« 後楽園ホール・11月13日 | トップページ | 後楽園ホール・11月15日 »

2016年11月15日 (火)

後楽園ホール・11月14日

 

Img_0938

「出られなくて困ってる訳ではないよ。」

 

 

 

東日本新人王決勝戦のことを書いた昨日のブログには沢山のアクセスがあって、

何人かの人に 「自分もMVPは大野俊人君だと思いますけどね。」 って言われて、

ただ単にどういう勝ち方をしたかだけじゃなくて、

どういう相手にっていう条件を付けるべきだって思ってる、

自分の意見と同じ人も結構いることが解ったんだわ。

 

 

「今日は変態白ブタ水虫野郎は来てますか?」 とも何人かに聞かれたし、

「俺の足が臭くないか嗅いでくれませんか、村木田さん。」

って言ってきたボクサーもいて、「殺すぞ!」 って返したんだけどね……。

 

 

 

昨日はメイン以外は正直今一系の組み合わせが多かったんだけど、

其々のボクサーには沢山のサポーターが付いてて、

観客は前日より少なかったんだけど盛り上がりは相当上回ってたんだわ。

 

この日は自分と誕生日が同じボクサーが出場したんだけど、

やっぱり何となく応援してしまうんだよね。

 

 

 

① 山田大君(イマオカ)×宇和島昭紀夫君(RK蒲田)……W 4R

デビュー戦の26歳・神奈川県と、0勝2敗(2KO)の35歳・神奈川県。

 

山田君は久し振りの左右対称漢字名ボクサーなんだけど、

“大” は “ふとし” って読むらしいんだけど、それなら “太” じゃないのかなあ……。

 

<1R>

見た感じの力強さは宇和島君だったんだけど、

手数を頑張ってたのは終始山田君の方だったんだわ。

 

宇和島君は反応も今一だしパンチのキレも不足してたんだけど、

キッチリ当てる能力は山田君を上回ってて、

最後まで動き切れれば初勝利が見えそうだったんだけど、

ラウンド終盤は二人共、ちょっとグズグズになってしまってたなあ。

 

<2R>

山田君の頑張りが何となく空回りしてた中、

手数は劣るんだけど有効なヒット数で宇和島君が優勢だったんだけど、

その宇和島君も残り1分からはメッキリでガス欠っぽくなってしまったんだよね。

 

 

ってことでちょっと途方に暮れるような展開になってしまったもんで、

一旦離席したんだけど、お互いに山ほどの弱点を抱えた者同士だったんだけど、

日頃のストレスを一気に発散させてるようでもあって、

渾身の思いを込めた奮闘努力ではあったんだよね。

 

結局、山田君から見て39-38、38-38×2ってことで1-0ドローだったけどね。

 

 

 

② 市川皓啓君(川島)×恵謙真君(T&T)……SB 4R

1勝0敗1分の23歳・東京都と、1勝0敗の22歳・神奈川県。

 

<1R>

前詰めが厳しかったのは市川君で、

恵君はきちんと左を出せてたんだけどもう少し先攻め度を上げないと、

相手のリズムにさせてしまいそうだったんだわ。

 

<2R>

同じようなパターンが延々繰り返されて、

ちゃんとした打ち合いが出来るのにやっぱり恵君の手遅れ感が目立ってて、

退屈になってしまったもんで連続の休憩タイムゲット。

 

 

結局、39-38×2、38-38ってことであんな感じのまま市川君の2-0勝ち。

 

 

 

③ 三宅ラッシュ君(川島)×舟津純(伴流)……W 4R

1勝2敗(1KO)の32歳・岡山県と、0勝2敗(1KO)の23歳・東京都。

 

三宅君は5年間ほどで3戦、舟津君も2年半で2戦しかしてなくて、

ちょっと中途半端系だったんだけど、舟津君には何とか初勝利をねって、

声掛けたんだけど、肝心の試合は見てなかったんだわ。

 

笑みを見せながら戻ってきた舟津君の表情はちょっと微妙で、

直接は確かめ難かったんだけど舟津君、2R0分30秒のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

 

④ 冨田正俊君(川島)×高梨直人君(10count)……SF 6R

5勝9敗(4KO)2分のサウスポー、32歳・東京都と、

4勝(3KO)10敗(2KO)2分の32歳・神奈川県。

 

この試合はフルラウンドになるのが必至だったし、

どういう展開になるかも予想できてたもんで殆どモニター観戦だったんだわ。

 

やっぱり攻撃時の高梨君の動きは有効な攻めとは言い難くて、

効かせ難い体勢から弱々しいパンチに終始してたんだよね。

 

