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2009年2月

2009年2月28日 (土)

亀田家騒動 (2007.11.12)

今、いわゆる尊厳死と、プロ野球日本シリーズ最終試合の最終回での、

落合監督の采配、それと表題の3点について、どう思うかを話し合うと、

それぞれの人間観と言うか、生き方のスタンスが浮き彫りになってくるな。

                                                        

自分がどんな人間かを見透かされるのは恥ずかしいことではあるけど、

こんな文章を書いていることでもあるし、この際自分のスタンスをハッキリさせるのは、

義務に近いものだと考えたんだ。

                                                         

結局尊厳死はアリ、落合采配はナシ、

亀田一家は、そもそも謝る必要などサラサラなかったというのが自分の結論。

                                                         

尊厳死と落合采配については、この際別に置いておいて、

ここからは、亀田一家騒動について考えてみる。

                                                       

亀田一家が好きか? 彼らのボクシングスタイルが好きか? と聞かれれば、

即座に嫌いと答えるけど、その事と先般の試合後のゴタゴタとは全く別物。

ボクシングにはキレイな試合もあれば、キタナイ試合もある。

試合にはボクサーの心根や主催者の思い入れ等が出てくるので、

沢山の試合を見てると、様々なリング模様に遭遇するけど、

その試合に対する評価はリング上だけで完結されるべきだって思ってる。

                                                         

その場で解決しきれない、いろんな思惑が絡んだ問題ならば、

後日ルールにのっとって、交渉すればいいんだ。

あくまで試合中のパフォーマンスに関することならば、その場で決着すべきであって、

注意・警告をしたにもかかわらず、相変わらず反則行為が続いたのなら、

減点したり失格にしてしまえばいいだけの事。

これが原則、それ以外には何もないはず。

                                                        

自分は、ボクサーと、彼を取り巻く一切とを明確に分けて、

ボクシングを見るようにしてる。

つまり、ボクサー第一主義ということ。

                                                         

ただひたすら、ボクサーだけを見て、彼らの周辺に渦巻く一切の思惑を切り離して、

しかしながら、それらの思惑が時によってボクサーに幸運をもたらしたり、

不幸を及ぼしたりするのを静かに見ているんだ。

                                                        

周囲の思惑の方が、ボクサー自身より比較にならないほど強大なので、

だからこそ、少なくとも自分だけはボクサーだけを見守ってやろうと思ってるんだ。

                                                         

試合中、何故かいつものようにいかなくて、いろいろ修正を試みても元に戻らず、

トレーナーにも策が尽き果ててしまったような時、ボクサーは静かに落ち込んで行くか、

テンパって自分を見失ってしまう。

                                                        

マイク・タイソンは相手の耳を噛み、序盤に右拳を痛めた渡邊一久さんは、

3種類の反則をぶちまけた。

そして、二人ともその行為にふさわしい代償を払うことになった。

一久さんは、JBCからは処分されなかったけど、ベルトを失い、ジムからは、

1年間の出場停止を喰らったんだ。

                                                          

亀田大毅君は、それより悪質ということで、オーナー、トレーナーを含めて、

正式な処分を受けた。

それだけの話、それ以上でも以下でもなくて、これで一件落着とするべきだったんだ。

内藤さんに詫びを入れるか否かは、大毅君の個人的な問題に過ぎないはずだった。

もとより謝罪会見などする必要は全くなかったと思ってる。

                                                        

いつの頃から、マスコミはどこにでも土足で入って来るようになったのか。

いつもは芸能人のケツばかり追っかけてるようなヤカラが、

急に正義の味方みたいな顔をして、何を根拠にボクサーを追い詰めるのか。

テレビというものは、視聴率が取れさえすれば何でもアリなのか。

自分の役回りと上滑りのシャベリだけを心得た薄っぺらなタレント達が、

全く知らない分野にもかかわらず、何故あんなしたり顔でコメントできるのか。

ボクシング好きだと言ってた出演者さえ、後楽園ホールで見かけたことすらないよ。

言ったモン勝ち、一億総コメンテイターっていうことなのか。

あんなのは単なるチャットだな。

そんな下世話な手法で視聴率を稼ぎ、単に世間を煽ってるだけなら、

そんなところから出てくる世論なんて、一切無視していいと思うな。

俺の大事なボクシングを、お前らには語られたくないっていう感じ。

                                                                                                                 

JBCは試合直後、ペナルティーを課すつもりはないと言ったのに、翻したのは何故?

謝罪会見をしかけたのは誰?

亀田一家は一体誰に謝ったの?

会見の場で、何故JBCの係員が大毅君の肩を支えてたの?

あの試合の直後から、TBSが急に内藤さんの出演を増やしたのは何故?

あのアナウンサーは、何故あんなに大毅君に偏った実況をしたの?

そもそも三兄弟の移籍金は、最終的に誰が払ったの?

要するに今回の一件は、TBSが先導して、これは金になりそうだって、

みんなが乗っかって大騒ぎに仕立て上げたって事?

                                                        

ほらね、ボクサー以外の周囲のいろいろな思惑に考えを巡らせ過ぎると、

訳が分からなくなるし、ボクシングがつまらなくなってしまうので、止めた方がいいんだ。

                                                        

ボクシング業界って呼べるものがあるとすれば、

それはいまだに一体感すら持てなくて、まだまだ発展途上にあるんだと思うし、

内包する数々の矛盾の中にも、解決し難いと思われるものさえある。

60才以上の業界関係者が、一掃されるまで待たなくてはならないかも知れないね。

                                                        

だけど今の今、ボクサー達は、その大人達のネジ曲がってどす黒く渦巻いている、

いろんな思惑の真っ只中にいながら、それでも、

自分が日常では出会えないような、愚直なまでの真っ直ぐさを見せてくれている。

                                                        

そこのところも、自分がボクシングが好きな理由なんだっていうのが、

今回改めて確認できたよ。

                                                         

2009年2月27日 (金)

’07年 有力ジム比較 (2007.10.31)

約2,500名のプロボクサーのうち、8回戦以上を戦う資格のあるA級ボクサーの数は、

約500名、全体の約2割になるけど、このA級ボクサーを何人保有しているかこそが、

そのジムの実力に関する一つの評価じゃないかって考えているんだ。

                                                         

現在、A級ボクサーを20名以上保有しているジムは、

全国で、角海老宝石ジムとワタナベジムの二つだけだ。

                                                        

そして、10名以上のA級ボクサーが在籍しているジムは7つあって、

多い順に、グリーンツダ、帝拳、ヨネクラ、協栄、横浜光、大阪帝拳、大橋となってる。

計算すると、以上9ヶ所のジムの合計で、約150名、全体の3割を占めている。

                                                        

また、グリーンツダを除くと、残りの全てが東京圏ということになってる。

都市型・大手寡占状況が如実に現われてる。

                                                           

ボクシングジムの実力を総合的に、最終的に比較するに際しては、

このA級ボクサーの保有数とともに、世界、東洋及び、日本チャンピオンがいるとか、

それぞれのランカーが何人いるかなども評価に組み込んで、判断するべきだと思う。

そこで今回は、7つの項目ごとに自分なりのポイントを設定して、

ある意味無謀でひとりよがりの順位付けをやってみた。

                         (ポイント計算は、’07年5月24日現在)

     ①角海老宝石    555

     ②帝拳        398

     ③横浜光      293

     ④ヨネクラ      273

     ⑤協栄        246

     ⑥千里馬神戸    195

     ⑦グリーンツダ   189   

     ⑧ワタナベ     161

     ⑨三迫        155

     ⑩カシミ       133

     ⑪金子        125

     ⑫畑中        115

     ⑬白井具志堅   107

     ⑭大橋         91

     ⑮18古河       82

     ⑮大阪帝拳      82

     ⑰姫路木下      74

     ⑱高砂         72

     ⑲金沢         68

     ⑳ヤマグチ土浦    62

     ⑳笹崎         62

                                                        

2009年2月26日 (木)

後楽園ホール・2月25日

第1試合から第3試合までは、デビュー戦が4人、2試合目が2人。

全てにワタナベジムが絡んでたんだけど、3人とも1~2Rまでの、TKO勝ち。

日本ランク3人落ちのウップン晴らしのような結果ではあったんだけど、

特に1試合目と3試合目は、序盤は相手のほうが優勢だったのを、逆転したんだけど、

いかにも荒っぽくて、偶然の結果っていう感じだったなあ。

                                                             

輪駄裕二郎君(フォーラム)と田川智久君(KG大和)

さすがにB級は違うねっていうキビキビした戦いを見せてくれた。

田川君、3勝6敗には見えず、3R以降長いリーチを生かした左ジャブがとてもよくて、

4Rには輪駄君も右アッパーに光るもの見せて、二人とも持ってるもの一所懸命出して、

最後までスピードも落ちず、グズグズにならなかったな。

終盤少し手数が見劣りした関係で、田川君の3-0勝ち。 いい試合だったと思うな。

                                                         

橋本隼人君(ワールドスポーツ)と高島忠剛君(沖縄WR)

6勝1分と6勝1敗という高勝率同士。

高島君のセコンドには、あのジミンが、近くにはバクティンもいたな。

                                                       

その高島君、体寄せられるのが嫌そうなのに、リードパンチもなくて、

相手に突っ込まれるばかりで、1R終了間際、スタンディングダウン取られてしまった。

全体に手数も少ないし、そもそも顔がデカイところに、ふんわり長髪なもんで、

的が大きく見えるし、ダメージも実際以上に大きく見えてしまって……。

                                                       

橋本君、突っ込んでいってのガチャガチャ作戦大成功なんだけど、

試合としては全く面白くなくて、4Rにはヘッドバッティングの減点は喰らうし、

徐々にグズグズ状態に入ってしまったので、残念ながらここで中座。 結果は知らない。

                                                       

竹内佑典君(JBスポーツ)と天笠尚さん(HS山上)

23才同士。 ランキングを取りに行く方と絶対渡さないっていう方の戦い。

一見ひ弱そうな印象の優しいKOファイター天笠さん、序盤の入りは様子見ながら。

                                                       

竹内君は初めからガリガリ行くんだけど、頭から突っ込んで、後は抱きつくっていう、

あの吉田ケンジさん戦法なもんで、正直見てて共感は感じないんだよなあ。

自分から抱きついていって、相手が油断したとこ、いきなり殴るっていうのは、どうなの?

久しぶりに見た、姑息で汚いボクシング。 本人あれで面白いのかなあ。

レフェリーが甘かったから、ヘディングの減点2回で済んだけど、

間違いなくホールディングでもアウトだからね。

自分の試合のVTR見たことあるのかなあ、そこまでして勝ちたいかって思うなあ。

                                                                                                              

2R、天笠さん、左フックをきっかけに相手からダウンを奪うんだけど、詰めの甘さと

竹内君の踏ん張りで決着付けられず、結局判定。

4~8P差の3-0で勿論天笠さんの圧勝だったんだけど、

天笠さんもバッティングに対する抗議をもっと攻撃に注入すべきだったよね。

今2番目に枯れてる階級なもんで、8位にいられるけど、

天笠さん、もっと気持ちを前に出して、スピード上げて、ガンガン行かなくちゃね。

                                                        

芹江匡晋さん(伴流)と安田幹男君(六島)

13勝(10KO)3敗2分っていうから、どれだけ凄いんだろうって期待してたんだけど、

安田君、全くそんな戦績のボクサーじゃなくて、初めからビビリまくりでガッカリ。

関西方面のボクサーの戦績っていうのは、やっぱり鵜呑みにはできないんだなあ。                                                       

ブリーチした髪を横分けにしてるもんで、昔の佐藤幸治さんみたいに、

試合中何度もグローブで直してるんだもんねえ。  戦闘モードじゃないでしょ。

そもそも彼のセールスポイントが何なのか、最後まで分からなかったなあ。

                                                                                                            

そんな超格下の相手を前にして、芹江さんもちょっとだらしない試合をしてしまったな。

最後まで単調なワンツーに終始して、ボディは打たない、クロスもカウンターもダメ、

コンビネーションも見せないっていう安易なボクシングだったなあ。

あんなんじゃ、下のほうのランカーにも簡単にやられてしまうんじゃないかって……。

5Rにダウンを奪うんだけど、そこからの攻めが全く甘くて、結局打ち疲れてしまって、

8Rまでいくという、タルイ内容だったな。 ホントはあんなもんじゃないんだけどなあ。

                                                        

この試合5Rのダウンは実はスタンディングだったんだけど、安田君のセコンドは

レフェリーストップと勘違いして、リングに入ってきたけど、あれ失格でしょ?

