後楽園ホール・3月7日
もう雨降らないだろって、まあ少し濡れるのも覚悟の上で、駅までトロトロ歩いて、
ホールまでの電車の中、i-pod で久し振りに globe なんか聴いてたら、
ある駅で、エライデカイのが乗って来たもんで、見上げたら、何と佐藤幸治さんで、
空いてるとこにドスッて腰掛けたんだけど、それ、自分のすぐ斜め前だったんだわ。
彼、すぐメール打ち始めたし、自分も特に話あった訳じゃなかったし、
ずっと以前、サイン貰ったことあるんだけど、憶えてないだろうし、
で、大人しくしてたんだけど、自分が降りた時、まだ席に座ってたから、
多分、ジムへ練習に行くとこだったんだろね。
昨日は、金田淳一郎さんと濱中優一さんの試合見に行ったんだわ。
◆星野真生君(白井具志堅)×青木啓悟君(山上)……F 4R
1勝5敗の20才・群馬県と、2勝1敗1分の22才・奈良県。
1R、うわあ、二人とも、体硬い、硬い。
2R、星野君、ジャブから組み立てるっていう意識全く無くて、
まず、とにかく大きいの振り回してから、事を始めるって感じなんだよね。
3R、青木君、上下のバランス悪くて、ここぞってとこで足付いていかないもんで、
とにかく、当たんない、当たんないだし、全体に引き加減なんだよなあ。
4R、テクニックと経験のない同士だと、強い気持ちが表に出た方が勝つんだけど、
その点、最後まで優位に立ってたのは、星野君の方で、
有効打の少ない中ではあったんだけど、40-37、39-38、38-38の2-0で、
星野君の勝ち。
◆吉本真也君(白井具志堅)×門竜輝君(青木)……F 4R
0勝2敗の22才・広島県と、デビュー戦の23才・広島県。
1R、チャカチャカし過ぎるとこあるんだけど、とにかく良く動けてて、
ちゃんとジャブ出せてるのは、吉本君の方。
門君、デビュー戦の割にエライ落ち着いてて、なんか相手呑んでるとこさえあるね。
2R、門君、間違いなくアマ経験者で、体の動かし方とかポジショニングもいいし、
とってもキレのいいワンツー打つんだわ。
3R、ただ門君、パンチ軽いみたいで、クリーンヒットしても相手グラッともしないし、
すぐ反撃受けてしまうんだよなあ。
吉本君、無駄な力入り過ぎだし、当て勘も良くないんだけど、
勝ちたいって気持ち強く見てとれて、相手に主導権渡るの必死で食い止めてる。
4R、吉本君、随分振ってるんだけど、相変わらず効率良くないんだけど、
とにかく勢いだけは、相手を上回ってたなあ。
で、結局、39-38、37-39、38-38の1-1でドローだったんだけどね。
ふと見たら、ワタナベジムの会長さん居たもんで、6日の金城智哉さんの勝利、
オメデトございますってことで、何度目かのランクインってことで……。
板垣幸司さん広島だし、東京と広島のボクサーが仙台で試合って、
そう言えば金城さん、ここんとこ地方巡業多くて、もう1年以上ホール御無沙汰で、
でもとにかく、ホント、良かったです、オメデトです。
◆川端達郎君(白井具志堅)×米澤重隆君(青木)……M 4R
2勝(2KO)3敗のサウスポー、23才・兵庫県と、
2勝2敗のサウスポー、34才・千葉県。
1R、年の差11才のミドル級なんだけど、二人ともそこそこ動けてて、
一回り体デカイ川端君の方が、より動き良くて、力強いの沢山打ってる。
2R、川端君、左ボディをアクセントに、力込めてとにかく殴る殴るで、
なかなか直撃しないんだけど、グローブの上からでも効果ありそうなんだわ。
米澤君、右ショートなんか、とってもいいモノ持ってんだけど、いかにも手数少な過ぎ。
3R、米澤君、とにかく、もう少し攻勢に出ないと、ポイント流れる一方なんだけど、
この回もガンガン行ってるのは川端君の方で、左フック顔面に打ち込んでから、
思いっ切りの一気攻めで、なんか米澤君、危なそうな感じなんだわ。
4R、川端君、少し打ち疲れたか、今度は米澤君反転攻勢で、どんどんプレスで、
小さい左右フック打ち込んで、ポイント取り戻しにかかってるよ。
川端君、口開いてハアハアしてるし、右目上ヒットカット、左目上バッティングカット。
残り1分からの二人の殴り合い、雑々ではあったんだけど、気持ち溢れてたなあ。
結局、40-37×2、39-38の3-0で、川端君だったんだけど、
