後楽園ホール・1月27日
気温は同じでも、この季節風吹くと体感温度、ググッと下がって、冬だね冬。
後楽園ホールに行く前に秋葉原に寄って、ジャズとクラシックのCD探し。
新品は石丸電気の充実度高いし、中古はブックオフ。
ただ、中古のジャズCDなら、やっぱ新宿のディスクユニオンが飛び抜けてて、
ブックオフは、ただ中古品扱ってますよおって感じにとどまってるけど、
ディスクユニオンは、ジャズが好きな人が売り場作ってるって感じするもんね。
最近、JBCのホームページの更新、とどこおってて、
25日の試合の前日計量までしか載ってないですよお。
あれれれ、船橋ジムの元ランカーだった遠藤一充さんが、
JBCのスタッフプレート付けて、リング周り歩いてるぞお。
以前、そんなような方向性のこと聞いたことあるけど、こんなに早く実現したの?
それにしても、本業の方の勤務はどうしたのかなあ?
この日は、4回戦が11試合も組まれてて、まるで新人王の予選みたいだったなあ。
目当てにしてたのは、小野木協栄君×立川雄亮君、中川とん虎君×鈴木鹿平君、
それと、伊波真君なんだよね。
◆吉田浩樹君(ライオン)×溜田剛士君(ヨネクラ)……Fe 4R
デビュー戦の19才・東京都と、デビュー戦の17才・長野県。
1R、始まってすぐ20秒ほどのとこで、5㎝ほど上背ある吉田君、
見事な左フック一発で、溜田君からダウンゲット。
20才になってないデビュー戦同士の戦いは、パンパンテンションで始って、
こりゃ早い決着かなって見てたら、何と何と20秒後に、今度は吉田君がダウン。
溜田君、初め倒された後、元気な立ち直りで強い右ブチ当てたんだわ。
始まって1分もしないうちに、変わりばんこにダウン喰らって、ここからリスタート。
もうどっちにも二回目のダウンゲットのチャンスあったんだけど、
溜田君の方が吉田君を赤コーナーに追い詰めて、ドーンって右アゴに打ち込んで、
吉田君をヘナヘナって崩れ落ちさせて、ここでKOエンドで、1分10秒のこと。
二人とも、まだ殴られ慣れてないし、技術以前の試合だったんだけど、
気持ち溢れた、とってもいいパフォーマンスだったよ。
◆塚越裕之君(ランド)×今英雄君(角海老)……Fe 4R
デビュー戦の20才・千葉県と、デビュー戦の26才・千葉県。
おおお、今君のセコンド、チーフが元日本チャンピオンの阿部弘幸さんだし、
サポートに元世界チャンプの小堀佑介さん、元ランク1位の小林生人さんって、
もう超の付く豪華版で、生人さんのセコンドデビュー戦でもあったんだわ。
1R、二人共ヘアスタイルから体型、ボクシングスタイルまで良く似た同士なんだけど、
少し手数多い分、塚越君優位なスタート切ったな。
2R、二人でシュッ、シュッって声出しながらやる癖あるみたいで、
でも、やっぱり今君、仕掛け遅くて、見ててちょっと歯がゆい感じするんだよなあ。
3R、今君、やっと戦闘モード入ったみたいなんだけど、まだまだ手数不足で、
狙ってクリーンヒットできるレベルじゃないんだから、
まずはある程度のムチャ振り要ると思うんだけどなあ。
4R、塚越君の方もこれと言った決めてないんだけど、とにかく前向きボクシングで、
左目上バッティングカットして血流しながらも、ひたむきさ失わないでグッド、グッド。
ただ終盤、気持ちと体の動きがチグハグになって、徐々に揉み合う場面増えてって、
お互いに、まだショートブロー強く打てるレベルにはなってないもんで、
ちょっとゴニョゴニョ気味になって、尻つぼみ系のまま終了。
結局、40-37、39-38、38-38の2-0で、塚越君辛勝だったんだけど、
評価分かれる試合だったね。
◆坂上淳平君(オザキ)×奈良嵜義隆君(ボーイズ水戸)
………L 4R
1勝(1KO)0敗の24才・東京都と、1勝0敗の32才・茨城県。
身長は5㎝ほど坂上君デカイけど、年令は奈良嵜(ナラサキ)君の方が8才上。
1R、坂上君、パンチ力有りそうなんだけど、中距離からのワンツー一本槍。
奈良嵜君の方は、接近戦での連打に可能性感じさせてくれるね。