何から何まで首傾げるような試合だったよなあ。

結局5~9P差3-0で芹江さんの勝ちなんだけどね……。

                                                        

三浦数馬さん(ドリーム)と木村章司さん(花形)のタイトルマッチ

1R、積極的に動いたのは、三浦さんで、

木村さんの方は、やっぱり8ヶ月振りのリングのせいか、すこし動きが重いぞ、って…。

結局、坂本博之さんばりの右のオーバーハンドを一発見せたくらいで、

あとは、三浦さんに気持ちよくスタートを切らせてしまった感じだった。

                                                       

だから、驚いたなあ、会場全体もエライ騒ぎになったよなあ。

このまま三浦さんのペースで進むと、自分が予想したとおり、勝ちは三浦さんだなって、

そう思った次の瞬間、三浦さんの右を交わしざまに打った木村さんの左フックが、

三浦さんの右顔面を直撃。 そのたった一発で試合が終わってしまった、2R。

                                                       

KO率3割台の木村さんなんだけど、あのタイミングなら倒れるよなあ。

三浦さんは以前にも木村さんにダウンを喰らったことがあって、その時は、

何とか立ち上がって最終ラウンドまで頑張って、引き分けまで持ち込んだんだけど、

今回はリングサイドに担架まで用意されるような倒され方だった。

                                                        

両陣営にとって、そして勿論観客にとっても実にショッキングな終幕だった。

ボクシングは分かんないもんだ、って改めて感じたな。

                                                       

帰り道、知り合いのトレーナーとちょっと話をしたんだけど、

余裕を持った三浦さんのガードが甘かったし、木村さんはあれを狙ってたって言ってた。

そして1Rは、三浦さんの動きとかタイミングとかを測っていたんだ多分、だってさ。

                                                       

つい最近、全く同じような展開だった試合を思い出したよ。

それは、殿村さんにKOされた金城智哉さんのケース。 

好きなボクサー達が次々やられてしまうよ。

いやあ、ボクシングってのはキツイよなあ……。

                                                        

それにしても木村さん、31才。  これで22勝(7KO)2敗2分。

日本チャンピオンのベルト、古いのと新しいのと二本巻いて凄いよなあ。

                                                       

2009年2月25日 (水)

2月度ランキング

最近笑ったのは……。

① 関西の方のボクシング協会で、エライさんの跡目争いになって、

   俺にしてくんなきゃ腹切るって、ハサミ持ちだしたオッサンの話。

    そんなにその立場はおいしいの? って言うか、

     優秀なボクサー育てるのが、先でしょって思うんだよね。

                                                         

② 朝日新聞の所得隠し、脱税事件。

   普段そんなの見つけると、鬼の首取ったように責め立てるのが、

   結局やってることは、中国からの輸入物なのに日本産だって言い張ってる

   ウナギ屋のオヤジと全く一緒で、他のマスコミも仲間意識からなのか、

   何だか追及が甘くて、それは傷害致死時事件を起こした相撲部屋に対する

   他の親方のコメントみたいに、通り一遍の腰砕け。

                                                                         

で、本題の2月度のランキング。

世界チャンピオンは、5人。  OPBFチャンプも変わらずの11人。

                                                        

世界ランクを見てみると、和賀寿和さん(畑中)が引退届出してランク消滅。

亀田興毅さん(亀田)が、WBAの2位から1位に昇格。

中広大悟さん(広島三栄)が、WBCの7位から3位に昇格。

坂田健史さん(協栄)はWBAの6位、小堀佑介さん(角海老)はWBAの7位にランク。

細野悟さん(大橋)が、WBCの14位に初登場。

あとは、微動程度。

                                                        

さて、日本ランク。

ミニマムとライトフライ級は、なーんにも変動無し。

                                                         

フライ級。

小松則幸さん(グリーンツダ)が、1位から5位に落ちて、金城智哉さん(ワタナベ)に

TKO勝ちした殿村雅史さん(角海老)が、9位にランクイン。

そして、その金城さんは7位から、新人王ランクの12位安西政人さん(Wスポーツ)

をも飛び超えてのランク落ち。 どういう事? 

少し間を空けるっていう届けでも出したのかなあ?

                                                        

スーパーフライ級。

白石豊土さん(協栄)に勝った、福本雄基さん(三谷大和)が10位にランクイン。

そして、ジェロッピ瑞山さん(千里馬神戸)が、スーパーバンタムから転級してきたので、

その白石さんと姫野崇史さんの二人のワタナベ勢が揃ってランク落ち。

藤原陽介さん(ドリーム)は、12位のままで生き残り。

                                                                                                                 

バンタム級は、不変。

                                                         

スーパーバンタム級。

中岸風太さん(カシミ)が6位から9位に順位を下げた関係で、それぞれランクアップ。

ジェロッピさんが転級したおかげで、中村幸裕さん(ピューマ渡久地)が、

嬉しい再ランクインの12位。

                                                         

フェザー級。

武本在樹さん(千里馬神戸)が、2位から7位に落ちた関係で、順次ランクアップ。

それと、木原和正さん(ウォズ)が、突然5位にランクインしてきた関係で、

残念ながら、新人王ランカー斉藤司さん(三谷大和)がランク落ち。

                                                        

スパーフェザー級は、全く変動無し。

                                                         

ライト級。

あの長嶋健吾さん(18古河)が、いきなり貫禄の1位ランクインしてきたもんで、

残念、細川バレンタインさん(宮田)がアウト。

それと、中森宏さんは1位から3位に落ち、川端康博さん(カシミ)も3位から5位に

順位を落としたんだけど、加藤善孝さん(角海老)は、余波を受けず4位のまま。

                                                        

スーパーライト級は、異動ナシ。

                                                         

ウェルター級。

中川大資さん(帝拳)がチャンピオンになって、沼田康司さん(トクホン真闘)は、

4位に。 岳たかはしさん(新田)を破った十二村喜久さん(赤城)が11位にイン。

岳さんは10位から、新人王ランカーの12位高山樹延さん(角海老)を飛び越して、

ランク落ち。 以前本人が言ってたけど、引退届でも出したのかな。

                                                       

スーパーウェルターとミドル級は、異動はないんだけど、

ミドル級8位だった小松学さん(ワタナベ)が、ランクからいなくなってる。

もともと9位までしかいなかったクラスなんだし、止めちゃったのかなあ。

物凄くいい体格してて、顔も強そうで、だけど実はボクシングはそれほどでもなくて、

通算大きく負け越しててるのに、日本ランカーっていうのが、

妙に引っかかってたんだけどなあ。

                                                        

それにしても、今月はワタナベジムのランク落ちが目立つなあ、3人だもんなあ。

                                                         

2月度で、チャンピオンも含めた日本ランカーを一番多く登録してるのは、

角海老ジムの11名。 次が帝拳の10名。横浜光8名、ワタナベ7名、協栄5名の順。

この中で、特に凄いというか、エライなあって思うのは、角海老ジムだな。

今一人もチャンピオンがいないんだけど、

13階級のうち何と10階級に11名のランカーを送りこんでるっていうんだからね。

                                                         

2009年2月24日 (火)

一久君とK1

渡邊一久君が出るっていうから、代々木へK1見に行くつもりもあったんだけど、

仕事が長引いてしまったもんで、それに明日の後楽園は絶対外せないし、

テレビでダイジェストやるって聞いてたもんで、それで9時からずっと見てたけど、

普段はK1とか総合とか全く見ないのに、11時までビッチリと……。

あとで聞いたら判定負けで、話題性もまだないし、映像的な衝撃度もないし、

ってことでカットされたんだね。

                                                        

頭突きとか、肘打ちOKなら何とかなったかも知れないのにね、残念。

                                                         

そう言えば、K1って何故肘打ちダメなの。 膝はOKなのにねえ。 

キックボクシングの甘ったるいやつ、っていうのが、コンセプトなの?

そういう中途半端なルールが分からないなあ。

                                                         

K1を何故見ないのかっていうと、それとキックボクシングも見ないんだけどね、

そもそも人の足元蹴るのはどうなの? っていう思いがあるんだな。

特に、相手の蹴り出した足を持って、残った軸足を払って倒すって映像が、

一番嫌いだな。 そういう倒され方は見てて、とてもみっともないし、

倒す方も何だか卑怯なヤツに見えてね。

足元をすくわれるっていうのはすごく嫌だし、すくうっていうのも嫌なもんだし……。

                                                       

体を寄せて抱っこしながならの膝蹴りっていうのも、絵的にとてもみっともなく見えるし。

いっそ、素手裸足で、噛みつきと急所攻撃以外何でもあり、

なんていう格闘技ができたら見てみたいけどね……。

                                                        

で、今のところは、腕2本だけのギリギリ制限されたルールの中での戦いの方が、

解りやすいし、シンプルで性に合ってるもんで、当分はボクシング一本!

                                                         

それにしても、60kg以上の連中があんなに思いっきり殴り合ってる割に、

なかなか倒れないのには驚いたな。

お互いに頑張る姿は少しばかり見所あったんだけど、暫く見てたら、

何か打ち方悪いんじゃないかって思うようになった。

あれくらいの当りだったら、ボクシングなら絶対倒れてるからね。

                                                         

それで、どうしてかって少し考えたんだけど、体鍛えてるんだろなとも思ったけど、

結局、そもそもパンチに体重が乗ってないんじゃないかって思えてきたんだ。

                                                        

つまり、常に足元の防御が意識から離れないもんで、踏み込み不足にはなるし、

十分に体重の乗ったキレのいい、威力のあるパンチが打てないんじゃないかって……。 

だから一見激しいパンチの応酬でも、派手な当りのようには見えても、

実は、それほどのことはないんじゃないかって……。

特に、距離のある打ち合いは、手打ちになる傾向が強いように思うな。

                                                        

それにしても、観客よく入るよなあ。

JBCも、もっと研究しなくちゃね。

マーケティングとかセールスプロモーションとか、一度プロに相談したらいいと思うな。

それと観客に対する感謝とか思いやりとか、参考にするべきだね。

レフェリーにちゃんとピンマイク付いてるし……。

                                                         

ただ全部で5時間っていうのは、どうなの?

ボクシングでも4時間になると、これはもう、少し拷問ぽくなってしまいうから、

そこからあと1時間となるとシンドイだろうなあ。

                                                         

それとね、ゴングは絶対後楽園ホールの方が上だね。 音色も、叩き方もね。

                                                                                                                 

2009年2月23日 (月)

余 生 (2007.9.15)

(注)固定客さんには、まっこと申し訳ないんですが、また旧稿です。

    製本するために、以前角海老宝石ジムのコラムにあったものを移してるもんで、

    タイトルの後ろにかっこがあるものは、だからスルーして下さいな。

   これで15コ目ですけど、あと同じくらいあるんですわ。  なにとぞ堪忍……。

                                                         

男の平均寿命が78才ということなんだけど、

そうすると自分にはあと20年ばかりが、残されていることになる。

でも、最後までまあまあ元気でいられる年数となると、もう少し割り引く必要があって、

自分としては、いいとこ70才くらいまでなんじゃないかって思ってる。

老醜をさらす前に、何とか自分で決着を付けられればいいけど、とも思ってる。

                                                        

となると、余生はあと10年ちょっとということで、正月が10回しか迎えれないという事で、

つまり、今まで生きて来た年月の5分の1ほどしか生きられないということになる。

途中の病気や事故でもっと寿命が短くなる可能性だってある。

大変だあああああ!

                                                        

そんなわずかで大切な余生だから、今まで以上に一日一日を大事に過ごそう、

という考え方もあったんだけど、大いなる沈思黙考の結果、

結局、自堕落に生きてやろうと思うに至ったんだ。

勿論最低限の義務を果たすことと、周囲に迷惑をかけないマナーは忘れないように、

とは思っているけど、とにかく基本的にはダラーッと生きてやることにした。

                                                        

若い頃は、これでもヒトカドの人物になれると思っていたし、

その時々の努力は、頂上を極めるための過程と納得していたけど、

結局、その頂上のずっと手前で、まあこんなもんかなっていうことになってしまい、

自分が、地球を救う愛の戦士でもないことにも気付いたんだ。

                                                        

人間の生きる意味については、昔からいろいろ言われてるけど、

“我思う故に我有り”っていうのは、どうもシックリ来ない。

その種のもったいぶった言い回しを使って、人間を高い位置に置こうとする魂胆が、

透けて見えて、何かこう欺瞞と自己満足しか感じられなかったからね。

                                                        

人間ってそんなに優秀だったっけ?

結局人間は、どうしたら他の人間を効率良く支配することができるかに腐心してきた

生物に過ぎないんじゃないのかって……。

蟻の役割分担社会くらいのレベルさえにも到達できないし、1万年かかっても、

強者と弱者の仕組みから脱却することさえできないでいる、哀れな生き物なんだ。

                                                         

自然界において、同種で殺し合うのは人間だけだし、人間の歴史は詰まるところ、

殺戮に使う武器の進歩の足跡にしか過ぎないんじゃないのかって……。

そう、つまり人間は実に、実に悲しい情けない生き物なんだって。

                                                           

で、色々考える上でそんなに力む必要なんかないってことで……。

要するに人間は、単なる生き物の一種に過ぎず、他の動植物と同様、

とにかく子孫を残すことだけが唯一の存在目的だっていうことにする。

そして結局、地球規模で個体数と食料のバランスが取れてさえいればいいんだから、

日本の少子化なんて全然OK。

                                                         

で、やりたくないことはやらない、会いたくない人には会わないっていう、

夢のような余生を今から始める。

時間がないから、余計なこともしない。

好きな音楽聞いて、たまに本読んで、映画を見る。

そして、スポーツはボクシングだけということになる。

                                                         

2009年2月22日 (日)

後楽園ホール・2月21日

この日の収穫は、帝拳からデビューした二人の新人を見ることができたことだな。

この子たちは、きっと伸びると思うな。

                                                         

佐々木洵樹君は、まだ17才。 中学時代は、空手の日本チャンピオンだってさ。

空手出身の子は、寸止め慣れが染みついてるのと、

どうしてもフックが上手く打てないことが多いもんで、伸び悩む事が多いんだけど、

佐々木君は、もともとストレートもちょっとタワミ気味なところもあって、なかなか面白い。

気持ちが前に出ていて、超戦闘的なボクシングは見ていて、とても気持ちいいよ。

4RTKO勝ち。

                                                        

吉田佑一郎君は、学生アマだったらしいけど、戦闘モードが整う前の相手に、

だからサンドバッグ相手のパフォーマンスみたいになって、1R22秒で決着。

ただのバカ振りじゃなくて、バランスのいいコンビネーションが魅力的だったな。

                                                        

堂本佳吾君(角海老)と道産子ファイター早坂君(ワタナベ)。

二人とも勝ち負けが拮抗していて、ここ2年間ほど勝利が無い。

そして二人ともよく知ってるボクサー同士。

                                                         

早坂君は、本名真佳っていうんだけど、“道産子ファイター”っていうのは、

ちょっと、どうなのって感じなんだけど……。

4連敗して、その上後半の2連敗はTKO負けだっていうのに、まだ頑張ってる。

この日は、これまでのようにピョンピョンウサギさん打法を封印して、正面戦に挑んだ。

前回の内山卓也君との引き分け試合の反省も生かして、

近距離でも、その邪魔なほど長い手を上手に畳んで多彩なパンチを繰り出していたな。

まだひ弱さが残るけど、新しい境地を見つけつつあるのかも知れないね。

                                                         