あれだけブチ当てて、大きなダメージ与えられなかったっていうのは、
やっぱり打ち方に問題あって、体重が乗ってないとこでの追いパンチみたいなのが、
多かったからだと思ったんだけど、どうなのかなあ。
って思い返してたら、今度はビータイトの瀬端さんやって来たもんで、
金城さんのこと確かめたら、4P差、1P差×2だったんだってさ。
もう少し頑張んなくちゃいけなかった内容だったみたいだね。
◆金田淳一郎さん(白井具志堅)×濱中優一さん(国際)
………48㎏ 8R
21勝(14KO)4敗1分のランク1位、28才・大分県と、
12勝(7KO)8敗のランク4位、27才・東京都。
恐怖の一本棒、濱中優一さんの入場曲、ジョン・レノンだったね。
金田さんの柔軟な対応力に、これしかありませんボクシングがどこまで通用するか、
とっても楽しみな一戦だったんだわ。
1R、リラックスできて、先に仕掛けることできてるのは金田さん。
濱中さん、いつものように定規で測ったような鋭い左右ストレート、今日も健在、健在。
2R、濱中さん、左はジャブって言うより、全部がストレートだし、
まずフックは打たないし、ボディ打ちも殆ど無くて、とっても片寄ってはいるんだけど、
そのストレートが、全て必殺系なもんで、型にはまると無類の強さで、
3勝2敗ペースではあるんだけど、強豪とスリリングな試合重ねてきてるんだわ。
金田さんの方は、色々パンチ試しながらなんだけど、ただ右フックだけは本気打ちで、
早い決着も見据えてるみたいだね。
3R、濱中さん、流れの中からのボクシングじゃなくて、とにかく初めの二発が全てで、
まるで射的ゲームみたいな感じで返しは無いし、シンプルこの上ないんだけど、
その日本拳法の突きみたいなのまともに喰らうと、もう大変なことになる訳で、
過去に鬼ヶ島竜さんもTKO喰らってるし(去年暮れ、鬼ヶ島さん倒し返してるけどね)、
吉田ARMY真君もやられてるんだよね。
ただ、巧いこと裁かれると思いの外モロイとこあって、瀬川正義さん、大内淳雅さん、
須田拓弥さん、島崎博文さん達には敵わなかったんだわ。
4R、濱中さん、直線的な広いスタンス取るもんで、左右の動きに弱点あって、
横振りするとすぐバランス崩すんだけど、本人フックはまず打たないから大丈夫で、
で、問題は対戦者が左右の素早い動き、できるかどうかで殆ど決まるんだわ。
5R~7R、濱中さん、無駄打ち少ない、いつもの省エネボクシングなんだけど、
初弾当てた後の二の矢が継げなくて、それ、やっぱり金田さんが巧くて、
常に決定打貰わない動きしてるんだよなあ。
だけど、金田さん、勿論水準以上のパフォーマンスではあったんだけど、
もっともっと左右への鋭い動き必要で、打った直後相手の右に瞬間移動して、
そこから右フック打ち込むっての、見たかったんだけどね。
8R、ここまで明らかに、濱中さん劣勢なんだけど、
それ挽回するだけのラッシュ効かないスタイルだし、体寄せられると万事休すだし、
母を訪ねて3,000里じゃないけど、一発狙って1,440秒ってボクシングには、
やっぱり自ずと限界ある訳で、結局濱中さん、不完全燃焼のまま終了ゴング。
79-74、78-74、78-75の3-0は、どうみても仕方なかったなあ。
ミニマム級タイトル戦、4月上旬、八重樫東さんと田中教仁さんなんだけど、
当然次は、金田さんなんだろうけど、一気に決めきれなかったとこに不安あるけど、
取り敢えず、大きな戦いの前に取りこぼすのだけは、ってことなら全然OKだけどね。
この後、あと三試合ばかり残ってたんだけど、どうみても、どうみてもだったもんで、
昨日はここでお終い。
昨日ね、実は小堀佑介さんのサヨナラの日だったんだよね。
彼、引退してからずっと角海老ジムでトレーナーしてたんだけど、
語学の勉強しながら、海外見てみたいって希望、ずっと持ってて、
そっちの方の仕事の準備もしてたんだけど、今回、取り敢えずカナダに行くんだわ。
そんなような話は以前から聞いてて、1ヶ月ほど前にも二人で話したんだけど、
やっぱり、自分的には、ちょっと寂しいんだよなあ。
彼、そこにいるだけで、なんかホンノリ暖かくなるような人間だったからね。
今までで、一番力入った観戦記、ホセ・アルファロとの試合だったからなあ。
とにかく、とにかく、小堀さん、グッドラックだよ。