー、29歳・三重県と、

6勝(1KO)2敗2分の23歳・青森県。

 

正直に言うと残念ながら工藤君は3Rくらいまでの内に倒されてしまうって、

そういう予想をしてたんだけど、彼は前日に田之岡条さんと戦った

長井一さん以上のパフォーマンスを見せたんだわ。

 

<1R>

上背もリーチも優位の上、抜群のKO率を誇る無敗の相手に対して工藤君、

初っ端から実に吹っ切れた戦いを挑んでいって、

中谷君の外しざまを敢えて狙っていく勇気は大したもんで、

ポイントを取るまでには至らなくて、薄い左ストレートと軽いボディブローで、

中谷さんにポイントを拾われてしまったんだけど常に男を見せてたんだわ。

 

<2R>

工藤君は相手に的を絞らせないいい動きをしてたんだけど、

流石の中谷さんはソロソロッとプレスを強めていって、

左ストレートが当たる距離を密かに作りつつあったんだわ。

 

それにしても工藤君、有効ヒット的には今一だったんだけど、

度胸を据えたような試合態度で、合わせ打ってたその左フックの一発でも、

ホントに一発でも当てたら大きく展開を動かす可能性も秘めてたんだわ。

 

<3R>

お互いの利き腕が危険な交差をし始めるようになって、

工藤君としてはそこからのガチャガチャ戦に持ち込みたいところだったんだけど、

やっぱりここも流石で中谷さんはあくまで冷静だったんだわ。

 

って見てた残り49秒、お互いの体とパンチが交錯したその刹那、

工藤君の左フックがかすり当たりした瞬間に中谷さんのバランスが崩れて、

被弾ダメージではなくてあくまで足元の乱れではあったんだけど、

それでもとにかく工藤君が中谷さんから驚愕のダウンゲットだったんだわ。

 

これで自分のスコアは丁度イーブンになったんだわ。

 

<4R>

今度は中谷さんが立て直す場面で、間違いなくのギアアップで、

大きくフェイントをかけて出来た隙間を正確に突き始めてたし、

顔面でもボディでもいいからとにかく当たれって感じの左アッパーが抜群で、

体を屈めがちの工藤君に対してはとっても有効なパンチになっていったんだわ。

 

ただ工藤君も残り1分20秒からの密着ショート戦は実に巧くこなしてて、

中谷さんも肘を上手に畳んで打ち込んではいたんだけど、

こういう場面こそが勝負場面だって感じでより強くより正確に当て込んでたんだわ。

 

<5R>

中谷さんは更に本気出しで、利き腕をミスした際の返しの右が極上だったし、

相手が入って来る瞬間に合わせ打つ左アッパーが益々冴えわたってきて、

大きな顔面ヒットが無い中では十分な有効打になる訳で、

実際工藤君もそこそこシンドそうな感じになってきたんだわ。

 

中谷さんは前の回の教訓から接近し過ぎるのを何とか避けようとしてて、

だから工藤君は再び届き難いことが多くなっていったんだけど、

それでも常に勇敢だったし突っ込む姿勢にも常に節度が保たれてて、

無様なバッティングっていう事態にはならなかったんだわ。

 

ってことでまたもや自分のスコアはイーブンになってたんだわ。

 

<6R>

ってことで自分の中ではホントに最後の勝負ってことで、

気持ちと手数の見せ合いの中、最初の1分半までは中谷さんがやや優勢で、

工藤君は終始相手に決定打を許しはしなかったんだけど、

一方では自らも決定打が打てないままだったのも事実で、

特に前の回での中谷さんの左アッパーのボディブローが効いてきたみたいで、

消耗が進んでたのは明らかに工藤君の方で、

終盤は見た目に解るほど反応が鈍ってきてしまってたんだわ。

 

 

結局、それほどの大事には至らずのままの終了ゴングで、

自分は57-56で中谷さんだったんだけど、

58-55×2、57-57ってことで中谷さんの2-0勝ちだったんだよね。

 

