ブログ再開。

 


前回のブログ “THE END” から1ヶ月ほどが経ったんだけど、


更新をしなかったにも関わらず以降も毎日500〜600アクセスもあって、


過去記事で対戦相手を調べてるボクサーが多いのかも知れないんだわ。


 


取り巻く大人達に対する不信感と嫌悪感は拭いようもないまま、


ボクシング業界から追放された身ではあるんだけど、


個々のボクサー達に対する愛情には変わるところがなくて、


其々自己実現に奮励努力して欲しいって思ってるんだよね。


 


 


そんなこんなでボクシングからは遠のいてしまったんだけど、


何かしらの文章を書くことの効用は否み難くて、


別のブログサイトで日記を書き始めたもんで、


もし興味があったら “jjjpro ブログ” で検索アクセスしてみて下さいな。

2019年2月25日 (月)

THE END………。

 

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何が “THE END” かっていうと、

自分のボクシングライフの終焉ってことで2月18日以降、

今後は一切ボクシングには関わらないってことで………。

 

 

実は今回自分はJBCと協会の両方からある処断を受けることになって、

それは自分に対する無期限乃至は期限付きの出入り禁止処分なんだけど、

その処分内容自体と共にそれが決定されるに至った過程は、

自分にとっては甚だ承服し難いものだったんだわ。

 

 

その会議は2月18日、当日のボクシングが始まる前の5時からの約45分間、

JBCの会議室で開かれたんだけど、

その日の試合を見終えた帰りの電車の中で、

それにしてもメインイベントは壮絶だったなあって思い返しながら、

後日開かれる予定の協会理事会の場で自分の処分が正式決定される前に、

自分は二度とボクシングには関わらないっていう思いが既に固まって、

その日の夜(2/18)のうちにこの日出席してた2名のJBC職員のうちの一人に

電話を入れたんだけど結局話が出来たのは翌日(2/19)の午前中で、

会議に対する自分の感想と共にその旨を伝えたんだよね。

 

同じ日に協会にも4月以降のボックスシートのキャンセルを伝えて、

ボクモバ は翌日の20日に解約手続きを済ませたんだわ。

 

 

ホール内外での計9回のトラブルの現場を見た人はかなりの数に及ぶし、

掴みかかる相手を剥してくれたジム関係者やらボクサーも何人もいて、

およその事情を知ってる人もかなり多いんだけど、

このブログの殆どの読者の方々にとっては寝耳に水だろうから、

ちょっとだけ説明しておくと………。

 

事の発端は去年4月の後楽園ホール内ことで………、

九州から試合をしに来たあるC級ボクサーが判定負けをしたんだけど、

試合後暫くして悔しそうに涙目でリングを見つめてたから、

「またおいでね、僕はいつでもホールにいるからさあ。」

って話しかけたのを2mほど離れたところにいたその相手が、

彼は有名な元プロボクサーで今はあるスポーツ紙に雇われてるんだけどね、

その時は黙って見てたのを40分ほども経った西側通路でいきなり、

「てめえ、このヤロー!」 ってきなり胸ぐらを掴みながら、

「俺が面倒見てるボクサーにいい加減なことを言うんじゃねえ。」

「俺が話してるところに割り込みやがって!」って信じがたい程の激情で、

まともでは無い感じをいきなりモロに出して来て、

その時はホールの係員に剥がして貰ったんだけど、

老人性脳障害を患って抑制が効かなくなってる気の毒な人としか思えなくて、

謝る事由は全く無かったんだけどそれでも収まればいいかってことで、

「自分には全くそんなつもりは無かったけど、

あんたがそう感じたのなら謝りますよ、申し訳なかったです。」

って頭を下げたんだけど、事はそれで終わらなくて、

自分の謝り方が納得いかないってことで、

それ以降10ヶ月間に合計で9回も同じような暴行を働かれたんだわ。

 

で、自分としてはそういうトラブルの相手方と今回同じ俎上に載せられて、

同じ扱いの単なる喧嘩両成敗として扱われたことに対して、     

堪え難い屈辱感と共に途方も無い怒りと失望感を禁じ得なくて、

人と人とが殴り合うスポーツだからこそ、

暴力沙汰には最も敏感であるべき筈なのに相手方の暴行行為と、

自分のその日の物言いの過激さとを天秤にかけてほぼイーブンだって、

同席してた9名のうちの8名がそういう落とし所を見つけて一安心って感じで、

二人の処分に関しては後日の協会理事会で決定しますので、

それじゃあって感じのチャンチャン解散に唖然としてしまったんだわ。

 

大阪でのOPBF戦のトラブル処理に関しては2ヶ月近くもかけたのに、

自分を排除する為の話し合いはたった45分間で終わってしまって、

それも事の次第とか経緯を詳しく確認することもなく、

業界関係者の8人全員に踏み付けにされてしまったんだわ。

 

 

会議の冒頭はJBC職員の、

「このまま放置するといずれは事件に発展する可能性がありますから……。」

っていう実に不可解な言葉から始まったんだけど、

彼等は殴られたり刺されたりしない限りは事件では無いとの認識のようで、

胸ぐらや腕を掴んだだけでも暴行行為ですからって去年11月7日に、

そう言ってた所轄警察署の見解とは最初っから大きな齟齬があったんだわ。

 

 

当日の出席者はJBC2名、協会2名、ホール職員1名と、

相手方の雇い主であるスポーツ紙から2名と相手方本人、

それに自分の計9名だったんだけど、

彼等の言動の一つ一つに自分は終始激しい怒りを禁じ得なかったんだわ。

 

特に協会からの1名の自分に対する敵意はこの日もいきなり度を超えてて、

控え室に出入りしてたことを激しく非難することから始まって、

自分にはボクサーの引き抜きで悪評が立ってるとか、

この日のテーマとは全く別なアプローチから入って来たんだけど、

そう言えば彼は1年ほど前の初対面の時から既に敵意剥き出しでその際も、

何ら事情を確認することもないまま当該相手にやたら突っかかってるって、

どうしてそんなに強気で言い切れるのかって首を傾げたものだったんだわ。

 

その後彼は新聞社側から事件に関する照会があったからだと思うんだけど、

11月21日には今度問題を起こしたら双方共に出入り禁止にするっていう、

文書も送って来てその内容の稚拙さに驚かされたんだけど、

その際も事の発端やその後の経緯に関して全く聴取もしないままで、

この日の会議にあたっても彼は既に満々の予断を持ってたんだよね。

 

 

当該人物の雇用主である新聞社の2名は最後まで一言も発しないまま、

っていうよりそもそも自己紹介さえもしないままで、

当該人物が「1発殴らせろ、このヤロー!」って激昂して立ち上がった際に、

両側から羽交い締めにするのだけがこの日の役目のようだったみたいで、

自分には単なる異常者としか思えないような当該人物を守ろうとしてか、

彼の更なる暴発を恐れてか彼のこれまでの延々の暴行行為に関して、

最後の最後まで一言の謝罪も無かったのが全く理解出来なかったね。

 

 

この日の相手方8名の全員が自分の話し方が相手方を刺激したって、

それを両成敗の唯一の拠り所としてすがったんだけど、

全く謂れのない事に関して10ヶ月に亘って計9回も胸ぐらや腕を掴まれて、

「このヤロー、てめえ!」ってまるでチンピラのように怒鳴られ続けられて、

納得がいかないなら話をしようって何度も言ったのに、

「いい加減な事ばっかり書きやがって! てめえにボクシングを教えてやる、

リングに上がれ! 」って全く訳の分からないことや、

警察を呼ぶなら呼んでみろ!」って凄まれ続けられれば、

最早まともな会話は成り立たないって判断して、

多少荒っぽい言い方にもなる訳で………。

 

 

何れにしても相手方に組する8名の全員は、

日頃から色々なことで首を突っ込んで来た生意気な素人客と、

同じく日頃から処置に困ってた業界の老廃物とを一括して処分出来ることに、

まるで胸をときめかせているかのようだったんだわ。

 

 

2018年4月16日における事の発端から2019年2月19日に至るまで、

今回の事件の経緯は関わった人のことも含めて全てメモに取ってあるから、

偽りなく事細かく実名をもって書き記すことも可能で、

自分に処断を下した側の人間達が匿名のままっていうのも、

実に不公平だと思わないでもないんだけど、

事ここに至って自分の業界に対する失望感と共に、

村社会を脱し切れていない彼等の発想と言動に対する嫌悪感とか、

結局 “村民の村民による村民の為のボクシング” なんだなっていう思いは、

今や拭い難くなってて今更って感じも強いもんで、

ここでは敢えて書かない事に決めたんだわ。

 

 

4月以降のボックシード代の50万円ほどは既に払い込んでるんだけど、

協会側の出入り禁止処分を甘んじて受けるなら返金されるんだろうけど、

今回は払込期日(1/31)を過ぎた後でかつ出入り禁止処分が決定される前の、

糞食らえって感じの自発的な撤退だから、

基本的に協会としては返金義務は無いんだけど、

年金生活者にとっての50万円は少なからずの金額なもんで、

一応話はしてみるけどね………。

 

 

 

 

こんな目に遭わされるならいっそのこと、

以前110番出動を願った際(11/7)に所轄署員が言ってたように、

自撮り写真を提出してサクッと暴行罪で逮捕して貰えば良かったかなあって、

そう思わないでも無いんだけど、

こんな実にクダラナイ馬鹿馬鹿しいことで業界に対して、

良くないイメージを与えるようなことは避けたいとずっと思ってたし、

老い先短そうな相手を追い込むのも可哀想だなって思ったのが正しく仇で、

時期が来れば相手方の熱も冷めるんじゃ無いかって思ってた、

そういう自分の見通しの甘さに今は嘲笑さえしてしまうんだよね。

 

 

 

出席者達は自分の話し方が過激だって非難轟々だったんだけど、

自分にはあの場の議事進行の方が余程荒っぽかったっていう印象で、

今回のような手法で全ての物事を進めてるんなら、

ボクサーや善良な現場関係者達の信頼を失ってしまうだろうし、

いずれは一般ファンの興味をも失わせしめてしまうと思った訳で………。

 

 

それにしてもあの日あの場に集ってた人達は、

例え当日の音声データが公開されても、

それでも議事の進行と結論の正当性に確信を持てるんだろうか、

JBCと協会を相手として原状回復請求と、

名誉毀損に基づく損害賠償請求の民事訴訟を起こされても、

勝訴する自信はあるのかなあ………。

 

 

 

自分を嫌ってる人や業務遂行上排除したがってる人が多くいるっていうのは、

勿論自覚してるんだけど一方では好意的に接してくれてた人達も多くて、

行き合えば挨拶や言葉を交わすボクサーは約300名ほど、

ジムの会長さんは40名くらい、トレーナーさんとかマネジャーさん、

それにボクサーの親御さんとか一般のボクシングファンを加えると、

合計500名ほどにもなるし、

試合翌日のブログには2,000〜3,000ほどのアクセスを頂いていたもんで、

その人達にはある程度の報告をする責務があると思ってるもんで、

今回この文章を書いたんだけど元々は、

マスコミも見に来ず身内以外殆ど誰にも注目されない4回戦の試合を、

それなら自分が見てあげるよって、

そういう気概で始めたブログでもう丸々10年を経てるんだよね。

 

 

今まで話し相手になって下さったり、ブログを読んで下さってた方々には、

ホントにホントにアリガトでしたってことで、

「この次は途中で休憩タイムゲットされずに、

最後まで見て貰えるように絶対頑張りますから。」って言ってくれた君とか、

「今年デビューするんです。」って言いに来てくれた君と君と君、

ホントにゴメンなんだよね。

 

 

それでは、アディオス! アミーゴ!ってことで………。

 

 

2019年2月19日 (火)

後楽園ホール・2月18日

 

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“ぬらりひょんの孫”

 

見るのはこれで3回目ほどになるんだけど、

“千年魔京”シリーズもいよいよ最終局面で決着は頭に入ってるんだけど、

折々に交わされる会話とか其々の衣装や遠景なんかに興味が尽きないんだわ。

 

 

 

 

昨日は試合前に9人ほどである話し合いの場が持たれて、

結果的には自分の今後に大きく影響を及ぼすことになったんだけど、

その件に関しては近々に別稿でってことで………。

 

 

 

 

この日のメニューの中には女子戦が2試合組まれてて、

いつもならスルーするんだけど、

椙元君姉妹とは個人的な知り合いなもんでね………。

 

 

 

 

① 椙元愛君(一力)vs鵜沼絵美君(T&H)……B 4R

デビュー戦の34歳・長野県と、デビュー戦の32歳・東京都。

 

愛君は椙元姉妹のうちの姉さんの方なんだけど、

綺麗に編み上げたドレッドヘアでの登場で、

元婦人警官の鵜沼君と共にこれがデビュー戦。

 

<1R>

開始15秒ほどで愛君がいきなりサウスポーチェンジして、

相手の意表を突いたんだけど、ディフェンス面はまだまだで、

もう少し頭の位置に配慮しないとアブナイアブナイだったんだわ。

 

中盤までの手数では鵜沼君が優勢だったんだけど、

徐々にペースダウンするにつれ愛君の頑張り直しの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

鵜沼君は仕掛け不足の単発に終始してたんだけど、

愛君のストロークがデカくなるところを右ストレートでヒットヒット。

 

このラウンドは鵜沼君かなあっていう時間帯が長く続いたんだけど、

またもや愛君の終盤にかけての盛り返しがグッドグッドで、

残り25秒からショートブローを畳み掛けてひっくり返してたんだわ。

 

鵜沼君は連打し切れなかったし、返しのパンチも打ち切れて無かったなあ。

 

<3R>

このままじゃマズイってことで鵜沼君が初っ端から飛ばして行って、

特に残り40秒からの右、右のヒットで有効ポイントゲット。

 

<4R>

どっちが踏ん張り切れるかってところだったんだけど、

序盤は鵜沼君の積極的な仕掛けが効を奏してて、

疲労が浮き出てきた愛君は左右のフックが大き過ぎだったしオープン気味で、

全体の腕振りも緩くなってしまったんだわ。

 

お互いに顔を真っ赤にしての奮戦だったんだけど、

より消耗が進んでたのは愛君のまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は38ー38だっったんだけど結局、

39ー37、39ー38、38ー38ってことで愛君の2−0勝ち。

 

 

 

 

② 為田真生君(W日立)vsグラップラー北斗君(T&H)……W 4R

1勝7敗(2KO)2分の33歳・東京都と、

0勝1敗(1KO)1分のサウスポー、27歳・大阪府。

 

現在6連敗か7連敗中の為田君が入国管理局勤務の北斗君と対決。

 

<1R>

お互いにいきなり荒っぽい仕掛けの勢いだけの勝負になったんだけど、

為田君はバランスの良く無いところが改善されて無かったし、

打ち出すパンチも体から離れがちで、

大きくスペースが出来たところに北斗君に内側内側から攻め込まれてて、

早くも態勢が決してしまったような感じだったんだわ。

 

<2R>

為田君は無警戒に前に出るところに被弾を重ねていって、

目に見えてグダーッとしてきた中それでも、

何とか何とかって感じで1発デカイのを狙い続けてたんだけど結局、

思うに任せないまま北斗君にショートヒットを許しまくってて、

シンドそうな感じが手に取るようだったんだわ。

 

<3R>

北斗君の方はここまで勢い落ちすることなくの手数だったんだけど、

1分20秒辺りから流石に徐々に疲れが浮き出てきて、

残り45秒からは二人共、グダグダになってしまったんだわ。

 

<4R>

為田君は倒されてしまいそうなところから踏ん張る踏ん張るで、

北斗君も決め手を欠いたままお互いに体を持たれ合わせての我慢比べで、

結局為田君は最後の最後まで綺麗なヒッティングに恵まれないままエンド。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40ー37、39−37、39−38ってことでやっぱり北斗君の3−0勝ち。

 

 

 

 

③ 椙元慧君(一力)vs阿比留通子君(オークラ)……54.5kg 4R

0勝1敗(1KO)の32歳・長野県と、0勝2敗の28歳・佐賀県。

 

慧君は椙元姉妹の妹の方で姉さんと同じようなドレッドヘアだったんだけど、

遠目から見ると二人共良く似た顔つきをしてるんだよね。

阿比留君と共に初勝利を目指しての一戦ってことで………。

 

<1R>

若干のプレスは慧君の方だったんだけど、

姉さんと同じでフック系の軌道が大きくて振りも緩かったんだわ。

 

ガチャガチャした時の危険度には大差が無かったんだけど、

少しのヒット差で僅かに慧君がファーストポイントゲット。

 

<2R>

1分20秒からのショート戦は阿比留君の必死感の方が目立ってて、

慧君は突っ立ったままの被弾が多かったし、

打ち合いになると極端にディフェンスが疎かになってしまってたんだわ。

 

<3R>

勝負の行方はこのラウンドで決まりそうだったんだけど、

最初の30秒間でのヒットヒットで慧君が大きく先行して、

阿比留君も終盤にかけて立て直してはいたんだけど、

阿比留君には疲労の色がかなり濃くなっていったんだわ。

 

<4R>

二人共最後の頑張りだったんだけど大きな有効ヒットには繋がらず、

どっちもどっちも状態が続いたんだけど、

残り30秒からの踏ん張り直しで阿比留君がギリギリポイントゲット。

 

 

ってことで自分は38−38だったんだけど結局、

39−37×2、38ー39ってことで慧君の2−1勝ちだったんだわ。

 

 

試合後暫くしてロビーで椙元君姉妹がニッカニカしながら、

福本雄基さんと宮崎辰也君と話してるところに出くわして、

何故彼らは仲良しなのかって思わず首を傾げてしまったんだけどね………。

 

 

 

 

④ 安藤教祐君(KG大和)vs具志堅広大君(T&H)……F 4R

4勝(3KO)1敗(1KO)の26歳・宮崎県と、

3勝(3KO)4敗(1KO)の26歳・沖縄県。

 

<1R>

まずは具志堅君がプレスを掛けて始まったんだけど、

何かを仕掛ける前に安藤君に遠目からのジャブで突っつかれてたんだわ。

 

具志堅君はその後も自らの距離までは詰めきれず先手を取り切れないままで、

残り38秒には安藤君の右フックで大きく体を揺らがせてたんだわ。

 

<2R>

それならって感じで具志堅君が更に激化していったんだけど、

安藤君は巧いこと左手を使いながらポジションチェンジを繰り返して、

具志堅君の仕掛けが遅れるところを巧みに突いてたんだよね。

 

<3R>

開始30秒、お互いの危険度の高いショートブローが交差したその瞬間、

安藤君の右が激しく正確にヒットして具志堅君がダウン。

 

それほどのダメージを残すことなく再開は出来たんだけど具志堅君、

顔面はかなり赤くなってたんだよね。

 

