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2016年9月14日 (水)

後楽園ホール・9月13日

 

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“紙兎ロぺ”

 

そもそも絵が綺麗だし、登場するキャラクターの現実性にも驚かされるし、

実にシュールなギャグ漫画でいつも抱腹絶倒なんだわ。

 

 

 

もうそんな季節かって感じで銀座の伊東屋で来年のダイアリーノートをゲットして、

それはここ10年ほどの慣行なんだけど、月日の経つのも実に早いんだわ。

ってことで若干シンミリしながら始まり始まり……。

 

 

 

① 蜃気楼松本君(渡嘉敷)×タイスケ・アンデルソン(T&T)

                       ………58.3㎏ 4R

0勝1敗(1KO)の26歳・富山県と、0勝1敗のサウスポー、21歳・コロンビア。

 

同じデビュー戦の松本君の入場曲は驚いたことに何となんと、

ビートルズの “サージェント・ペパーズ・ロンリーハート・クラブ・バンド” で、

一体彼はこの曲にいつ出遭ったのかってことで……。

 

<1R>

お互い、いきなり突っ込み系の乱暴なボクシングから始まった中、

全体のクオリティとしてはアンデルソン君の方が上回ってたんだけど、

松本君の一発飛込みボクシングの方が勢い勝ちって感じが続いてたんだわ。

 

アンデルソン君も相手の乱暴手数に困らせられながらも、

何とかきちんと自分のボクシングを組み立てたいって頑張り直して、

中盤過ぎに左アッパーを綺麗に当て込んで流れを取り戻してたんだよね。

 

<2R>

松本君はガッチリガードを固めながら距離を詰めてのいきなり系のままで、

アンデルソン君としては無駄になってもいいからもっとジャブが必要な訳で、

相手の突っ込みを防ぐ工夫が欲しいところだったんだよね。

 

ってことで松本君が試合の流れを握ったままの残り50秒、

一発当ててから一気のガチャガチャ戦になってしまって、

アンデルソン君が右目上からヒットカット出血。

 

<3R>

開始34秒、アンデルソン君の打ち終わりに松本君の左フックがヒット。

まともに貰ってしまったアンデルソン君がダウンしてしまって、

それでもそれほどのダメージを残さないままのリスタートだったんだけど、

松本君の方は更に火が付いたようになっていったんだわ。

 

アンデルソン君の方も怯むことなくの反攻で、

相手の動きを止めるような左ストレートを打ち込んでたんだけど、

そこからの追撃が思うに任せずでちょっと残念だったなあ。

 

技術的にはまだまだの二人ではあったんだけど、

彼らのほとばしる気持ちは充分伝わってきて見てて気持ち良かったんだわ。

 

<4R>

正しく狂熱のラストラウンドって感じだったんだけど、

お互いに相手に劣らない手数だったんだけど、

一つ一つのパンチの力の込め方に差があって、

1分過ぎからのガチャガチャ戦では松本君の当たりの方が優勢のまま、

2~3発連続被弾してしまったところでアンデルソン君がダウン。

 

結局レフェリーが途中でカウントストップした1分25秒、

松本君のTKO勝ちだったんだけど、アンデルソン君も落ち込む必要は全く無くて、

デビュー戦の相手としては余りに極端な乱暴系に巻き込まれてしまったってことで、

ああいうパフォーマンスをする相手を想定した練習はしたことが無い筈で、

ビデオを見直した上での立て直し立て直しってことで……。

 

 

 

② 中川祐君(T&H)×何チャラ・サイトーン……Fe 6R

4勝(1KO)1敗1分の22歳・東京都と、

8勝(3KO)3敗の36歳・タイ。

 

これはもう如何にも出来試合って感じの組み合わせで、

相手は36歳のタイボクサーだからなあって見てたら、

案の定3R0分44秒、中川君のTKO勝ちで応援団は大騒ぎしてたんだけど、

実は二人共実に雑なボクシングに終始してて、

ジャブも何にもないいきなりイッセノセのブン殴り系ばっかりで、

全く見るべきところが無かったんだよね。

 

 

 

③ 袴田浩祐君(上滝)×安藤仁君(郡山)……SFe 6R

5勝11敗(4KO)2分の29歳・静岡県と、

4勝(3KO)10敗(5KO)1分の35歳・福島県。

 

<1R>

大きく負け越してる同士ではあったんだけどキャリアは充分あるせいか、

ボクシングの形としてはそれなりに出来ててまずはジャブの付き合いから始まって、

どっちも譲らない展開が続いたんだけど残り1分06秒、

安藤君の右ストレートがキッチリ当たって袴田君が思わず膝カックン。

 