比較的地味なやり取りは大体冨田君が優勢なまま推移してて、

結局、59-56、59-57、58-56ってことで冨田君の3-0勝ちだったんだわ。

 

 

 

⑤ 川浦龍生君(川島)×何チャラ・ダブニント……SF 6R

デビュー戦の22歳・徳島県と、11勝(3KO)4敗1分の21歳・タイ。

 

B級デビューの川浦君のパフォーマンスが気になったんだけど、

相手のタイボクサーは見るからに情けなさ過ぎで、

試合開始のグローブの合わせ方を見てたらいきなりダメそうで、

腰が引けたままのファーストコンタクトを見てたら更にダメそうで、

川浦君は左手一本でも余裕で勝てそうな感じだったんだわ。

 

で、30秒ほどで見るのを止めてしまったんだけど結局、

2R0分26秒、3~4回ほどヘロヘロダウン食らったところでストップエンド。

 

 

 

⑥ 永安潤之介君(川島)×上田有吾君(宮田)……53㎏ 6R

13勝(3KO)11敗(3KO)2分の34歳・埼玉県と、

7勝(5KO)4敗(3KO)の26歳・東京都。

 

永安君は飛び抜けたボクサーではないんだけど勝ち越してるA級で、

自分の中ではこの階級の試金石的なボクサーっていう評価で、

若いA級ボクサーにとっては彼を乗り越えていけるかがポイントになるんだよね。

 

上田君は先回タイボクサーに若干タルイ試合をしてしまったもんで、

今回ちゃんと立て直せるかって事だったし、

歴戦士達との激闘を経てる永安君は今回も相手を苦しませるかってことで……。

 

<1R>

お互い、この日は6回戦だったもんで少し飛ばし気味でも大丈夫そうだって事か、

特に上田君が初っ端から大きく突っ掛けていったんだけど、

やっぱり少し大袈裟過ぎというか雑過ぎるところが治ってなくて、

勿論それは彼の元々の持ち味ではあるんだけど、

戦績を重ねて上を目指すには攻撃面と防御面の其々に改良が必要な訳で、

攻撃面で言えば例えば本攻撃の合間合間の繋ぎの攻撃に配慮してもいいし、

一旦攻めに入った際にもパンチの緩急に気を使ってもいいと思ってて、

いつまでも今のような一本調子の瞬間激攻めスタイルを貫いてると、

テクニックとパンチ力のある相手には簡単に見切られてしまうと思うんだわ。

 

ってことを考えてた残り僅か6秒、上田君の必殺系の左フックが劇当たりして、

永安君がダウンしてしまったんだわ。

自分の思いは杞憂に過ぎなかったのかも知れないなあ……。

 

<2R>

流れは大きく傾いて、早々の決着を目指した上田君が一気一気の追撃で、

これはこのままエンディングなのかなあとも思ったんだけど、

永安君は痩せても枯れても26戦もしての勝ち越しA級ボクサーってことで、

ロープを背負わされても冷静な対応で相手の大きな振り込みの合間合間を突いて、

ショートアッパーを組み込んでの反撃には流石のモノがあったんだわ。           

上田君は打ち込みの精度に欠けてて、もう少しコンパクトさが欲しいところだったね。

 

 

3R以降は基本的に激しいショート戦に終始してて、

お互いの死にもの狂いさは十分伝わってきたんだけど、

常に相手の空いてるところを見極めながら打ってたのは圧倒永安君で、

彼はパンチ力はないんだけどその分正確なヒッティングを目指してて、

一見ドカ打ちしてる上田君よりもナックルがきっちり返ってたんだよね。

 

上田君の獅子奮迅の連続攻撃にも勿論見るべきものはあったんだけど、

力任せの不器用さみたいなモノが常に付きまとってたんだよね。

 

 

試合序盤のポイントを徐々に削り獲られながらそれでも自分は57-56で、

上田君だったんだけど結局、永安君から見ての57-56、57-56×2って事で、

1-0ドローだったんだわ。

 

 

 

⑦ 有川稔男さん(川島)×大川泰弘さん(ワタナベ)

                  ………日本 W タイトル戦 10R

13勝(11KO)4敗(3KO)のチャンピオン、31歳・東京都と、

14勝(5KO)12敗(3KO)3分のランク5位、32歳・千葉県。

 

大川さんは3年前、当時ランク7位だった有川さんに2-1勝ちして、

空白の時期を経ての見事ランクインを果たしたって因縁もあるし、

お互い、30代に入ってどう成長してるかを確かめ合う戦いでもあって……。

 