その後も具志堅君は詰めたところからの一発狙い一本槍がシンプル過ぎで、

その詰め方にも工夫が足りて無かったもんで安藤君に交わされまくってて、

いいところを中々見せられず仕舞いだったんだわ。

 

<4R>

具志堅君のたまの右が安藤君に薄っすらの鼻血を見舞ったんだけど、

あくまで単発に終始してたもんでそれ以上の効果を上げきれなかったんだわ。

 

下がりながらサークリングしながらの安藤君の細かいヒットヒットが秀逸で、

具志堅君も最後まで前詰めを頑張ってたんだけど、

結局安藤君を困らせるまでにはいかないまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40−35だったんだけど結局、

40ー35、39ー36、39ー37ってことで安藤君の妥当3−0勝ち。

 

 

 

 

⑤ 頼政和法君(L玉熊)vs蒲山直輝君(小熊)……SF 6R

3勝(2KO)6敗(1KO)2分の26歳・東京都と、

4勝(1KO)3敗(2KO)1分の22歳・埼玉県。

 

<1R>

頼政君のプレスから始まったんだけど、

これが多分初の6回戦の蒲山君のヒットの方が明らかに正確で、

上下の打ち分けとか左のダブルフックとか色々見せてたんだわ。

 

頼政君はあくまで距離を詰めたところでの右フックを当てたい当てたいで、

そこに至るまでの過程に若干工夫が欠けてたんだよね。

 

<2R>

頼政君が更に細かく詰め詰めして来るにつれ、

少し後ろの方から田之岡条さんが大声で、

「避けたら打て! 回ったら打て!」ってアドバイスを飛ばしてたんだわ。

 

お互いに効きにくい距離でのトコトコしたやり取りが続いてたんだけど、

まだまだ蒲山君の正確性の方が上回ってたなあ。

 

<3R>

接近手数戦の様相が固まって来るにつれ、

蒲山君が巧みなポジションチェンジで主導権を握りつつあって、

頼政君も最初の2分間は懸命な手数ではあったんだけど、

残り1分からの蒲山君の巻き返しの方が印象的だったんだわ。

 

<4R>

お互いの左顔面が赤く腫れてきて、我慢比べの頑張り比べだったんだけど、

出してるパンチの数には大差が無くて、それも擦り合うような弱いもので、

優劣を付け難い状況が延々続いたんだけど、

決して巧くはないんだけど止めどない手数でこのラウンドは頼政君だったね。

 

<5R>

延々の密着戦の中、多少腕振りの鈍さが目立ってきたのは蒲山君の方で、

頼政君もハッキリとした有効パンチを打ち切れないままで、

ポイントの振り分けに悩むところだったんだけどね………。

 

<6R>

微妙なスコアの最終ラウンドだったのはお互に知ってたと思うけど、

ここで頑張れたのは頼政君の方で、蒲山君はすっかり疲れてしまって、

やっぱりスタミナ的に6ラウンドを通しては頑張り切れなかったみたいで、

この重要なラウンドを飛ばし切れないままの終了ゴング。

 

 

ってことで自分は57ー57だったんだけど結局、

頼政君から見て58ー56、57ー58、57ー57ってことでドローだったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 野口将志君(一力)vs中川祐君(T&H)……SFe 8R

12勝(6KO)11敗(9KO)1分のスイッチ、29歳・山口県と、

7勝(3KO)3敗(1KO)1分の25歳・東京都。

 

この試合は野口君の減量ミスによる棄権で中止になったんだよね。

 

 

 

 

⑦ 近藤明広さん(一力)vsダオヌア・ルアワイキン

         ………IBF SL級挑戦者決定戦 12R

31勝(18KO)7敗1分のランク4位、33歳・埼玉県と、

14勝(11KO)0敗のランク6位、23歳・タイ。

 

ルアワイキンっていうのはリングネームらしくて、

リングアナは別の本名でコールしてたんだけど、

戦績も如何にもって感じの猛者風の登場で、

勿論ドキドキの観戦だったんだわ。

 

<1R>

フレーム的にもリーチでも優位なルアワイキンだったんだけど、

結構腕振りが力任せの大雑把で、

近藤さんとしては相手の打ち終わりに何とか合わせられそうだったんだわ。

 

ルアワイキンのストレート系はとっても鋭く殺気を孕んでたんだけど、

フック系は雑というか軌道が大きくて緩かったんだよね。

 

ジャブのクオリティは近藤さんの方が圧倒的で、

それがストレートに近い形で鋭くヒットしてたんだわ。

 

序盤を慎重に進めることが出来て、巧いこと後半勝負に持ち込めたら、

近藤さんの勝機は十分あるってこの時は思ったんだよね。

 

<2R>

近藤さんの方がかなり腕が短いのにホントにジャブがよく届いてたし、

いつの間にかプレスを掛けてたのも近藤さんの方で、

ルアワイキンの力づくのショットはグローブを叩くことが多かったんだわ。

 

<3R>

同じタイミングでのワンツーには危険度が満ち満ちてはいたんだけど、

相変わらず近藤さんのジャブは絶好調の中、強烈な左ボディも見せてて、

途中鼻っ柱をヒットカットはされてたんだけどそれでも、

手数も有効ヒット数も近藤さんの方が上回ってたんだよね。

 

<4R>

何だかルアワイキンの方に動きの緩みが目に付くようになって、

折々の近藤さんのジャブが彼に嫌気とダメージを与え始めたようだったなあ。

 

そりゃ瞬間のパンチの交差にはお互いに鬼気迫るものがあったんだけど、

ルアワイキンの戦法はごくシンプルなもののようにも見えてきたし、

コンビショットの中にアッパーを混ぜ込んで来るのは要注意で、

ジャブの打ち出しに強い右を合わせようとしてたのも危険だったけど、

近藤さんはそれほど苦にすることなく交わせそうだったんだよね。

 

<5R>

近藤さんとしてはもう少しボディブローが要るかなあって、

それでも試合開始当初よりはかなりの余裕で見てた残り1分23秒、

スッと距離を詰めて近藤さんが打ちかかったその瞬間、

近藤さんのジャブの下を掻い潜って信じらないほど絶妙な角度とスピードで、

ルアワイキングの右アッパーが炸裂、

近藤さんはその一撃で硬直した一本棒のようになって、

大きく吹っ飛ばされて倒れ込んでしまったんだわ。

 

これはもうとっても無理そうなほどの直撃度と倒れ方だったもんで、

即のレフェリーストップかと思われたんだけど近藤さん、

何とか何とかって四つん這いになりながら立ち上がったのは立派立派で、

結局続行不能って判断された時がテンカウントアウトだったんだわ。

 

 

ってことで1分47秒でルアワイキンがKO勝ちしたんだけど、

やっぱり最初から大きな危険度を孕んでた右アッパーで決着させて、

流れが徐々に近藤さんに傾きかけてたところでの大逆襲だったんだわ。

 

近藤さんとしては行けるなと思ったところで油断したって、

必ずしもそういうことでは無かったと思うんだけど、

もっと長引かせて相手のスタミナをジワジワ削る戦法が欲しかったね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① ダオヌア・ルアイアキン

② 安藤教祐君

③ 特にナシ


 

 

 

2019年2月15日 (金)

後楽園ホール・2月14日

 

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“ラ・ノヴィア”

 

トニー・ダララの最大のヒット曲で、

今はもう開催されてはいないんだろうけど、

イタリアのサンレモ音楽祭の優勝曲だったんだわ。

 

イタリア語の楽曲で歌詞を覚えたのは、

ジャンニ・モランディの“サンライト・ツイスト”とこの“ラ・ノヴィア。

 

ロック系のヴォーカリストならジョン・レノン、フレディ・マーキュリー、

マイク・ラブ、イアン・ギラン、ミック・ジャガーなんかが好きなんだけど、

朗々と歌い上げるソロ・ヴォーカリストなら、

フランク・シナトラも悪くないんだけど、

エンゲルト・フンパーディンクとかこのトニー・ダララが好きで、

カラオケでこんな風に歌えたら大抵の女子はイチコロろうなあって、

当時はそう思ってたもんなんだわ。

 

 

 

 

昨日の後楽園ホールは三迫ジムとDANGANの共催で、

今年8回目の現場ボクシングだったんだけど、

必ずしも6試合の全てがKO決着だったからって訳ではなくて、

今年最高のトータルとしてのボクシングを見ることが出来たし、

多分今年全体を通しても興行単位としてはベストになるんじゃないかって、

そう思えるような盛り上がりを見せたんだわ。

 

 

ホールに入ってすぐ三迫会長と久保マネにご挨拶して、

角海老ジムの浅野マネに岡田博喜さんの試合の事を詳しく聞かせて貰って、

リングでアップを終えた勅使河原弘晶さんと付き添ってた長嶺克則さん、

塚田祐介君、宮崎辰也君達とちょっと言葉を交わして始まり始まり………。

 

 

 

 

① 高畑里望さん(ドリーム)vs何チャラ・エルニノ

                 ………61㎏ 6R

14勝(5KO)8敗(2KO)5分のランク10位、39歳・茨城県と、

13勝(5KO)14敗(?KO)1分の29歳・インドネシア。

 

元々エルニノの相手は同じジムの東上剛士さんだったんだけど、

体調不良ってことで急遽高畑さんが代打ちすることになったんだよね。

 

<1R>

高畑さんの方が4〜5㎝デカくてリーチも圧倒してたなあ。

 

エルニノは細かい技術は持ち合わせてなくて、

詰め寄ったところでのドカン一発狙いに終始してた中、

高畑さんも細かいテクニックを売り物にしてるボクサーではないんだけど、

エルニノの大雑把さとは大きく差があったんだわ。

 

これはもう全く勝負になりそうになかったもんでいきなりの離席で……。

 

4Rに戻ってみたら状況に変わり無く単調なやり取りに終始してたんだけど、

エルニノの左目上がヒットカットされててドクターチェックが入ったんだわ。

 

ここはそのまま続行されて、エルニノも顔面を赤く染めながら踏ん張って、

倒される寸前になっても頑張り続けてたんだけど結局次の5R1分33秒、

再度のドクターチェックが入ったところでストップエンドだったんだわ。

 

 

 

 

② 有岡康輔さん(三迫)vsレオナルド・ドロニオ……L 6R

8勝(7KO)3敗(2KO)1分のランク11位、25歳・東京都と、

16勝(11KO) 15敗(4KO)3分の30歳・フィリピン。

 

有岡さんのセコンド陣は横井さん、鈴木さん、椎野さんってことで、

この日の相手は勝率的には今一なんだけどKO率の高さに危険を孕んでて、

過去には加藤善孝さんとかアクセル住吉さん達と戦ってて、

いずれも判定負けはしてるんだけど結構際どいスコアだったんだよね。

 

<1R>

ドロニオの前詰めからの左右フックはとってもパワフルで1分15秒、

有岡さんは覚悟していないところで右ストレートボディを激しく打ち込まれて、

一瞬効いてしまったような感じのまま下半身のシッカリ感を失ったんだわ。

 

その後残り1分20秒辺りから有岡さんが顔面を赤くするようにもなって、

先行きに暗雲が立ち込めてきたんだけど、

残り45秒から気持ちを立て直しての大逆襲で上下を畳み掛けて、

相手の右目上をヒットカットさせてたし、

残り5秒でのショートの右フックも中々の当たりだったんだよね。

 

<2R>

ドロニオは特別の技を持ってるようには見えなかったんだけど、

とにかく彼が頼りにしてる右には常に必殺感が宿ってたんだけど、

この回に入って有岡さんの返しの左フックの距離とタイミングが合ってきて、

前の回に多少飛ばし過ぎたのかドロニオの勢いが若干落ちてきたんだわ。

 

ここから有岡さんが盛り返すのかって思ってた残り1分21秒のリング中央、

有岡さんが無警戒の無いままにドロニオの正面に立ってしまったその瞬間、

狙い澄ましたようなドロニオの右ストレートがヒット、

直撃されてしまった有岡さんがその場にクニャッと倒れ込んでしまったんだわ。

 

リスタート後の有岡さんは如何にもシンドそうで危なそうだったんだけど、

ドロニオの追撃が甘く雑だったのに助けられた形で徐々に回復して、

残り20秒からは大きく逆襲するまでに立ち直ったんだわ。

 

その後お互いが左フックの相打ちで共にヨロケてた終了ゴング寸前、

ドロニアの右フックがまたもやハードヒットして有岡さんが大きく揺らいで、

少しでも時間が残ってたら多分ここで終わってたのを何とか救われたんだわ。

 

<2R>

ここまでお互いにかなりの直撃ヒットを交換し合ってたんだけど、

より回復度が気になったのは勿論有岡さんの方だったんだけど、

ドロニアの方も一気に攻め立てられなくての代わり番子で、

1発被弾する度に交互にヨレてたんだわ。

 

ただ、体力的には有岡さんの方が勝ってたような見る見るの回復で、

1分20秒辺りからは大きく主導権を取り戻して、

小気味のいいショート連打を重ねていってドロニアを弱らせていったんだわ。

 

で、打ち返せないままにドロニアがズルズル下がらされて、

ヨロケながら青コーナー近くまで押し込まれたその直後、

何となんとドロニアがいきなり背を向けてしまっての試合放棄。

 

ってことで2分18秒、有岡さんの大逆転系のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

自分の中で有岡さんは2Rまでに3ポイントのハンデを負ってて、

持ち前のフィジカルと気持ちの強さで見事にひっくり返したんだけど、

身内の人達やジムサイドにとっては全くヒヤヒヤの出来事だったんだよね。

 

 

試合後暫くして横井トレが「またいつものような試合になってしまった。」

って言ってたんだけど、単なる観客にとっては実にスリリングだったんだわ。

 

 

 

 

③ アラン・バレスピンvs木村吉光さん(具志堅)……131P 8R

12勝(9KO)3敗(2KO)の国内王者でOPBF13位、24歳・フィリピンと、

10勝(5KO)1敗のランク8位、22歳・香川県。

 

<1R>

いいプレスで始めてたのはバレスピンの方で、

ガードも優秀で流石の勝率とKO率だったんだよね。

 

お互いに警戒感が解けないまま手数の少ない立ち上がりだったんだけど、

先制ジャブと鋭いワンツーが印象的だったバレスピンがまずはポイントゲット。

 

<2R>

殆ど対等のやり取りが続いて勝負の行方に固唾を呑んでたんだけど1分5秒、

リング中央での一瞬の出来事だったんだけど、

それまではワンツーのスピード自体には差が無かったけど、

精度はバレスピンの方だなあって見てたところだったんだけど、

ワンツーからの木村さんの左ボディブローが速射砲のように喰い込んで、

それはバレスピンが全く予期してなかった、

そういうタイミングでの強烈な左ボディブローだったみたいで、

バレスピンが1発悶絶ダウンしてしまったんだわ。

 

結局バレスピンは歯を食いしばり表情を歪めたままのテンカウントアウトで、

1分17秒での木村さんのKO勝ちだったんだわ。

 

 

おざなりじゃ無いボディブローは単なる上下打ち分けのパンチで終わらない、

必殺のショットになるってことでもあったんだわ。

 

 

 

 

④ 中山佳祐さん(ワタナベ)vs阪下優友さん(角海老)

                ………51.5kg 8R

11勝(5KO)3敗(1KO)2分のランク4位、サウスポー、30歳・佐賀県と、

16勝(11KO)8敗(3KO)3分のランク8位、27歳・愛知県。

 

自分の右には角海老の専務とアオキ・クリスチャーノさん、中川麦茶さん、

左隣には眞吾会長と前原太尊さん、山内涼太君が並んで応援観戦。

 

中山さんの方は井上さん、小口さん、それに高橋さんって、

ほぼ最強のセコンド布陣だったんだけど、

阪下さんの方も今回から洪さんがチーフトレを担当してて、

サブには石原さんと奥村さんが控えてたんだよね。

 

<1R>

アレッ?といきなり思ったのは阪下さんの構え方の変化で、

以前よりグローブをアップライトにさせて上体も少し右に傾けてたんだよね。

 

試合序盤はその広くなった阪下さんのボディスペースを狙って中山さんが、

左右のストレートボディを打ち込んでたもんでちょっとアレレで、

機先を制されたような感じだったし、サウスポーもやり難くそうにしてて、

残り30秒からは右ストレートを何発かヒットさせてはいたんだけど、

中山さんの逆ワンツーが大きく目立ってたんだよね。

 

<2R>

阪下さんが少しプレスを効かせ始めたんだけど、

中山さんの一瞬の畳み掛けは相変わらずとっても見栄えが良くて、

KO率では阪下さんに劣るものの勝率の優秀さを見せ付けてたんだわ。

 

ただ阪下さんも残り1分から反転攻勢に出て、

左ボディ、右ストレートを的確に当て始めて一方的にさせないまま、

残り3秒でも先々の可能性を孕んだ右を放ってたんだわ。

 

<3R>

阪下さんのプレスが更に強まるにつれ、

中山さんの顔面も赤味を増していったんだけど、

阪下さんの左顔面の傷みの方が進んでのこのラウンドは後手後手で、

中山さんのパンチのシッカリ感がやたら印象的だったんだわ。

 

それでも阪下さん、ここのところずっとラスト30秒間では負けてなくて、

ポイントを取り戻すまでには至って無かったけど、

気持ちの強さは十分に見せてたんだよね。

 

<4R>

やっぱり序盤はこの回も中山さんだなあって見てた開始30秒、

右ショットをきっかけに阪下さんが一気の飛ばしで、

相打ちなら決して負けないパンチ力を全面にしての勝負勝負で、

陣営からも行け行けの大声援が飛びまくってた南ロープ前、

3〜4発を立て続けにヒットさせて中山さんからダウンゲットしたんだわ。

 

リスタート後の中山さんは明らかに効かされたままで、

阪下さんもこの機を逃すような緩いボクサーでは無い一気の追い込みで、

中山さんは防御もままならないまま嵐のような強打に晒されてしまって、

リスタートした場所から殆ど動けないままだったんだけど1分11秒、

見かねたレフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

この日の阪下さんは正しく心機一転が出来てたし、

ブレイブ・ハートの持ち主だったんだよね。

 

 

 

 

⑤ 堀川謙一さん(三迫)vs戸高逹さん(L玉熊)

     ………日本 フライ級王座決定戦 10R

 

38勝(12KO) 15敗(3KO)1分のランク1位、38歳・京都府と、

9勝(3KO)2敗(1KO)4分のランク2位、29歳・東京都。

 

試合前にすれ違った戸高さんがコンチワって会釈してくれたもんで、

両方共良く知ってるからなあって伝えたんだけど、

その戸高さんには莫大な数の応援団が詰めかけてたんだわ。

 