2R、二人ともガード位置低くて危険度満々なもんで、すぐ顔赤くなってるね。
坂上君、結構バランスいいパンチ出しなんだけど、ちょっと見過ぎ、狙い過ぎで、
もっと手数優先すればいいのになあ。
奈良嵜君、飛び込みざまの左右フック、なかなか鋭いんだけど、
彼も連続攻撃に欠けてて、相手の体勢整ってしまうこと多いんだわ。
3R、お互いに相手の事情に気配り過ぎみたいなとこあって、
この段階なら、相手構わず、なりきってガンガン行った方が有利なんだけどなあ。
4R、坂上君、また単調なワンツーだけで決めようとし過ぎるとこでてきて、
後に続くパンチ無いもんだから、折角一発いいの当てても、
直後に奈良嵜君に3~4発打ち出されてチャラになってしまうんだよなあ。
それでも坂上君、最後の20秒からの必死の連打には光るモノあって、
最初からそれ見せればいいのに……。
で、印象に残ったのは、奈良嵜君の頑張りの方だったんだけど、
39-38、38-38×2の1-0で、ドロー。
◆垣内宏太君(東拳)×内田尚希君(FTB益子)……SL 4R
デビュー戦の23才・三重県と、0勝1敗の29才・埼玉県。
1R、いかにも殴り合いに来たぜって感じ満々の垣内君、
もう初めっから乱暴系ブン回しボクシングで、内田君を圧倒。
半分過ぎ、リング中央で垣内君、右強打巧いことブチ込んだら、内田君、膝カックン。
動き止まったとこ、垣内君、すかさずの連打で即のレフェリーストップ。
試合経験浅いうちは、プロボクサーなんだぜって成りきった方が勝つって典型。
◆小野木協栄君(協栄)×立川雄亮君(ピューマ渡久地)
………B 4R
2勝(1KO)1敗の23才・東京都と、
2勝(1KO)1敗1分のサウスポー、22才・東京都。
小野木君、去年の新人王トーナメント、SB級の優勝候補の一人だったんだけど、
5月14日の初戦、いきなりの棄権で、あの時はどうしたのかなあ?
って気になってたんだけど、復帰できて、とにかく良かった、ヨカッタ。
協栄ジムで協栄(かなえ)って名前は、それはリングネームなんだろうけど、
なかなか面白いアイデアで、土屋角海老ってことと同じだもんなあ。
彼の1敗の相手、コーチ義人さんなんだけど、可能性感じさせる試合だったっけなあ。
立川君も、新人戦からのリスタート組みで、スタミナと接近戦には難があるんだけど、
なかなか気持ちこもって、前向き攻撃的なボクサーなんだわ。
1R、二人ともスピード頭抜けてるもんで、真剣に見てないといいとこ見逃すんだけど、
1分過ぎ、北西コーナーポスト付近、ガスガスッて、二人のパンチが交錯した時、
小野木君の返しの左、立川君の左顔面下辺りに当たって、ダウンゲット。
大直撃ってほどじゃなかったもんで、立川君すぐ普通に再開。
小野木君、少し手が体から離れるとこあるんだけど、彼、物凄く目がいいみたいで、
瞬間のやり取り見てると、相手の危険なパンチ、際どいとこで巧くかわすんだわ。
パンチそのものの早さは、もしかしたら立川君の方が上かも知れないんだけど、
小野木君、なんか当て勘いいっていうか、キレなのかなあ。
初めのダウンから1分後、今度はリング真ん中辺り、
シュシュシュッて放った二発目の右と三発目のまたもやの左の返しが、
これはかすった程度だったんだけど、立川君、思わず体横へ流れて、
左手、ほんの少しリングに着いてしまったもんで、残念、ここでお終い、1分58秒。
二人のパフォーマンス、もう少し見たかったんだけどね。
◆清水義之君(上滝)×笠松幸太君(極東)……SL 4R
デビュー戦の24才・東京都と、デビュー戦の21才・東京都。
1R、5㎝ほど上背ある笠松君の方が手数圧倒して主導権握ったんだけど、
当然ながら、二人とも肩に力入ってるよなあ。
清水君、何だか大人しくて、初めっから左目上ヒットカットされてるぞお。
2R、バランスとか上体の動きなんかは清水君の方が全然いいのに、
残念、相変わらず手数少な過ぎなんだわ。
3R、セコンドに激飛ばされたか清水君、いきなり本気出したみたいで、
まだまだパンチの力込め方は物足りないんだけど、とにかく大挽回開始。