お互いにそこそこちゃんとしてるのに何でこの戦績なのかって、

この後はひたすらその事を考えながらの観戦だったんだけど、

これは二人共に言えることなんだけど、

そもそも決め打ってるパンチに力が込め切れてない緩急不足が第一で、

その次は打ち終わりの極端な甘さが無駄な被弾を増やしてしまってるんだよね。

 

 

ラウンドが進むにつれてお互いに当てられ放題になってしまって、

どっちもどっちって感じが続いたんだけど、

最近、打たれ弱さが顕著な安藤君の落ち込みが徐々に目立ってきて、

最終ラウンドの半分過ぎからのヘロヘロ度は限界を超えてきたとしか言えず、

結局6R2分00秒、レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

袴田君にとっては19戦目にして初のTKO勝ちだったんだよね。

 

 

 

④ 児玉堅君(T&H)×品部正秀君(B水戸)……B 8R

6勝(1KO)2敗(1KO)1分の26歳・鹿児島県と、

7勝(3KO)14敗(5KO)2分の33才・愛媛県。

 

戦績的には今一なんだけど品部君はいつも格上相手のことが多くて、

それでも常にそれなりのパフォーマンスを見せてくれてるボクサーで、

倍以上のキャリアを持ってる相手に児玉君がちゃんとやれるのかってことで……。

 

<1R>

接近した際の細かいコンビネーションに関しては児玉君が流石で、

品部君も相手の打ち終わりに合わせ打つ右ショットに可能性を見せたんだけど、

全体の主導権をキープしてたのはやっぱり児玉君だったんだわ。

 

<2R>

児玉君は巧みなボディワークを駆使しながら、

フェイントからの左ダブルフックなんか繰り出して見栄え的にも抜群で、

早くも品部君の顔面が腫れてきたんだわ。

それにしても児玉君のパンチは全てがキリッとしてて見てて気持ちいいなあ。

 

<3R>

それでも常にプレスを掛けてたのは品部君の方で、

真面目で力強い左右フックを打ってたんだけど、

繋ぎのパンチに対する工夫不足なもんで見切られ易かったんだよね。

 

残り1分からの児玉君の大攻勢の前に品部君、

南ロープを背負わされ続けて明らかな窮地に追い込まれてしまって、

倒しに掛かった児玉君に対して何とか2発ほど返してはいたんだけど、

相当危ない場面に見舞われてしまったんだわ。

 

<4R>

それでもまだまだヘタレない品部君、

前の回の終盤にかけて飛ばしまくった児玉君が若干休み加減になる中、

コノヤロコノヤロって感じで踏ん張ってたんだけど、

休憩タイムを終えた児玉君が復活した途端に大きく立場が逆転で、

クリーンヒットを幾つも重ねられてしまったんだよね。

 

それにしても児玉君、いい感じの角度を保っての抜群の当て勘なんだけど、

それを何度も繰り返しても見た目大きなダメージを与え切れておらず、

パンチ力が無いというか、そもそもグローブの握りが甘いんじゃないかって事で、

もう少しKO率が高くてもいいんじゃないかと思ってるんだけど、

その辺に若干の課題を抱えてるんじゃないのかなあ……。

 

そんな感じでラウンドが進んで、

途中2回ばかりダウンゲット目指して大きく飛ばした児玉君、

初めての8回戦なんだけどスタミナは大丈夫なのかって見てたんだけど、

その点に関して彼は何の問題もないみたいだったんだわ。

 

結局、7R1分53秒、ついに品部君がヘロヘロになってしまったところで、

レフェリーが割って入ってもういいよねストップエンドだったんだわ。

 

 

 

⑤ 小関準君(伴流)×栗原慶太君(一力)……B 8R

8勝(3KO)4敗の26歳・東京都と、

6勝(5KO)4敗(2KO)の23歳・東京都。

 

実力的にはほぼ伯仲してる二人なんだけど、

負けが先行してた栗原君のここのところの巻き返しが目立ってて、

最近彼は何か掴んだんじゃないかって感じ見てたんだよね。

 

<1R>

お互い、そこそこの力強さを見せながらのスタートだったんだけど、

独特のゆたっりしたリズムを刻んだところからの一気って感じの小関君に対して、

栗原君の大きく構えながら内側から攻め込むシッカリ感が目立ってて、

ヒット数は大きく違わなかったんだけど、当たりの強さで栗原君だったなあ。

 