堀川さんは京都からの単身赴任ボクサーなもんで、

サポーターの数では負けてたけど、3.6倍ものキャリア差で対抗したんだわ。

 

<1R>

元気なプレスは戸高さんだったんだけど、

堀川さんのクリンチ際の巧みさは流石に一流だったし、

詰めることは詰めてたんだけど戸高さんも先手を取り切れないままで、

ショットの鋭さもいつも程ではないような感じだったんだわ。

 

<2R>

堀川さんの丁寧な上下打ち分けが目立ってた中、

戸高さんは顔面攻撃に執着し過ぎだったし、

中間距離から有効な攻めが出来てなかった分、

接近しての力づくボクシングがやたら目に付いたんだよね。

 

堀川さんは徐々に感じを掴んでいって、

あくまで軽かったんだけど正確なショットを数多く積み重ねてたんだわ。

 

<3R>

ボディブローを忘れたかのような戸高さんがそれでも更にゴリゴリ詰めで、

何とか何とかって密着フィジカル戦に持ち込もうとしてたんだけど、

堀川さんの体の寄せ方とそこからの離れ方がとにかくもう抜群で、

戸高さんにとって如何ともし難い状況が続いたんだわ。

 

堀川さんのパンチは必ずしもハードでは無かったんだけど、

当たりの綺麗さで圧倒してていつの間にか戸高さんが薄っすら鼻血。

 

<4R>

いつの間にか堀川さんも紅潮してきたんだけど、これはいつものことで、

必ずしも被弾と顔面の紅潮は正比例してないんだよね。

 

戸高さんは繋ぎのジャブが正確に打てないままミスパンチが多くなってきて、

まだまだエネルギッシュに飛ばしてはいたんだけど、

そんな感じで後半バテないのかって思われるほどだったんだわ。

 

<5R>

堀川さんのテクニックと戸高さんのパワーっていう図式が完全に固まって、

堀川さんが七色のコンビネーションを披露して、

右ショートアッパーも巧みに混ぜ込んでたのに対して戸高さん、

正直過ぎるというか、もう少し攻撃の変化とか工夫が欲しいところだったね。

 

相打ち上等で打ちかかかって来る相手に対して堀川さん、

あくまで冷静な対応が出来てたんじゃないかなあ。

 

 

ってことで5Rを終えての自分のスコアは49ー46だったんだけど、

発表されたものは49ー46×2、48ー48ってことで、

勿論堀川さんの2−0リードだったんだけど、

前に出てればそれだけでフェイバーを与えるっていうジャッジが混じってたね。

 

<6R>

途中スコアを聞いて更に先鋭化していったのは勿論戸高さんの方で、

1分18秒での左ボディは一瞬堀川さんの腰を引かせたんだよね。

 

少しばかり可能性を見い出したような感じだった戸高さんは、

山ほどのパンチを空振っても一向に勢いが落ちることが無くて、

その点では堀川さんにとって大いに脅威ではあったんだけど、

直撃させないテクニックと相手の合間隙間を突く攻め込みは実に見事で、

戸高さんはやり手ババアにあしらわれてる童貞君のようだったんだわ。

 

<7R>

このままだと残り全ラウンドをポイントゲットするか、

どこかで倒し切らないと戸高さんの勝ちは無くなってきて、

彼の体力と頑張る気持ちの強さは少しも衰えを見せてなかったんだけど、

攻めの工夫は足りないままで、そんなに右にばかりに頼らないで、

たまには右で誘って逆ワンツーの左フックを仕掛けるとか、

相手の打ち終わりを目がめて力を溜めた一気攻めをしてみるとか………。

 

折々の飛ばしは却って堀川さんより迫力があったんだけど、

正確性を犠牲にして力に頼り過ぎる傾向が強まっていったんだわ。

 

<8R>

ミスショットと被弾が多い割には戸高さんの動き自体は落ちてなくて、

その点では立派だなあってつくづく思ったんだけど1分15秒、

その戸高さんの打ち終わりに堀川さんが大きく左フックをヒット。

 

その途端、戸高さんの動きが急にメッキリしてしまっての手数落ちで、

攻め時を見誤らなかった堀川さんが一気の攻め立てで、

戸高さんはコーナーに追い詰めての乱れ打ちに遭ってしまったんだわ。

 

 

このラウンドは10:8.5ほどもの大差が付いてしまったんだけど、

コーナーに戻った戸高さんは右目の不調を訴えて、

右目眼底骨折の疑いもあるってことでここでいきなりのストップエンドで、

8R終了時点での堀川さんのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

1分15秒でのあの左フックたった1発が招いたエンディングだったんだけど、

ボクシングっていうのは怖いよなあってつくづく思ったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 勅使河原弘晶さん(輪島S)vs入口裕貴さん(エスペランサ)

   ………OPBF スーパーバンタム級 タイトル戦 12R

18勝(11KO)2敗2分のチャンピオン、28歳・群馬県と、

9勝(4KO)2敗(1KO)1分のランク7位、21歳・兵庫県。

 

入口さんは勅使河原さんの半分のキャリアしかないんだけど、

過去に大嶋剣心君や中嶋孝文君、それに高橋竜平さんにも勝ってて、

とにかく後楽園ホールでは3戦3勝なんだよね。

 

勅使河原さんはこの日も長嶺克則さんと塚田祐介君に扮装をこらせて、

自らも花咲か爺さんのような出で立ちで、

相手側のセコンド周辺の口をあんぐりとさせてたんだわ。

 

この試合は輪島会長と瀬端さんに挟まれての観戦ってことで………。

 

<1R>

二人で決めてたかのように初っ端からガチの殴り合いが始まって、

お互いの返しの左フックには恐ろしいほどの殺気が漂ってたんだわ。

 

入口さんは相変わらずガード位置の低い勅使河原さんを狙ってたんだけど、

映像で見ている以上に勅使河原さんの反応が良かったみたいで、

思いが届けられなかった中、勅使河原さんのジャブの届きが良くて、

ほぼ10ー10に近かったんだけど辛うじて勅使河原さんがポイントゲット。

 

<2R>

入口さんもあくまで強気でプレスも徐々に強めていって、

打てるポジションのギリギリまでパンチを繰り出してたんだけど、

最初のクリーンヒットは1分20秒での勅使河原さんの右フックだったんだわ。

 

お互いに相手の打ち終わりに危険なパンチを合わせていってたんだけど、

よりタイミングが合ってたのは勅使河原さんの方で、

カウンター気味のショットに混ぜ込んでのジャブがストレート並みの当りで、

それをドカドカ貰うようになってしまって入口さんが鼻血。

 

このラウンドはそのまま勅使河原さんが飛ばしまくって、

残り20秒からのラッシュラッシュで更に入口さんを傷め付けて、

10:8.5ほどもの大差を付けてしまったんだわ。

 

<3R>

入口さんの回復がままならないようなら早々のKO決着も見えつつあって、

その動向が気になったんだけど、やっぱりままならなかったようで、

下がり下がりする場面がいきなりで、

勅使河原さんは左手をジャブの他にアッパーに使い始めて、

更に入口さんを困惑させていったんだわ。

 

入口さんは手数落ちが目立ってショットも緩くなってきて、

いよいよフィニッシュが近くなってきたなって思われたところで、

最初に気がついたのは瀬端さんだったんだけど、

急に勅使河原さんが右手を使うのを控え始めたんだわ。

 

何とナント勅使河原さんは明らかに右手を痛めてしまったみたいで、

そこからの約2分間、勅使河原さんはほぼ左手一本のボクシングで、

入口さんとしては「あんたには両手は必要ない、左手一本で十分!」って、

最初はそう言われたような感じじゃ無かったかなあ………。

 

試合後すぐこの時のことを勅使河原さんに確認したんだけど、

実は第1Rで既に違和感を感じてたってことだったんだよね。

 

<4R>

やっぱり勅使河原さんは左手だけのボクシングのままで突然思い出したのは、

以前タイトル戦の最中に右拳を痛めてしまった内山高志さんのことで、

その時の相手は確か三浦隆司さんだったと思うんだけど苦労しながらも、

最後はその左で倒して勝った試合のことだったんだよね。

 

 

この辺りになると流石に入口さんも相手の事情を察知してたと思うんだけど、

それでも前の回までのダメージを払拭は仕切れてなかったみたいで、

突然チャンスが訪れたとはいえ大逆襲に転ずる事が出来ないままで、

ポイントを取り切れるようなパンチも出せて無かったんだよね。

 

 

4Rを終えての自分のスコアは40ー36だったんだけど、

発表されたものは40−36、39−37×2でやっぱり勅使河原さんの3−0。

 

<5R>

勅使河原さんの苦労は続くだろうし、

鍵は入口さんの回復具合一点に絞られてきたんだけど鼻血が止まらなくて、

鋭いことに変わりが無かった勅使河原さんのジャブに更に傷めつけられて、

今や顔中が血に染まり始めたんだわ。

 

 

面白かったのは大千トレからのアドバイスで、

「しっかりガードを下げろ!」って大声で怒鳴ってたんだよね。

 

セコンドがこういうアドバイスを飛ばすのを初めて聞いて、

もうやたら可笑しくて自分はひっくり返りそうだったんだわ。

 

<6R>

勅使河原さんが普通の攻撃が出来なかった分、

入口さんが徐々に回復したみたいで若干手数アップしてきたんだけど、

残念ながら試合開始当初の危険度レベルとはほど遠かったんだよね。

 

勅使河原さんとしもこれからどうするのかが直近のテーマになってきて、

このままズルズル進めても勝ちはほぼ揺るぎなかったんだけど、

例えば右をフェイクに使って左フックに重点を置いてみるとか、

左のダブルフックを試してもいいんじゃないかとかね………。

 

<7R>

入口さんの回復の限界が見えてきたと同時に勅使河原さん、

機会があれば右も使って決着を付けに行くって心を決めたみたいで、

残り1分15秒、それまで若干入口さんの攻勢が目立ってた中、

左フックをきっかけにしての一気一気で、ここでは右手もフルショットで、

入口さんをあわやってところまで大きく追い込み返して最後は、

入口さんがよく踏ん張ったところでのラウンド終了ゴングだったんだわ。

 

<8R>

勝負掛かりの勅使河原さんが初っ端からいきなり飛ばして行って、

最初の30秒間を攻めまくってたんだけど、

ここでも入口さんは必死に耐えて凌いでたんだわ。

 

ただ、勅使河原さんの一段落に合わせての即反撃はやっぱり無理そうで、

一休み入れて立て直した勅使河原さんの再度の追撃が始まったんだわ。

 

最早精魂尽き果てたような感じの入口さんは苦もなく追い込まれてしまって、

最後は南東ポストに押し込まれつつの滅多打ちに遭ってしまって1分56秒、

レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

 

勅使河原さんはこの試合に勝つことを条件に、

次に大きな試合が決まってたもんだからホントに何よりで、

後は右拳の怪我の具合がひたすら思いやられるんだけどね………。

 

 

 

 

【本日のベスト5ボクサー】

① 勅使河原弘晶さん

② 阪下優友さん

③ 堀川謙一さん

④ 木村吉光さん

⑤ 有岡康輔さん

 

 

 

2019年2月12日 (火)

1年経つと……。

 

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“MS・イグルー”

 

“ガンダム”シリーズの中の最新作で3DCGが駆使されてるんだわ。

 

“ガンダム・シリーズ”は連邦とジオンのどちらの立場から見るかで違ってきて、

必ずしも連邦やアムロ、ガンダムが主人公でもないし、

同じようにシャーやザク、ジオンの方が正義っていう訳でもないんだよね。

 

宇宙空間における果てしない資源を思いやる時、

連邦としてはスペースノイドの独立は認めがたいものだし、

ザビ家がダイクンを謀殺したことでジオンが一気に先鋭化して、

戦争に至ってしまったのはある意味自然の流れなのかも知れないんだよね。

 

シャーはスペースノイドとして連邦に基本的な反感を抱きながらも一方では、

ダイクンの子としてザビ家に対する復讐心を拭えない複雑な背景を有してて、

そういう複雑な背景と現実の戦争とをリンクさせて見ると中々面白いんだわ。

 

今回のこの“MS イグルー”は主役の座をアムロやシャーから奪って、

第1部では戦争を裏から支える開発兵器の技術試験の現場が、

ジオンサイドから描かれて、第2部以降はヨーロッパ戦線における連邦の

地上防衛軍の優秀な戦闘員達の死が個々に描かれてて、

量産型のガンダムとかガンタンクとかは登場するんだけど、

アムロ・ガンダムは最後まで全く出て来なかったんだけどそれでも、

今までのシリーズとは視点が変わってて中々興味深かったんだわ。

 

 

 

 

少し前に最近見かけなくなったボクサー達のことを書いたけど、

思い立って今年1月のランキング表を去年のそれとを比較してみたんだわ。

 

去年1月のランキング表は今とは違って15位までしか記載が無いんだけど、

それなりに実にスッキリしてるんだよね。

 

 

今日は去年の1月には名前があったんだけど、

今年1月にはその名前が消えてるボクサー達ってことで………。

 

世界チャンプでは比嘉大吾さんと尾川堅一さん、

(尾川さんは元世界王者っていう変わった記載にはなってるけどね。)

OPBFチャンプでは秋山泰幸さんの名前が消えてるんだよね。

 

日本ランカー達では大平剛さん、塚田直之さん、長嶺克則さん、松山真虎さん、

堀陽太さん、戸部洋平さん、今川未来さん、村中優さん、中嶋孝文さん、

佐々木洵樹さん、天笠尚さん、石川元希さん、坂本大輔さん、稲垣孝さん、

佐藤矩彰さん、成田永生さん、太尊康輔さん………。

 

 

この中で行き合えば挨拶や言葉を交わしてたボクサーは13人いたんだけど、

全部で21名のうち捲土重来を期してるボクサーは6名ほどしかいなくて、

残り15名は自らの役目を終えたって自覚したか、

健康面で致し方なくっていう形のリタイアメントなんだよね。

 

ボクサーがいつどういう形で引退を決めるかは分からないから、      

一つ一つの試合を大事に見なければいけないってつくづく思ったんだわ。

 

 

 

 

岡田博喜さんがベルトランに負けたっていうのは昨日の午前10時頃、

現地からの連絡で知ったんだけど、

映像を見た訳ではないから滅多なことは言えないんだけどそれでも、

2Rにダウンを喰らったのを8Rまでにシッカリ戻してのイーブンってことで、

次の9Rのやり取りの中で被弾してのエンディングだったんだけど、

そういう瞬間の当てた当てられたっていうのは、

一瞬の運不運が絡んでのことであってだから、

岡田さんは十分立て直せるんじゃないかって今は思ってるんだけどね。

 

 

2019年2月 9日 (土)

後楽園ホール・2月8日

 

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“爆笑シアター・パコーン”

 

アメリカのナンセンス・アニメなんだけど、

とっても短いストーリーごとに6人が其々別のキャラを演じてるんだけど、

あまり売れてないお笑いのアテレコが結構はまってて、

常に録画取りしてる訳ではないんだけど、

バカバカしすぎて却って面白いんだわ。

 

 

 

 

昨日は6日に続いて“DANGAN”の4回戦シリーズのvol.2ってことで、

12試合が組まれてたんだけど最後の試合が中止になって全部で11試合。

 

 

 

 

① 山口成也君(厚木ワタナベ)vs上村峻亮君(川崎新田)……Fe

1勝4敗(1KO)1分の26歳・神奈川県と、

0勝1敗(1KO)2分のサウスポー、27歳・神奈川県。

 

勝ち星を先行できてない二人の一戦。

 

<1R>

山口君は攻撃が右で終わってしまうことが多くて、

上村君の方が何とか頑張って3発目まで打ってたんだけど、

腕振り自体が大きくて緩いっていう欠点を持ってたんだわ。

 

手数的には圧倒的に上村君だったんだけどロスとミスが多くて、

山口君が残り1分10秒での右のヒットヒットでポイントゲット。

 

<2R>

上村君は気持ちがはやる余りかバランスを悪くしたままのガチャガチャで、

どの距離でどういう風にやりたいのかが伝わって来にくかったなあ。

 

<3R>

自分の間合いで出来て無さそうだったのは山口君も同様で、

お互いに効き目が悪く見栄えの良くないパンチの応酬に終始してたんだけど、

もう少しやれてもいい感じがしたのは山口君だったんだけどね。

 

<4R>

ポイント的に微妙な最終ラウンドだったんだけど、

消耗が進んで徐々に動きが悪くなっていったのは上村君の方で、

若干ドサクサ紛れになっていった中でショーブローの被弾が多くなって、

南ロープに詰められて更に防戦一方になってしまったところで1分22秒、

その上村君陣営からタオルが投げ入れられてのストップエンド。

 

 

 

 

② 佐藤拓実君(KG大和)vs豊田和也君(小熊)……SFe

1勝(1KO)0敗1分の22歳・神奈川県と、

2勝(2KO)4敗(2KO)の30歳・埼玉県。

 

豊田君にはいつものように玉木さん親子がセコンドに付いてて、

善文君は今年復帰しそうだって弟君が言ってたんだわ。

 

<1R>

佐藤君の打ち終わりに左右フックをドッカンドッカン当てることが出来て、

豊田君が中々いい感じで始めてたんだけど、

途中のもつれ合いの中で豊田君が右目上をヒットカットされてしまって、

目をパチパチさせながらになってしまって、

残り32秒にドクターチェックが入ったんだわ。

 

豊田君はその前後からジャブを省略したままにカウンターを狙い過ぎで、

それが一段落するとひたすらガードを固めてるだけだったもんで、

佐藤君としては反撃を受けないまま比較的自由に打てる時間が長くて、

流れが佐藤君の方に傾きつつあったんだよね。

 

<2R>

豊田君が若干スピードを上げてジャブも出し始めて、

たまに強めの左フックを当て込んでたんだけどあくまで単発で、

手数が止まると同時にロープ際に詰められる場面が多くなったんだわ。

 

佐藤君も必ずしもガードが優秀って訳ではなかったんだけど、

止まらない手数でそれを補ってたんだよね。

 

<3R>

開始15秒に豊田君の左右のフックが大きくヒットしたんだけど、

またもやその後の一段落が分かり易くて、

そのタイミングを狙って佐藤君が一気の反転攻勢で、

被弾を重ねた豊田君は後ろ向きにオットットットって感じで58秒、

南東ポスト方向に飛ばされてそのまま腰砕けダウン。

 

何とか立ち上がった豊田君だったんだけど、

再開するまでには回復出来てなくてそのままテンカウントアウト。

 

ってことで1分21秒、佐藤君のKO勝ちだったんだけど、

豊田君は攻防が余りにハッキリしてたもんで、

相手に自由に打たせる時間を長く与えてしまってたんだよね。

 

 

 

 