<1R>

有川さんは大きな構えを維持しながら遠目からのジャブがとっても的確で、

大川さんのやり易い距離にさせないような動きが完璧だったね。

 

そのままじゃどうにもならない大川さんがグイッと踏み込んでのファーストコンタクト、

思ってた通りの展開が始まったんだけど、

有川さんのショートブローは圧倒的にタイトで鋭く早く大川さんに喰い込んで、

決め気味に打った後のフォローパンチのクオリティでも上回ってて、

思わず大川さんが腰を落とし気味になる場面さえあったんだわ。

 

<2R>

有川さんは左手を若干前に置いて大川さんとの距離を保ちつつ、

ビシッと右ストレート当て込んでからは一気の激闘編が始まって、

お互い、後先を考えないその瞬間瞬間を全身全霊って感じだったんだけど、

有効度は明らかに有川さんの方で、大川さんが左右の目の上をヒットカット。

 

大きく傷付いた大川さんだったんだけど、見た目には全くの怯みがなくて、

やや劣勢なまま推移してた1分40秒、ブンっ感じで振った強烈な右フック、

これがこの日一番のハードヒットで、一瞬の間を置いて有川さんが揺らいで、

両膝の力が抜けてしまったかのようにクニャッとしゃがみ込んでしまったんだわ。

 

その刹那、有川さんは手は着かなかったように自分には見えたんだけど、

それでもヒラヒラしたトランクスの一端がリングに触れたのは間違いなくて、

だからって訳ではなかったと思うけど、とにかくダウンコールがあったんだわ。

 

身に付けてるモノの一部でもリングに触れたらダウン裁定にするって、

そういう風にはルールブックのどこにも書いてないんだけど、

後で振り返ればこの時の裁定がこの試合を決めたと言えないことも無くて、

このダウン裁定で有川さんには回復の為の十分な休憩が与えられた訳で、

大川さんの応援団はダウンゲットに大騒ぎしてたんだけど、

自分はあのまま攻撃が続行されたら一気の決着も有り得たんじゃないかってね。

 

それほどのダメージを引きずることなく再開した有川さんも早速の挽回で、

大川さんもちょっと簡単に打たれ過ぎじゃないかってそれは思うほどで、

彼の顔面は傷みが益々進んでしまってたんだわ。

 

それでも最後は右ストレートをカウンターでヒット出来る感覚は持ってたけどね。

 

<3R>

有川さんの様子は殆ど試合序盤に戻っていたのに対して大川さん、

カット傷が如何にも痛々しくて相当のダメージは体のキレさえ奪ってて、

開始40秒、右ストレートをきっかけにした有川さんのラッシュは殆ど耐え難くて、

途中では相当いいタイミングのカウンターショットを打ち出してはいたんだけど、

1分30秒に右ストレートを2発、激烈被弾してしてしまってからは途端のメッキリで、

クリンチ逃げするのが精一杯っていう場面を増やしていったんだわ。

 

ラウンド終盤にかけては足元さえバタバタしてきたんだけど、それよりも何よりも、

大川さんは両目上のカット傷が災いして、

そもそも視界さえハッキリしてなかったんじゃないかなあって思えてきて、

誰もいないところで大きな右フックを振りかざしてたんだよね。

 

<4R>

大川さんは誰が見ても終焉が近かったんだけど、

それでも最後に男を見せるって感じで果敢に打ちかかっていったんだけど、

有川さんはあくまで冷静なまま隙間合間を実に丁寧に、

それでも実に鋭くショートブローのコンビを打ち込み続けてたんだわ。

 

大川さんは最早顔を上げて戦うのもとっても無理だっていう感じになってしまって、

早く終わらせるのが相手の為だっていう有川さんの攻撃にも全く揺るぎがなくて、

最後は0分27秒、もうダメです、全く見えませんって感じで、

大川さんが両手で目を覆って腰を屈め気味したところでストップエンド。

 

 

自分は青コーナーの直ぐ近くで見てたから、

3R終了時点で棄権してもいいのになあって思ってて、

それくらい大川さんのダメージは深刻だったんだけど、

最後の最後まで果敢に男らしく立ち向かっていったんだよね大川さんは……。

 

 

一方の有川さんのボクシングはそのクオリティが驚異的なほどアップしてて、

以前は何だか穴だらけのハードヒッターっていう感じがしてたんだけど、

ここ数戦の彼の上達ぶりはやっぱりベルト効果なのかなあって思ったんだよね。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 有川稔男さん

② 大川泰弘さん

③ 特にナシ

 

 

 

 

« 後楽園ホール・11月13日 | トップページ | 後楽園ホール・11月15日 »