4R、清水君の大反攻に触発されたか、笠松君、疲れ見え始めたとこだったんだけど、
それでも渾身の全力出しに付き合って、リング上凄いことになったんだわ。
二人とも、今持ってるモノ、とにかく全部出し切って死に物狂いだったもんで、
それ観客に伝わって、身内や関係者以外の人達も巻き込んで大盛り上がり。
終了ゴング鳴った時、二人ともフラフラのヘロヘロで、難しい採点になったんだけど、
結局、39-38、38-39、39-39の1-1ドローだったんだけど、
よくやったって、みんな大拍手だったもんなあ。
タイトルマッチでも途中退席っていうのもあるし、
デビュー同士の戦いでも胸高鳴る試合ってのあるんだよね。
◆伊波真君(協栄)×コラレス・カワシモ君(レイS)……SB 4R
2勝(2KO)0敗の29才・沖縄県と、1勝(1KO)1敗の27才・長崎県。
伊波君は本物なのかってのが、ポイントだったんだけど、
試合の作り方は、まだ分かんないんだけど、パンチ力は間違いなく本物だったな。
1R、それほど怖い相手じゃなかったんだけど、とにかく始まって30秒過ぎ、
リング中央、二人のパンチが交差した瞬間、伊波君の右、強烈ヒットで、
カワシモ君、まず最初のダウン。
何とか再開できたんだけど、それ以降は当然伊波君のペースで推移して、
残り30秒切った辺り、北側ロープに追い込んで、伊波君の劇的ワンツー、
それ、ボクって凄い音響いて、カワシモ君の首、思いっ切りひん曲がるほどで、
ずり落ちるようなダウンで、あんまり強烈だったもんで、即、担架搬入搬出。
2分33秒ってことだったんだけど、カワシモ君、大丈夫だったかなあ。
伊波君、ちょっと遅いボクシングライフなんだけど、芯の太いボクシングするし、
体型やらボクシングスタイルやら、土屋修平さん彷彿させるもんで、
この後、どういう路線進むか、大いに楽しみなんだよなあ。
◆橋本雅功君(東拳)×源大輝君(ワタナベ)……SB 4R
デビュー戦の34才・埼玉県と、デビュー戦の20才・大分県。
試合前、気合い乗ってるように見えたのは、5㎝ほど背高い源君の方。
1R、橋本君、両手掲げてるように映るほどガード位置高いんだけど、
その位置から打ち出すのちょっとシンドイんじゃないかって見てたんだけど、
案の定、源君の打ち出しに対処遅れ気味で、始まってすぐ20秒、
右ショートフック喰らって、四つん這いダウン。
橋本君、何とか立ち上がりはしたんだけど、この感じでは、勝負あったなあって途端、
0分45秒、今度は思いっきりの右、まともに喰らってしまって、昏倒ダウン。
橋本君、フラフラしながらも何とか根性立ちしたんだけど、間に合わずカウントアウト。
源君、今日のパフォーマンスだけでは、まだ何とも言えないんだけど、
とにかくケレンミのない腕振りはとても良かったなあ。
ここまで終わったとこで、7時20分、1時間半で8試合ってのは大順調進行。
◆村田陽一君(上滝)×とんぼ山本山君(レイS)……SFe 4R
1勝3敗の25才・東京都と、1勝0敗の21才・東京都。
自分の中では、リングネームに凝るようなボクサーはあんまり強くならない、
ってのがあるんだけどネ……。
1R、二人ともこの階級にしてもはピード無さ過ぎだなあ。
村田君、反射反応系があんまり良くないし、とんぼ君、突っ込んで抱き付くだけだし、
2Rに入ると、状況更に悪化して、殴り合うっていうより、抱き合い押し合いで、
ボクシングになってないもんで、仕方なしの休憩タイム。
後で結果聞いたら、40-36、40-37、39-38の3-0で、村田君だってさ。
◆小鍛冶和朗君(東拳)×田中亮治君(ヨネクラ)……W 4R
0勝0敗1分の25才・東京都と、デビュー戦の24才・埼玉県。
1R、田中君、自分が打った後も、相手にパンチ出された時でも、
とにかく、すぐ頭下げ過ぎだし、彼、目線切るの早過ぎなんだわ。
2R、小鍛冶君も見過ぎ、見過ぎで、この回折角右ストレートでダウンゲットしたのに、
一気追撃しないし、勿体ないんだよなあ。
3R、小鍛冶君、カウンター狙いたい気持ち分からないでもないんだけど、