③ 梶谷有樹君(八王子中屋)vs堀本良樹君(神奈川渥美)……LF

デビュー戦のサウスポー、20歳・東京都と、

0勝1敗のサウスポー、31歳・群馬県。

 

大人しい学生さん風と顎が上がり気味の11歳も年上のサウスポー同士。

 

<1R>

フワーッとした感じで始まった28秒、

梶谷君が何気に踏み込んだところに堀本君が鋭く左を合わせてダウンゲット。

 

東ロープ前でいきなり倒されてしまった梶谷君、

何とかリスタートは出来たんだけどその1分後の1分28秒に、

またもや相手の左ロングフックを貰ってしまって体を揺らがさせてたんだわ。

 

ところが残り30秒からはそれまで追い込まれてた梶谷君の逆襲が印象的で、

お互いにガードの悪さを露呈し合ってたんだけど、

それでもやっぱり梶谷君の右ガードのルーズさの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

仕掛けが大きいというか大雑把な二人で、

お互いにタイミングを見計らってイッセノセの左1発に終始してたんだけど、

それでもより小さく鋭い腕振りが出来てたのは梶谷君の方だったかなあ。

 

<3R>

疲れて来たか堀本君の腕振りが更に緩く雑になって来たのに比べて、

梶谷君は返しの右フックまで意識してたんだわ。

 

このラウンドは堀本君の見栄えの良くない打たれ方が目立ってて、

これで梶谷君が初回のダウンハンデを取り戻してのジャストイーブン。

 

<4R>

二人共既に息が上がってる感じで酔っ払いの喧嘩風になって来て、

お互いに体の自由が利かなくなって来た中、

ラスト1分から最後の踏ん張りを見せてたのは堀本君の方で、

薄くてかするようなパンチばかりではあったんだけど、

それでも頑張りポイントゲットは明らかだったんだわ。

 

 

ってことで自分は38ー37で堀本君だったんだけど結局、

38ー37×2、38−38ってことで堀本君の2−0勝ちで、

梶谷君はいいところまで戻したのに勿体無かったね。

 

 

 

 

④ 綾部圭人君(T&T)vs牧潤一君(REBOOT)……SF

1勝(1KO)0敗の19歳・東京都と、1勝(1KO)2敗(1KO)の23歳・埼玉県。

 

牧君の応援に隣に富岡樹さんが座って始まり始まり……。

 

<1R>

色白の牧君の方が丁寧で細かく出来てて、

綾部君は右一発頼りでジャブなんか殆ど打たないんだわ。

 

<2R>

綾部君が更にガチャガチャ仕掛けていって、

フットワークが今一な牧君が簡単に追い込まれてしまうようになって来て、

力の入らない体勢のまま打ち出すパンチも弱々しかった残り40秒、

西ロープに詰まったところで綾部君が得意の右フックをヒット。

 

直撃された牧君は大きく体勢を崩しながらロープにもたれ掛かり、

左手を絡めたところでダウンコール。

 

何とか再開した牧君に対して綾部君が当然の鬼飛ばし追撃だったんだけど、

ここは何とか牧君が凌いでラウンド終了ゴング。

 

<3R>

火が付いた綾部君が更に更にの詰め詰めガツガツで、

ラウンド開始直後からの30秒間を一気に飛ばして、

反撃できないままに被弾を増やしてた牧君を見やって、

レフェリーが丁度30秒に割って入ってのストップエンド。

 

 

その荒っぽいボクシングで綾部君はこれで2戦2勝2KO勝ちなんだけど、

あのままだとすぐに壁に当たりそうだって思ったけど、

それ以降のことは壁に当たってから考えればいいかあってことで………。

 

 

 

 

⑤ 佐藤諄幸君(厚木ワタナベ)vs角田知浩君(川崎新田)……SFe

2勝(1KO)1敗の21歳・神奈川県と、

3勝6敗(3KO)のサウスポー、32歳・東京都。

 

大きく負け越してる角田君は相手より11歳も年上なんだわ。

 

<1R>

角田君の方が頭半分以上デカくてリーチも圧倒的で、

案の定いきなり距離の争奪戦になったんだけど、

やりにくそうにしてたのは佐藤君の方だったなあ。

 

それでもタイミングを見計らって佐藤君が思いっきりの踏み込みで、

アレッと思ったら大きくバッティングしてしまって角田君が左目上をカット。

 

<2R>

噛み合いの悪い第1ラウンドを経て新しい回に入ったんだけど、

角田君のカット傷が悪化してのドクターチェックはやっぱりダメで、

1分37秒での負傷ドローエンドだったんだわ。

 

 

 

 

⑥ 並木翔牙君(JBS)vs中川光輝君(斎田)……60kg

デビュー戦の23歳・茨城県と、

0勝1敗(1KO)のサウスポー、18歳・大阪府。

 

<1R>

二人共極端にガードがルーズの上に乱暴この上なかったんだけど残り26秒、

並木君の右フックが1発ガッツンヒットして中川君がダウン。

 

<2R>

お互いに更に凶暴化していって右と左のイッセノセだけの勝負で、

この辺から余り真面目に見てなかったんだけど、

彼らの親とか恋人は怖くて見ていられなかったんじゃないかなあ。

 

その後二人はグダグダに疲れた乱暴者同士になっていって、

とにかく暴れたくで仕方ないような感じのままで、

こんな事を続けてると体を壊すし続けて勝てそうには無かったんだよね。

 

 

発表されたスコアは38−36、37−37×2ってことで、

中川君から見ての1−0ドローだったんだけどね………。

 

 

 

 

⑦ 佐々木尽君(八王子中屋)vs津本尚行君(オークラ)……L

2勝(2KO)0敗の17歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の28歳・岡山県。

 

これが3試合目の佐々木君は既に派手なリングガウンをまとってて、

トランクスにも沢山のスポンサーシールが貼ってあったんだわ。

 

<1R>

お互いに全勝全KO勝ちのせいか、

かなり慎重な立ち上がりを見せてたんだけど、

自信に満ちた落ち着きを見せてたのは圧倒的に佐々木君の方だったんだわ。

 

ただ最初のクリーンヒットは津本君の右フックで、

それをきっかけに佐々木君も一気に激化していっての速射反撃で1分52秒、

2発の右フックで津本君をのけ反らせた直後の西ロープ前、

追撃の手を緩めないままに更に右を追い打ってダウンゲット。

 

津本君も何とか立ち上がりはしたんだけどダメージの深さを見計らって、

レフェリーが2分2秒でTKOストップコールしたんだけど、

津本君は最初に貰った右フックで既に効いてしまってた感じだったなあ。

 

 

佐々木君はまだ現役の高校生なんだけど、

ボクシングに対する考え方はしっかりしてるみたいで、

倒し屋ではあるんだけど実に基本に忠実な動きをしてるんだよね。

 

 

 

 

⑧ 恵謙真君(T&T)vs工藤晴基君(三迫)……SB

3勝2敗(1KO)の24歳・神奈川県と、2勝1敗(1KO)の20歳・東京都。

 

<1R>

工藤君の積極的な前詰めから始まったんだけど、

小さいショットの交換が続いた中でより鋭く打ててたのは恵君の方で、

うち終わりの引き手が甘い工藤君を正確に狙えてたし、

上下の打ち分けもとっても的確だったんだわ。

 

<2R>

距離が潰れた時の工藤君のガチャガチャ系の頑張りも印象的だったんだけど、

パンチのシッカリ感では相変わらず恵君の方が上回ってて、

残り1分18秒での右フックが抜群で、これはちょっと効いたみたいでその後、

残り45秒に更に右フックを激しく追い打って工藤君からダウンゲット。

 

オットットッて腰が砕けて倒れ込んでしまった工藤君は何とか何とかって、

懸命にリスタートしたんだけど回復がままならなくて、

恵君の追撃に晒されて反撃がままならなくなったところでストップエンド。

 

 

2分40秒での恵君の手際のいいTKO勝ちだったんだけど、

工藤君としてはもう少しボディ攻めが欲しいところだったし、

打ち終わりのガードにも配慮するべきじゃないかって思ったんだよね。

 

 

 

 

⑨ 本間寛太君(JBS)vs福田康輔君(神奈川渥美)……F

デビュー戦の20歳・東京都と、デビュー戦の26歳・神奈川県。

 

この日唯一のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

吹っ切れてたように初っ端から積極手数だったのは福田君で、

上体を左右に傾けながらの左右フックは本間君を混乱させたみたいで、

それをきっかけに福田君が一気に攻勢度を上げていった開始41秒、

ワンツーフックを激しくヒットさせて本間君からダウンゲット。

 

その倒れ方が余りに激しかったしデビューボクサーでもあったし、

ってことでセコンドも即のタオルインで44秒、福田君のTKO勝ち。

 

 

福田君の手際のいい速攻は実に見事だったんだけど、

本間君は体勢が整わないままで訳が分からなかったろうなあ………。

 

 

 

 

⑩ 星大翔君(角海老)vs瀬戸瑠也君(川崎新田)……W

2勝(2KO)1敗(1KO)2分の20歳・埼玉県と、1勝(1KO)0敗の23歳・東京都。

 

この日特に気になってたボクサーは第7試合の佐々木君と、

この試合の星君だったんだけどね………。

 

その星君のトレーナーは石原さんなんだけど、

今週は岡田博喜さんの付き添いでアメリカに行ってるもんで、

この日は洪さんと奥村さん、田部井さんの3人組ってことで………。

 

<1R>

いきなり瀬戸君がゴリゴリ詰めからの嫌がらせ系の密着系のボクシングで、

そういうのは星君の得意とするところでは無かったんだけど、

彼は軽快に足を使って距離を取れるような器用さは持ち合わせてないもんで、

ここは心を決めて激しく強いショートブローの出番なんだよね。

 

人気者の星君は既にトランクスに山ほどのスポンサーシールなんだけど、

実力的にはまだまだそれ程のことはない希望の星なんだけどね。

 

それでもこの日の彼は気合いを入れながらもカッとしないパフォーマンスで、

巧いこと肘を畳んでフック系にアッパーを混ぜ込んでのヒットヒットで、

詰め寄る割にはショートブローが粗っぽい瀬戸君を大きく上回ってたんだわ。

 

その瀬戸君は星君の右アッパーで唇か口の中を切ったみたいだったなあ。

 

<2R>

相変わらず近い所での勝負だったんだけど、

引き続き星君のアッパーと左ボディが目立ってた中、

打ち終わりを目掛け打ってた瀬戸君の右ショートフックも当たり始めて、

星君が危険なタイミングで貰ってたんだよね。

 

顔面の傷み方は瀬戸君の方がより深刻だったんだけど、

彼の右フックはあくまで自信に満ちてたんだわ。

 

<3R>

ここまでかなり力を込めた打ち合いが続いてたもんで、

残り半分の二人の体力の行方が気になり始めて、

星君も必ずしもスタミナ王者ではないんだけど、

ヘバリが浮き出てきたのは瀬戸君の方だったんだわ。

 

残り1分10秒での星君の左右ボディは相当強烈で、

いきなり瀬戸君が緩んでしまったような感じで、

肝心の右フックも腕振りが頼りなくなってきたんだわ。

 

<4R>

瀬戸君的にはかなりハアーハアーのラストラウンドで、

前の回のダメージを引きずったままのように見えたもんで、

星君の倒し所かと思ってたんだけど、それがまあ尋常ではない頑張り直しで、

最初の1分間は却って瀬戸君のヒットヒットの方が目立ってて、

特に星君の左ガードが緩むところにまたもやの右フックが当たり始めて、

ハードパンチャーのそれなら実に危ないタイミングだったんだよね。

 

瀬戸君の強い気持ちに気圧されたようだった星君も後半は立て直してたけど、

出来そうだったダウンゲットは叶わないままの試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は39−37だったんだけど結局、

40−37、39−37×2で星君の3−0勝ちだったね。

 

 

試合後暫くして星君と目が合って寄ってくれたもんで、

二人でちょっとミニ・レビューしたんだけど、

自分の感想はそれ程見当ハズレでも無かったんだわ。

 

 

 

 

⑪ 花森成吾君(JBS)vs橋本拓君(山本)……53kg

3勝(1KO)3敗(2KO)の20歳・東京都と、

2勝(1KO)3敗の24歳・神奈川県。

 

花森君はいい距離感してるし全体の動きもとってもバランスが取れてて、

とっくにB級になってていいボクサーなんだけど、

ちょっと打たれ弱いところがあるんだよね。

 

<1R>

いいプレスからのジャブで先行したのは花森君で、

橋本君も細かく動いて花森君の大きなパンチを回避してたんだけど、

徐々に花森君が圧力が強めるにつれ嵩にかかられ始めてたし、

途中の相打ちでもシンドそうな感じだったんだよね。

 

<2R>

何だか橋本君に気後れ感のようなものが漂い始めて、

当たりの強さにも歴然とした差が出てきたもんで、

勝負あったなあって感じだったもんでここで帰宅したんだけど、

電車の中で確認したらやっぱり花森君の勝ちで、

4R1分14秒でのTKOだったってことで………。

 

 

 

 

⑫ 竹原毅君(協栄)vs白鳥翔太君(本望)……SB

1勝0敗のサウスポー、23歳・広島県と、

2勝0敗1分のサウスポー、28歳・埼玉県。

 

この試合は白鳥君の棄権で中止。

 

 

 

 

昨日は12試合のうち7試合がKO決着だったせいか、

ホールを出た時はまだ8時半頃だったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 佐々木尽君

② 恵謙真君

③ 福田康輔君

 

 

 

 

近くを走る首都高の高架下には昨日の晩から、

雪害用の特殊車両やらダンプがざっと数えても30台以上集結してて、

役に立つような事態になるのかなあって思ってたら、

今頃になって雪も本格的な振りになって来て、

そう言えば今日の東京競馬も中止なんだわ。

 

 

2019年2月 7日 (木)

後楽園ホール・2月6日

 

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“レッツ・メイク・ア・メモリー”

 

本名がハリー・ロジャー・ウェブのクリフ・リチャードは今年78歳で、

冒頭の曲の他“サマー・ホリデイ” “オン・ザ・ビーチ” “ダイナマイト”

“コングラッチュレーションズ” “幸せの朝” “ヤング・ワン” って、

山ほどのヒット曲に恵まれてビートルズが登場する寸前まで、

イギリスの大スター歌手だったんだわ。

 

自分的にはバックバンドだったシャドウズのサウンドが好きだったんだけどね。

 

 

 

 

ホールに入ってすぐ鴻巣茂野ジムの大沢さんとコンチワコンチワして、

福本雄基さんのところでの息子さんのシューズの中敷の採寸作業を見てたら、

そばに引退した高見良佑さんもジム仲間の応援に一緒に来てたもんで、

自分的には長嶺克則さんと同じくらい残念だったよ的な話をしてたら、

そこに偶然長嶺さん本人もご無沙汰してますって感じの登場だったんだわ。

 

 

 

昨日は今週2回開催される“DANGAN”のオール4回戦シリーズの1日目で、

1試合が中止になって全部で12試合が組まれてたんだけど、

今年の新人王トーナメントに向けての大事な試合もあったんだよね。

 

 

 

 

① 丹羽祥平君(L玉熊)vs中村雅俊君(厚木ワタナベ)……LF

2勝4敗(1KO)2分の26歳・東京都と、2勝2敗(1KO)1分の30歳・北海道。

 

この試合は中村君の棄権で中止。

 

 

 

 

② 吉岡新君(マナベ)vs小稲直史君(川崎新田)……SB

デビュー戦の22歳・埼玉県と、デビュー戦の22歳・福井県。

 

吉岡君のセコンドには宮崎辰也君が付いてたんだけど、

長髪になってたもんで一瞬見間違ってしまったんだよね。

 

<1R>

22歳のデビュー同士だったんだけど、

比較的きちんとしてたのは小稲君の方で、

吉岡君は反応系に自信があるのかガードがとってもルーズだったんだわ。

 

で、吉岡君は大丈夫なのかなあって見てたんだけど、

やっぱり大丈夫じゃなくて開始すぐの38秒、

お互いの踏み込みざまの右の相打ちになりそうだったその刹那、

一瞬早く小稲君の右が大直撃して吉岡君が1発ダウンしてしまったんだわ。

 

 

リング中央で大きく倒れ込んでしまったその様子を見て、

レフェリーもノーカウントのストップエンドで42秒、小稲君のTKO勝ち。

 

 

 

 

③ 小坂和成君(S根本)vs松永拓也君(Reason)……B

0勝1敗の29歳・東京都と、0勝1敗の21歳・栃木県。

 

9歳差はあったけどお互いに初勝利を目指すってことで、

松永君には沼田康司さんがセコンドに付いてたね。

 

<1R>

全体に動きと流れがスムースだったのは松永君の方で、

小坂君はジャブにしろ右ショットにしろ少し決め打ちし過ぎで、

松永君の的確な上下の打ち分けの前に殆どいい所無しのままだったなあ。

 

<2R>

松永君は右をミスしても即左を返し打ってたし、

左のWフックをボディと顔面に打ち込んで抜群の見栄えだったんだわ。

 

1分前後に打たれ込んでから却って小坂君も吹っ切れたようで、

顔面を赤くしながらの反撃反撃で松永君に薄っすらと鼻血を見舞ってたね。

 

<3R>

前の回の中盤以降に若干受け身になってしまってた松永君の逆襲で、

右ショートアッパーを交えたコンビネーションがグッドグッドで、

今度は小坂君の方が激しく鼻血を出し始めてしまって、

手数落ちも目立ってたんだわ。

 

<4R>

松永君は連打の際にも最後まで軸が乱れるってことが無くて、

細かく強い打ち込みは小坂君を更に弱らせていって、

レフェリーはひたすら小坂君の状況を注視するようになっていったんだわ。

 

松永君陣営としてはTKO決着が欲しいところだったんだけど、

小坂君はとってもシンドそうなところを必死に堪えてたし、

一方の松永君にも若干の打ち疲れが見えてきてそのまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40ー36、40ー37、39ー37ってことで松永君の圧倒3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

④ 瀬下雄介君(協栄)vs田中将大君(川崎新田)……Mm

デビュー戦の27歳・群馬県と、デビュー戦の29歳・東京都。

 

アラサーのデビュー同士だったんだけど、

瀬下君には三垣龍次さんがセコンドに付いてたね。

 

田中君はコミッション・ドクターをしてる医者ボクサーなんだわ。

 

<1R>

ちょっとか細い瀬下君に対して田中君がいきなり乱暴な仕掛けで開始僅か3秒、

右のファーストショットで東ロープ前で激しくダウンゲット。

 

状況が掴めないままにリスタートした瀬下君に対して田中君、

またもや凶暴に殴りかかってのラッシュラッシュで開始23秒、

今度は東ロープに瀬下君を殴り飛ばして2度目のダウンゲット。

 

