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2017年2月 2日 (木)

後楽園ホール・2月1日

 

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“パンク猫”

 

 

 

野球やコンサートのオフシーズンの今頃の東京ドームはイベントが色々で、

ちょっと前に世界のキルト展なんてのをやってたと思ったら、

ここのところはテーブル・ウェア展ってことで、連日オバサン達で溢れてるんだわ。

 

 

 

昨日は8試合組まれてて、ファイナル以外の試合は全て4回戦で正直、

それほど大きな期待はしてなかったんだけど、これがまあ結構面白かったんだわ。

 

いつもの赤青コーナーが逆で見難かったもんで、

第1試合から反対の東側に移動しての観戦だったんだよね。

 

 

 

① 斉藤歩志君(川崎新田)×松崎喜己君(K&W)……Fe

デビュー戦の21歳・秋田県と、デビュー戦の20歳・埼玉県。

 

<1R>

デビュー同士の二人はまだまだ練習途上って感じで、

無駄な動きが多い中、全体にフワフワしてたんだよね。

 

斉藤君の空回り系のガチャガチャボクシングにも課題が多かったんだけど、

松崎君は見た目如何にもひ弱で殴り合いに慣れてないって感じが強かったなあ。

 

斉藤君が押し切るのは確実に思えたもんで一旦コーヒータイム。

 

<3R~4R>

消極的だった松崎君も何とか踏ん切りを付けたようで若干凶暴化してて、

リング上は一層ガチャガチャしていって、

試合序盤と比べて斉藤君が緩み始めて混沌としていったんだけど、

松崎君はやっぱり長い手を持て余し気味のままで、

斉藤君が4Rに持ち直したこともあって優勢をキープしたまま終了ゴング。

 

ってことで39-37×2、39-38ってことで斉藤君の3-0勝ち。

 

 

 

② 上村峻亮君(川崎新田)×諸橋一将君(T&T)……Fe

デビュー戦のサウスポー、25歳・神奈川県と、

1勝0敗のサウスポー、28歳・北海道。

 

<1R>

上村君は腕が体から離れがちでちょっとカマキリっぽい感じだったんだけど、

一方の諸橋君は相手のリーチの長さと懐の深さが把握出来ないみたいで、

終始打ち出しの際の踏み込みが不足してたんだよね。

 

<2R>

ひたすら遠くからのチョン打ちを繰り返してた上村君も刺激的ではなかったけど、

諸橋君はもう少し嫌らしく詰め寄らないと何も始まらない訳で、

相手を殴り倒す為には何が必要なのかをもっと考えるべきなんだわ。

 

ちょっと休憩して4Rに戻ってみたら、

二人は打ち合うっていうより絡み合ってるって感じだったなあ。

 

コールされたスコアは39-37、38-38×2ってことで、

上村君から見ての1-0ドローだったんだよね。

 

 

 

③ アンドルー・エバネス(青木)×二瓶直樹君(F赤羽)……B

0勝1敗(1KO)の32歳・フィリピンと、0勝2敗(1KO)の35歳・福島県。

 

初勝利が欲しい32歳と35歳だったんだけどね。

 

<1R>

二瓶君の方が7~8㎝ほど上背があったんだけど、

エバネス君は左程苦にしてる感じはなかったんだけど、

とにかく二人共、腕振りに鋭さが欠けてるなあって感じてた開始48秒、

それまで若干手数優位に進めてたのは二瓶君だったんだけど、

前掛かりになってたところにエバネス君に左アッパーを打ち込まれてダウン。

 

リスタート後は二瓶君の手数がメッキリ落ちてしまったんだけど、

一方のエバネス君もいつの間にか左目上をヒットカットされててドクターチェック。

 

再開後の二人は警戒感の余りか随分大人しくなってしまったなあ。

 

<2R>

二瓶君は十分なリーチを持ってる割にはちゃんとしたジャブが打ててなくて、

勿体無いというか戦い方が限定されてしまってて、

一方接近戦では手を余してしまって手緩い攻撃しかできないままで、

エバネス君のやり易い距離から脱出できないまま一気に追い込まれてしまって、

1分37秒、西ロープを背負わされ反撃ままならなくなったところでストップエンド。

 

 

二瓶君の対応も若干緩過ぎではあったんだけどそれでもエバネス君、

上背とリーチでハンデを負ってるボクサーの効果的な戦い方を見せてたね。

 

 

 

④ 瀧澤優太君(REBOOT)×垣松武志君(山龍)……SFe

1勝(1KO)1敗(1KO)の19歳・東京都と、1勝0敗の26歳・大分県。

 