堂本君の方は、もっと気持ちを前に出して、メチャクチャやるといいと思うな。

                                                        

花木章年君(大一スペースK)と岩佐亮佑君(セレス)。

花木君は、トランクスに“親孝行”って刺繍を入れた、見た目その通りの優しそうな子。

上背はあるんだけど、割り箸みたいに細くて、いかにもひ弱そう。

                                                        

結局岩佐君が1RTKO勝ちして、これで3戦全勝2KOなんだけど、

彼の評価は、もう少し先にしよう、って思ってる。

て、いうのは岩佐君は弱い、あるいは弱そうな相手にはメッポウ強気で行くんだけど、

少し手強そうな相手になると途端に違ってくるような感じなもんで……。

                                                        

去年の粟生さんとラリオスの世界戦の前座で、メキシコ人とやった時、

全くいいところがなくて、ギリギリの判定勝ちだった印象が強く残ってるんだ。

                                                       

ペットバンプラン・サクチャトリー(タイ)と川村貢治さん(ワタナベ)。

川村さんは、ランク3位っていうんだけど、正直どうなのかなあ、って思ってるんだ。

彼はこれまで、ホントに強い相手とは対戦してないっていうイメージが強くてね。

このクラスでKO率30%っていうのも、影を薄くしている理由かも知れない。

                                                         

何度も思いっきりのボディを打ち込むんだけど、普通ならあれで倒れてしまうほど、

力をこめているように見えるんだけど、いつもならそれをきっかけに簡単に倒れる

タイ人もこれではダウンできないよ、って感じでB級レベルの乱打戦に突入。

                                                        

ボクシング歴2年のタイ人に、2Rには膝をガクッとさせられて、5Rには鼻血ブーで、

最後は負けたボクサーみたいに思いっきり顔を腫らせて、やっとこさの3-0判定勝ち。

                                                       

今、全ての階級の中でメンバー的に一番枯れてる感じがするのは、

スーパーフェザー級だと思ってるんだけど、だから、矢代義光さんが体調直したら、

ひょっとすると本望信人さんの8回防衛を超えるんじゃないかって思ってるんだけどね。

                                                         

下田昭文さんとホセ・アルボレダ(パナマ)

何だこりゃあ!

                                                         

下田さんは、自分のペースで試合が進まなくなると、途端に余裕を無くしてしまって、

子供のようなボクシングになってしまう。 渡邊一久さんを彷彿させるね。

苛立って、やたら頭から突っ込んでいって……。

あれっ! 三浦数馬さんとの試合とまるで同じだわ。

                                                         

結局3R、下田さんが眉間の上をカットして、血だらけ負傷引き分け。

もっと大人のボクシングを教えて上げないと……。 あれ、負けてたよ。

                                                         

それにしても、またしてもレフェリーの不手際というか、モウロク露見。

もともと信頼感の薄いレフェリーなんだけど、そろそろ引退だな。

ただ、ボクシング人気が今一なもんで、残念ながらスタッフも枯れ気味だんだけどね。

                                                         

2R、ホセ・アルボレダの右ショートで、カクッて下田さんが膝をついたんだけど、

この時、このレフェリーはスリップなのかダウンなのかのジェスチャーを何もせず、

近くで見ていたタイムキーパーが、自発的にカウントを数え始めたんだよ。

それで一緒になってカウント始めるんだからね、呆れたね。

だから実はあのダウンは、タイムキーパーが認定したことになる。

                                                          

ダウンの時は、サッと右手を真っ直ぐ上げるんでしょ!

大きな声とともに、それをしっかり実行してる代表は、何と言ってもビニー・マーチン。

ったくもう、試合も含めて面白くない展開だなあ。

                                                        

松田直樹さん(帝拳)と梅津宏治さん(ワタナベ)

正直に言うと、吉田健司さん(改名だってね)と梅津さんの試合は、見ない事にしてる。

二人ともデビュー当時は、1勝3敗と2勝2敗の低迷から脱却すべく、

今のスタイルに変化させていって、結局チャンピオンにまでなったんだけど、

それはそれでとっても立派なんだけど、自分の好きなボクシングではないもんで……。

                                                         

この日気の毒なことに、梅津さんはパンフレットの所属ジムのところがマジックで

消されていて、光にすかしてみたら、“横浜光”って書かれてあったな。

こんなことしでかすと、後で作成サイドがメチャクチャどやされるんだから……。

                                                        

タイトル戦だし、松田さんがボコンって倒すのが見たくて、残ってたんだけど……。

松田さんのチーフセコンドには、長谷川穂積さんとこの会長がついてたんだけど、

結局近付いてグチャグチャの中からチャンスを作るっていう梅津さんの作戦に、

見事にハマってしまって、松田さんは自分の距離で試合をさせてもらえなくなって、

玄人受けするようなショートブローのやり取りは、それはそれで面白いんだろうけど、

両手に通行量調査なんかで使うようなカウンターでも持ってないと、

優劣が分からないんじゃないか、っていうのが延々続いていって、

これは罰ゲームかって思うようになって、見てるのが段々キツくなってしまって、

6R終わったところで退散。

                                                         

帰宅途中ネットで確認したら、やっぱりあのままだったらしいね。

これで、帝拳は極薄氷を踏むような引き分け防衛が2回連続してるな。

それにしても、あの二人には熱狂的な応援団が一杯で、羨ましいね。

                                                        

消化不良の試合ばっかだったもんで、何だか無性にアッタマ来たもんで、

アイポッドはディープパープルのライブ盤を大音量で……。

音漏れで揉めるのも厭なんで、地下鉄で帰ったよ。

                                                         

2009年2月21日 (土)

(続)数・かず (2007.8.21)

☆日本人の世界タイトル防衛回数の記録は、具志堅用高さんの13回。

                                                        

☆日本タイトルの防衛記録は、リック吉村さんの22回。

  10回以上は、全部で15人いるけど、20回以上となると、上山仁さんの20回だけ。

                                                         

☆プロボクサーのライセンスは、17才から36才まで。

   ただし、現役チャンピオンや、特例が認められたボクサーはこの限りにない。

   それから、初エントリーのリミットは、 30才。

                                                        

☆視力は0.3以上なければならず、初エントリーの場合には、0.5以上必要。

                                                         

☆チャンピオンは、タイトル獲得後、6ヶ月以内にランク12位以内のボクサーと、

   防衛戦を行わなければならないんだけど、もしランク1位以外のボクサーが、

  チャンピオンになった場合には、120日以内にランク1位のボクサーと、

  タイトル戦をやらなければならないんだ。 

                                                        

☆そして、チャンピオンが初防衛した後は、9ヶ月ごとにランク1位のボクサーと、

  タイトル戦をやらなければならなくなってる。

                                                         

☆KOまたはTKO負けになると、90日間は次の試合には出れないし、

  4連敗、または3連続KO、TKO負けすると120日間次の試合には出れないんだ。

 以上に該当しなければ、最短で2週間後に次の試合に出場できることになってる。

                                                         

☆ボクシングの興業は、1日の総ラウンドは基本的に32~50ラウンドなんだ。

  でも、新人王トーナメントの他にも60ラウンド近い場合もあるね。

                                                         

☆リング上は、合計4kw以上の電球で照らさなければならないって、知ってた?

                                                         

☆リングのサイズは、一辺18~24フィート(5.47~7.31m)。

  随分と巾があるもんだ。

                                                        

☆バンデージは、2インチ巾(5㎝)で、長さ10ヤード(9.14m)以内なんだってさ。

                                                         

☆グローブの重さは、スーパーライト級までが8オンス(227g)で、

  ウェルター級以上が10オンス(284g)になってる。

  個人的には、スーパーフライまでは6オンスでいいんじゃないかって思ってる。

                                                         

☆ボクサーのトランクスは、股下15㎝以上なければならないって決まってる。

                                                        

☆ボクサーがダウンしたら、すぐ立ち上がっても、

  必ず8までカウントしなければならないことになってる。

                                                         

☆ボクサーが相手の攻撃により、リングアウトしてしまった場合、

  20秒以内にリングに上がって来なければ、KO負けとなるんだ。

  自分はそんな場面に遭遇したことないけど、何だかプロレスみたいだなあ。

                                                         

2009年2月20日 (金)

数・かず (2007.7.21)

全国で5つのブロックに分けられているボクシングジムの総数は約250くらい。

そのうち130ほどは、東日本にあって、

そのまた半分は、東京、神奈川、千葉、埼玉の4都県に集中している。

                                                         

だからと言うか当然に、ボクシングの聖地は後楽園ホールということになってる。

高校野球の聖地がかなり西に寄りすぎなのと比べて、

位置的にも極めて妥当だと思っている。

                                                       

ライセンスを取得しているボクサーの数はというと、日本中で2,500名くらいらしいよ。

そうすると、一つのジムに10名というのが平均な的数字になるな。

                                                        

日本で一番多くのプロボクサーを抱えているのは、ワタナベジムで80名、

その次は70名で角海老宝石ジム。

この二つのジムが突出していて、、第3位は40名ほどになる。

                                                         

そして、20名以上が所属しているジムは、東京周辺には17あって、合計550名。

その他の地域では4ブロック合わせても、20名上いるジムは6ヶ所しかないし、

その所在も大阪と名古屋周辺に限られていて、合計は約200名になってる。

                                                        

つまり、全体の中の1割の大規模ジムが、ボクサー総数の3割を保有しているのが、

現状であって、それらのジムの全てが三大都市圏に集中していることも分かり、

プロボクシングというのは、全くの都市型スポーツだと言えるんだ。

                                                                                                            

それから、上記の23ジムの大手ジムの所属ボクサーの平均が30名なのに対して、

残り9割のジムのボクサー数の平均は7~8名にとどまっていて、

文字通り、大手の寡占化傾向が著しいんだ。

要するに、プロボクシングというのは、

今のところ都市型・大手寡占型スポーツになっているということなんだな。

                                                         

2,500名の中には毎年約600名のデビューボクサーが含まれていて、

その割に、例年ボクサーの総数に大きな変動はないらしいんだけど、

実はこのことは、驚くべきことを意味しているんだ。

                                                          

600名増えて、前年と同じ人数ということはつまり、

以前からのボクサーが600名減ってるっていうことなんだからね。

これは、毎年約25%のボクサーが入れ替わってるということを示していて、

常に4人に1人のボクサーが止めていってる勘定になるんだ。

                                                        

他のスポーツと比較しても、もともと実働期間の極端に短いスポーツだって、

思ってはいたけど、これはもう大変な競技なんだなあ。

                                                         

でね、長くやってる人はとてもエライってことで、

10年選手には是非、協会から特別表彰を!

それから、5回以上タイトルを防衛した日本チャンピオンには5回目には、

ベルトを進呈するっていうことで……。

                                                         

日本チャンプのベルトは、使い回しっていうのは知ってる?

OPBFやWBC、WBAは、一回ごとの買い取りなんだけどね。

                                                                                                                  

2009年2月19日 (木)

2008 ジムランキング part Ⅰ

毎年チャンピオンカーニバルが終わったとこで、総合的なジムランクを出すんだけど、

ジムごとの年間試合数とか勝率とか、去年の結果が出たもんで、

とりあえず整理しておこうと思って……。  今日はミスしないようにしないとなあ。

                                                                                                                                        

ボクシングジムのランキングを何を基準にして決めるかには、

色んな切り口があると思うけど、今回は年間試合数の多い順に並べてみたんだ。

そして、その勝率と、所属ボクサーの総数とA級ボクサーの数、それから、

それぞれ去年デビューしたボクサーが何人いたのか、なんてのを補足してみた。

                                                                                                                                          

2008年末時点で、10名以上のプロボクサーを保有しているジムは、

全国で64ジムあるんだけど、そのうち年間30試合以上を実績したのは、31ジム。

(同じ試合数の場合には、ボクサー総数の多いほうを上位い設定。)

                                                                                                                                                                                                      

【2008年度 年間試合数ランキング】

             試合数  勝率   ボクサー数(A級)  デビュー数

 1位  角海老       148    58      68(24)        13 

 2位  ワタナベ     143    55      73(25)             12  

 3位  帝拳       70     70       34(21)         7

 4位  横浜光      63     79      29(13)         3

 5位  協栄       63     60             23(14)         1

 6位  グリーンツダ  58     58             27(15)                    3

 7位  セレス      54     51       21  (2)              7

 8位  ヨネクラ     52        51             32(14)         6

 9位  宮田       51       61       22 (4)          4

10位  新日本木村     48         60             25 (3)          7

11位  F I        46     41      21 (2)           4

12位  大阪帝拳    45     50      23  (8)            3

13位  大橋       45     67        22(10)                    3

14位  ドリーム     45     81      19 (7)                7

15位  新田       45     60      19 (5)                5

16位  花形       44     41      21(10)         2

17位  明石       41     51      21 (5)          4

18位  千里馬神戸    40           66            17 (8)          3

19位  松田       40     61       16 (5)          4

20位  金子       37     56       17 (6)           3

21位  三谷大和    36     73       12 (2)         0

22位  国際       36     45       16 (4)         2

23位  白井具志堅     34           63        20(11)                   5

24位  八王子中屋    34     50       16 (4)                    2

25位  緑             34     68       14 (4)                    2

26位  大鵬         33           39       16 (6)                    2

27位  六島        32           60        17 (6)                   1

28位  ハラダ       32           59        16 (5)                    3

29位  F 赤羽      30     58       16 (6)                     1      

30位  野口        30           35        14 (4)               1

31位  金沢        30           79         13 (3)                     3

                                                       

☆新人王トーナメント出場者数と同じく、角海老とワタナベが頭抜けた試合数だな。

☆A級ボクサーを10人以上保有しているジムは、全国で10ジム。

☆勝率は60~70%がバランスとれてると思うんだけど、角海老とワタナベは、

  試合数の関係で仕方ないところかな。

  ドリームの81%と横浜光の79%は優秀だね。

☆所属ボクサー総数のうちのA級ボクサー数の比率も大事だと思うし、

  デビューボクサー数もチェック要だな。

☆各数字を色んな角度から眺めてると、そのジムの現状と将来性、

  それから、ジム経営に対する考え方なんかが浮き彫りになってくるから、

  とても面白いよ。 今後の一押しジムは、やっぱりドリームだと思うな。

☆年間試合数は、ジムの所属ボクサー数のおよそ2倍強。

  A級ボクサー数は、ボクサー総数の3分の1っていうのが平均的なところみたいだな。

                                                         

2009年2月18日 (水)

大間違い! スンマセン!