またもやの激しい倒れ方を見てレフェリーは今度はノーカウントストップで、

田中君が25秒でのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

瀬下君には気持ちと体の準備が出来ないうちの突発的な出来事で、

やっぱり外科系のドクターは内科系より荒っぽいんだよね。

 

 

 

 

⑤ 小林英明君(郡山)vs石森憲士朗君(RK蒲田)……SB

デビュー戦の32歳・福島県と、デビュー戦の22歳・東京都。

 

10歳差のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

石森君は一つ前の田中君のように開始ゴングと同時に元気な仕掛けで、

ジャブを省略した乱暴な打ち掛かりで先攻していったんだわ。

 

小林君もガードを固めながら打ち込みのタイミングを図ってたんだけどた、

右フック一本槍って感じで多少片寄りの強い戦い方をしてたんだわ。

 

最初の狂乱が一段落した石森君は残り1分からは細かい攻め込みをしてて、

冷静な自分を取り戻していった感じだったんだよね。

 

<2R>

感じを掴んだのは明らかに石森君の方で、

小林君の方が却って若くて粗っぽいボクシングになっていって、

単純な攻め込みに固執するようになって、

マッシュルームカットの髪の毛をバッサバサさせてたんだわ。

 

<3R>

小林君が更に馬力アップさせていったんだけどあくまで力づく過ぎてたし、

石森君が踏み込んで来るところに合わせようとし過ぎるのも分かり易くて、

石森君を戸惑わせるまでにはいって無かったんだよね。

 

石森君はバランスを崩すことなくシッカリ打ててたし、

残り40秒にも右フックや2発の右ボディを効果的に打ち込んでたんだわ。

 

<4R>

石森君はどっちかっていうとアマっぽいとこがあって派手さは無いんだけど、

あくまで冷静な試合運びは安心して見ていられたし、

ここまでの毎ラウンドも残り30秒からのアピールもシッカリしてたんだよね。

 

 

ってことで自分は40−36だったんだけど結局、

40ー36、40ー37、39ー37ってことで石森君の圧倒3−0勝ちで、

あれって思ったら第2試合のスコアと全く同じだったんだよね。

 

 

 

 

⑥ 吉村望君(花形)vs佐々木捷君(宮田)……Fe

デビュー戦のサウスポー、24歳・山口県と、デビュー戦の24歳・東京都。

またもや同い年のデビュー同士の一戦。

 

<1R>

頭半分デカイ佐々木君の方がフィジカルの強さもバックに大きな仕掛けで、

ラウンド中盤まで吉村君を躊躇させ続けてたんだわ。

 

力づくで押し込まれそうだった吉村君だったんだけど、

1分半を過ぎる頃には少し慣れてきたみたいで、

相手の打ち終わりを狙えそうな感じも出てきたんだよね。

 

<2R>

佐々木君がロスの多い大振りが目立ってた中、

間合いを把握しつつあった吉村君が流れを取り戻しつつあって、

接近戦ではまだまだ手を余してしまうようなところもあったんだけど、

残り45秒からのヒットヒットで大きく展開を動かしていったんだわ。

 

<3R>

お互いにいきり立ち過ぎるところが抜けなかったもんで、

終始危ない状況が続いたんだけど開始1分3秒、

左フックの2連射で吉村君が佐々木君を大きく揺らがせて、

そのまま一気の追い込みでダウンゲット。

 

カウントナインで何とかリスタートした佐々木君だったんだけど、

明らかに大きなダメージを負ったままで、

勢いを増した吉村君の猛攻を防ぐべくもなく、

そのまま一気に南東ポストに押し込まれてしまって大きく2〜3発被弾して、

グラッと体が揺らいでしまったところで陣営からのタオル投入と、

レフェリーのストップコールがほぼ同時で1分32秒、

吉村君のデビュー戦TKO勝ちだったんだわ。

 

 

佐々木君はちょっと力づくで雑にやり過ぎだったなあ………。

 

 

 

 

⑦ 岩井祥來君(小熊)vs山本蓮真君(RK蒲田)……Mm

0勝0敗1分の24歳・長野県と、0勝2敗のサウスポー、21歳・三重県。

 

初勝利目指し組の一戦。

 

<1R>

開始27秒に山本君が右フックで岩井君を一瞬ユラッとさせたんだけど、

その後のプレスは常に岩井君の方だったなあ。

 

それにしても二人共、この階級にしては前振り不足の決め打ちし過ぎで、

お互いにそこそこ鋭いショットを持ってるんだけど全ていきなり過ぎで、

まるで居合抜きの試合のようだったんだわ。

 

<2R>

どっちかが手数アップするんだろうなって思ってたらずっとそのままで、

相変わらず一発勝負のような感じのままで二人共、

そこそこの身体能力が有りそうなのに勿体ない限りで、

何処かの何かが間違ってる感じが抜けないままで、

残り30秒からも中途半端なままだったもんで一旦休憩タイムってことで……。

 

 

後で確かめてみたら39ー37、39−38×2ってことで山本君の3−0勝ち。

 

 

 

 

⑧ 小津諒弥君(ワタナベ)vs久保春平君(宮田)……B

0勝1敗(1KO)の23歳・三重県と、デビュー戦の21歳・鹿児島県。

 

<1R>

開始いきなりの17秒、ガツガツってなったところだったんだけど、

久保君の右が薄くヒットした途端、小津君が一瞬バランスを崩してしまって、

思わず左手がリングマットにかすってしまってダウン。

 

再開後、小津君も普通に立て直しての反撃開始だったんだけど、

残り50秒からも目立ってたのは久保君の方で、

左フック、右ストレートを見栄え良くヒットさせてたんだわ。

 

ただ、その久保君もまだまだ荒っぽいところが払拭出来なくて、

もう少し丁寧に細かい攻撃が出来ると随分違って来ると思ったんだわ。

 

<2R>

このラウンドも先手を取ったのは久保君の方で、

小津君は両肘を絞り過ぎる傾向が強いもんでフック系の打ち出しが遅れて、

強い打ち込みに関しても今一のままのことが多かったんだわ。

 

同じようなショットでも効き目の差が目立ってきてたし、

打たれ方が派手だったこともあってか下半身のバランスを崩すようになって、

小津君はかなり追い込まれつつあったんだわ。

 

<3R>

小津君はそれでもめげずに歯向かっていったんだけど、

如何にも当たりが薄いまままで、返しの左ショットにも精彩を欠いたままで、

大きく挽回するに至らないまま、残り12秒でも打ち負けてたんだよね。

 

<4R>

相手を倒さない限り小津君の勝ち目が無くなったんだけど、

気持ちは折れて無さそうではあったんだけど、

一息も入れないで打ち続けることはとっても無理そうで、

必殺系の腕振りも出来ないままで試合終了ゴング。

 

 

久保君はデビュー戦の割りには最後まで手数落ちすることも無く、

最後までシッカリ感を維持出来てたんだわ。

 

 

ってことで自分は40ー35だったんだけど結局、

40ー35×3ってことでやっぱり久保君のパーフェクト3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

⑨ 瀧野貴之君(郡山)vs加藤剛君(角海老)……60.5kg

0勝3敗(1KO)1分の36歳・北海道と、0勝2敗(2KO)の21歳・茨城県。

 

瀧野君としては引退前に何とか1勝をって感じだったんだけど、

加藤君にしてもひたすら初勝利が欲しいところだったんだよね。

 

凄いね、二人の年齢差は15もあったんだわ。

 

<1R>

3〜4㎝ほど上背があってリーチも優位な加藤君が遠目からの組み立てで、

まずはって感じのジャブを的確にヒットさせてたんだわ。

 

瀧野君はとにかく詰め寄ってからの左右フック一本狙いのようだったけど、

加藤君がフットワークで距離をキープし続けてたもんで、

瀧野君は終始打ち出しのきっかけとタイミングを掴み兼ねてたし、

左手を巧く使えてなかった分の手数不足が目立ってたんだわ。

 

<2R>

瀧野君のシンプルで若干強引な詰め詰めには変わりが無くて、

もう少し入り方に工夫が欲しいところのままだったなあ。

 

加藤君はそういう相手の動きをおおよそ見切ったようで、

クリーンヒットは少なかったんだけどほぼ余裕の動きをしてたんだわ。

 

<3R>

相手に詰め寄られても加藤君は巧いことショートブローを駆使してたし、

ジャブ系と左ボディには自信を持ちつつあるようだったんだわ。

 

ここで左のWフックが打てると更にいい感じになるところだったんだけど、

巧くは無いながらも瀧野君も必死の抵抗を見せてたんだよね。

 

余程のことがない限り加藤君の負けは無さそうになってきたんだけど、

瀧野君も自らのボクシングを頑なまでに押し通して譲るところがなくて、

加藤君の嫌気を誘いつつ残り40秒には右フックを2発ヒットさせて、

一矢報いたところで試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は39−37で加藤君だったんだけど結局、

40−36、39−38、38ー38の2−0で加藤君の判定勝ちだったんだわ。

 

 

このスコアが発表される前に珍しくも須藤リングアナがミスしてしまって、

一旦ドローコールしてしまったもんで、

リングアウト寸前の瀧野君を慌てて引き止める場面があったんだよね。

 

 

 

試合後暫く経ってからその瀧野君が自分のところに寄ってくれて、

一瞬誰だか分からなかったんだけど、試合のことを色々と話したんだわ。

 

0勝4敗(1KO)1分でついに1度も勝ちに恵まれなかったボクサーが、

わざわざ話をしに来てくれてちょっと感動的でさえあったんだよね。

 

 

 

 

⑩ 渡辺顯也君(小熊)vs小出太一君(鴻巣茂野)……Fe

1勝(1KO)4敗(3KO)のサウスポー、28歳・福島県と、

1勝1敗1分の24歳・埼玉県。

 

聴き慣れた声だったもんで振り返ったら先ほどの大沢さんのほか、

小出君の応援に来てた大塚隆太さんとか小澤剛さん達が座ってたんだわ。

 

<1R>

積極的な前詰めから先手を取ったのは小出君だったんだけど二人共、

随分近い距離で戦ってていきなり体力の削り合いみたいになっていって、

1分過ぎには早くも渡辺君の顔面が赤くなって来たんだわ。

 

ただ1分半過ぎにはお互いに何だかタルそうになってきて、

決め手に欠けるような展開になっていったんだよね。

 

残り25秒での渡辺君の2発の左ストレートと、

それまでの小出君の手数とで迷うところだったんだけど、

ここは僅差で小出君だったかなあ………。

 

<2R>

小出君がいとも簡単に渡辺君の左ストレートを貰うようになってきて、

途端に下半身のシッカリ感を失いつつあって、

ボヤーッと相手の正面に立ってしまうことが多くなってきたんだわ。

 

ただ、1分半過ぎからよりシンドそうにしてたのは渡辺君の方で、

いつの間にか薄っすらと鼻血に見舞われてたし、

一方ではどっちもヘバッてどっちもやられそうな感じがしてきて、

お互いにフルラウンドを頑張り切れそうに無くなって来たんだよね。

 

<3R>

二人共、既にハアーハアーで足元バタバタのパタパタ戦になっていって、

其々のショートフックは著しくオープン気味だったんだわ。

 

お互いに何だか夢遊病者のようになって来たんだけど、

残り1分5秒での左右のショートフックが決め手でこのラウンドは渡辺君。

 

小出君も気を取り直しての反攻で、

終了ゴング寸前に相手のマウスピースを飛ばしてたけどね。

 

<4R>

初っ端からのトコトコ戦は小出君が優位に進めてたんだけど、

一段落した途端にまたもや左ストレートを貰ってしまって、

そこからはお互いの右と左のショートが代り番こだったんだけど、

ラウンド半分頃から渡辺君の消耗の方が目立って来て、

すぐに頭を下げてしまって小出君に押し込まれる場面が多くなって、

最後は例の左ストレートもヘナヘナになってしまっての試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は僅差の39−37で小出君だったんだけど結局、

39ー38、38ー39、38ー38ってことで三者三様のドローだったんだわ。

 

 

 

お互いにスタミナ不足が目立ってて、

殴ることよりまずは走り込みじゃないかなあって思ったんだけどね。

 

 

 

 

⑪ 石垣芙季君(UNITED)vs山本智哉君(角海老)……Mm

2勝(1KO)0敗の30歳・沖縄県と、2勝(1KO)2敗(1KO)の21歳・東京都。

 

この日一番気になってたのはこの試合で、

移籍初戦の山本君がちゃんと出来るのかってことだったんだわ。

 

<1R>

9歳差はあるんだけど連勝中の石垣君も勢いのある仕掛けで、

お互いに強気同士の激しい立ち上がりだったんだわ。

 

より近くでやりたがってたのは石垣君の方だったんだけど、

山本君は冷静に距離を維持して遠目のジャブが実に的確だったし、

一旦詰まったところでも回転力の鋭さで圧倒してたんだわ。

 

<2R>

開始すぐの18秒に山本君が返しの左フックがヒット、

思わず石垣君の体が揺らいだんだわ。

 

石垣君が更に強気を前面にしガンガン来るところに山本君、

迎撃が的確で細かいところを早く正確に狙えてたんだわ。

 

山本君は打ち終わりが若干ルーズになって、

頭の位置が危険なままのことも多かったんだけど、

石垣君が意識的に狙って来なかったもんで助かってて、

残り30秒からの最後のパフォーマンスも実に小気味が良くて、

角度とストロークに配慮したショートのコンビネーションが抜群だったね。

 

<3R>

開始20秒でのバッティングで山本君が右目上を大きくカット、

すぐにドクターチェックが入ったんだけど、難なくのリスタートで、

それでもこの回を終えない限り途中ストップはドローになってしまう訳で、

見てる方は何とか何とかっていう感じだったんだよね。

 

相変わらず山本君の返しの左フックは絶好調だったし、

ワンツーからの左ボディも指示通りに出せてたし、

後は手負い度の上がった相手の渾身の一発さえ貰わなければって、

そういう感じだったんだけど石垣君は腕振りの鋭さを失いつつあったもんで、

何だか大丈夫そうに推移してたんだよね。

 

<4R>

この日の山本君は以前と比較すると格段と力強くなってたし、

高い集中を保ちつつ練習の成果を如何なく発揮してたんだわ。

 

一方の石垣君も一発逆転を狙っての強振を諦めてなくて、

またもや山本君の頭の位置の高さが気になったんだけど、

最後まで飛ばし切れるほどのスタミナは石垣君には残ってなかったみたいで、

それは彼の必死の形相に現れてて徐々に頭が下がり始めて、

ショットの正確さと勢いを失ってしまっての終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

40−36、39ー37×2ってことで山本君のほぼ完勝だったんだよね。

 

 

 

山本君ことはデビューから見てて、

2連勝した時の生きの良さがとっても印象的だったんだけど、

その後は詰まらなそうに試合をしてるような感じがしての2連敗だったけど、

ジムを変え新しいトレーナーの下で何だか生き返ったようだったんだよね。

 

旧ジム仲間が何人かで山本君の試合を近くで見てたんだけど、

強くなったって石田凌太君が褒めてたんだよね。

 

 

 

 

⑫ 冨山剋駿君(S根本)vs小西佑亮君(日東)……62kg

0勝2敗(2KO)の28歳・静岡県と、0勝2敗(1KO)の29歳・兵庫県。

 

同じ0勝2敗同士のアラサー対決。

 

<1R>

フレームで優位だったのは小西君で、

冨山君はそういう相手にあくまで近くでやりたがってて、

一旦詰まったところでのショート連打に迫力を見せてたんだわ。

 

小西君としてはもっともっとのジャブが要るところだったなあ。

 

<2R>

遠目からの左ボディで小西君がいい感じを見せ始めてたんだけど1分15秒、

冨山君が接近一気攻勢を掛けて行って、途端に小西君の顔面が紅潮。

 

その後小西君も反撃してたんだけど右で終わってしまうことが多かったなあ。

それでも残り1分からの再度の攻め返しでポイントを取り返したんだわ。

 

<3R>

流れがどっちに傾くか微妙なところだったんだけど、

開始40秒での打ち合いで冨山君が鼻血で、それをやたらに気にし始めて、

集中力が落ちたところを小西君に左トリプルなんか打ち込まれてしまって、

このラウンドは冨山君がガードポジションを取ってる時間が長かったんだわ。

 

冨山君は左目上に大きなヒットカット傷も負ってしまっての散々で、

そこからの流血が胸元に滴って赤く細い川のようになってたんだわ。

 

<4R>

開始すぐの9秒に冨山君のカット傷にドクターチェックが入っての再開で、

冨山君はストップされないようにって必死の抵抗を見せてたんだけど、

小西君も返り血で上体やトランクスを赤く染め始めるに至って、

レフェリーはひたすら冨山君の動向に目を凝らし始めて、

今やストップのタイミングを見図るに至った残り26秒、

メッキリ感が目立ってきたところでの最後の打ち合いが一段落したところで、

割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

ってことで2分34秒での小西君のTKO勝ちだったんだけど、

小西君はラウンドが進むにつれ冷静な試合運びが出来てたんだよね。

 

 

 

 

⑬ 小川将太君(UNITED)vs三嶋秀 君(輪島S)……54.5kg

1勝(1KO)2敗(1KO)1分の21歳・東京都と、

1勝(1KO)1敗の20歳・東京都。

 

<1R>

小気味のいいスタートを切ったのは三嶋くんの方だったんだけど、

終盤近くでの踏みこみざまの小川君の3〜4連発が見栄え良かったね。

 

<2R>

前の回の終盤に飛ばした小川君が若干ガス欠気味で、

それを見計らったような三嶋君が挽回の攻め返しで………。

 

<3R>

大きな被弾差は無かったんだけど消耗が進んでたのは三嶋君の方みたいで、

それが相手に分かり易く伝わってしまってたようなところもあって、

もう少し我慢強くしてないとマズイって思ったんだよね。

 

<4R>

お互いにかなり大まかになっていったんだけど、

流石に最後は意地の見せ合いってことでの奮闘奮闘だったんだけど、

最後の最後まで手を出してたのは小川君の方だったんだよね。

 

 

ってことで自分は38ー38に近い39−37で小川君だったんだけど結局、

39−37×2、38−38ってことで小川君の2−0勝ちだったんだよね。

 

 

 

 

昨日は主催者が試合のレイアウトに気を使ってくれて、

普通新人王トーナメントのようなオール4回戦の場合だと、

軽いクラスから重い階級に順に並べるのが通常なんだけど、

全階級をシャッフルさせてたもんで、

試合ごとに動きの変化があって飽きることが無かったんだよね。

 

それにしても昨日は赤コーナーと青とでは勝率に片寄りが大きくて、

全12試合のうち赤コーナーが勝った試合は2試合しか無かったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 山本智哉君