<1R>

開始1分20秒、当たりは薄かったんだけど滝澤君のワンツーが2連続ヒット。

 

恒松君も負けん気の強さは見せてたんだけど、

カウンターを狙ってる訳でも無いのにやたら仕掛けが遅かったし、

途中でサウスポーチェンジなんかしてて集中し切れてない感じで、

ラウンド終盤には滝澤君に見切られてしまったようでもあったんだわ。

 

<2R>

攻撃に移った際の恒松君のムチャ振りノーガード戦法は如何にも危ない危ないで、

まずはちゃんとしたジャブから始めるべきじゃないかって思ったし、

常にきっかけを相手に求め過ぎる傾向が強いのも気になったんだよね。

 

ってことで、滝澤君には余裕さえ感じられるようになっての更なる攻め込みで、

終盤一気に決着を付けようって感じで恒松君を南東ポストに追い込んだその瞬間、

残り12秒だったんだけど、恒松君がブン回し打った右フックが直撃してしまって、

それは殆ど偶然のパンチだったんだけど、滝澤君にも油断があったみたいで、

アレレーッて感じで滝澤君が倒れ込んでしまったんだわ。

 

何とか立ち上がったところで終了ゴングだったんだけどね。

 

<3R>

乱打戦命って感じの恒松君が開始直後から仕掛けて行ったんだけど、

幸運なことに滝澤君もダメージを引きずることなくの立て直しで、

元々ボクシングのレベルとしては恒松君を上回ってたもんで冷静な反撃で、

恒松君に鼻血を見舞っての攻め込みで見事なポイントバック。

 

<4R>

自分の中では前のラウンドまでで丁度イーブンの最終ラウンドで多分、

双方のボクサー共、勝負どころだっていうのは自覚してたと思うんだけど、

まずは恒松君が例の如く若干のムチャ攻めから始めたんだけど、

一段落後は滝澤君が実に冷静で効果的な反転攻勢が続いたんだわ。

 

恒松君と同じタイミングの腕振りはパンチ力に自信があるからなんだろうけど、

少しずらせて打ち終わりや打ち出しに的確に合わせれば、

相手は殆ど無防備に近いんだから倒すチャンスもあったんだけどね。

 

それでも累積のダメージは恒松君の方に重くのしかかってたみたいで、

残り30秒からは殆どヘロヘロになってしまっての終了ゴング。

 

 

ってことで自分は38-37だったんだけど結局、

ジャッジ全員も同じ評価だったみたいで38-37×3で滝澤君の3-0勝ち。

 

4回戦でダウンを取られた方がこのスコアで勝つを見るのは快感なんだよね。

 

一方の恒松君なんだけど、ハートの強いところは貴重なんだから、

これからはジャブを武器として備えるべきだし、

無駄な被弾を避けるべくディフェンス強化だと思うんだけどなあ……。

 

 

 

⑤ 三浦崇史君(川崎新田)×山鹿拡君(新日本木村)

                          ………54.3㎏

0勝5敗(4KO)のサウスポー、27歳・青森県と、

0勝3敗(1KO)の30歳・千葉県。

 

2人で合計8戦して勝ち星ゼロっていうのはやっぱり色々課題が多い訳で、

共通してたのはまずはスタミナ不足ってことで、

少し動くとお互いに一休みしたがってるのが目に見えてしまってたんだよね。

 

それととにかく打ち出しが緩過ぎて特に山鹿君は人柄の優しさが出てしまってて、

人を殴るのは向いてないような感じさえしたんだわ。

 

辛うじて三浦君の方が踏ん張りを見せてて、

そのまま押し切りそうだったもんで2Rで離席したんだけど、

やっぱり三浦君が4R1分47秒にTKO勝ちしたってね。

 

 

 

⑥ マンモス植田君(川崎新田)×ヒル・コーネリアス(金子)……H

0勝4敗の36歳・茨城県と、0勝2敗の34歳・アメリカ。

 

この試合も二人で合計6戦しての勝ちナシだったんだけど、

何せ滅多に見れないヘビー級ってことで、場内も変にザワザワしてたんだわ。

 

自分の中では相撲取りと黒人米兵の一騎打ちって図式だったんだけどね。

 

植田君は引退前に何とか一花咲かせたいだろうし、

コーネリアス君にしても彼女さんの前でいいカッコしたいしってことで……。

 

二人の試合は殆ど見てるからどういう展開になるかは大体予想がついてて、

案の定、植田君のドスコイボクシングに対して、

コーネリアス君はあくまで距離を取ってやりたいってまるで正反対なんだよね。

 