 

この後、帰り際の工藤君とバッタリしたもんで、

自分の感想を伝えたんだけど何かの参考になったかなあ。

 

 

 

⑩ ユーリ阿久井政悟さん(倉敷守安)×大保龍斗君(横浜さくら)

                           ………F 6R

10勝(6KO)0敗1分のLF5位、21歳・岡山県と、

9勝(2KO)3敗1分の22歳・神奈川県。

 

阿久井さんは後楽園ホールでは過去に2度戦ってて、

2015年には全日本新人王の決勝戦で細谷大希君に3-0、

2016年には大野兼資さんにKO勝ちって全勝なんだけど、

敗けたどちらもが自分が密かに贔屓にしてたボクサーなもんで、

今回は是非大保君に仇討願いたいっていうのが試合前の素直な気持ちで……。

 

<1R>

阿久井さんを見てて最初に感じたのはそのガードのシッカリ感で、

高いKO率を誇る無敗の若いボクサーにしては実に丁寧な防御をするんだよね。

 

彼の決着パンチは殆どが右ショットみたいなんだけど、

それを有効に発動する為の左手の使い方がもう抜群で、

自分は初っ端から元気よく仕掛けてた大保君より、

阿久井さんの動きの方に目が行きっ放しだったんだわ。

 

1分30秒、エンディングは突然訪れて、

チョイ詰めしたところで阿久井さんが大保君のグローブをチョン打ちしたその直後、

阿久井さんの必殺の右ストレートが抜群のタイミングで飛んでいって、

大保君としてはチョン打ちされた時点で直後に何かが飛んで来ると思うべきで、

そしてこういう場面は大野兼資さんが倒された時と良く似てて、

顔面を真っ直ぐ打ち抜かれて大直撃してしまったんだわ。

 

まともに被弾してしまった大保さんは南ロープ前で一発昏倒ダウンしてしまって、

余りに激しい倒され方だったもんでレフェリーも即のストップエンドで1分33秒、

良過ぎるほどの手際の良さで阿久井さんがTKO勝ち。

 

 

大野さんがやられてしまったケースと全く同じ1R決着で、

だからこそ立ち上がりから余りいきり立ったらダメだって思ってたのになあ……。

 

阿久井さんの決勝戦の相手は一つ前の試合の勝者の中谷さんなんだけど、

サウスポー相手となると若干様相も違ってくると思うし、

中谷さんの方はこの日の相手よりやり易いって思ってるんじゃないかなあ。

 

 

 

阿久井さんとは勿論全く面識がなかったんだけど、

どうしてもちょっと話がしたかったもんで、

色んな人達がはけた後に初めましてってことで……。

 

驚いたことに阿久井さんは薄っすらこのブログのことを知ってくれてて、

自己紹介もしなかったのにどうしてバレてしまったのかを尋ねたら、

話し方と文章がとっても似てるもんで、ひょっとしたらって思ったってことで、

却って握手なんか求められてしまって赤面の至りだったんだよね。

 

この無敗同士の阿久井さんと中谷さんとではどっちが強いのかって、

帰りがてらに延々考えてたんだけど、

これまで戦ってきたメンバーは阿久井さんの方が明らかにハードなんだけど、

その阿久井さんはサウスポーが得意ではないみたいだし、

あれだけ奮闘した工藤君の為にもやっぱり中谷さんに勝って欲しいかなあ……。

 

ってことで阿久井さん、ゴメン、また8月に会おうね。

 

 

 

【本日のベスト6ボクサー】

① ユーリ阿久井政悟さん

② 内藤未来君

③ 工藤優雅君

④ 山下賢哉さん

⑤ 小坂烈君

⑥ 荒川竜平君

 

 

 

昨日は全10試合の中で自分的なアップセットは結局1試合もなかったんだよね。

 

 

 

« 後楽園ホール・5月15日 | トップページ | 後楽園ホール・5月19日 »