② 松永拓也君、石森憲士朗君

③ 小稲直史君、田中将大君

 

 

 

2019年2月 5日 (火)

1月のベストボクシング

 

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“プロコルハルム”

 

1967年のデビュー曲“青い影”がいきなりのスマッシュヒットで、

その後10年間ほど活動を続けたんだけど、

この“青い影”を超えるヒット曲を生み出すことはついに出来なくて、

自分の中では典型的な一発屋だったんだよね。

 

 

 

 

1月は4ボクシングしか無かったんだけど、

中身は結構濃かったっていう印象だったんだわ。

 

 

《1月のボクシングベスト10》

*左側が勝者(④は例外)、(  )内は事前期待度ランク、敬称略。

 

① 田中教仁vs小野心 (3)……8RKO

② 阿部麗也vs杉田ダイスケ (1)……3−0

③ 徳島空吾vs寺崎和輝 (ー)……0−0

④ 相川学己vs高橋竜也 (5)……1−2

⑤ 和氣慎吾vs中嶋孝文 (2)……5RKO

⑥ 大保龍球vs林慶太 (8)……1RKO

⑦ 多田雅vsレスター・アブタン (ー)……3−0

⑧ 田村亮一vs中川麦茶 (4)……3−0

⑨ 中川兼玄vs佐藤和憲 (ー)……2RKO

⑩ 大嶋剣心vs定常郁郎 (6)……3−0

 

*事前期待度ベスト10内で選モレした試合は、

阿知和賢vs藤本直人(7)、住田愛斗vs田中浩士(8)→中止、

長濱陸vs金本祥平(9)、今成太希vs井上慶一(10)の4試合。

 

 

 

2019年2月 3日 (日)

後楽園ホール・2月2日

 

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“ヴィタントニオ”

 

先月ゲットした湯沸かしポットで、

最初は新発売のティファールの温度調節機能付きを買う予定だったんだけど、

注ぎ口の形状が今一だったし、こっちの方が握り手が木製でしっくりしてて、

2倍ほどの価格だったんだけど、とっても使い勝手がいいんだわ。

 

コーヒーには100℃では無くて92℃くらいがいいって言われてるんだけど、

何度か確かめたところでは深い焙煎のコーヒーではそれほど差が無くて、

焙煎が浅いモノやブルーマウンテン系の豆だと違いがでるみたいなんだよね。

 

 

 

 

昨日は7試合が組まれてて、その内の4試合の相手が外国人で、

そういう場合だと入場者数が余り伸びないものなんだけど、

有望新人のデビュー戦が2試合あったし、日本タイトル戦もあったし、

尾川堅一さんの1年振りの復帰戦もあったってことで、

結構な入りでバルコニーも殆ど隙間がなかったんだよね。

 

帝拳ジムの長野マネにご挨拶して始まり始まり………。

 

 

 

 

① 牛島隆吾君(八王子中屋)vs小笠原梢太君(REBOOT)

                   ………Fe 4R

2勝(1KO)0敗の17歳・東京都と、3勝(2KO)1敗の23歳・岩手県。

 

<1R>

現役高校生の牛島君の方がフレーム的にもリーチも優位だったんだけど、

プレスを掛けてたのはその牛島君の方で遠目からの仕掛けも早かったんだわ。

 

小笠原君としては自分の距離にする工夫が要るところだったんだけど、

詰め寄るきっかけと打ち込むタイミングを見出しかねてて、

とってもやりにくそうにしてたんだわ。

 

<2R>

牛島君はこのままでいいと思うんだけど、

小笠原君としてはもう少しかき回したいところだったんだけど開始50秒、

鋭いワンツーを放ったのは牛島君の方で右はアッパー気味にヒットして、

小笠原君にはとっても厳しい展開になっていったんだわ。

 

流れが固まってしまったかと思われた1分25秒、

リング中央でもつれ合ったその瞬間に、多分左フックだったと思うんだけど、

小笠原君のショートブローが激しくヒットして、

何とナントなんと牛島君がダウンしてしまったんだわ。

 

リスタートした牛島君は明らかにダメージを引きずったままで、

ここぞの勢いの小笠原君に一気に追い込まれてしまった残り1分8秒、

西ロープに詰められたところでまたもやの左フックを貰って一瞬、

大きく膝カックンしてしまって最早これまでか状態になってしまったんだわ。

 

何とか何とかってここを凌いだんだけど牛島君、危険な状況には変わりなく、

一方の小笠原君はますますいきり立っての猛烈追撃を見せてた残り11秒、

小笠原君が仕留めに行ったその一瞬の間を突いて牛島君が、

窮地に追い込まれてた牛島君がタイミング良く右ストレートをヒット、

正しくカウンターのタイミングで直撃された小笠原君が衝撃のダウン。

 

ひっくり返った小笠原君も何とか四つん這いになって体を起こしたんだけど、

その表情は「ここは何処? 私は誰?」って感じだったもんで、

レフェリーも見かねてのストップエンドで2分56秒、

大逆転系で牛島君のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

何度も書いてきたけど、行けると思ったその瞬間こそに危険が潜んでる訳で、

小笠原君は窮鼠が猫を噛むこともあるってことを忘れてしまってた訳で、

あれだけ追い込まれてた場面からの牛島君を讃えるべきでもあったんだよね。

 

 

 

 

② 吉野健二君(帝拳)vs伊藤大賀君(具志堅)…… M 4R

デビュー戦の18歳・福岡県と、1勝0敗の22歳・沖縄県。

 

デカイだけじゃなくてキッチリした体をした威風堂々の二人だったんだけど、

特に吉野君はとても18歳には見えななくてまるで野武士のようだったんだわ。

 

<1R>

最初にジャブで仕掛けて行ったのは野武士風の吉野君の方で、

中々のプレスも見せてたんだよね。

 

伊藤君の方も気後れすることなく冷静な対処が出来てて、

狭いところでも素早い回転で打てるタイプで1分3秒、

ハードヒットでは無かったんだけどワンツースリーが印象的だったんだわ。

 

お互いに戦意を剥き出しにしてたもんで、

一旦打ち合いになった時の迫力は生半可じゃ無かったんだわ。

 

<2R>

お互い顔面狙いに奔走する余り上下の打ち分けっていう点は疎かだったけど、

デカイ割には上体の動きはかなり柔軟で的になることを回避してたんだわ。

 

途中のバッティングで吉野君が眉間をカットしてたんだけど、

その吉野君の残り1分2秒での右ボディからの左フックが見栄え良かったなあ。

 

<3R>

大きく狙い過ぎるようになって吉野君のジャブが減ってきたんだけど、

1分過ぎの打ち合いの際の返しの左フックがグッドグッドだったんだわ。

 

伊藤君の方も残り1分からボディ攻撃が目覚ましくて、

右を2発、左を1発力強く打ち込んでたんだよね。

 

<4R>

二人共、もう少し小さいストロークで鋭く打てるといいんだけど、

互いに体を寄せ合っての密着戦では大きな効果を上げられないままで、

どっちもどっちのまま試合終了ゴング。

 

 

ってことで、自分は38ー38だったんだけど結局、

40−37、39ー38×2ってことで伊藤君の3−0勝ちだったんだけど、

成る程ねえ、あれで伊藤君のフルマーク勝ちもあるんだって思ったね。

 

 

 

 

③ 李健太君(帝拳)vs何チャラ・ナムコー……SL 4R

デビュー戦のサウスポー、22歳・大阪府と、

1勝(1KO)1敗の国内8位、20歳・タイ。

 

この試合が始まる少し前に三迫ジムの中川兼玄君が寄ってくれて、

フワフワのベージュのプルオーバーがまるで羊のようだったんだけど、

李君の応援ってことだったんだわ。

 

その李君は“リ・ゴンテ”ってコールされたんだけど、

アマ102勝10敗ってことで62連勝の記録も持ってるんだってね。

 

<1R>

そんなアマ戦績の強者に何チャラ・ナムコーは一見如何にもひ弱そうで、

オカマかプロテストを受ける前の練習生のようで見てられなかったんだよね。

 

開始ゴングが鳴って20秒もすると試合になりそうに無いのがハッキリして、

李君は実戦慣れをする為だけに時間を使ってるかのようだったんだわ。

 

だから敢えて最初っから倒しに行かないだけで、

2Rまではやるのかなあって感じだったんだけど、

もうこれ以上チンタラやってられないって様子だった終了ゴング寸前、

ドッコン1発左ストレートをブチ込んでジ・エンド。

 

何チャラ・ナムコーは最初からそういう風に倒れようって決めてたみたいで、

まるで一本棒のようになって、日本人は中々ああいう風には倒れないんだけど、

例のもうとっても続行は無理ですタイ式ダウンでそのままカウントアウト。

 

それにしても2戦1勝1敗でランカーになれるのかタイでは………。

 

 

 

 

④ 中野幹士君(帝拳)vsエカラック・何チャラ……Fe 6R

1勝(1KO)0敗のサウスポー、23歳・広島県と、

1勝1敗の国内8位、27歳・タイ。

 

前の試合のようなのを2試合続けて見るのはとってもシンドイもんで、

最初っから離席してたんだけど、又々2戦1勝1敗のランカーで案の定、

同じような1R決着だったんだよね。

 

 

 

 

ここまで4試合を終えて1時間弱しか経ってないスムース進行ってことで……。

 

途中で富岡哲也君の親父さんが話しかけて来てくれて、

近々プロテストを受ける予定の三男浩介君の話なんかしたんだわ。

 

 

 

 

⑤ ロメル・オリベロスvs江藤光喜さん(具志堅)……52.6kg 8R

8勝(3KO)4敗(3KO)1分の23歳・フィリピンと、

23勝(18KO)4敗(1KO)1分のWBC6位、WBO7位、WBA8位、IBF12位、

30歳・沖縄県。

 

中休みのような試合の三つ目だったんだけど、実に実に酷かったんだわ。

 

南席の遠目から眺めてたんだけど、

江藤さんは1R終了近くに続けざまにダウンを2個ゲットして、

次のラウンドで終わらせると思ったらそこからが延々のダラダラで、

チンタラしてる間に相手のボディブローを嫌がる嫌がるだったんだよね。

 

実はこの日の江藤さんは初っ端から動きが緩慢で、

ショットのキレも全く無かったし、終始休み休みにやってるって感じで、

やっとやっと4Rで終えることが出来たんだけど、

試合後の勝利者インタビューも思わず首を傾げてしまった訳で……。

 

最初は具志堅会長のモノマネでもしてるのかと思ったほどで、

やたら吃るし、同じ単語を4回も繰り返してつっかえてるし、

色んなところにダメージを負ってしまってるような感じだったんだけど、

普段からあんな感じなのかなあ………。

 

 

 

 

⑥ 中谷潤人さん(M・T)vs望月直樹さん(横浜光)

       ………日本 フライ級王座決定戦 10R

17勝(12KO)0敗のランク1位、サウスポー、21歳・三重県と、

15勝(8KO)3敗のランク2位、25歳・神奈川県。

 

<1R>

4〜5㎝ほど上背優位な中谷さんがいつものような素軽い立ち上がりで、

望月さんが入って来ようとするところにジャブジャブで、

開始30秒過ぎからは早くも色んなコンビネーションを見せ始めて、

長いのや短いのを上下に見栄え良く打ち分けてたんだわ。

 

残り1分になると早くも望月さんの顔面が赤くなって来て、

彼には殆ど攻め込むチャンスさえ与えられなくて、

このラウンドは10:8.5ほどもの差が付いてしまったんだわ。

 

とにかく望月さんとしては距離を潰さないと何も始まらない訳で………。

 

<2R>

開始23秒にこの試合初めて望月さんの右ショートフックがヒットして、

それを機に相手の長いショットを外しながらの踏み込みが叶うようになって、

被弾しながらも全くめげない望月さんの歯向いが印象的だったんだわ。

 

<3R>

望月さんも大分落ち着いて来たようで、

勇気を持っての詰め詰めとガチャガチャ作戦が功を奏しつつあって、

中谷さんから大きいのを貰わない距離を維持出来るようになってきたんだわ。

 

ただ残り18秒での中谷さんのショートブローのコンビネーションは秀逸で、

それはアッパーを交えた実に実に美しい連続攻撃で、

望月さんも直後に激しく反撃してたんだけど、

ポイント奪取には今一歩だったなあ。

 

<4R>

そこそこの被弾を続けながらも望月さんの勢いは一向に衰えを見せず、

中谷さんと試合をした相手から以前に聞いたことがあるんだけど、

彼の拳は石のように硬くてガッツンガッツン効くってことで、

そこそこの直撃を受けながらの望月さんの打たれ強さは驚異的だったんだわ。

 

望月さんは相手の嫌がる形に持ち込もうとして必死だったんだけど、

合間合間の被弾は隠し通せて無かったんだよね。

 

<5R>

いつの間にか中谷さんも薄っすら腫れてきたんだけど、

1発打たれると3〜4発打ち返すパターンはキッチリ守ってて、

中々相手にポイントを渡さないままで、

望月さんが若干バランスを崩す場面が目立ってきたんだよね。

 

試合半分が終わったところでの自分のスコアは50ー45で中谷さんだったけど、

発表されたものは50ー45、49ー46ってことでやっぱり中谷さんの3−0。

 

 

 

自分の斜め後ろのオッサンがやたら煩くて、

振り返ったら神奈川県のあるジムのマネジャーで、

ソイツは金でライセンスを買った不届き者で、

以前首からライセンスを下げて酒飲みながら試合を見てたもんで、

思いっ切りドヤしたことがあったんだけどやっぱりバカは治らないみたいで、

隣のオヤジと試合を見ないままやたら大声での延々の私語私語私語で、

こっちが悲しくなるほどの馬鹿面をしてるんだけど、

話し相手を探しにホールに来るんじゃないのってことなんだけど、

年寄りの常連にはそういうのが結構多いんだよね。

 

ってことで自分は軽くガンを飛ばしての席移動だったんだよね。

 

<6R>

望月さんとしては今やれることの全部を出してて、

戦い方としてはこれ以上のモノは望むべくも無かったんだけど、

そろそろ足元がバタバタしてきたし最後まで行きそうに無かったんだわ。

 

<7R>

望月さんは体力の回復を図りながらの休み休みではあったんだけど、

気持ちの強さには変わりが無くて、

まだまだ抵抗の手を止めるつもりもないみたいだったんだけど、

残り1分にはマウスピースを飛ばされてたし回転力も鈍ってきてたなあ。

 

<8R>

望月さんの力は尽きつつあったんだけど、

それでも中谷さんのハードヒットにグラリともしないままで、

それ以上貰わない為に懸命に距離を潰していってたんだわ。

 

中谷さんは押し込まれるとフィジカル的に弱いところがあって、

腰が伸びる傾向が目立ってきたんだけど、

ディフェンスはしっかりしたまま大きく被弾することが無いままで、

ラウンド中盤には望月さんの右目上を傷付けてたんだわ。

 

<9R>

このまま最終ラウンドまで行くのかって思われた開始20秒、

中谷さんの小気味のいいショートのコンビネーションがヒットヒットして、

望月さんの頭が大きく跳ね上げられてしまったところで、

レフェリーが割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

正式には9R23秒での中谷さんのTKO勝ちだったんだけど、

望月さんの粘り強い諦めないパフォーマンスが光ってたんだけど、

中谷さんも辛抱強く自らのボクシングを貫いたんだよね。

 

 

 

 

⑦ 尾川堅一君(帝拳)vsロルダン・アルデア……132P 10R

22勝(17KO)1敗(1KO)1NCの31歳・愛知県と、

12勝(6KO)6敗(3KO)1分の国内王者、サウスポー、24歳・フィリピン。

 

相手は基本2勝1敗ペースでKO率も33%しかないんだけど、

フィリピンの国内王者ってことでそこそこの期待感を持ってたんだけどね。

 

 

尾川君は1年振りの試合ってことで勘が戻り切れて無かったか、

色々あっての復帰戦で下手を打てないってことか、

終始やたら慎重で動きも硬かったんだよね。

 

この試合は結局フルラウンドまで行って勿論尾川君の大勝3−0で、

99ー92、98ー92、97ー93だったんだけど残念ながら、

試合内容としては今一の残尿感のようなものを感じたんだよね。

 

 

アルデアっていうのは戦績的にはごく普通なんだけど、

実に吹っ切れた左ストレートを打って来るもんで、

尾川君としても安易に対処出来ないっていう気持ちが強かったみたいで、

結局アルデアはシンプルなワンツーボクサー以上の何物でも無かったんだけど、

尾川君の方も右ストレートに頼り過ぎの印象が強くて、

途中で返しの左フックのいいのも見せてたんだけど、

右ストレートボディも中途半端だったし、

スムースな流れを欠いたポキポキ・ボクシングだったんだよね。

 

 

お互いの工夫の無さは試合終盤に入ってもそのままで、

アルデアの戦績も成る程ねって感じだったんだけど、

試合後のインタビューで自分が勝ってたっていうのは見当外れもいいところで、

尾川君としてもリスクを張らないままの十分な判定勝ちにシフトしたみたいで、

こういう結果はさも有りなんって感じだったんだよね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 中谷潤人さん

② 牛島龍吾君

③ 望月直樹さん

 

 

2019年2月 2日 (土)

2月のボクシング

 

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“ぬらりひょんの孫”

昨日から第2シリーズ“千年魔京”が始まったんだけど、

2月のボクシングは今日からなんだわ。

 

 

 

 

《2月のボクシング・スケジュール》

*右側が勝者予想、敬称略。

 

・2月2日(土)……(後楽園)

尾川堅一vsロルダン・アルデア、中谷潤人vs望月直樹、

江藤光喜vsロメル・オリベロス、牛島龍吾vs小笠原梢太、中野幹士。

 

 

・2月6日(水)……(後楽園) オール4回戦

山本智哉vs石垣芙季。

 

 

・2月8日(金)……(後楽園) オール4回戦

星大翔vs瀬戸瑠也。

 

 

・2月10日(日)……(フレズノ)

岡田博喜vsレイムンド・ベルトラン。

 

 

・2月14日(木)……(後楽園)

勅使河原弘晶vs入口裕貴、堀川謙一vs戸高逹、阪下優友vs中山佳祐、

木村吉光、有岡康輔、東上剛司。

 

 

・2月16日(土)……(フィリピン)

ジョンリル・カシメロvs山下賢哉。

 

 

・2月16日(土)……(ロスアンジェルス)

岩佐亮佑vsセザール・フアレス。

 

 

・2月17日(日)……(立川)

大野俊人、上野太一、宮地隆佳。

 

 

・2月18日(月)……(後楽園)

近藤明広vsダオヌアール・アワイキング、椙元慧、椙元愛。

 

 

・2月24日(日)……(大阪)