100㎏を優に超える同士の殴り合いだったもんで、

観客はKO必至だろうって見てたんだろうけど、

この二人、実はきちんと当てることが巧くないもんで判定以外は有り得ないんだわ。

 

コーネリアス君はデビュー戦で大谷広忠君(角海老)に確か、

36-40×3っていう屈辱の完璧0ー3負けして、

その時は1Rの後半には既にハァーハァーしてて、

2R~3Rには膝がポクポクしてしまってたんだよね。

 

ってことで、この試合は植田君が辛勝するんじゃないかって思ってたんだけど、

この日のコーネリアス君はやっぱり息が上がるのは早かったんだけど、

ムチャ振りを控えスタミナを温存しながらっていう戦略を立ててたみたいで、

相手の入って来るところに左ジャブをストレート気味に突っ込んで、

植田君が希望する接近戦に持ち込まれないように動いてたんだわ。

 

左だけでポイントが稼げそうだったせいか大振りの右フックは封印したかのようで、

それは途中から右手を傷めてしまったのかって思わせるほどの封印の仕方で、

そこは右フックのフォローだろうって場面でも打ちに行かなかったんだよね。

 

ラウンドが進んでも植田君の戦い方には工夫が見られなくて、

つまりもう少し敢えて相手の距離での打ち合いを挑まないと、

劣勢な局面を動かせそうになかったのにも関わらずってことだったんだけど、

最後の最後まで試合を支配してたのはコーネリアス君の方だったんだわ。

 

 

自分の中ではエキジビションに近いモノがあったもんで、

スコアは付けてなかったんだけど、コーネリアス君優勢は動かし難くて結局、

40-37、39-37×2でコーネリアス君の3-0勝ちっていうのは、

とっても妥当に思えたんだよね。

 

試合後のコーネリアス君は歓喜の余り何度も大きな雄叫びを上げてて、

それはまるで世界戦にでも勝利したかのようだったんだけど、

先回までの反省に基づいて彼、今回は相当頑張ったのは間違いなかったんだわ。

 

 

試合後かなり時間が経ってからすぐ近くにコーネリアス君がいたもんだから、

拙い英語でちょっと感想を伝えようとしたら、隣にいた彼女さんが通訳してくれて、

黒くてデカいコーネリアス君がまるで子供のように喜んでくれて、

ビニー・マーティンよりもっとガッシリした手で握手してくれたんだわさ。

 

 

 

⑦ 伊佐春輔君(川崎新田)×山岡健介君(レイS)……Mm

2勝(1KO)0敗の18歳・神奈川県と、1勝(1KO)1敗の23歳・千葉県。

 

ヘビー級の後のミニマム級っていうのはホント小さく見えたんだけど、

二人のやり取りは実に迫力あったんだよね。

 

<1R>

一つ前の試合が試合だったもんで二人共異常に早く見えたんだけど、

まずは開始37秒、山岡君がワンツーで先制したんだけどシッカリしたショットで、

5㎝ほど上背のある伊佐君は距離を潰されてちょっとやり難そうにしてたんだわ。

 

<2R>

もう少し遠くで処理したいところだったんだけど伊佐君、

先手を取り切れないままで、どうするのかなあって見てたんだけど、

1分30秒辺りからのショート戦は意外なほど互角にこなしてて、

残り1分からは見栄えのいいのを幾つも打ち込んでたんだわ。

 

で、残り12秒、伊佐君の右フックで山岡君が思わずオットットッてなってしまって、

その直後にも左フックを追い打ちされてしまってたなあ。

 

<3R>

ダメージが心配された山岡君は気合入れての立て直しで、

手数で上回りながら伊佐君に距離を作らせずハードヒットを避けてたんだわ。

 

<4R>

序盤、伊佐君が足を使って距離を取ってたんだけど長続き出来なくて、

山岡君の詰め寄りの方が効果的で残り1分までを優位に進めてたんだけど、

それでも山岡君、ショートアッパーを混ぜ込めばいいのにフックオンリーで、

大きな効果を上げ切れないままその後伊佐君の反撃が厳しくなって、

残り30秒からは微妙だった中、最後5秒からのヒットヒットで伊佐君だったなあ。

 

 

それでも自分の中では38-38だったんだけど結局、

39-37×3ってことで伊佐君の3-0勝ちだったんだわさ。

 

 

アラッと思ったら木村翔さんが黒田雅之さんのスパー相手ってことで、

メインの前に西田光さんもデモスパーをやったんだわ。

 