一日2回書くってのは、初めてなんだけど、

実は、大間違いをしでかしてしまって、以下はそのお詫びと訂正です。

                                                        

今日知人から電話があって、2月15日の新人王トーナメントの記事に関して、

今回はウェルター級がないって書いたのを、そんな事ないだろ、って言われて……。

                                                         

そう言えばあの時、送って来たファックスには、連番で11ページまでしかなくて、

一番最後のページがミドル級になってたもんで、あれって思ったんだけど、

JBCは休みで、電話もつながらかったもんで、やっぱ今年はそうなのかなあって、

そのまま安易にアップしてしまったんだ。

                                                         

さっき協会に確認したら、やっぱりウェルター級のページが抜けてたことが分かった。

ウェルター級にエントリーしている10名のボクサーのみなさん、

それとこのブログの来訪者のみなさん、ホントに済みませんでした。

                                                        

元々このブログは、コメントは受けないし、どこともリンクしてないし、

特にセンセーショナルな記事もないし、速報性も全くないにもかかわらず、

毎日毎日訪ねてくれる人が固定的にいて、読んでくれてる人がいるっていうのは、

やっぱり嬉しいもんで、だからいい加減なことは絶対書かないって思ってたんだけど、

ホントに申し訳なかったです。

                                                         

で、以下に改めてジムごとの出場者数を書いておきます。

そして残念ながら、角海老宝石ジムの全階級エントリーはなくなってしまいました。

                                                        

☆角海老宝石………16名。

☆ワタナベ…………  13名。

                                                         

☆8名出場…………ヨネクラ、セレス。

☆7名出場…………ドリーム。

☆6名出場…………横浜光、協栄、白井具志堅、新日本木村、宮田、マナベ。

☆5名出場…………帝拳、新田。

☆4名出場…………花形、古口、大橋、渡嘉敷。

☆3名出場…………ワールドスポーツ、横浜さくら、レパード玉熊、船橋ドラゴン、

             新日本カスガ、川島、本多、野口、国際。

☆2名出場…………MT、T&T、湘南RYUJU、ピストン堀口、ワールド日立、

             斉田、熊谷コサカ、東拳、石川。

                                                         

嬉しい知らせ

最近はニュースを殆ど見ない。

                                                        

嫌な世の中だけど、現実はちゃんと見てなくちゃあ、とは思うんだけど、

あの政治屋連中のIQの低さ加減には、もうほとほとウンザリだし、

無給でやってんなら仕方ないとは思うけど、あれでカネ取ってるっていうんだからね。

無能をいくら沢山集めても、無能の山にしかならないわけで、

あいつら、頭と心の中一体どうなっているのかって……。

                                                         

それから、行き場の無くなった余剰マネーの塊が生み出したヴァーチャル金儲けが、

やっぱりダメだったかあ、って見事に破綻したのがきっかけの金融危機。

それまで、うちは超一流企業ですけん、なんてふんぞり返って風切ってたのが、

あっという間のテイタラク、あんたらの底の薄さ、奥行きの無さには呆れるね。

業績が悪くなったもんで、まず首切りなんて、あんまり簡単過ぎでしょ。

カネがなくなったもんで助けて下さい、って子供銀行か。

そんなもんなら、明日から、自分でも代わってやれるなって……。

                                                       

で、情けなさがつのるばかりなもんで、ニュースは殆ど見ない。

お笑いもクイズも、もうお腹一杯って感じだし、

民間放送もCM明けに、また遡ってVTR流してくるのがムカつくし、

で、最近TVって言えば、CSとWOWOWばっかりになっていってるな。

                                                         

そんなこのところなんだけど、昨日の晩久し振りに届いた嬉しいニュース。

K君が戻って来た。

                                                         

K君は1年前、もうすぐプロテストだっていう時期に、

何も言わないまま、突然姿を見せなくなった。

ジム仲間に電話させても、あいつはもうダメです、って返事しか返ってこなくて、

そのうち電話もつながらなくなってしまって、徐々にみんなの記憶から薄れていった。

                                                        

とても印象の強い子で、真っ直ぐな眼差しと、人なつこさと、負けん気の強さ、

それにボクシングの上手さが飛び抜けてたんだ。

トレーナーにも自分にとっても、期待の新星だったんだ。

                                                        

毎日夕方、高校の制服のままでジムにやって来て、夜の8時頃までズットいて、

ジムとボクシングが好きで、トレーナーのことが大好きで……。

当時のチャンピオン達にタメ口きいても、みんな何だか許してしまうって感じで、

みんなに可愛がられて、ジムのマスコットみたいな子だったんだ。 

                                                        

来なくなった事情を誰も知らなくて、トレーナーも、たまにあるんだよなあ、って……。

続ければ絶対伸びるっていうのに、友達が悪かったのかなあ、って……。

それが、昨日突然戻って来た。

K君、家庭の事情で、ボクシングを諦めざるを得なくなって、

自分自身が大黒柱になって働きまくってたんだってさ。 

誰にも言わず、黙って一人で頑張ってたんだわ。

まだ18才だぜ。 何だか泣けてくるよなあ。

                                                         

それが、まずまず一段落したもんで、ボクシング再開なんだってさ。

嬉しいよなあ。

トレーナーも喜んでるだろうなあ。 何だか親子みたいだったからなあ。

                                                        

彼、根性あるから、多分これから凄いよ。                                                        

今年中にライセンス取って、来年の新人王トーナメントに出るよ。

今から優勝候補の筆頭だよ。

                                                         

2009年2月17日 (火)

後楽園ホール 2月16日

この日は、協栄ボクシング。

相変わらず、あのリングアナはマイクのボリューム上げ過ぎ。

                                                        

ドラゴンバズーカ尾野君と石渡信吾君(角海老)。

石渡君、何だか体も小さいし、明らかにビビり気味のひ弱なボクシングで、

初めから相手を飲んでかかってた尾野君に、2RTKO負け。

                                                        

それにしても、ドラゴンバズーカなんて、

いかにも関西系のちょっと恥ずかしいリングネームだし、まだちょっと硬いんだけど、

彼、なかなかいい左ジャブを打つし、気持が前面に出た好ファイター。

この日がデビューの26才。

                                                        

石渡君には学生服を着た同級生らしき応援が山ほど。

負けても多分ヒーローだね。 同じくデビュー戦のまだ18才、これから、これから。

                                                        

橋本弘幸君(協栄カヌマ)と矢作浩延君(角海老)。

矢作君、キャリア14年で9戦目ということは、相当間が空いた33才。

やっぱり何か吹っ切れてなかったんだろうね。

体はシッカリ作って来ていて、序盤から相手を倒しに行ってるようだった。

                                                         

12才年下の橋本君、結構打ち込まれたんだけど、ひるまずプレスをかけ続けて、

両方ともガードが甘いもんだから、お互いダメージの大きい乱打戦に突入。

5~6Rは、何だかグズグズになってしまって、結局若さで橋本君って感じの3-0。

                                                        

杉浦充訓君と橋本翼君(FI)。

KO率の高い同士の荒っぽい殴り合いは、気合いで杉浦君の1RTKO勝ち。

                                                         

それにしても、納得いかないのは、またしてもウクリッド・サラサス。

橋本君が杉浦君の連打を浴びて、モウロウとした時、サラサスが割って入って、

橋本君を支えたもんで、こっちはてっきりレフェリーストップかと思ったんだけど、

そして協栄サイドのセコンドもこれで終わりだなって、リングに入りかけたんだけど、

何とサラサスは、そこからスタンディングダウンのカウントを始めたんだわ。

                                                         

おかしいでしょ。 ストップじゃないなら、橋本君を支えるのはダメでしょ。

止めるのは、杉浦君の攻撃の方でしょ。

彼、以前にもボーッとボクサーに近付いて行ってパンチ食らって失神したこともあるし、

いよいよ全面的なモウロクの域に達しつつあるな。

                                                         

白井豊土さんと福本雄基君(三谷大和)。

同年なんだけど、試合数が2倍ほどある白井さん、1~2Rは様子見ながらの発進。

福本君は、破壊力はないんだけど、ランクイン目指して、序盤から一生懸命。

                                                        

3Rに入って、やっぱりランカーの貫録か、白井さんが少しづつ力を込め初め、

パンチも多彩になっていって、いよいよこれから本領発揮だぞって……。

                                                         

でもね、福本君のモチベーションの方が圧倒的だったせいか、粘っこく踏ん張って、

一方白井さんは、比較的な単調なワンツー攻撃に終始する福本さんに手こずって、

その右フックもハッキリオープンだし、4Rには鼻血ブーだし、何やってんの、って感じ。                                                       

8R、もう倒さなければ負けだって分かってるのに、相変わらずチョンチョンやって…。

                                                        

負けるはずのない相手に負けるっていうのは、相手を舐めた調整をしたのか、

体調を崩してしまったのか、とにかくこういうのは見ていてガックリくるね。

いっその事倒された方がスッキリするんだけど、残念ながら福本君にパンチ力がない。

で、そのままズルズル最後まで行って、3~5ポイント差の3-0で福本君の勝ち。

                                                          

松崎博保さんと丸山伸雄君(八王子中屋)。

この試合は、もっとひどかった。

                                                        

突っ込んで左ストレートを打って来るだけの丸山君に対して、

松崎さんは、終始攻めが単調で、ヒッカケ気味の左フックが外れまくり、

右のオーバーハンドはもっと外れて、動きもトロトロして、あやつり人形みたいだった。

B級レベルでも、もう少しましな試合がいくらでもあるよ。

                                                         

7R、丸山君が軽く返した右フックで松崎さん、大袈裟に見えるほどのダウン。

あと2分残したところなので、これで決着だなって思ってたんだけど、

何と98%が、ミスブローの丸山さんのサポートもあったし、

ただひたすら丸山さんに抱きつき続けて、お慈悲を……、みたいな。

                                                         

結局1-1の引き分けだったんだけど、次は頑張りますって言ってたけど、

今日頑張れないのが、どうして次頑張れるの?って思ったな。

                                                        

以前小堀さんが日本タイトルを獲った時、

次もいい試合ができるか分かりませんが、って言ったけど、これが正直なとこでしょ。

つい最近も、加藤善孝さんは試合当日に発熱して、下痢もひどくて、

リング上で何度も吐きそうになりながらも、頑張り通したんだよ。

                                                         

体調管理上の責められる点はあるにしろ、その日の、その時のベストを尽くすのが、

プロってもんでしょ。 それが見えてくれば、見てる人は絶対納得すると思うけどね。

                                                         

間に挟まった女子の試合は、初めて見たんだけど、いつもは席はずしちゃうんだけど、

1勝1敗でOPBFの9位と、2勝1敗でWBCの13位の戦いなんて、

何が何だか分かんない世界なんだけど、それでも、上の二試合よりましだったな。

                                                         

瀬藤幹人さんと丹羽賢史君(グリーンツダ)。

瀬藤さん、やっぱりこの人はいつでも絶対期待を裏切らない。

とにかくいつも全力ってのが、リング上に燃え上がって見えるから、自分は大好き。

この日は、それまでヒドイものを見せられ続けたもんで、男瀬藤の株はストップ高!

瀬藤さんは、リング上での華々しいパフォーマンスに比べて、普段はホント静か。

気になるボクサーの試合を見に来る時でも、会場の隅で一人ヒッソリ見てる。

以前話をした時も、ホント謙虚でいいんだなあ。

                                                         

瀬藤さんの動き、それはもう初めて見たら驚くよ。

手も足も上体も、いろんな動きをして、いろんな所からパンチを打つもんで、

その上、動きとパンチの緩急が見事で見ているだけで、とても楽しいんだ。

                                                        

動きがいいって言えば、大場浩平さんがいるけど、

彼のような、ピョンピョン出入り打ち逃げウサギさん戦法とは、まるで違ってるんだ。

                                                         

相手の丹羽君も驚いたみたいだったなあ。 何だこりゃあ!って感じだったからね。                                                        

3R頃まで、殆ど一方的で、もうそろそろかなあって見てたんだけど、

丹羽君も頑張ったんだ。

                                                        

わざわざ大阪から来て、友達もいっぱい来てて、へタレタ試合はできねえ、って……。

瀬藤さんとの相撃ちが活路だって判断して、ビビることなく猛然と向かって行ったんだ。

瀬藤さんもいくつか被弾して、わずかに顔面が紅潮していったんだけど、

やっぱり役者が違ってて、6Rレフェリーストップ。

でも丹羽君、一度もダウンすることなく、男の踏ん張りを見せてくれたよ。

                                                         

瀬藤さん、これがランカーの戦いだっていうところをみんなに見せてくれた。

この一試合があって、この日は救われたな。 二人ともありがとね。

                                                        

リングからだいぶ離れた席で、先日沖縄へ移ったジミントレーナーが観戦してたな。

協栄ジムは会長も来てたんだけど、応援するジム仲間は殆どいなかったし、

ここのトレーナーは相対的にいつも冷静に試合を見守ってるんだけど、

それにしても、この日はいつも以上に静かだったな。  

観客も半分ほどだったし……。

                                                         

それと新発見。何だか新しいタイムキーパーがいたぞ。

新しいって言っても、腰の悪そうなおじさんだったけどね。

                                                         

                                                                                                                   

2009年2月16日 (月)

角海老宝石ジム

先週の金曜日(2/13)、久し振りに角海老宝石ジムに行ってみた。

3週間で3人の新しいランカーが出てきた直後でもあるし、

3月には2回の“角海老ボクシング”もあるもんで、ジムの中はボクサーで溢れてて、

活気がみなぎってたな。

                                                         

