後楽園ホール・12月6日
まずは、日曜日(12/5)の関西方面の試合結果から……。
金城智哉さん(ワタナベ)、李明浩さん(大阪帝拳)に0-3負けしたってね。
94-98、96-95×2っていうから、ボロ負けっていうことじゃなくて、
結構いい試合したんじゃないのかな、今度会ったら聞いてみよう。
ランカー・ディシジョン打破するとこまで、あと一歩だったって感じがするな。
佐野友樹さん(松田)と佐々木章人さん(緑)とのランカー対決は、
佐野さんの1RTKO勝ちだってね。
それと、加治木了太君(大鵬)は、山崎晃さん(六島)に8RTKO勝ちってことで、
これは、ヨカッタ、ヨカッタ。
昨日の後楽園、第一試合の後に、女子の世界戦、二試合組んであったもんで、
その間の待ち時間、いくらなんでもシンドイもんで、時間大巾ずらせて入館。
本名夕輝君の5戦目見たかったんだけど、仕方ないよなあ。
結局、彼、3-0勝ちしたんだってね。
ホール着いた時、まだ時間早過ぎで、女子戦やってたもんで、
で、ブラブラしてたら、八王子中屋の筒井さんとバッタリで、ちょっと話して、
なんか食って来るかって、ロビーへの廊下歩いてたら、今度は中屋会長とバッタリで、
帝拳ジム経由ってことで、荒川仁人さんと亀海喜寛さんのスパーやってたんだってさ。
で、なんと会長、とっても親切で、わざわざそのVTR見せてくれたんだわ。
5ラウンドやったってことで、初めの1ラウンド見せて貰ったんだけど、
ガチのスパーじゃなくて、ヘッドギアしたかなり強めのマスって感じで、
でも、お互い、いろんな動きや攻防、楽しみながら試してるみたいで、
ニュアンスに満ちた、レベル高い動きしてたなあ、見たかったなあ。
亀海さんもラウンドことにテーマ作って、工夫度高いスパーだったみたいだね。
御礼言って中屋会長と別れてから、外へ出て、ハヤシライス食べたんだけど、
980円ってことだったんだけど、見てくれはちゃんとしてたんだけど、
これがまあ、なんとも薄っぺらな味で、学校給食レベルだったなあ。
ホールに戻ったら、マスコミの人二人連れた筒井さんと隣り合わせだったよ。
◆佐藤洋太さん(協栄)×福本雄基さん(三谷大和)
………日本SF タイトル戦 10R
19勝(10KO)2敗1分のチャンピオン、26才・岩手県と、
11勝(3KO)3敗のランク6位、24才・千葉県。
佐藤さんの二敗は、デビュー戦と、杉田純一郎さんとやった時の判定負け。
その杉田さんには、去年雪辱TKO勝ちしてるし、殿村雅史さんに二度勝ちしてるし、
石本康隆さんにも、3-0勝ちしてるんだわ。
福本さんの三敗の相手は、船井龍一さん、殿村雅史さん、それと杉田純一郎さん。
船井さんとの初戦は勝ってるし、その他、白石豊土さんに3-0勝ち、
キューピー金沢さんにはTKO勝ちっていうのが、目立ったとこなんだけど、
二人の力関係、ちょっとばかり透けて見えて来るような戦歴だよなあ。
彼らの勝率、86%と、78%なんだけど、KO率に大きな差があって、45%と21%。
二人とも、ここんとこ腕上げてるし、いい試合になると思ってたんだけど、
ただ、このKO率の差っていうか、パンチ力の違いが、どうかなあって……。
応援団の量と勢いは、6:4で、佐藤さんの勝ち。
佐藤さん、頭半分デカイし、リーチ差も圧倒してるな、やっぱり。
1R、福本さん、とにかく気合入ってて、前へ前へ、ガンガン行くんだけど、
佐藤さん、足もあるし、左ジャブ、長い距離を瞬発で飛ばして来るしで、
福本さん、こりゃ、ちょっと苦戦しそうだぞってのが、最初の感想で、
佐藤さん、いきなり、トリッキーな動きも織り交ぜてるし、余裕あるんだわ。
2R、佐藤さんの右、的中率も上がってきて、福本君、もう顔面赤くなってる。
それに佐藤さん、もう相手の動き見切ったようなとこ、垣間見えるんだけど、
集中力維持し続けて、手と気、抜かないことだな。
3R、福本さん、どうやって距離縮めるかってのが大問題で、
一瞬の飛び込みに賭けたり、左腕長伸ばししながら突っ込んでったり、
色々工夫して、何とか左右のフック連打に繋げようとしてるね。
それと、いきなりの右大フックを攻撃のアクセントにしてるみたいだな。
ただ、相手の打ち出しに対して、頭下げて避けようとするの、それはマズくて、
佐藤さん、打ち下ろしのパンチ、ホント、強いんだからね。
4R、福本さん、何とか、何とか一発って感じのプレス、プレスで、
残り45秒ほどのとこで、やっとこさ、この日初めて右ストレートをクリーンヒット。
佐藤さんの方は、動き方とパンチの緩急抜群なんだけど、ちょっと雑かなあ。
5R1分30秒、佐藤さん、右ボディブローきっかけに、一気の強烈連打で、
バスバス打ち込んだら、福本さん、一瞬動き止まってしまって、
これ以降、前進力少しづつ落ちていったんだわ。
とにかく、佐藤さん、パンチの緩急というか、ここぞってとこでの力の込め方、