近くにいた古橋岳也さんとちょっとした立ち話をして、

その後中川健太さんとも次のタイトル戦の話をしたんだけど、

二人共、リングを離れるとまるで別人のような好青年で驚くんだよね。

 

 

 

⑧ 大野顕君(川崎新田)×鈴木英樹君(横浜光)……SB 8R

6勝(5KO)4敗(1KO)1分の24歳・千葉県と、

8勝(3KO)4敗2分の24歳・神奈川県。

 

大野君のKO率はとっても魅力的ではあるんだけど、

鈴木君に巧いこと捌かれてしまうんじゃないかっていうのが事前予想だったんだわ。

それにしても鈴木君の応援団の多さにはいつも驚かされるんだよね。

 

<1R>

大野君のプレスには重厚感があったんだけど、

思ってた通りテキパキ感では鈴木君の方が上回ってて、

入って来る前の軽ヒットヒットでポイントを稼ごうって感じだったなあ。

 

特別大きなダメージを与えることは無かったんだけど、

それでも下がりながら相手の隙間を突いての鈴木君のショットが有効で、

大野君としては入り方に今少しの工夫が要るところだったんだわ。

 

<2R>

回転力勝負となると大野君は若干辛くなる訳で、

相打ち覚悟は見て取れたんだけど、もう少し前振りも欲しいところだったんだけど、

中盤以降からは踏み込みが鋭くなって、

その途端の左ボディからの右フックが中々いい感じを見せるようになったんだわ。

 

それでもまだまだ鈴木君の軽ヒットの積み重ねの方がポイント的には勝ってて、

大野君には我慢強い攻め込みが期待されたんだわ。

ただこの先、更なる詰めと左ボディが効果を発揮しそうな感じはしたんだよね。

 

<3R>

鈴木君は終始下がりながらなもんで印象的には良くないんだけど、

それでも時折のタイミングのいいヒットヒットは明らかにポイントになる訳で、

一方では中々頑強なディフェンスも備えてるもんで、

大野君としては攻め込むタイミングと、どこを攻めるのか見極め難そうにしてて、

細かい手数と一発強打っていう図式が完全に出来上がった中、

大野君の攻めあぐみが自分にも伝わってきてイライラ感が募ってきたんだわさ。

 

<4R>

鈴木君はそのチョンチョン当て逃げボクシングを延々続けるのか、

一方の大野君はどこかで飛ばすことが出来るのか、

こんな感じがずっと続くのかっていう思いで頭が一杯になってきたんだわ。

 

打ち合いになると鈴木君は下向いたまま左右フックを振り回して被弾を避けて、

大野君はラビットになるのを必死にこらえてるような感じさえあって、

ここまでで一番いいショットは時折見せてた左ボディに限られてて、

中々顔面ヒットに繋げられなくて、そうさせない鈴木君が巧いってことで……。

 

<5R>

実は自分、余りの刺激の無さにこのラウンドで切り上げるつもりでいたんだよね。

 

自分はとっくに根負けしてたんだけど大野君もそうなりそうな感じで、

何とかしてこの局面を打破して欲しいとは思ったんだけど何だか無理そうで、

鈴木君の戦法は予め決めていたような感じの実に見事な作戦なんだろうけど、

そういうのはあくまでそっち側の話であって、

見てる自分には実に全く面白くなかったことも事実な訳で……。

 

で、そろそろ帰ろうって思ってた残り8秒のその瞬間、

鈴木君を青コーナーに追い込んだ大野君の左ボディが一発喰い込みで、

その左ボディはこの日の大野君の唯一効果的であり続けたショットだったんだけど、

自分にはそれまでの左ボディと同じように見えたんだけど、

途端に鈴木君がガックリ片膝を着いてしまったんだわ。

 

それまでの積み重ねがここに来ていきなり累積効果を発揮したのか、

今回のは全く予想してなかったショットだったせいなのか、

知る由もなかったんだけど、とにかく鈴木君は余程シンドかったみたいで、

何とか立ち上がりはしたんだけど、結局テンカウントアウトしてしまったんだわ。

 

ってことで3分05秒、大野君の実に劇的な逆転KO勝ちだったんだけど、

彼はワンツーの最初の左を何度もボディから始めてたのが良かったのかなあ。

 

 

頑張ったねっていうより、最後に刺激的な展開を見せてくれてアリガトねって、

そういう気持ちを伝えたくて大野君に声を掛けたら、

まるで初対面の筈なのに自分の事を知ってくれてたみたいで、

お互いニッカニカで言葉を交わしたんだわさ。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 大野顕君

② 瀧澤優太君

③ アンドリュー・エバネス君

 

 

 

 

 

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