ジム関係者の人達に挨拶を済ませてたら、

いきなり向こうから声をかけて寄って来てくれたのが、黒木健孝さん。

そうか、ここんところ何回も斎藤直人さんとスパーリングやってるって言ってたっけな。

二人とも3月に試合を控えていて、斎藤さんは7日、黒木さんは27日。

斎藤さんは雪辱戦だし、黒木さんはタイトル防衛戦だし、力入るぞ。

                                                         

ちょうど始まるところで、8Rの長丁場。

黒木さんは、オレンジ党だもんで、ヘッドギアからグローブ、シューズにトランクスまで、

とにかく全てをオレンジ色で統一。 往復3時間かけてやって来る努力家。

終わった時、黒木さんは、めちゃめちゃポイント取られたッスって言ってて、

斎藤さんは、後半のプレスは半端じゃなかったって言ってた。

実はこの日、二人は絶好調ではなくて、まあこれだけスパーリングを重ねてれば、

波はあるわけで、試合の日にピークにもってければ、いいってことで……。

                                                        

田中トレーナーと加藤善孝さんがグローブのことで、話してたので、参加。

やっぱり“レイジェス”が一番いいって言ってたな。

                                                         

“ウィニング”の新しいタイプは、以前沼田康司さんが、あれはヤバイっすって、

そのナックル部分が薄くなったことを言ってたんだけど、

田中トレーナーと加藤さんは、親指が拳の中へ引っ張られるような感じがして、

親指を痛めやすいんじゃないかって言ってた。

                                                         

つまり、通常グローブの親指は先の方で拳部分に縫い付けられているんだけど、

“ウィニング”をはめてみると、その縫い付け部分がキッチリし過ぎて、

親指が拳の内側に引き込まれる感覚がするんだってさ。

                                                         

その点、“レイジェス”は、親指と拳本体とを革ヒモで少しルーズに結んであるので、

とても握りやすいっていうこと。 なるほどねえ。

実際に“レイジェス”の8オンスをはめさせて貰ったんだけど、違うんだわ。

                                                                                   

それにしても、ジムは1階も地下も、ボクサー達で満杯だったなあ。

                                                         

さて、今日は協栄ボクシング。

                                                         

6試合全部が協栄ボクサーで、それもランカー3人出し。

瀬藤幹人さん、松崎博保さん、白石豊土さん。 

こういう場合、往々にしてタイ人ばかり集めた調整試合になりがちなんだけど、

そうなったら、ホールへは行かないんだけど、今日は絶対面白いと思うな。

                                                        

タイトルを目指す上で、この辺で負けることは許されない3人と、

ランク入りを目指して燃え上がるノーランカー日本人3人の戦いだもんね。

                                                        

そう言えば、角海老ジムからも、矢作浩延君と石渡伸吾君が出場する。

実を言うと、二人ともあまりよく知らないもんで、今日ジックリ見ようって……。

                                                        

2009年2月15日 (日)

2009年 新人王トーナメント

今年の新人王トーナメントは、3月30日から始まる。

その組み合わせ表を見せて貰ったんだけど、

今年はウェルター級とスーパーウェルター級が設定されてなくて、全部で11階級。

                                                        

階級ごとのエントリーリミット数は、確か32名だったと思うんだけど、

一番多いのは、スーパーフェザー級の29名、

一番少ないのは、スーパーライトとミドル級の各9名。

                                                         

で、東日本の王者になるのに、スーパーライトとミドルのうち第一シード選手なら、

最少2勝でいいんだわ。 誰にでもチャンスがありそうだよ。

一方スーパーフェザーだと、最多だと6連勝しなければならないから大変。

                                                         

今回のトーナメントにそれぞれのジムがどれくらいのボクサーをエントリーしているか

調べてみたら、以下のようになった。

やっぱり所属ボクサー数の多さから、角海老宝石とワタナベが突出してるな。

これは、ほとんど毎年の傾向だけどね。

                                                         

☆角海老宝石………16名

☆ワタナベ………… 13名

☆ヨネクラ…………… 8名

☆6名出場ジム………横浜光、ドリーム、協栄、白井具志堅、セレス、新日本木村。

☆5名出場ジム………新田、宮田、帝拳、マナベ。

☆4名出場ジム………花形、古口、大橋、渡嘉敷。

☆3名出場ジム………ワールドスポーツ、横浜さくら、レパード玉熊、野口、国際、

               新日本カスガ、本多、船橋ドラゴン、川島。

☆2名出場ジム………MT、T&T、湘南RYUJU、ピストン堀口、熊谷コサカ、斉田、

               東拳、石川、ワールド日立。

                                                         

何と言っても凄いのは、毎年まいとし角海老宝石ジムとワタナベジム。

特に角海老宝石は、全階級にエントリーさせてるっていうのが、エライ!

それに比べると、帝拳は、相変わらず5名って少なくて、これも去年と同じくらいで、

あれだけチャンピオンを量産してるのになあ、って思ってしまう。

                                                        

こういうトーナメントから、こういう玉石混交の中から、

将来のチャンピオンが生まれるのを見つめていくのは、この上なく面白いんだよ。

                                                         

実は、もう既に各階級ごとに3~4名の優勝予想ボクサーを選んでるんだ。

その子達を追跡するのが、年末までのほぼ1年がかりの大きな楽しみ事でね……。

今年は、スンゴク期待できるボクサーが例年以上に沢山いるよ。

                                                        

2009年2月14日 (土)

リングシューズとグローブのこと (2007.7.15)

昔、リングシューズは、ふくらはぎをカバーして膝のすぐ下まであるロングブーツが

主流で、当時のプロレスラーもほぼ同じようなシューズを履いていたっけ。

                                                         

その後、その長さが徐々に短くなっていって、近頃では、

バスケットボールで使われているような、ハーフカットブーツまで出現してきている。

                                                        

“ミズノ” “アシックス” “ナイキ” “アディダス” の4大ブランドが寡占しているけど、

最近では特に若いボクサー達を中心に、“アディダス”のハーフカットブーツが、

流行りになりつつあるね。 小堀佑介さんが、結構早くから履いてたね。

                                                         

“ナイキ”は、長さに対して靴幅が他より少し狭めで、若干履く人を選ぶ傾向がある。

“アディダス”は、つま先が細くなっていて、少し上を向いたように見えるデザインが、

好まれているんじゃないかな。

通算の勝率は、“アシックス”より“ミズノ”の方が、勝ってると思うけど、どうかな。

                                                         

ボクシンググローブの日本ブランドは“ウィニング”だけだけど、

世界には色々なブローブがある。

自分としては“レイジェス”が一番好きで、とにかく皮のピカピカ感が極上で、

少しシワの入りやすいところも気に入ってる。

それと、裏側が白地になっている親指部分が外側に大きく曲がり出ている点や、

手の甲のブランドマークが、指関節寄りにあることによって、

グローブ自体が短く見えるところも好きだ。

                                                        

これに対し、“ウィニング”は、親指部分の裏には白い線が入っていて、

親指は比較的まっすぐ伸びているし、ブランドマークが手首に近い場所にあるので、

グローブ全体がちょっと長めに見えるんだ。

また、両者はナックル部分を覆っている詰め物の位置、配分も違っていいて、

それが、グローブの見た目の形や、パンチの衝撃度の差を生んでるんじゃかな。

                                                         

その他のグローブとしては、“メヒコ” “エバーラスト” “トップテン” 

“ロンズデール”なんかが有名で、主に練習用に使われてる “ウィンディ”とか、

“ツインズ”なんてのもある。                                                                  

WBOやIBFの試合では、上記以外のブランドも見受けられるね。

                                                         

それと、以前WBOのタイトル戦で、“ウィニング”が使われたこともあるし、

あのクリス・ジョンは、“ウィニング”が大好きらしいよ。

                                                         

グローブの外側に巻く白いグローブテープの巻き方にも個人差があって興味深い。

一番下から甲のギリギリまで長くビッチリ巻いている人もいれば、

手首の部分だけを短く軽く巻いている人もいる。

                                                        

海外には多いけど、国内では長く巻く人は、比較的少ない。

代表的なのは、本望信人さんだな。

新人だとなかなか長くは巻きにくいのかも知れないね。

                                                         

長く巻くと、ブランドマークが隠れがちになるので、“レイジェス”や“メヒコ”は、

比較的グローブの先の方にブランドマークを付けてるのかな。

                                                         

タイトル戦なんかの時、その白いグローブテープに “WBC”なんて、

マジック殴り書きされたグローブは、もうこの上なくカッコいいよなあ。

                                                         

それからね、この間の1月27日の試合に角海老ジムの加藤善孝さんが出たんだけど、

何ヶ月か前に彼とグローブテープの巻き方について、話したことがあるんだけど、

長く巻いた方がカッコいいし、利点もあるんだって言ったことがあるんだけど、

何とその日彼は、一杯一杯長く巻いてきたもんで、ちょっと驚いたし、嬉しかったな。

(この部分は、2009、2、14追記)

                                                         

実は自分は、角海老ジムの田中トレーナーが現役の時使ってたグローブに、

坂本博之さんの使い古したグローブから外したヒモを付けたのを持ってる。

赤い “カサノバ”っていうブランドなんだけど、今は出回っていないみたいだ。

大事な宝物なんだけどね。

                                                         

2009年2月13日 (金)

セコンド (2007.7.4)

セコンドは3人までOKで、リングに入ってボクサーと正対して指示を出すのがチーフ、

殆どが担当トレーナーが務めている。

残りの二人は、椅子を出し入れしたり、ボクサーの汗を拭いたり体を冷やしたり、

水分を補給させたり、傷の治療をしたり、それぞれ予め担当が決められていて、

1分の間に実に手際よく、黙々とそれらの仕事をこなしている。

                                                         

人手が足りずにセコンドが二人の場合に、ボクサーが負傷した時は、もうテンテコ舞い。

まるで、F1のピットを連想させるものがあるね。

                                                        

セコンドは、試合中ボクサーに勢いよく水を吹きかけることを禁止されている。

昔はやっていたような気がするけど、何故禁止されるようになったのかな。

不潔な印象を持たれるからか、観客に飛沫が飛ぶからか、

それとも、コーナーポスト際が水浸しになってしまうからか……。

勢いよくでなければ、つまりトロトロかけるのはOKなのかな。

                                                         

それと、これは意外なんだけど、

セコンドは試合中ボクサーに指示を与えることはできず、

基本的には静粛にしていなければならないと決められているんだ。

                                                        

初めから終わりまで大声を出し通しなもんで、何て熱心なセコンドなんだろうって、

感心してたけど、あれはホントはダメで、本当はほとんど何も声を出さず、

ジッとリング上を見つめているようなセコンドの方が正しい姿だったんだ。

元気のないジムだなあって思ってたよ。

                                                         

セコンドに課せられたもう一つの面白い禁止ルールは、

ラウンド間のインターバル中にボクサーに風を送る場合、団扇を使うのはいいけど、

タオルを煽って風を送るのは禁止されてるってこと。

これは何故?

もしそのタオルに特定の企業ロゴが入ってると、

TV中継の際、スポンサーとトラブル可能性があるから?

                                                         

海外から来たボクサーに付いた外国人セコンドの場合だと、

ラウンド開始10秒前の笛が吹かれても、なかなかリングから出ないのが多いね。

タイムキーパーもゴングを鳴らせないし、何度も何度もレフェリーに注意されてるよ。

最後は足だけ外に出して、上半身はまだリングの中に残して、指示を続けてる。

毎回毎回なにがそんなに言い足りないことがあるんだろうね、

あの場でそんなに沢山のこと吸収できないと思うけどね。

                                                        

リングの登り降りにもいろいろ特徴があって、見てて面白いよ。

みんな一様にキビキビしてるんだけど、なかに毎回ラウンド終了のゴングと同時に、

ひときわ物凄いスピードでステップを上るトレーナーがいるよ。

ちょっと太った極楽鳥系だけど、あの人は早い!

                                                         

地方のジムが幾つか一緒に遠征して来るときなどは、ジムのシャツを着替えて、

他のジムのボクサーの面倒をみてることもある。

これはルールで禁止されてない。  経費削減!