 

自分の周囲に6~7人の集団男客が座ってきて、

メイン以外の試合には全く興味がないみたいなごく普通の客だったんだけど、

そいつらがいきなり食い物やら酒持込みのお喋りマシーンの集団で、

無駄話がウザくてこの上なく邪魔だったもんで止む無くの席移動。

 

<2R>

元々シッカリ感とは縁遠い小関君なんだけど、

1分25秒に栗原君の届きのいい右ストレートで大きく顎を跳ね上げられた以降、

見るからに体が緩んでいって打ち出しの鋭さも失ってしまったんだわ。

 

流れを取り戻せないまま小関君、結局5R1分13秒、

陣営からタオルが投げ込まれてのTKO負けだったんだけど、

もうダメかってところでそこそこタイミングのいいカウンターを打ってたもんで、

団会長もタオルを握る手を強めたり弱めたりみたいだったんだわ。

 

 

栗原君はこれで4連勝の登り龍ではあるんだけど、

自分的には少し時間が掛かり過ぎだった感じも拭えなくて、

もう少しショートブローに磨きをかける必要があるんじゃないかなあ。

 

 

小関君の応援に来てた伊藤雅雪さんと目が合って、

賢い系の綺麗な奥様と目パッチリの二人の御嬢さんと一緒で、

ちょっとだけ話したんだけど、女3:男1っていうのは将来大変そうなんだわ。

 

 

リング上は試合を一段落して横浜光ジムのポロモーションってことで、

10月11日の興行でのメインとセミファイナルのボクサー達が登場して、

赤穂亮さんと勅使河原弘晶君、武田航君と高橋竜平君が挨拶したんだわ。

 

 

 

⑥ 中嶋孝文さん(T&H)×坂晃典さん(仲里)……Fe 8R

25勝(10KO)8敗(2KO)1分のランク15位、32歳・青森県と、

13勝(10KO)3敗(1KO)のランク5位、24歳・大阪府。

 

大雑把に言って3勝1敗ペースと4勝1敗ペースの戦いで、

それとKO率の差やこれまで戦ってきたメンバーの違いがどう絡むかってことで、

とっても興味深かったんだけど、実にまああっけない幕切れだったんだわ。

 

<1R>

開始ゴングと同時に坂さんのプレスが優勢だった中、

それでも中嶋さんが左フックと少し後の右フックでポイント先行したなあって、

そう見てた開始42秒、その中嶋さんを北西ポスト近くに追い込んだ坂さんが、

左ボディからの右ストレートを見事一発直撃させて衝撃のダウンゲット。

 

相当のダメージだったのが明白だった中嶋さん、

何とか何とかって立ち上がってリスタートしたんだけど、

坂さんの追撃の手際の良さは圧巻で、

やっぱりそれは倒し慣れてるボクサーの見事な段取りで、

1分09秒、中嶋さんが青コーナーに詰められて防戦一方になったところで、

レフェリーが割って入って一旦のロープダウン宣告。

 

最近は慌ててストップしてしまうレフェリーが多い中、

ランカー同士の一戦ってことでここは冷静で的確な判断だったなあ。

 

再度の一休みを貰った中嶋さんだったんだけど回復はままならなくて、

再々スタート後間もなく西ロープを背負わされての更なる大攻勢を受けてしまって、

これはもう誰が見てもの止め時って事で1分28秒、

レフェリーが割って入って中嶋さんを抱きかかえたところでストップエンドだったね。

 

兎に角最初の一発が全てだったってことで、

それは必ずしも中嶋さんの油断に由来したものではなかったと思うけど、

それでも試合の立ち上がりの心構えに関して、

十分過ぎるって事は決してないんだよね。

 

 

それにしても福地さんがボクサーを抱える仕草は何だか実に慈愛に満ちてて、

「よく頑張ったな、もういいだろ?」 って言葉が聞こえてきそうなんだよね。

 

 

 

⑦ ジェフリー・アリエンザ×近藤明広さん(一力)

      ……WBO アジアパシフィック SL タイトル戦 12R

15勝(9KO)4敗1分のOPBF1位、サウスポー、25歳・フィリピンと、

25勝(12KO)6敗1分のOPBF4位、31歳・埼玉県。

 

このタイトルとOPBFタイトルとではどっちが格上なのか、

認定料はどっちが高いのかは全く解らないんだけど、

とにかくいい試合なら自分は何でもいいっていうスタンスなんだよね。

 

 