相手待ちのボクシングが続いて、自分から仕掛ける気持ちに欠けてるんだわ。
田中君の方も、相手の左の返しが気になるのか、攻め込み慎重過ぎ。
4R1分過ぎ、小鍛冶君、やっぱり見過ぎなとこ突かれて、右ストレート貰ってしまって、
南側ロープ際でダウン奪い返されてしまったなあ。
田中君、ここで鬼の追撃なんだけど、とにかく気ばかり焦ってしまってて、
空回り、空回りで、徐々にグズグズになって、結局二人揉み合ったまま終了ゴング。
判定は微妙なとこで、37-38、38-38×2の0-1でドロー。
反省というか、改善目標の分かり易い試合だったね。
◆中川とん虎君(渡嘉敷)×鈴木鹿平君(E&Jカシアス)
………SB 4R
3勝(1KO)2敗の26才・新潟県と、3勝(2KO)2敗1分の21才・神奈川県。
鈴木君、ひ弱そうで、すぐ折れそうなショボーッとした雰囲気なんだけど、
これがまたケンカ腰、強気のいいボクシングするんだわ。
中川君も、去年の新人王トーナメント、小野木君と同じ日初戦だったんだけど、
いきなりの棄権残念組のリスタート。
1R、中川君、詰め詰めしながら、引っかけ気味の左右フックで勝負って感じ。
鈴木君の方は、リーチも長いもんで、もうちょっと距離取って、
鋭く伸びる左ジャブきっかけに組み立てたいってのがアリアリ。
鈴木君、去年は新人王3戦目、準々決勝で敗退したんだけど、
その時より、力強さ格段に増してるように見えたな。
2R、中川君、正面切った正直ボクシングなんだけど、攻撃重視強ぎて、
ディフェンス甘くなるとこあって、打った後の腕引き緩かったり頭の位置が危なくて、
残り20秒、鈴木君に南側ロープ際に押し込まれて、左右連打貰って尻餅ダウン。
3R、少しダメージ引きずってるか中川君、始まって30秒過ぎ、上体緩んだとこに、
今度は鈴木君の右アッパーモロに喰らって、リング中央でダウン。
ただ、鈴木君、ここだって勢い込み過ぎたかせいか、ダウン後加撃で、減点。
二度もダウン喰らってしまったし、もう大分消耗してしまったかなあって見えた中川君、
驚いたことに、ここからの根性の反攻モノ凄くて、特に左フックがとっても的確で、
それ結構ボコボコ、鈴木君の顔面直撃してて、このラウンド終わった時、
鈴木君の顔面もかなり赤く腫れ上がってたんだわ。
4R、気持ち溢れに溢れた二人の殴り合い、終始とどまるとこ無くて、
ポイント余裕の鈴木君の関係者、それ程ガンガン行かなくていいって感じなんだけど、
ここまで来たら、止まる訳なくて、勝ち負け越えた戦いがそこにはあって、
特に、中川君の最後までくじけない、鬼の大反撃は感動モノだったなあ。
ダウン二回と減点とか、色々あったもんで、
結局、38-35×2、38-36の3-0で、鈴木君の勝ちだったんだけど、
採点結果だけでは伝わり難い、熱い戦いだったんだわ。
試合後、鈴木君とこの会長さんと話する機会あったんだけど、
ああ見えて鈴木君、殴られるとカーッとして舞い上がるとこあるんだってさ。
そして、今年の新人王トーナメント、再度挑戦するんだってさ。
それに、相手の中川君も、多分バンタム級なんだけど、再チャレンジだってね。
ここまで、ぜ―んぶ、デビューボクサーの多かったC級の4回戦ではあったけど、
面白い試合満載だったんだけど、最後の8回戦、もう全く恐ろしいほど詰まんなくて、
関係者だけが大騒ぎのメインイベントだったなあ。
やるに方も、見る方にもそれぞれのボクシングがある訳で、
どういう試合しようと、それをどう見ようと、それぞれの勝手だと思うんだけど、
見ず知らずの部外者取り込むほどの試合っていうのは、間違いなくあると思うな。
で、2Rまで見てたんだけど、そこでお終い。
今日も後楽園ホールなんだけど、メニュー充実度超高くて、
自分の中での1月の期待試合ベスト10のうち、5位、6位、7位、9位ってのがあって、
今から、もうワクワクだもんね。
東京は、今日最高気温7℃だっていうし、風も強そうだし、
外出するのに心構え要りそうなんだけど、
固定客のみなさんにおかれましては、毎日無事にお過ごしでしょうか。