                                                         

2009年2月12日 (木)

(続)審判員 (2007.6.28)

前回はレフェリーのことしか書けなかったので、今回はジャッジのこと。

                                                         

ジャッジというと、ジャッジをする人という意味とともに、

採点する行為をも含めたニュアンスがある。

                                                        

レフェリーもするけど、試合によってはジャッジもする審判員が多いけど、

年令のせいなのか、ジャッジだけしかしない審判員もいる。

                                                        

ストップが早いか遅いかと同じくくらい、採点についても文句を言われて、

弁明や説明の機会も与えられず、その上僅かな報酬で、

全く損な役回りだな、ジャッジというのは……。

                                                        

試合の採点は、次の4つのポイントに基づいて、優劣を評価することになってる。

   ① Clean Effective Hit

   ② Aggresive 

   ③ Defennse

   ④ Ring Generalship

                                                         

①的確で有効な打撃、ということ。相手にどれだけダメージを与えたかがポイント。

②攻撃的な姿勢であったか、ということ。

③相手の攻撃をいかに防御したか、ということ。

④試合態度が堂々として、試合運びなど戦術面も優秀であったか、ということ。

                                                         

ジャッジは上記4ポイントに基づいて、ラウンドごとに両者の優劣を決めるんだけど、

多分ほとんどの場合は、①②によって判断してるんじゃないかな。

①②によって甲乙付け難いラウンドなら、③④によってもそれを決めるのは、

少々無理なんじゃないかって思うからね。

                                                         

特に④などは、結局のところ意味がよく分からないし、感じ方の個人差が大きいし、

そもそもここが優れているようなボクサーなら、①②でポイント取ると思うね。

全くの英訳からきているもんで、日本の武道の精神みたいなものを、

言ってるのかなとも思うけど……。

                                                         

で、現実の採点についてだけど、やっぱり①に関する評価が第一なんじゃないかな。

そして次に、③より②の方を優先して評価してるんだと思うな。

                                                        

その評価にしても、物凄い有効打がタテ位置でよく見えなかった場合もあるだろうし、

実際には腕でブロックされていたブローをナイスボディと見間違う場合もあるし、

ラウンド終了時、コーナーに戻るボクサーのアクションに惑わされる場合だってありうる。

                                                        

だから、一方的に見えたラウンドでも、三者三様という評価も十分あり得るわけで、

だから、判定結果にいちいちカリカリしても始まらないことを知っておいた方がいい。

                                                         

ただ、関東と関西の場合、お互いに変な対抗意識が強くて、

審判の交流も少ないせいか、ホームとアウェイとでは、

首を傾げてしまうような判定もあるようだね。

                                                         

それと、こういう若干のディシジョンは、ランカーやチャンピオンそれに、開催ジムにも

与えられる傾向がたまに見られるけど、露骨になるとファンを減らすと思うけどね。

                                                         

2009年2月11日 (水)

審判員 (2007.6.16)

レフェリーとジャッジは、審判員としてくくられている。

                                                        

プロスポーツに携わっていながら、それだけでは生活できない点では、

ボクサーと同じで、昼間は何らかの仕事に従事している人が殆どだ。

                                                        

多くは元ボクサーの肩書を持ってるけど、まったく別の世界から入って来た人もいる。

定年は明確ではないようだけど、リング上での動きなどに問題が出てくるようになると、

それとなく勧告を受けるらしいよ。

                                                         

コミッションのエライさん達の受けがいいと、JBCの本体に入り込むことができて、

そうなると生活も安定するし、万々才なんだけども、

ボクシング業界は、長いこと冬の時代にあるもんで、なかなかの狭き門らしいよ。

                                                         

レフェリーは、リング上ではメガネの他、時計、指輪、ベルトのバックルなどの

貴金属類を一切身に付けることができないので、結婚指輪をしている人も、

いちいち外さなければならないので、とてもメンドイ。

                                                         

ボクサーと同じく、レフェリーにもABC級があって、担当できる試合に資格制限がある。

そして、月に一度以上の研修会のような集まりがあって、

レフェリングに問題があったような試合の反省をしたり、技術向上に努めている。

それでも、試合を見ていると同じ反則行為に対してのペナルティがキツ目の人、

緩めなレフェリーは、明確に存在するね。

                                                         

そもそも、声の大きさにも極端に差があって、「ストップ!」や「ボックス!」が、

ハッキリ聞こえない場合も多いな。

リングアナウンサーの声は、あんなり大きくなくてもいいと思うんだけど、

レフェリーのジャッジは観客に届かせるべきだと思う。

いっそ全員ピンマイクを付けることにすればいいと思ってる。

                                                         

それから、レフェリーのストップの速い遅いについても、いろいろ議論が起こるけど、

以前にボクサーが事故を起こしたような試合を受け持ったレフェリーは、

その後は例外なく、ストップが異常に早くなってしまうのは仕方ないだろうし、

前にも書いたけど、低級な観客の残酷趣味に媚びるのは全くナンセンスなんだから、

早いストップこそが求められると思ってる。

そもそも、他人の子供だから 「早いよ、続けろ!」なんて言えるのであって、

ボコボコにされてるのが自分の息子や孫の場合でも同じ事を言えるのかってことで。

                                                        

グロッキーにはなっていなくても、初めっからズーッと一方的にやられてて、

相手にパンチ力がないおかげで何とか持ってるような場合でも、

「君、もっと練習して出直しな。」っていう意味で、ストップをかけることだってできるんだ。

                                                         

レフェリーで困るのは、体が大きくて動きの鈍い人。

こっちがボクサーみたいに、ウィービングしなければならなくなるよ。

前の方で見てるときほど、ツライのだ。

                                                          

本来レフェリーは、二人のボクサーを結んだ線を底辺とした二等辺三角形の、

頂点の位置に常にいるように動かなければならないことになってるんだから、

リング上での動きが鈍くなって、その辺がルーズになってきているレフェリーは、

そろそろ引退を考えた方がいいんだ。

                                                       

以前、バッティングで目の上をカットしてしまったボクサーをニュートラルに行かせ、

返り血を浴びた方を医者に見せに行ったレフェリーがいて、あれは笑ったな。

                                                        

2009年2月10日 (火)

後楽園ホール・2月9日

あらあ、この日もほぼ満員。

沼田さん、ファンの心集めつつあるってか。

                                                         

初めの4試合は、正直どうってことなく過ぎて、3つが2Rまでの決着だったもんで、

進行は早くて、その中でも大島耕平君(八王子中屋)を楽しみにしてたんだけど、、

相手の澤井大祐君(シャイアン山本)、力入り過ぎで、あっと言う間にやられてしまって、

もう少し見たかったなあ。

                                                        

セミファイナルは、十二村喜久君(赤城)と岳たかはしさん(新田)の8回戦。

                                                        

24才と21才の戦いなんだけど、二人とも全く若さが感じられなくて、

できればカウンターで決めたいっていうのが、両方に露骨に見えてしまって、

最後まで何の工夫も見られなくて、以前見た時と全く同じで、とても単調な時間だったな。

                                                          

岳さんは、短い距離の打ち合いでは、手を余してしまって、長いリーチがかえって邪魔。

十二村君は、動きとパンチの精度が今一つで、岳さんを追い詰め切れなかった。

                                                         

1、2Rは、岳さんが距離を生かして、右でポイントを稼いだんだけど、

以降は、簡単に十二村君に入り込まれて、大きな有効打はなかったんだけど、

間違いなく攻勢点を取られていったな。

                                                         

結局3-0で、十二村君が勝って、ランクを入れ替わりそうなんだけど、

そして何だか岳さんは止めてしまいそうなんだけど、

もうちょっと考えてから決めた方が、いいと思うんだけどなあ。

                                                          

彼、今までは生まれ付いていた身体能力だけで戦ってきた来た感じなもんで、

ランカーレベルでは、もうあのボクシングでは通用しないって事が分かったわけで、

ここでもう一回組み立て直して、何が足りなかったのか、何が必要なのか、

改造の余地がないのかをジックリ考えてからにしてもいいんじゃないかって思うんだ。

まだ21才なんだぜえ。

                                                         

ファイナルの中川大資さんなんか、昔東日本新人王の決勝で、ボカンってKOされて、

そのまま止めちゃって、戻って来たのが6年後だっていうんだよ。

岳さんも、絶対やり残し感が残ると思うけどなあ。

                                                         

ウェルター級タイトル戦。  沼田康司(トクホン真闘)さんと中川大資さん(帝拳)。

                                                         

実は、沼田さん、入場の時からちょっとおかしかった。

髪の毛キッチリブリーチしてたんだけど、そのヘアスタイルがバサバサで、

今まであんなこと無かったから、大丈夫かあって……。

自分は反対なんだけど、相変わらずチャンピオンベルトを腰に巻いての入場。

ベルトは外す時に、ファールカップやトランクスをずらせてしまう可能性があるからね。

山口祐司さんとの防衛戦の時なんか、トランクスが股にクイ込んでしまって、

やりにくそうだったし、第一みっともなかったんだから。

                                                         

タイトル戦で、ダウンが全く無くて、6,7,8ポイント差なんてめったにないこと。

要するに、ほとんどズーッとサンドバッグ状態だったということ。

                                                          

中川さん、左右のジャブは殆ど手打ちなんだけど、それで沼田さんは中に入れなくて、

その合間に時々強く打つ右を、沼田さんはジャブと同じように受けてしまって、

3Rには顔が紅潮して、次に腫れていって、9Rには左目の上をカットされて、

それでもいつかは、爆裂右フックが炸裂するぞって、固唾を飲んで待ったんだけど、

あのフックは、リング上の空間を引き裂くように綺麗な弧を描くんだけど、

ついに、ついに不発に終わってしまった。 彼、首傾けっ放しだったね。                                                         

あと一歩の踏み込みが足りなくて、一体何発のブンブンフックが空を切ったか。

                                                        

中川さんには、沼田さんのこと随分研究した跡が見られたね。

あそこのトレーナーは、やっぱり凄いね。

それに比べて、沼田さんサイドには、最後まで工夫が見られなかったよな。

もともと、沼田さんは小野寺洋介山さんや中川さんみたいに、

手数の多いボクサーは不得意なんだから、それは以前から分かってることなんだから、

もう少し何とかならなかったかなあ……。

                                                          

それにしても、中川さん、最後まで手数が落ちなかったのが、大きな勝因だったな。

終盤もし手数とスピードが落ちるようなことがあったとしたら、

それこそ間違いなく、沼田さんの餌食になっていたと思うからね。

                                                        

一度ボクシングを諦めて、信じられないほどの間をおいて復帰して、

ついに、ここまで来たんだから、ホントにエライよね。 31才。

                                                         

中川さんは決して強者ではなくて、巧者だと思うんだけど、

この階級で巧者として、彼の上を行くボクサーはいないと思うから、

今度は斉藤幸伸丸さん(輪島スポーツ)との強者・巧者対決が見たいな。

                                                         

沼田さんは、大好きなボクサーなもんで、その男気一本のボクシングはそのままで、

もうチョットの狡さも身に付けて復帰する姿を、是非是非見せてくれ!

                                                         

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2009年2月 9日 (月)

観客 (2007.6.10)

後楽園ホールは、満員で2,000名前後。

南側以外の席は、リングサイドを除くと同じ構造の板席になってて、

まるで昔の神宮球場の内野席のようになってる。

一方、南側の席は映画館のような肘掛付きのシート席になってるんだけど、

料金は、全てリングからの距離で決められているので、

初めてホールに来たような客は、この席の違いに少し不公平を感じるらしいね。

                                                        

でもこの板席は、実はとっても良くできていて、シート席の場合は背もたれに体を預けて、

試合を見るのに対し、板席ではどうしても屈んで前のめりになりがちになるんだけど、

この若干攻撃的な姿勢こそが、ボクシングを見るのに最も相応しいと思ってるんだ。

                                                         

それからね、板席には明確な仕切りすらないもんで、段々グチャグチャになっていくけど、

新しい客が来ると、みんなが少しづつ腰を移動して、何とか空間を作り合ってる。

                                                         

観客の中に純然たるボクシングファンは本当に少なくて、

出場メンバーの身内・親戚だとか、近所の知り合い、学校や職場の友人・知人達が、

特定のボクサーを応援しにやって来るっていうのが、一般的のようで、

まるでバレエやピアノの発表会のような雰囲気さえあるね。

                                                         

地方出身のボクサーの両親が、その地の有力者や名士などの場合には、

貸切バスなどを仕立ててやって来るけど、到着するまでに既に出来上がってしまって、

ロビーで更に盛り上がってしまって、さあいよいよお目当ての試合だとなった時には、

もう敵との区別さえ判然としなくなって、相手のパンチに思わず拍手してしまって、

隣の奥さんみたいな人に小突かれたりしている。 何だか、花見の宴会状態だな。

                                                        

そんな観客達は、目当ての試合が終わるや、ザ―ッと引けていくよ。

この後にとても面白いカードが組まれていようと、まるで無頓着なんだ。

いっそのこと、チケットは試合ごとにも販売するってのはどうかな。

価格は、通しチケットより安く設定するけど、一つの席を何度も販売できるっていう

メリットもあるし、観客の支出も少なく抑えられると思うけどな。

                                                         

観客の中には、ボクサーを応援するだけにとどまらず、やたら指示しまくる人も多い。

セコンドが付いてるんだから任せておけばいいのにって思うんだけど、

どうにも止まらないものらしい。

その助言や指示の声がやたらデカイもんで、当然相手のボクサーにも聞こえていて、

その相手に参考にされて、逆に攻め込まれたりしてるのを見ると、とてもおかしい。

                                                        

リングサイド席は、ボクサーの表情が見え、音の迫力も魅力的ではあるんだけど、

必ずしも最上の席でもなく、位置よってはコーナーポストが視界を分断するし、

すぐ前の試合役員やジャッジ、記者、カメラマンも意外に邪魔なのだ。

一番の上席は……。

                                                        

2009年2月 8日 (日)

後楽園ホール・2月7日

結局、福原力也さんは出場しなかった。

また古傷を痛めたのかと心配したけど、今度は脇腹らしいよ。

彼、今のところボクシング界の超の付くイケメンだし、、

惚れ惚れするような体つきをしてるんだけど、ガラスの肉体って感じなんだなあ。

                                                        

代りに、去年東日本の新人王トーナメントの決勝で、細川バレンタインさんに敗れた

麻生興一君が復帰戦で、阿倍ひろし君(ワールド日立)と闘った。

                                                        

麻生君、前半ちょっとぎこちなくて、粘り強く、常に前に出てくる阿部君に手こずったな。

阿部君、手数はあるんだけど、打ち方が今一つでパンチに力がこもりにくくて、

途中途中の麻生君のボディブローがとても目立ってたな。                                                         

ワタナベジムのボクサーは、内山高志さんはじめ、みんなボディ打ちが上手いんだ。

                                                       

両者体を寄せてのショートブロー合戦の中、

4R、やっぱり麻生君の右ボディが決定的に効いて、直後レフェリーストップ。

でも麻生君、攻守が少しハッキリし過ぎるから、相手に読まれるよ。

クロス気味に打つ度胸とカウンターに磨きをかければ、きっと上へ行けると思うな。

阿部君、いい根性した19才、パンチの打ち方をジックリ練習すればいいんだからね。

                                                        

この日、ワタナベジムはランカー3人出しの興業だったんだけど、

田口良一君、島村国伸君、会田篤君、河野公平さん……。

みんな訳ありメンバーだったもんで、つまり敗戦後の復帰戦や長期休み明け戦だった

もんで、そしてみんな有望株だもんで、負けさす訳にはいかないっていうことで、

相手がタイ人ばっかりで、こんなんで客が呼べるのかって思ってたけど、

これでTV生中継付きのダイナミックグローブかって思ったけど、

思いのほかの入りで、これには驚いたなあ。

                                                         