この試合、ラウンドごとを追いかけることも勿論出来るんだけど、

総じて書いた方が把握しやすいと思ったもんでそういう書き方をするけど、

一方では試合全体を通して思い返してみれば単調だったとも言えるんだよね。

 

それでもお互いに実に熱の入った激闘だったことは間違いなくて、

気持ち剥き出しの我慢比べが続いて、常にへこたれない代表みたいな近藤さん、

熱狂的な応援団が離れない理由が解るような内容だったんだよね。

 

試合前の国歌が披露される際、君が代が独唱されたんだけど、

フェイクするのはいいんだけど途中2ヶ所音を外してたなあ。

 

肩幅が広くてリーチの長いアリエンザに対して近藤さん、

序盤は若干入り難そうにしてたんだけど、

相手が自ら突っ込んでくる方なもんで悩みに見えたモノはすぐに解消されて、

後はキッチリした当てっこ競争になっていったんだけど、

アリエンザは意外なほど近い距離でやりたがってたんだよね。

 

で、お互いのボディブローが数と強さがポイントになっていって、

中盤から終盤にかけてお互いに1回づつのローブロー注意からの休憩もあって、

近藤さんも中盤は踏ん張りが効かなくなった局面もあったんだけど、

より大きなダメージを負ってたのはアリエンザの方に見えたんだよね。

 

アリエンザのいきなりの左ストレートの怖さはラウンドが進むにつれ薄れていって、

フック系も含めてパンチ全体のストロークが必要以上にデカかったもんで、

近藤さんも結構早い回に見切ってしまったみたいで、

中盤以降は安心して見ていられたんだよね。

 

アリエンザは元々左足に障害を抱えてるもんで踵を上げっ放しのことが多くて、

それがパフォーマンスにどう影響するのかって注目してたんだけど、

常に前足重心になってしまうもんでスウェイバックを難しくはしてたんだけど、

それが同時に強烈な前掛かりの戦闘スタイルを築いてるとも言える訳で、

自らの身体的特徴を巧いこと生かしてるって感じだったんだよね。

 

パワフルなんだけど腕振りの雑なアリエンザに対して近藤さん、

常により小さく鋭い腕振りでヒットの正確性で圧倒して、

7Rに入る頃にはアリエンザの顔面がかなり腫れてきたんだわ。

 

そのアリエンザ、動作全体が徐々に雑になるところを突かれてしまってたし、

大逆転を狙って体全体に益々無駄な力が入り過ぎていったんだわ。

 

密着戦が一段落した直後の離れ際での近藤さんのワンツーは実に見栄え良くて、

若干優劣が見極め難かったラウンドポイントの行方を明確にさせてたし、

相手の打ち出しや打ち終わりもシッカリ狙えてたんだよね。

 

アリエンザのメゲナイ気持ちと不屈のスタミナには驚かされたんだけど、

ことポイントって事になれば圧倒的な不利はどう考えても免れ得ず、

8Rにはロープに詰められて逃げ切れないまま連打に晒されてしまって、

そろそろ終局の近いことを感じさせてしまったんだよね。

 

その8R終盤、アリエンザが左目上をヒットカットして、

近藤さんが右目上をバッティングカットしてからはお互い顔面を鮮血に染めて、

お互いに徐々に効果的なパンチを打ち出せる距離を維持できなくなって、

大きなダメージを与えきれなくなっていったんだけど、

それでも血だらけになっての男気に満ちた殴り合いはボクシングの原点であって、

メイウェザーの試合なんかより400倍は心を打ったんだよね。

 

お互いの消耗はかなりのところまで進行してて、

10Rには二人共、既に長い時間手を出すことは叶わなくなって結局11R、

近藤さんが右フックを起点にアリエンザを南ロープに詰め立てて、

そこで一気一気の左右連打を打ち込んだところで、

1分20秒、全員が納得づくのレフェリーストップエンドだったんだわ。

 

 

見ててとっても疲れた試合だったんだけど、

これが近藤さんのいつもの試合な訳で、

もう少し工夫してくれないかなあってことなんだけど、

そうなると近藤さんではなくなってしまうかも知れないしなあ……。

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 坂晃典さん

② 近藤明広さん

③ 児玉堅君

 

 

 

やっぱり改修後のホールの照明には問題が有ると思ってて、

昨日はそれを確認するために色んな位置から観戦してみたんだけど、

特に南側席全体が明るくなり過ぎた影響が大きくて、

北側席から試合を見るとリングがクッキリ浮かび上がらなくて、

絵柄的に汚い感じっていうか要するにとても見難かったんだよね。

 

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