ホント惚れ惚れで、こういうとこが、KO率の高さに繋がってんだと思ったな。
6R、福本さん、それでも全く怯まず行くんだけど、戦法に限りがあるもんで、
展開揺さぶるとこまで行かなくて、流れ戻すことできなくなってしまって、
佐藤さんの威力たっぷりの右ストレートが直撃する場面、増えていったんだわ。
7R、福本さん、ここまで被弾多くて、大分反応鈍くなってきてたんだけど、
1分半過ぎ辺り、佐藤さんの超強烈右ストレート、殆ど無防備のまま、
超まともに喰らってしまって、結局、それが決めショットだったんだけど、
福本さん、途端に動き止まってしまって、その後の相手の追撃に対して、
なんかメカニカルに手出してるだけで、もう目が行ってしまってるというか、
とにかく変になってて、そこからはちょっと夢遊病ボクシングみたいだったなあ。
結局、2分10秒過ぎ、更に2~3発打ち込まれてしまって、
赤コーナーポストに押しつけられたとこで、レフェリーストップ。
福本さん、まだやるって、ダダこねてたけど、もう全く無理だったんだよなあ。
福本さん、終わってから、ベーベー泣いてたけど、
やりたいと思ってたようには出来なかったこと、応援に応えられなかったこと、
想像超えた力の差、見せつけられたことなんかが悔しかったんだろね。
自分も、これほどの力量差があるとは、思ってなかったんだよね、実は。
それにしても佐藤さん、相手によってフレキシブルに、色んなボクシングできるし、
以前話したことあるんだけど、彼、気持ちの持ち方もしっかりしてるし、
こりゃあ、攻略するの大変だよなあ。
土浦ジムの関係者に聞いたんだけど、黒木健孝さん、年内休みらしいね。
加藤壮次郎さん、ちょっと変わってて、随分早い会場入りで、
縄跳びからのアップって、普通そういうの、一通りジムでやってからのが多いのに、
彼独特のルーティンなんだろね。
◆加藤壮次郎さん(協栄)×井上庸さん(土浦ヤマグチ)
………日本W タイトル&OPBF W 王座決定戦 12R
25勝(12KO)9敗3分の日本チャンピオン、OPBF1位、33才・茨城県と、
17勝(11KO)1敗2分の日本ランク1位、OPBF2位、29才・茨城県。
井上さんとこの会長さん、チョット前に、今度は勝つよって言ってたけど、
この日も、いつものように、チャック・ベリーの “ジョニー・B・グッド” で入場。
応援団、5:5の中、加藤さんもいつものように、モサーッと登場。
加藤さん、キャリアの最初の頃、一時期ヤマグチジムに通ってたってことで、
そうかあ、茨城県同士の対決なんだあ。
1R、ボクシングらしいボクシングするのは、デカイ方の井上さんで、
加藤さん、例の如く、異彩の構えから、意表のパンチ出し。
井上さん、早い動きからの左ジャブ、快調なんだけど、
加藤さんのパンチ、独特のリズムとタイミングなもんで、結構危険なんだよね。
2R、井上さん、最後まで持つのかって不安なほど、ゴリゴリ積極的に行くんだけど、
加藤さんの方も、適切な距離になると、例のブンブン横殴り全開なもんで、
二人とも、そこそこ顔面紅潮してきたんだわ。
3R、実は前のラウンドの中盤以降から、井上さんのクリンチ作戦増えてって、
先に1~2発打っちゃ、加藤さんの反撃前に組みついちゃうってのが多くなってて、
打出し遅い加藤さんが動く前に、とにかく先制して、後はひたすらクリンチするって、
そういうの、加藤さんに対しては、ホント有効で、
変則リズムに巻き込まれないようにって、作戦的には大成功なんだけど、
なんだか、全くラリーの続かないテニス見てるような感じになってしまって、
途端に、自分の気持ち、ドンドン冷めてしまったんだわ。
勝つボクシングしなくちゃいけない立場と、気楽な観戦者との立場の違いなんだけど、
こうなると、自分、もうどうしようもなくて、この回19回、次の4R、22回って、
クリンチの回数数えてるだけになってしまって、そうかあ、9秒に一回クリンチかあ、
ってなって、もう限界に達しちゃったんだよね。
で、筒井さんに、そろそろ自分、失礼しますわって挨拶したら、
多分、帰っちゃうと思ってたよって言われて、頭掻きながらショボショボの退出。
5R始まってすぐ、井上さんが加藤さんにダウン喰らわせた場面、
背中越しに見ながら、そういう出会い頭で決まるか、
でなかったら、後は延々のグズグズだろなあ……って。
さっき調べたら、3-0で井上さん、勝ったってことなんだけど、
あの後、一方的って感じじゃなかったみたいだね。
ああいう試合でも、5R以降、違った展開になる可能性も有り得るんだろうけど、
自分、どうも我慢が足りないようで、反省もするんだけど、
だけど、4ラウンドまで見て、あれがタイトル戦だとはとても思えなくて、
A級ボクサーの試合にさえ見えなかったんだよなあ。
で、帰り道、もう、ホント、トボトボさ。