細川チャーリー忍vs野中悠樹。

 

 

・2月26日(火)……(後楽園)

谷口将隆vsビック・サルダール、富施郁哉vs水谷直人、宇津木秀、

重岡銀次朗。

 

 

 

 

《2月のボクシング期待度ベスト15》

*左側が勝者予想、敬称略。

 

① 谷口将隆vsビック・サルダール

② 岡田博喜vsレイムンド・ベルトラン

③ 勅使河原弘晶vs入口裕貴

④ 尾川堅一vsロルダン・アルデア

⑤ 中谷潤人vs望月直樹

⑥ 堀川謙一vs戸高逹

⑦ 近藤明広vsダオヌア・ルアワイキング

⑧ 細川チャーリー忍vs野中悠樹

⑨ 岩佐亮佑vsセザール・フアレス

⑩ 阪下優友vs中山佳祐

⑪ ジョンリル・カシメロvs山下賢哉

⑫ 星大翔vs瀬戸瑠也

⑬ 山本智哉vs石垣芙季

⑭ 牛島龍吾vs小笠原梢太

⑮ 富施郁哉vs水谷直人

 

 

 

2019年2月 1日 (金)

後楽園ホール・1月31日

 

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“夢見るシャンソン人形”

 

この時期シングル盤レコードは330円から370円時代に移りつつあって、

歌ってたフランス人女性の名前がフランス・ギャルってそのまんまで、

本名はイザベル・ジュヌヴィエーヴ・マリ・アンヌ・ギャルで、

彼女は去年70歳でなくなったんだけど、憧れの外国人女性だったんだわ。

 

 

 

 

昨日のホールは4回戦と6回戦だけで、

必ずしも巧いボクサーばかりでは無かったんだけど、

見てる者の心が熱くなる試合が多かったんだよね。

 

 

久しぶりの星島さんはインフルエンザだったってことで、

その顛末を色々聞かせて貰って始まり始まり………。

 

 

 

 

① 稲森卓也君(川崎新田)vs関根駿君(青木)……Fe 4R

1勝2敗(2KO)の28歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の21歳・埼玉県。

 

<1R>

距離を掴みかねてた二人は近いところでムキになり過ぎてたんだけど、

若干稲森君の方の腕振りが緩かったんだわ。

 

1分過ぎに関根君の右フックがヒットしてから更に稲森君が緩んで、

先々が心配されたんだけど残り1分20秒辺りから持ち直したんだわ。

 

それは関根君の打ち疲れに助けられたようなもので、

大きく挽回するまでには至ってなかったんだけどね。

 

<2R>

荒っぽさを増した関根君に稲森君が押され気味になっていったんだけど、

二人共基本的には気持ちのボクシングで延々の手数戦だったんだわ。

 

折々の右フックで関根君の優勢に揺らぎは無かったんだけど、

その関根君も終盤には勢いが落ちてしまってたなあ。

 

<3R>

前半は関根君で後半が稲森君っていう展開が固まりつつあった中、

お互いにスタミナの削り合いのようになっていって、

有効打とポイントの行方が見極め難くなっていったんだわ。

 

<4R>

ここまでポイントを取り切れてなかった稲森君も最後の頑張りで、

前に出て手数を上げていったんだけど、

肝心のところで見栄えの悪い被弾を重ねてたんだよね。

 

 

ってことで自分は39ー37で関根君だったんだけど結局、

39−37、39−38、38−38ってことで関根君の2−0勝ちだったんだわ。

 

 

 

② 二佐翔太君(花形)vs臼井春樹君(八王子中屋)

                ………51.5kg 4R

2勝(1KO)3敗(2KO)の24歳・北海道と、2勝0敗2分の19歳・東京都。

 

<1R>

5〜6㎝ほど上背のある臼井君が中々鋭いジャブで始めてたんだけど、

二佐君の左フックのタイミングも高い危険度を孕んでて、

臼井君は少しばかり右ショットを決め打ちし過ぎる感じだったんだけど、

残り26秒にその臼井君の右ストレートがカウンターヒットして、

絶妙なタイミングで貰ってしまった二佐君が1発ダウンしてしまったんだわ。

 

二佐君は回復しないままのリスタートで、

更に勢いを増した臼井君に殆どのされるままだった残り8秒、

ショートの逆ワンツーフックを綺麗に追撃されて2度目のダウンで、

ダメージの深さを思いやったレフェリーがダウンコール直後にスットップ。

 

 

2分54秒で臼井君のTKO勝ちだったんだけど、

最後の追い込みの手際の良さが光ってたね。

 

 

 

 

③ 遠藤裕介君(協栄山神)vs向山太尊君(ハッピーBOX)

                   ………Fe 4R

1勝(1KO)1敗(1KO)の21歳・神奈川県と、

1勝(1KO)1敗(1KO)のサウスポー、20歳・神奈川県。

 

同戦績で同じ横浜出身で年齢もほぼ同じ若者の一戦だったんだけどね………。

 

<1R>

全体の動きがこなれてて前の手の使い方も巧かったのは向山君で、

ジャブとフック系を器用に使い分けてたんだわ。

 

で、最初に気分を落ち着かせてたのはその向山君だったんだけど、

徐々に自らのヘアスタイルを気にし直しながらが始まって、

その後やたらカッコを付けた身振り手振りに繋げていって、

自分はそういうのはノーサンキューなもんでここで離席ってことで………。 

 

 

結局あの勢いのまま向山君が1RTKO勝ちして、

ああいうのは彼なりの自己表現なんだろうけど、

負け越したら直ぐに辞めてしまいそうな感じでもあったんだよね。

 

 

第4試合は女子戦だったもんでね………。

それにしてもプロで2勝したらランカーになれるんだってね女子は………。

 

 

 

 

⑤ 仁和真琴君(横田S)vs高橋隼樹君(KG大和)……60kg 4R

0勝1敗(1KO)の31歳・青森県と、デビュー戦の22歳・神奈川県。

 

試合が始まる前に「コンチワ」って挨拶されたんだけど、

一瞬誰だか分からなかったんだけどメガネをかけたKG大和の関島優作君で、

近視だけど相手のパンチは良く見えるんですって言ってたんだわ。

 

<1R>

9歳年上の仁和君の動きが全体にガサガサしてて、

ジャブを3〜4連射しながらガツゴツ突っ込んで、

辿り着いたところで左右フックを強振するっていう戦法の持ち主で、

最初は高橋君も面食らったような感じだったんだけど、

30秒ほどすると相手の動きにも慣れたようだったね。

 

ただ、その高橋君も1発当てると人が変わったようにガサガサしてたけどね。

 

<2R>

仁和君の作戦は1Rから何の変化も新たな展開も無いままで、

突っ込むだけの間合いが無くなると狭いところでは殆ど何も出来ず、

直ぐに目線を切ってしまうもんで高橋君は安心してのショートブローだったね。

 

仁和君は直ぐに下を向いてしまうもんで長い髪の毛が直ぐに垂れてしまって、

それをかき上げながらの一手間必要なボクシングになってしまって、

そういうのが延々を繰り返してたもんで高橋君のセコンドも安心安心で、

ごく普通に出来さえすれば高橋君の勝ちは揺るぎなくなったんだわ。

 

 

ってことで自分はここで席を外したんだけど結局あのままだったみたいで、

40−36×3ってことで高橋君が極端な戦い方をする相手に、

デビュー戦を完全3−0勝ちしたんだわ。

 

 

 

 

⑥ 寺崎和暉君(マーベラス)vs徳島空吾君(ワタナベ)……SF 4R

2勝(2KO)0敗の21歳・東京都と、3勝(3KO)0敗の19歳・大阪府。

 

若い二人は全勝全KO勝ち同士で、

自分的にはこの試合がこの日のメインだったんだけど、凄かったなあ……。

 

 

この試合のかなり前に渡辺会長と世間話をしてる時だったんだけど、

一人の女性が寄って来て会長に挨拶してたんだけど、

誰かと思ったら徳島君の母上ってことで、

これがまあ姉さんのようだったんだよね。

 

隣に谷口将隆さん、その横に京口紘人さんが控えて始まり始まり………。

 

<1R>

徳島君の方がフレーム的に一回りデカくて、

リーチも優位な分ジャブの届きもいい感じだったんだけど、

寺崎君も気後れすることなく徳島君の打ち終わりにキッチリ合わせてて、

お互いのショットの鋭さには超ド級の緊張感に満ちてたんだわ。

 

徳島君はバランスのいい体型をしてる男気満々のパフォーマーだし、

その上ハイクラスのイケメンなもんでこのまま伸びればスター候補生だなあ、

って見てた残り1分17秒、右ストレートボディを力強く打ち込んだ直ぐ後、

返しの左フックを見事なタイミングで打ち込んで壮烈なダウンゲット。

 

リングほぼ中央で倒されてしまった寺崎君だったんだけど、

思いの外ダメージは大きくなくて徳島君の追撃を難なく凌いでたんだわ。

 

<2R>

勝負を急ぎ過ぎたか力が入り過ぎたか徳島君の手数が落ちたところに、

寺崎君が開始20秒にまずはタイミングのいいワンツーを当て込んで、

その1分後にも薄くはあったんだけど右ストレートを見栄え良くヒット。

 

このラウンドは寺崎君の巻き返しが目立ってたんだよね。

 

<3R>

どういう訳か徳島君のジャブが少なくなってきて、

それにつれ寺崎君の攻め込みのタイミングが良くなって、

得意の左右のショートフックに磨きがかかってきたんだけど、

残り1分での徳島君の2発の左フックがとっても効果的で寺崎君が鼻血。

 

それまでは寺崎君優勢で進んでたのが逆転系のそのショットが見栄え良くて、

そのまま徳島君のポイントで終わりそうだった残り5秒のリング中央、

寺崎君の右ショートがカウンター気味にヒットして、

脳の左側にダメージを受けると右半身に支障をきたすものなんだけど、

一瞬徳島君の右膝がカックンってなってしまって、

堪え切れずそのまま膝着きダウンしてしまって、

二転三転して最後は寺崎君が逆転の2ポイントゲットだったんだわ。

 

ってことになると自分的には寺崎君が1ポイントリードの最終ってことで、

自分の周囲の緊張感と声援も半端じゃなかったんだよね。

 

<4R>

徳島君も全くダメージを残さないままの初っ端からの仕掛けで、

この回に初めて見せた右アッパーを2連続ヒットさせて、

それは寺崎君を混乱させるにも十分だったみたいで、

顔面の被弾を増やしていった寺崎君は突然顔付きが変わってきて、

まるでナインティナインの岡村に似てきてしまったんだわ。

 

残り1分6秒での寺崎君の右のカウンターも美しかったんだけど、

ラウンド全体を見返してみれば序盤の徳島君の有効性が高くて、

結局自分は37−37だったんだけど、

発表されたものも37−37×3ってことで0ー0ドローだったんだよね。

 

 

この試合はC級トーナメントの決勝戦だったもんで優勢点が明らかにされて、

3つ共をゲットした徳島君が優勝ってことで………。

 

 

初回にダウンを喰らった寺崎君が2Rに立て直して3Rにハンデを取り戻して、

逆に追い込まれてしまった徳島君が4Rを取り返したってことで、

それはもう息を呑むようなクルクルの展開だったんだよね。

 

 

これ以降の4試合が6回戦ってことで………。

 

 

 

⑦ 稲葉直樹君(P渡久地)vs木橋拓也君(上滝)……F 6R

5勝(2KO)5敗(2KO)の24歳・三重県と、

5勝(2KO)6敗(2KO)の28歳・東京都。

 

稲葉君にはデスティノ・ジャパンがセコンドに付いてたね。

 

<1R>

詰め詰めからいきなり攻勢を仕掛けていったのは稲葉君で、

木橋君の立ち遅れが目立ったんだけど、

稲葉君も手数の割りにはショットの正確性を欠いててちょっと勿体無くて、

若干狙い過ぎが目立ってはいたけど木橋君の方が印象的だったなあ。

 

<2R>

お互いに印象的なショットが少なかったんだけど、

このラウンドは辛うじて稲葉君の手数勝ちだったかなあ。

 

それでも接近戦になった際の稲葉君のパワーダウンは見栄えが良くなくて、

ラウンド中盤にかけての左目上バッティングカットが影響したのかなあ。

 

<3R>

1分過ぎ頃から木橋君に疲れのようなものが浮き出てきて、

そういえば顔面の赤味も色白の稲葉君より増してきたんだわ。

 

相変わらず有効ヒット率は低かったんだけど、

頑張る頑張る手数で稲葉君がポイントゲット。

 

<4R>

木橋君は飛ばせず山作れずのままで、

稲葉君の方も画期的になれないままだったんだけど、

勝負としての展開とか流れはほぼ一方的に稲葉君に傾いてて、

最後までこのままでいきそうな感じだったもんで一旦離席。

 

 

席に戻って採点を確かめたら58−56、57−57×2ってことで、

稲葉君の1−0ドローだったんだわ。

 

4Rを終えての自分のスコアは39ー37で稲葉君だったんだけど、

その後木橋君が盛り返したのか、そもそも自分のスコアが甘かったのか……。

 

 

 

 

⑧ 粕谷雄一郎君(角海老)vs何チャラ・チャンタイ

                 ………63.2Kg 6R

10勝(2KO)2敗1分の22歳・東京都と、

6勝(2KO)4敗(?KO)の25歳・タイ。

 

粕谷君は移籍初戦で1年振りの実戦だったんだけど、

彼の応援団は減ってなくて100名近くが立川から来てたんだわ。

 

前日計量の時の写真を見るとチャンタンの方が15㎝ほど上背があって、

これで同じ階級かって思ったんだけど、実際の彼は体の厚みが薄かったし、

屈み気味に構えるもんで身長差も殆ど無かったんだよね。

 

<1R>

出だしの粕谷君は明らかに動きが硬くて、

それは隣に座ってた真吾会長が首を傾げるほどだったんだけど、

多分移籍初戦だし試合間隔が空いたからでしょって伝えたんだけどね。

 

細っこいチャンタンだったんだけど意外なほどブン回してくる荒業者で、

長い肘下でガードを固めたところからのいきなりの万振りだったんだわ。

 

正対した時にちょっと攻め所を見出し難くかったせいか、

中盤まで粕谷君の手数の少なさが目立ってたんだけど、

残り1分を過ぎる頃には少しこなれてきて自らを取り戻してたんだわ。

 

<2R>

チャンタンの大振り系の左右フックを見切り終えたか粕谷君、

若干の余裕を見せつつボディショットに磨きをかけていったんだわ。

 

開始1分、粕谷君のショートコンビネーションをきっかけに一気に激化して、

粕谷君が倒す気満々の攻め込みを見せて、

激しいやり取りの末に相手を北西ポストに追い込んでの雨あられので、

戦意喪失のまま手が止まったチャンタンを見やったレフェリーが、

2分14秒に割って入ってのストップエンドだったんだわ。

 

 

何とか復帰戦を勝利したんだけど粕谷君、

この日の試合は勝つべくして組まれた試合な訳であって、

その割りにはジャブからの組み立てが今一だったし、

2R途中での危険な立ち位置での打ち合いは我を忘れたかのようであって、

ショートブローを巧く強く打てる相手だったら実に危なかった訳で、

一度ビデオで見直して反省だと思ったんだよね。

 

 

 

 

⑨ 石澤一路君(オサム)vs吉村鉄也君(KG大和)……SW 6R

4勝(2KO)9敗(4KO)のサウスポー、31歳・埼玉県と、

4勝(3KO)3敗(2KO)1分の27歳・神奈川県。

 

<1R>

吉村君が若干低く構えるもんで、

元々上背のある石澤君とは頭一個の高さの違いが出てたんだけど、

吉村君の踏み込みは自信に満ちた鋭いもので、

特に返しの左フックはいい角度で強く食い込んでたんだわ。

 

石澤君としてはもっと遠いところで対応したいところだったんだけど、

残り47秒の西ロープ前、吉村君の右ストレートが2発炸裂してダウンゲット。

 

リスタート後の吉見君は勿論鬼の一気追撃だったんだけど、

これはシンドそうだなあって見てた石澤君が必死の踏ん張りを見せて、

残りの30秒ほどを何とか凌ぎ切ったんだわ。

 

<2R>

開始12秒の北西ポスト前、またもや吉村君が激攻めで、

思わず石澤君が大きく膝カックンしてしまったんだわ。

 

ここも耐えた石澤君がその後懸命な盛り返しで1分20秒、

強烈な左ボディを打ち込んで吉村君の勢いを止めての反転攻勢だったんだわ。

 

ただ、この時の石澤君の左ボディはレフェリーは注意しなかったけど、

自分の位置からは明らかなローブローに見えたんだけどね。

 

<3R>

それでも石澤君の諦めない頑張り直しは目覚ましくて、

きっかけを得たボディブローにシフトするにつれ吉村君を躊躇させていって、

石澤君は鼻血を見舞われながらの大奮闘だったんだわ。

 

お互いに体力の限界に近くなっているのが手に取るように分かって、

何だかガス欠のヘビー級の試合のようになっていったんだけど、

大分腕振り緩んではいたけど最後の手数頑張りは吉村君だったなあ。

 

<4R>

最初の1分間は石澤君のトコトコ連打が主導権を握ってたんだけど、

長くは続けられず吉村君も打たれ慣れてきたか効果も薄くて、

一段落したところに吉村君のショートのワンツーを貰ってしまって、

大きく頭を跳ね上げられてしまったところで1分50秒ついにストップエンド。

 

 

石澤君は殆どダメそうなところからの盛り返しで、

ホントに限界近くまでのパフォーマンスだったんだよね。

 

 

 

 

⑩ 大保龍球君(神奈川渥美)vs林慶太君(10count)

                 ………SFe 6R

5勝(2KO)2敗の23歳・沖縄県と、

4勝(3KO)4敗(4KO)の21歳・東京都。

 

この試合だけ赤青コーナーを逆にしてたけど訳分からんかったね。

 

タイプは違うんだけど二人共にとっても見栄えのいいボクサーなんだよね。

 

<1R>

初っ端から全開に飛ばしていったのはやっぱり大保君で開始27秒、

引っ掛け気味の左フックを当て込んで、

その後になぎ倒すようにしたもんで認められなかったんだけど、

いきなり林君にダウンと見紛うようなスリップを食らわせたんだわ。

 

大保君はジャブを省略気味にした力づく系を全面に押し出してたんだけど、

林君としてはジャブからどう組み立てるか悩むところで、

相手の荒々しさに若干困惑気味だったんだよね。

 

印象的だったのは合間合間に放ってた大保君の左ボディで、

それが上下の打ち分けの道を開いているって感じだったんだよね。

 