あんなのなら自分でも勝てるんじゃないかっていうのが続いて、

結局、それぞれ2R、2R、1Rで終わってしまって、実は自分は殆ど見てなくて、

ホールに来てた顔見知りのボクサー達と話をしてたんだけどね。

ファイナルは見ないで帰ったんだけど、これも6Rで終わったらしいね。

これはこれで、ちょっと時間がかかり過ぎで、かえって心配だなあ。

                                                        

この日は、7試合全部がKO決着という、画期的な1日ではあったんだけど、

あんまり早く進行したもんで、セミファイナルが7時っていうことになってしまって、

目当ての試合を見過ごした人も結構多かったみたいだよ。

                                                        

第一試合は、勝ち負けが拮抗した36才と31才の血だらけの殴り合い。

何だかサラリーマンのケンカみたいになってしまって、見ててかえって怖かったな。

                                                        

自分は、セミファイナルの金城智哉さんと殿村雅史君(角海老宝石)の

ランクインがかかった8回戦が目的だった。 この日一番のガチンコ勝負。

                                                         

殿村君、相変わらず右手が体から離れる癖が残っていて、パンチも流れ気味だし、

ガードも甘いもんで、一方金城さんはスピードはあるし、パンチの回転も圧倒してたし、

1Rで動きを見切ったのか、2R以降からはむしろ倒しに行ってる感じだった。

これは、殿村君にとっていい勉強になる試合になるんじゃないかって……。

金城さん、殿村君にランカーの壁っていうものを見せてやってよって……。

                                                         

ところが4R、

金城さんが打った左ストレートに交差させるように振った殿村君の右ショートフックが、

そんなに力がこもってたようには見えなかったんだけど、金城さんの顎に当たった。

                                                         

金城さん、赤コーナーのすぐ前で、ゴロンと倒れ込んで、リングに大の字になって、

10カウントでもファイティングポーズを取れなくて、そのまま……。 たった一発で。

                                                        

あまりの劇的展開だったもんで、殿村君飛び上がってたなあ。

ジム仲間達も舞い上がってしまって、こっちまで嬉しくなってしまったよ。

                                                         

殿村君は、あのパンチ練習してたんだってさ。

角海老宝石ジム、現在久し振りにチャンピオンがいない状況なんだけど、

このところの新規ランカーの量産は凄いね。

                                                         

金城さん、泣いてたね。

トレーナー達が顔を見合せながら、静かに試合を振り返っていたけど、

それとなく聞いていたら、金城さんのパフォーマンスについてだけでなく、

試合中角海老ジムから出てた指示にも話が及んで、

両陣営のギリギリの作戦のやり取りを目の当たりにして、

ボクシングってホント大変なんだなあって、改めて思ったな。

                                                         

自分としての結論は……。

金城さん、今日はボディ打ちが少なかったよ。

それと、少し相手をナメテたんじゃないかって……。 君はいつもはもっと凄いよ。

殿村君、効き手の左で上手に捨てパンチを打ててたね。

それと、やっぱり君は小島ひろしに似てるって。

いずれにしても、自分の中で、来月から殿村君は、殿村さんに昇格するんだ。

                                                                                                                

利き腕じゃない方で決めるっていうのは、大内淳雅さん、金沢知基さんって続いてて、

やっぱりアルファロを倒した、小堀佑介さんの流れがまだ生きてるって思うな。                                                      

                                                         

2009年2月 7日 (土)

5月3日のこと (2007.6.5)

2007年5月3日のことを、自分は忘れない。

                                                         

長い間ボクシングにかかわってくると、それぞれが忘れ難い試合の記憶を持ってる。

観客としてなら、古い年代の試合から最新のバトルまで、国内から海外の試合まで、

タイトルマッチの場合もあれば、4回戦の場合だってあり得る。

ボクサーにとっては自分の試合だっていう場合が多いのかも知れない。

                                                        

リングから降りて控室に戻る道を、本望さんはエンエン泣いて歩いてた。

もう少しやらせて貰えば、前半の負け分をチャラにできたのに……。

自分の傷つきやすい顔面が悔しくて、もうボクシングができないのが悲しくて……。

まるでケンカに負けた子供のようだった。

矢吹ジョーは白くなったけど、本望さんは、エンエン泣いたんだ。

                                                        

いつもクールだった本望さん。 あんな本望さんは、見たことがなかった。

レフェリーに最後のストップをかけられた時、

膝を落とし、有明コロシウムの天井に向かって、「アアーッ!」って大声を上げて、

リング上でデングリ返った。

                                                        

そして、やっとこさ青コーナーに戻って来たときも、

ロープにもたれながらヘナヘナとしゃがみ込んでしまった。

その時、ジムのオーナーが「本望!泣くな!」って怒鳴った。

本望さんは「ハイッ!」って大声で気合いを入れ直して立ち上がった。

                                                        

最後の最後で自分は知った。

本望さんは、この上なく熱い人だったんだ。

                                                        

田中トレーナーは、何にも言わないで、本望さんの体の汗を拭いていた。

自分は、青コーナー近くで全部見ていた。

心にしみた。

ボクシングを見て感動したことは幾度もあるけど、泣いたのは多分初めてだな。

                                                         

あの日、第8ラウンド。

もう止められるのが分かって、本望さんは鬼のように打ち合った。

鮮血で顔面真っ赤になって、首がヒン曲がるほど殴られても、

本望さんは、ダウンはおろか、ガクッともしなかった。

今までのバレロの相手で、あれで倒れなかったボクサーはいなかった。

そして、何度かバレロの両足が揃い、ここで一発強いのが当たれば、とか、

この瞬間にアッパーが届いていれば、とか、あとほんの一瞬の幸運があったなら、

バレロを倒す場面さえあったと思ってるんだけど、どお?

                                                        

次のファイナルの試合も世界戦だったんだけど、その3ラウンド、

一番後ろの高い席の方から、唐突に「ホンモ!ホンモ!」のコールが起こったんだ。

自分と同じ気持ちの人達がいたんだ。

また、ジワッと目が潤んで、前の試合の本望さんが戻って来たよ。

それに比べて、今リングの上で行われているのは、あまりに違ったボクシングだった。

自分は、今日は視野の狭い観客でいいって思って、4ラウンドで会場を後にした。

                                                        

2009年2月 6日 (金)

彼は、どうした? (2007.6.1)

とてもいい試合をするもんで、将来は絶対ランカーだなって、

密かに期待していたボクサーや、それほど強くはないんだけど、

妙に印象に残った若者の姿が、近頃見られないなあということがよくある。

名の知れたボクサー達の動向は、新聞や専門誌に掲載されるから、

ああ、そうなんだあって、それなりに納得できるんだけど、

彼がまだ無名の場合には、事情が分からないで、心の収まりがはなはだよろしくない。

                                                        

ボクサーがボクシングを止める理由には幾つかあって、一番多いのは、やっぱりケガ。

手や肩の骨などの外科的傷害もあるけど、網膜や眼底に異常を発したり、

鼓膜を損傷したり、もっとシンドイのは、脳血管系のトラブルに見舞われたような場合。

そして、試合のダメージではなく、デビュー以前ジムのスパーリングの段階で、

アウトという実に悲しいケースもあるんだ。

観客の中には、血が流れ、朽木のようにボクサーが倒れる姿が見たい、

と言う人もとても多いんだけど、早目早目のストップこそが絶対だと思ってる。

見る人にとっては一瞬の事だけど、

本人にとってはその後の人生の方が、ずーっと長いんだからね。

                                                         

ボクサーがケガ以外でボクシングを止める理由としては、

仕事の方が忙しくなってしまったというのもある。

世界チャンプにでもならない限り、ボクシングだけでは生活できないのが現実だし、

食えなければイデオロギーもクソもないっていうのは、

ちょっと前の東欧諸国を見れば容易に知れる。

生活のために止めざるを得ないっていうのは、

他のプロスポーツ業界では考えられない事だけど……。

                                                         

それから、プライベートのトラブルを引き起こしたり、巻き込まれたりということも、

少なくないんだ。

驚くほど少ない報酬に甘んじながら、減量や試合で肉体をイジメ続けるような、

そんな競技を選択してしまった時点で、彼らはある意味異常といえる。

お利口さん的で上手な生き方が出来ない分、弱味が出てしまったり、

付け込まれてしまうこともあるんだろうなって思う。

                                                         

やっぱ俺はダメだ、って自分に見切りをつけてしまうボクサーの話もよく聞く。

周囲は、まだまだやれるのに、って慰留したいにもかかわらず、

自分の中のイメージと現実がかけ離れていることに、失望してしまうらしい。

身近に有力ボクサーがゴロゴロいるような、大規模ジムに多いんじゃないかなあ。

                                                         

度を越して負けが続いたり、通算で負け越してくると、

そろそろ引退かっていう雰囲気が漂うらしいんだけど、

30才過ぎて、2勝6敗なんてボクサーが出てくると、

彼はホントにボクシングが好きなんだなあって、何となくほのぼのするな。

いろんなボクシングがあっていいんだと思う。

                                                         

                                                         

2009年2月 5日 (木)

見た目 (2007.5.14)

やっぱり、ボクサーはボクサーと呼ぶのが正解で、

選手と呼ぶのは、自分の中では、なんかシックリこないな。

“プロボクサー” ……。 何てカッコいい肩書なんだろう。

                                                        

マスコミにとっては、何々選手としか呼びようがないんだろうが、

自分の中では、普通のボクサーは、“何々君”と呼び、

ランカー以上は、“何々さん”に昇格する。

                                                          

“何々さん”ともなると、シューズやトランクスも見慣れてきて、

ロープのくぐり方や、いつもの彼の軽いアップの動作と共に、

リング上に彼のイメージがすんなり収まる納まる。

                                                         

ところが、まだ“何々君”の場合だと、これが結構意表を突かれることも多く、

特に新人の場合などは、色々な驚きもあって実に面白い。

                                                         

頭からシューズまで、全身極楽鳥のようにヒラヒラ着飾っていきり立ってる子もいれば、

トランクスに自分の名前はおろか、ジム名さえ、とにかく何の刺繍も入ってない、

ただの黒無地の練習用みたいなイデタチで、ショボーっと出てくる子もいる。

それでいて、いざ試合となると、この地味な方が恐ろしく凶暴で攻撃的だったり、

あの極楽鳥の腰が、初めから引けてたりするのが、見ててとても面白いのだ。

                                                          

スペースKの大場浩平さんみたいな、見た目真面目な普通の学生さんにしか

見えないようなボクサーは、全体の中ではごく少数派であって、

ほとんどは、目の周辺に傷を負った鋭い目つきのイカツイ顔をして、

ストリート系のファッションに身を固め、アイポッドでガンガンラップ鳴らせてるもんで、

電車の中なんかで出会うと、なるべく目を合わさないようにしてしまいがちになるけど、

これが実際に話をしてみると、“何々君”も“何々さん”も拍子抜けすると言うか、

驚くほどいいヤツばっかりなんだ。

                                                        

入場の際のパフォーマンスが、試合に入るとガラッと変わるボクサーの筆頭が、

クレージー・キムさんだな。

彼は、入ってくる時には、「地球上に俺以上悪いヤツはいねえぞお!」って感じで、

観客を煽るんだけど、ボクシングを始めると全く変わる。

特に目付きが、まるで精密機械に取り組むエンジニアのように真摯な眼差しになる。

クレージーとは全くの仮の名で、そのギャップに初めは随分驚いたっけ。

自らが衝撃的な負け方をしてベルトを失ってからそんなに時間が経ってないある日、

ホールに現われて、同じジムの後輩に精一杯の声援を送ってたな。

普通は、少し気後れして、ホールから足が遠のくんじゃないのかなって……。

彼は、いいヤツだと思ったな。

                                                         

いつも普通に会社に出勤してくるみたいに出て来て、

「どれ、今日も一仕事するか。」ってな感じでリングに上がるのが、

木村登勇さんと小堀佑介さん。

木村さんは、最後まで黙々と仕事をこなす職人のようだけど、

小堀さんの場合は、相手のパンチを喰らった途端、人が変わる。

                                                         

小堀さんとキムさんは、インタビューとなると、またまた別の人になる。

                                                                                                                  

2009年2月 4日 (水)

ヨハンソソンと坂田健史さん

インゲマル・ヨハンソンが死んだってね。

恥ずかしいことに、自分はずっとインゲルマンって憶えていたな。

                                                         

そのヘビー級のボクシングは、昔から日本人が入り込む余地が全く無いもんで、

今でも何か違うフィールドのボクシングだって思ってる。

アメリカのそれも黒人の独壇場って感じで、ロッキー・マルシアーノとケン・ノートン、

それに、このヨハンソンくらいが、白人チャンプだったと記憶している。

映画“ロッキー”は、勿論ロッキー・マルシアーノから取ったんだよね。

                                                         

自分のヘビー級遍歴は、大体レオン・スピンクスくらいで一段落してるんだけどね、

まず、ジャック・デンプシーからジョー・ルイスにきて、

(ちなみに角海老ジム田中トレーナーの同居犬、黒のブルドッグの名前が、ルイス。)

次にフロイド・パターソンが来るんだけど、インゲマル・ヨハンソンは、この辺に出てくる。

                                                         

その後、ソニー・リストンから、かのカシアス・クレイにつながって、

また、フロイド・パターソンが戻って来る。

この辺から、カシアス・クレイがかなり続くんだけど、その後は、

ジョージ・フォアマン、ジョー・フレーザー、ラリー・ホームズ、ケン・ノートン、

レオン・スピンクスってね……。

                                                        

当時は超のつくほどの英語かぶれだったもんで、彼らの名前を読むだけでも、

何てカッコいいんだろうって思ってたな。

                                                         

それから、話は全く変わるんだけど、坂田健史さんが、またやるってね。

川嶋さんや新井田さんの引退は、自分の中で納得いったんだけど、

前にも書いたように、あの負け方では、ホントにダメなのか全然分からないから、

あのまま止めるのは反対だったもんで、とりあえずヨカッタ、ヨカッタ。

                                                         

ホールで見かけても、なるべく目立たないようにしているみたいで、

坂田さん、地味で地味で、どうしたのってほど地味で、

でも、そこのところがとっても好きで、こっちも静かに、秘かに応援するって感じなんだ。

                                                          

坂田さんは、これまでも一度か二度負けた相手には、必ず最後は勝ってきたもんで、

それはつまり、昔日本タイトル戦の時も、初めトラッシュ中沼さんに負けたんだけど、

次は打ち破ったし、ロレンソ・パーラとの世界戦も1度目と2度目は負けたけど、

3回目はKOしたし、ロベルト・バスケスにも初戦は負けても、次は勝ったんだよ。

だから、デンカオーセンとも過去、引き分け、負けってきたから、

今度は勝つんじゃないかって思ってるんだ。

                                                         

坂田さんほど負けた試合から次に繋がる何かを、

学び取る能力の高いボクサーはいなんじゃないかって思ってるんだ。

一気に頂点まで行った人たちには、絶対備わっていない能力だろうと思うね。

                                                                                                                  

そして、殆どのボクサーは、一気に頂点まで行くっていうことはないんだから、

自分を全部出し切って、もう何も残ってません、ていう敗戦なら仕方ないけど

少しでも納得がいかなかったり、次への光がほんのわずかでも見えるようなら、

ボクシングを止めちゃあダメなんだよ。

残念ながら負けてしまった時、勝っても実はヤバかった時に、

次に向けて、何かできそうだと思ったら、続けるべきなんだ。

                                                         

榎さんも、小堀さんも、下田さんも、湯場さんもみんなやるってさ。

塩野翼君も大北正人君も、またやるってさ。

君も、君の頂点を見つめ直して、やり残すなよな。

                                                        

2009年2月 3日 (火)

(続)本望信人さん (2007.5.19)

本望さんのファイティングポースは、まず両腕を立て気味に構えるので、

ちょっとムエタイの戦士みたいに見えるんだ。

そして、白いグローブテープを長く巻くので、肘から先がとても長く見える。

トランクスはブルー系、シューズはブルーか白というのが、彼のイメージなんだけど、

今度の世界戦では一体どんなイデタチで登場するんだろうなあ。

                                                        

ボクサーは自らのキャッチフレーズをトランクスに縫い込むことが多いけど、

君がそうなの?って、首を傾げたくなるフレーズが多いなか、

小野寺洋介山さんの“なにくそ” とともに、本望さんの“勇往邁進”ほど、

そのボクシングスタイルを的確に表現した言葉はないと思う。

                                                        

今まで本望さんの試合で、ドキドキ胸がときめかなかったことなんてあっただろうか。

打たれてもひるまず、打ってもおごらず、とにかく、

その時の自分のベストを尽くすっていう、常にクールなスタイルは男でも惚れるね。

                                                        

長くやってれば、体調の管理やモチベーションの維持なんかでも、

当然バラツキが出ることもあるだろうし、いつでも頑張る、いつまでも頑張るなんて、

普通なかなかできないよ。

                                                         

それからね、ド素人の思い込みなんだけど、

右利きのボクサーなら、強い左フックをダブルで打てるヤツは強いと思ってるんだ。

それともう一つは、接近戦で、肘を曲げながらでも、

斜め上から下の方へ差し込むように、強いパンチを打てるヤツも強いとも思ってる。

初めの方は、小堀さんが極上だな。

二つ目のは、本望さんがその見本だな。

揉み合うと、当然お互いにアッパーを打とうとするし、当然その警戒もするから、

相手の左アッパーに注意しながら、その間隙を縫って右を差し込むように、

それも強く打つのは、すごく技術のいることなんじゃないかって思ってるんだ。

                                                        

そんな本望さんでも、他のボクサーと同様にいくつか弱点はある。

一つは、残念ながら絶対的なパンチ力が十分でないこと。

それに、そのパンチが若干オープン気味になることがあること。

それとあと一つは、やっぱり残念ながら、切れやすい顔面を持っていること。

                                                        

でも、でもだよ、それらを補って余りあるほどの数々の長所があるから、

あの位置までいけたんだと思うよ。

ここまで来るには、非常に強いメンタル面の支えがあったことも推測できるけど、

とにかく万能なヤツなんてどこにもいなくて、自分の弱点を認識したうえで、

それをどう鍛えてカバーするか考えて、何か得意技を身に付けるように、

努力すればいいんだということを、本望さんは教えてくれる。

                                                          

それからね、本望さんはあの立場になっても、つまりジム頭的な存在になっても、

練習中、田中トレーナーの言葉に、常に「ハイ!」って大きな声で返事を返すんだわ。

チャンピオンになってからでも、決してエラぶるところはないし、

話しかけられると、誰にでもとても丁寧に受け答えをするんだ。

あれはとても立派で見ていて清々しくて、後輩たちのいい手本になっていて、

ジムの規律作りの基礎を担っているんだ。

                                                        

本望さん、将来は角海老ジムのトレーナーだな、絶対!

                                                                                                                 

2009年2月 2日 (月)

本望信人さん (2007.5.2)

坂本博之さんがリングから去った後、70名いる角海老宝石ジムの頂点は、

本望さんでいいよね。

                                                       

角海老には世界チャンプのイーグル京和がいて、それは凄いボクサーなんだけど、

彼相変わらず日本語は「頑張ります。」と「応援よろしくお願いします。」の二つだけだし、

スポンサーが変わるたびに名前が変わるし、

何となく角海老に間借りしているっていう感じが抜けないし……。

                                                                                                               

本望さんは、1977年4月1日(エイプリルフールだぜ)新潟生まれの現在29才。

96年19才でデビューして通算27勝(5KO)3敗2分。勝率84%で、KO率19%。

スーパーフェザーでKO率が2割を切っているにもかかわらず、

日本タイトル8回防衛のOPBFチャンピオンなんて、どれだけ凄いか。

KO負けも一度もない。 そりゃあもう、物凄いテクニシャンということなんだ。

身長は170㎝で、並ぶと自分より背が低いんだけど、

リングに立つと5㎝は大きく見える。

長く巻くグローブテープが、とてもカッコいい。

                                                         

彼は、2001年オサムジムから移籍してきたんだけど、それまでのリングネームは、

“パワフル本望”。 全くイケてないし、戦績から見ても、“パワフル”って皮肉かあ。

負けた相手は、下入ヶ山博文さん(角海老勝又)、萩原篤さん(角海老勝又)それに、

阿部元一さん(ヨネクラ)の3人だけ。

阿部さんは、去年渡邊一久さんが仇を討ったけど、まだ一線で頑張ってる。

あとの二人は既に引退してる。

                                                         

角海老に移ってからは無敗で、2002年キンジ天野さんとの決定戦で日本チャンプに

なった後、藤田和典さん、松信秀和さん、中村つよしさん、コウジ有沢さん、

中川知則さん、中村つよしさん、真鍋圭太さん、大之伸くまさん達を、

次々撃破して、ベルトを後輩の小堀佑介さんに譲った後、

(実際は、決定戦で小堀さんが真鍋さんをKOしたんだけどね。)

2006年5月、フィリピンのジムレックス・ハカを破って、OPBFチャンピオンになった。

その後、同年9月に村上潤二さん(八王子中屋)も下して、1回目の防衛を果たした。

ずっと3-0の圧倒勝ちを続けてるんだ。

                                                        

本望さんは今度のエイプリルフールで30才を迎えるんだけど、

その1ヶ月後、いよいよあの豪打のエドウィン・バレロと世界タイトル戦をやるんだ。

ヤツは確かにハードパンチャーではあるけど、そいつをかわして、ドコドコやったら、

意外に顎は弱そうだし、短気で精神的にモロイところもあるんじゃないかなって。

バレロの見えにくい左にさえ注意すれば、何とかなると思うよ。

何度もバレロのスパーの相手をした小堀さんにも色々聞いてさ……。

                                                        

今からドキドキするね。

                                                        

2009年2月 1日 (日)

小堀佑介さん (2007.4.24)

2006年1月に小堀さんが、真鍋圭太さんを衝撃のKOで下して、

日本チャンピオンになった試合の入場曲は、

ステッペンウルフの“ボーン・トゥ・ビ・ワイルド”、日本名“ワイルドで行こう”だった。

70年代デニス・ホッパーが監督したヒッピーを題材にした映画の主題歌で、

登場するロングホークのカスタムバイクが、とてもカッコよかったのを憶えている。

なかなか渋い曲を知ってるなと思って確かめたら、全くの人任せの選曲で、

本人はタイトルさえ知らないってさ。

                                                        

3人は友人同士なんだけど、小堀さんは、渡邊一久さんとは全くの対極にいて、

小林生人さんに近いな。

                                                        

その試合の勝利者インタビューによって、小堀さんのインタビューイヤイヤ病が、

世に知れることとなった。 

そしてそれ以来、彼のファンは試合中と同じくらい、小堀さんと一緒に、

勝利者インタビューでドキドキしてしまうようになった。

                                                        

小堀さんは、インタビューが始まる前に、こそっとアナウンサーに話しかけることが

あるけど、あれは絶対、簡単にお願いしますねって頼んでるんだと思う。

それと、月間MVPで表彰された時も、その場に居合わせて新人賞を取って、

そこそこキッチリ挨拶していたボクサーにそっと話しかけてたけど、

あれは、話するのがうまいですねえ、だったと思うな。

                                                        

でもね、真鍋さんとの試合の後のインタビューで彼が言った、

次もいい試合ができるか分かりませんが、と、一つ一つコツコツと……を超える

素直な心情をそのまま表した素晴らしい言葉を自分は今まで聞いたことがないよ。

                                                         

あの時、小堀さんはプライベートでいろいろあって、それを乗り越えての勝利が、

本当に嬉しかったみたいで、田中トレーナーと抱き合って、子供のように笑ってたな。

                                                           

あの試合下馬評では、真鍋さんの方が優勢というのが多かったけど、

自分は小堀さんの勝利を確信していた。

“KOセンセーション”真鍋さんのKO勝ちの相手は、外人ボクサーがとても多かったし、

小堀さんは、2005年に入ってから、急に異常に強くなったのを知っていたからね。

真鍋さんの後、小堀さんは、藤田和典さん、三上朗央さん、大之伸くまさんらを

強烈撃破して、現在に至っている。

                                                         

今度戦う村上潤二さんは、年令は3つ上だけど、デビューは小堀さんと一緒で、

21戦してるのも一緒、勝率も伯仲してるし、よく似た戦績なんだけど、

本望信人さんを除いて、これまで戦ってきた相手のレベルは相当落ちるし、

最近の小堀さんの上昇度と、バレロ、バレラとのスパーリングを通して得たものの

大きさを考えると、普段の状態で臨めたら、苦戦する理由が見当たらないな。

                                                        

まず、第1ラウンドだな。

相手は必ず、機先を制してガアーッと来るので、こちらも当たらなくてもいいから、

大きい右フック3連発で脅かしてやればいいのさ、真鍋さんの時のように。

                                                         

小堀さんは、立っているだけで、形になっているボクサーだって思ってる。

腰を軸にして、上体を前後左右に軽く揺らせながら、リズムを取り、

タイミングを計る姿がとても美しいんだ。

余裕のある時には、両手のグローブで軽く円を描くポーズをすることもあるね。

オーソドックスなワンツーもあるけど、いきなり大きな右フックを放ったり、

左のダブルフックをきっかけにすることもある。

                                                        

そして、この左のダブルフックが天下一品で、

少し体を左に傾けながら、同じ強さで打つこともあるけど、

初めは弱く、二つ目は強くと緩急をつけることもあるし、

二発ともボディのときもあれば、上下に打ち分けることもある。

この点だけを見れば、小堀さんは十分世界チャンピオンクラスだと思うし、

現在の時点で、小堀さんに勝てるボクサーは、日本にはいないと言い切れる。

                                                       

自分は素人だけど、あえて言うならば、オーソドックス・スタイルのボクサーで、

左のダブルフックを打てるヤツは強いと思ってる。

相手の右が飛んで来るリスクを負いながら、タイミングを計って、

早いフックを連発するのは、とても難しいことだと思うからね。

                                                        

それと、相手が一気呵成にバキバキ打ってきた場合でも、

小堀さんは、様子を見たり、一歩引いてやり過ごしたりはしないで、

同じように一気に勝負に出るところがある。

自分としては、背負ってるものが相手とは違うんだから、

もう少しいなしておけばいいのに、って思わないでもないんだけど、

小堀さんは、行くんだよなあ、敢然と。

それも殆どノーガードで、ガムシャラに打ち合う道を取るんだ。

                                                         

確かに、背骨を軸にして打つ小堀さんのパンチは、殆どの場合、相手より強いし、

左右の回転の速さで、相手が3発打つ間に、5発は打ち込むことができるんだけど、

不幸にも相手のラッキーパンチを喰らわないとも限らないし、

何とかもう少し慎重に、と思わないでもないんだけど、

その最中のハラハラ感もなかなか魅力的なのも事実なんだ。

そして、チャンスと見たとき、小堀さんは、後先なく、それこそ鬼のように連打を放つ。

                                                          

小堀さんは、いい意味で相手に合わせたボクシングができるし、

タイミングとリズム感が極上で、当て勘も優れてるし、流れの中でカウンターが打てる、

とてもクレバーなボクサーなんだけど、何故かインタビューとなると別の人に変わる。

試合の時、どれだけ沢山の観客がいても、それは全然平気だっていうのにねえ。

                                                         

これは一見とても不思議なことのように思えるんだけど、

自分も少人数での会議や打ち合わせは何でもないんだけど、

大勢の第三者達の前でしゃべったり、形式的なトークになるほど苦手なもんだから、

彼の気持ちは何となく分かるな。                                                         

で、いつも試合後は小堀さんと一緒になって、超ドキドキしてる。

                                                                                                                 

アマチュア戦績9勝6敗だったのが、日本チャンピオンになるとは、

もしかしたら、本人さえ予想もしてなかったかも知れないな。

本人が頑張ったのは勿論なんだけど、田中トレーナーが育ててくれたんだよなあ。

                                                        

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