<2R>

開始直後の右の相打ちから一気に激化して、

早くもここが勝負どころと判断したか大保君が待ってましたって感じで、

その間彼も幾つか貰ってはいたんだけど、

こういう激殴り合いっていうのは正しく大保君の独壇場な訳で、

怯まず打ち合いを挑んでいった林君としても譲れないところだったんだけど、

より強烈な左右フックをヒットさせたのは大保君の方で開始21秒、

林君がダウンしてしまったんだわ。

 

何とか立ち上がったんだけど林君、キッチリ立て直すまでは無理そうで、

大保君の嵩にかかった追撃を凌ぐべくもないまま53秒に2回目のダウン。

 

このダウンも乗り越えて再リスタートした林君だったんだけど、

何とか何とかって踏ん張ってはいたんだけど、

ダメージを回復させる時間を稼ぎ切れないままついに3度目のダウンで、

最後は左フックだったかなあ、西ロープ前で崩れ落ちてしまったんだわ。

 

今度はレフェリーも流石に即のストップコールで、

1分39秒、全く大保君の怒涛の追い込みは圧巻だったんだよね。

 

 

 

 

この日は全部で10試合が組まれてたんだけど、

その内の5試合がKO決着だったこともあって、

ホールを出た時はまだ9時少し前で、

入場の時ほんの小雨だったのが本降り近くなってたんだわ。

 

氷雨の中それでも極寒用ヒートテックの効果は抜群だったんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 寺崎和輝君&徳島空吾君

② 大保龍球君

③ 臼井春樹君

 

 

2019年1月29日 (火)

日記 (1/ 29)

 

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“ピアノの森”

 

第2シリーズが昨日から始まって、勿論録画見なんだけどね………。

 

 

 

 

大坂なおみの全豪オープン決勝はリアルタイムで見てたんだけど、

第1セットを勝って第2セットも40−0と追い込んで、

そのままストレート勝ちしそうだったところから相手の反撃を喰らって、

呆気なくチャンピオンシップポイントを失って、

そのセットも取られてしまって1−1となった過程が余りにも脆くて、

気持ちが保てなくてヒステリックになったそれは以前の彼女のようで、

こりゃヤバイなあって感じだったんだけど、

そこからの彼女の立て直しは実に実に立派だったんだわ。

 

 

 

 

パッキャオとブローナーの試合はやっぱりブローナーが詰まらなくて、

最終ラウンド近くになってもまるでポイントリードしてるかのようで、

最後の最後までまるで空き巣狙いのようなパフォーマンスを続けてたし、

パッキャオの動きも往時の面影はなく、

年齢の割に頑張ってるって感じしかしなくて、

あの溌剌とした胸がわくわくするような彼とは程遠かったんだよね。

 

 

盛りを過ぎたボクサーを見るのも辛いけど、

全盛期を過ぎたミュージシャンの演奏を聴くのも実にシンドイんだよね。

 

数年前に見たリッチー・ブラックモアは既に指の自由を欠いてて、

ディープ・パープルとかレインボーでの彼とはまるで別人で、

それはもう見るに耐えられないほどだったんだよね。

 

エリック・クラプトンはそれほど劣化してるとは思わないけど、

最後の日本公演だって言ってから何度目かの4月に来日で、

今年74歳になる割には優れたレベルをキープしてるんだけど、

それでも最高のパフォーマンスを見せた2001年からは18年も経ってるし、

そろそろ人前に立つのは止めた方がいいと思うのはパッキャオと同じで、

どの分野でも引き際っていうのは大事だよなあって思うんだよね。

 

 

 

 

長いこと日本で一番長い小説は“大菩薩峠”だと自分は思ってたんだけど、

栗本薫って作家の“グイン・サーガ”なんだってね、知らなかったなあ………。

 

この小説は読んだことがないんだけど、世界で一番長い小説、

プルーストの“失われた時を求めて”は中学生時代に読んだことがあって、

ただ意地で挑戦するって気持ちだけだったもんで、

どんな内容だったか全く覚えていないんだわ。

 

 

 

 

最近、海外で試合をするボクサーが多くなって、

それは何らかのタイトルを狙ってのことも勿論多いんだけど、

韓国とかタイとかで何気に試合をするって感じも目立ってきて、

ボクサー達はファイトマネーがキャッシュ払いだから、

チケットを売る必要も無くて気楽なのかも知れないんだけど、

ボクサー数が激減してるもんで国内で試合を組むことが難しくなって、

仕方無くっていうケースも多いんじゃないのかなあ………。

 

 

 

 

【村木田渾身競馬】

1月は合計39レースに参加したんだけど結局全外れで、

狙い目からするとそんなに簡単に当たることはないんだけど、

毎年自分の競馬は寒い時期や夏場に弱いっていうジンクスもあるんだよね。

 

 

2019年1月26日 (土)

後楽園ホール・1月25日

 

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毎年この時期、ドームシティはイルミネーションで飾られてるんだわ。

 

 

 

 

昨日のホールは自己都合で第4試合からの入場ってことでふと見ると、

普段こういう興行には来るはずがない帝拳ジムの長野マネがおられて、

ご挨拶に伺った流れで最後まで二人並んでの観戦だったんだけど、

スパーリングに来てたボクサー二人の応援ってことだったんだわ。

 

長野さんは業界のことを色々沢山ご存知だし、

自分の勝手な発言も受け容れてくれるし、

あれやこれや教えて貰いながらの観戦だったんだけど、

昨日は大場政夫さんの47年目の命日ってことで墓参後のホール入りで、

全くホントにそういう意味でも凄い人なんだわ。        

 

 

 

 

④ 森田陽君(M・T)vs小林和輝君(角海老)……SL 6R

6勝(2KO)6敗(4KO)のサウスポー、27歳・神奈川県と、

6勝(2KO)9敗(3KO)の28歳・埼玉県。

 

<1R>

戦績的には今一の二人は実に全く大まかで、

いきなり空回りの連続だったんだけど1分16秒、

ゴチャゴチャってなって共にもつれ合って倒れ込んだ寸前に、

森田君の右フックがヒットしてたってことで小林君のダウン。

 

リスタートした小林君の左目上は大きくヒットカットされてしまってて、

いきなり大きなハンデを背負ってしまったんだわ。

 

<2R>

森田君も巧くはないんだけどとにかく元気元気で、

小林君はいい場面を作りきれないままほぼ一方的になってしまったなあ。

 

<3R>

モアーッと前詰めするところに小林君、

森田君にトントン突かれて右目上も傷み始めたんだわ。

 

それでも小林君もめげないままの頑張り頑張りで勝負を諦めてなかったね。

 

<4R>

小林君は顔面を腫れと出血で赤くしながらもそれでも前へ前へで、

森田君に自由に打たせない最低限の踏ん張りを見せてたんだけど、

ポイントバックするまでには至ってなかったんだよね。

 

<5〜6R>

小林君の諦めない必死の前詰め手数で徐々に森田君の左顔面も腫れてきて、

テクニックは感じられない同士ではあったんだけど、

お互いの必死感は戦いとして人に見せる水準には十分達してたんだよね。

 

 

ただポイント的にはどうにもならないほどの大差が付いてしまってて、

自分は59ー54だったんだけど結局、

59ー54、59ー55、58ー56ってことでやっぱり森田君の3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

⑤ 佐藤和憲君(新日本大宮)vs中川兼玄君(三迫)……SF 6R

4勝(3KO)5敗(1KO)の31歳・北海道と、

5勝(3KO)6敗(2KO)の23歳・大阪府。

 

<1R>

1個負け越し同士のイーブン狙いの真剣勝負だったんだけど、

初っ端の勢いは佐藤君の方が勝ってて、

突っ込みながらのワンツーがいい感じでヒットしてたんだわ。

 

若干立ち遅れた感じの中川君はタイミングの合っていないカウンター主体で、

外したところに佐藤君の3発目4発目を貰うことが多かったんだわ。

 

<2R>

またしても佐藤君のガムシャラ系の手数から始まって、

中川君としてはもう少し距離の遠いところからの攻め始めが要るところで、

ってことを本人も自覚し始めたようで、中間距離からのショットが出始めて、

1分13秒に右ストレートが直撃した途端、佐藤君が即の鼻血だったんだわ。

 

戦い方の方向性を確認できたような中川君が間髪を入れない追撃で、

鋭く右ストレートボディを打ち込んで佐藤君を南ロープに飛ばして、

大きく口を開いたところにワンツーを重ね打って、

最後はまたもやの右ストレートを今度は顔面に直撃ヒットさせて、

佐藤君は大きく激しく青コーナーポストに殴り飛ばされてしまったんだわ。

 

顔を歪めて苦しそうに座り込んでしまった佐藤君を見たレフェリーが、

1分16秒での即のストップエンドだったんだわ。

 

自らの距離を取り戻した以降の中川君の一気の形勢逆転は見応えあったね。

 

 

 

 

⑥ 根本裕也君(土浦)vs鈴木基伸君(角海老)……69kg 6R

5勝(1KO)7敗(4KO)1分の32歳・茨城県と、

4勝(1KO)6敗(2KO)2分の34歳・滋賀県。

 

またもや負け越し同士の対戦ってことで………。

 

<1R>

一回りデカイ根本君のジャブの届きが良くて、

パンチのスピードは鈴木君の方が早いんだけど、

届かないワンツーに終始してたんだわ。

 

お互いにモッサリした感じが抜けないんだけど、

鈴木君の反応の悪さの方が目立ってたんだわ。

 

<2R>

試合の流れが決まってしまったような感じで、

手を出さないままに下がることが多くなった鈴木君が残り35秒、

根本君が追い込んで来たところに右ストレートを激しくカウンターヒット。

 

それはもう滅多に見られないほどのタイミングの当たりで、

まともに貰ってしまった根本君が東ロープ前で1発ダウンしてしまったんだわ。

 

何とかリスタートはしたんだけど根本君、

左目上を1発ヒットカットしてしまって顔面を血に染めてしまってたんだわ。

 

<3R>

中根君の止血がままならないままの開始ゴングだったんだけど、

レフェリーが即中断させてのドクターチェックが入って、

そのままのストップエンドで開始3秒で鈴木君のTKO勝ちだったんだよね。

 

 

中根君は行けると思ったところで慢心というか明らかに油断があって、

攻撃に夢中になる余りディフェンスを置き去りにしてしまってたんだわ。

 

 

 

 

⑦ レスター・アブタンvs多田雅君(TI山形)……F 8R

13勝(7KO)9敗(2KO)3分の国内13位の27歳・フィリピンと、

12勝(7KO)5敗(1KO)3分のランク9位、29歳・山形県。

 

この日の試合パンフとボクモバ の戦績には幾つか違いがあって、

どっちが正しいか不明だったもんで取り敢えずはボクモバの記載に従うね。

 

<1R>

まずはアブタンのプレスから始まったんだけど、

とにかく彼は仕掛けがデカ過ぎるやたらのフッカーで、

全力の右ショットに全てを賭けてるみたいだったんだわ。

 

多田さんはひたすら冷静に見極めながら細かく鋭く合間隙間を狙ってたね。

 

<2R>

絶対下がらないアブタンは相変わらずフック系オンリーの中、

多田さんは小気味のいいショート連打でポイントを重ねていったんだけど、

残り30秒からの激打ち合いには男気満々で臨んでいって、

自らの被弾に構うことなくアブタンの右目上をヒットカットさせてたんだわ。

 

<3R>

1分15秒からまたもやのショート合戦が始まって、

アブタンの顔面の腫れが更に目立ってきたんだけど勢いだけは落ちなくて、

まだまだまだまだって感じで腕を振りまくってたんだけど、

残り30秒になる頃には若干下半身の安定感を欠くようになってきたんだわ。

 

<4R>

流れが大きく多田さんに傾いたのかって思ってたらアブタンが立て直して、

再度頑張り直しての激闘が続いて、多田さんも薄っすら鼻血だったんだけど、

何分にもアブタンはちゃんとしたジャブが打てない分戦い方に限界があって、

このラウンドは多田さんの返しの左フックのヒットが目立ってたんだわ。

 

<5R〜7R>

形勢と流れには殆ど変化がないままで、

アブタンは相変わらず脱臼してしまいそうなほどの大空万振りが多くて、

その粗雑さに呆れてしまうほどだったんだけど、

それでも全く勝負を諦めるような素振りを見せないままで、

多田さんとしても仕留め切れそうに無いような感じになってきたんだわ。

 

それでも多田さんは決して雑に適当にあしらってるって感じではなくて、

動きに一分の緩みを見せることなくキッチリしたボクシングだったんだわ。

 

<8R>

アブタンのめげない頑張りは特筆モノだったんだけど、

多田さんも全く劣化のない動きをキープしてて、

最後の最後まできちんとした丁寧なパフォーマンスを見せてたんだよね。

 

自分は彼を新人王時代から見てるんだけど、

30歳を間近にして随分大人のボクシングをするようになったんだよね。

 

多田さんの圧勝が見えてたもんで自分はスコアを付けなかったんだけど結局、

78ー74、78ー75、78ー76ってことで多田さんの3−0勝ちだったんだけど、

78ー76っていうのは安易なイーブンラウンドが多過ぎだと思ったなあ。

 

 

多田さんの在籍してるジムは山形県なんだけど、

その山形にはプロジムが二つしか無いし、

隣接する宮城県と福島県、新潟県には其々1ヶ所しかなくて、

秋田県には1つもプロジムが無いっていう状況なんだよね。

 

そんな環境の中では強い相手とのスパーもままならない筈で、

そんな環境の中でのランク9位っていうのはホントにエライんだわ。

 

 

 

 

⑧ 高橋竜也さん(土浦)vs相川学己さん(三迫)……54kg 8R

29勝(21KO)8敗(1KO)5分のランク10位、29歳・茨城県と、

9勝(3KO)6敗(2KO)1分のランク12位、25歳・東京都。

 

正直高橋さんは頂点を過ぎてる感が強いし、

一方の相川さんは以前と比べると格段の向上を見せつつあるもんでね………。

 

<1R>

若干上背のある相手に相川さんは全く気遅れすることなくのジャブジャブで、

そこからのワンツーとか右ストレートボディで気持ち良く先攻したんだわ。

 

高橋さんの方も届きのいい右ストレートを何発か放ってたんだけど、

動きのキビキビさと手数的には相川さんの方が明らかに上回ってたんだわ。

 

<2R>

高橋さんも左ボディ、右フックを幾つか当て込んではいたんだけど、

相川さんの自信を持った攻撃の方が相対としては見栄えが良くて、

リーチ優位な高橋さんがいつものように勿体無い距離を強いられてたんだわ。

 

<3R>

中間距離で仕掛け切れずいつの間にか、

顔面を赤くしてたのは高橋さんだったんだけど、

相川さんの方も顎が上がり気味のままが目立ってきて、

見栄えの良く無い被弾を増やすようになってきて薄っすら鼻血で、

最後残り5秒からの反撃には見応えがあったんだけどね………。

 

<4R>

高橋さんは以前から近いところでやりたがり過ぎる傾向が強いんだけど、

今ではそれが固まってしまったもんだから修正しようもなくて、

その方が戦いやすいってことならば仕方ないんだけどね。

 

相川さんに少しばかりの緩みが見えてきて、

キリッとしたところが失われるにつれ高橋さんがそこに付け込んできて、

その辺りが高橋さんの高橋さんたる所以の頑張りポイントなんだよね。

 

ってことで試合半分を終えたところでの自分のスコアは38ー38のイーブン。

 

<5R>

開始30秒までは相川さんの細かいヒットヒットが目覚ましくて、

その後カウンター気味の右ストレートを打ち込んで残り1分15秒、

高橋さんが左目上をヒットカットされてしまってドクターチェック。

 

高橋さんといえば目の上をカットしやすいことで名が知れてて、

それは本望信人さんを彷彿をさせるほどで、

そういうハンデを負った状態から頑張り直すのも本望さんに通じてるんだわ。

 

ってことでリスタート後の飛ばして行ったのは高橋さんの方で、

試合を止められないように、相手に付け込まれないようにって感じだったなあ。

 

<6R>

ただ、高橋さんも消耗も無視出来ないようになってきたみたいで、

攻撃と守りの区切りというか切り替えがとっても分かりやすくなって、

相川さんとしてはこの辺の相手の見極めが大事になってきたんだわ。

 

微妙なスコアを思いやってか高橋さんが前半を飛ばしたんだけど、

大きな効果を上げ切れないままの行ったり来たりで、

残り1分を過ぎると明らかに手数が落ちてしまったんだわ。

 

相川さんの方も頑張ってる割りには刺激的なショットに恵まれず、

相変わらず顎を引き切れないままでの被弾は印象が良くなかったんだよね。

 

<7R>

更にスコアが混沌としてきた中、高橋さんの目の上の傷みが気になってきて、

接近戦だとパンチ以外で傷の悪化を招きそうだったんだけど、

高橋さんは益々密着戦を挑んでるようで、

中間距離から綺麗に当て込んでたのは却って相川さんの方だったんだわ。

 

<8R>

貴志会長からの「勝負だよ! 強気だよ!」の声を背に受けて、

相川さんが最後の踏ん張りに挑んで行ったんだけど、

高橋さんにとっても思いは同じだったみたいで、

いきなりガツゴツの揉み合いから始まった最終ラウンド。

 

これで最後だと思うと力は出せるんだけど二人共、

スコアが微妙なこともあってか気持ちが逸る余り正確なショットに繋がらず、

最初の2分間では優劣の決着を付けられず、

そのまま残り1分、ラスト30秒に突入していって、

高橋さんの手数踏ん張りもそこそこだったんだけど、

相川さんのヒッティングの方が印象的なままの試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は77ー75で相川さんだったんだけど結局、

78ー76、77−76、76ー77ってことで高橋さんの2−1勝ちだったんだわ。

 

 

周囲の第3者からも判定に首を傾げる発言が幾つか届いてきたんだけど、

どこかの1ラウンド分の評価の行ったり来たりが結果を左右したってことで、

暴動が起こるほどのことでは無かったんだよね。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 相川学己さん

② 多田雅さん

③ 中川兼玄君

 

 

2019年1月24日 (木)

日記 (1/ 24)

 

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“宇宙戦艦ヤマト 2199”

 

今テレビアニメで録画取りして見てるのはこの“宇宙戦艦ヤマト2199”と、

“機動戦士ガンダム THE ORIGIN” それに、

“つり球” “ぬらりひょんの孫” “ワールド・トリガー” なんだけど、

殆どが平日毎日2本放映なもんで見るのも結構大変なんだよね。

 

“ヤマト”と“ガンダム”は奥さんは見なくて、

「戦争ばかりして、全く男っていうのは……。」って言うんだけど、

残りの三つも何らかの戦いが絡んでるんだけどね………。

 

 

 

 

相変わらず世の中はかしましいというか、

人々が前向きになって元気な気持ちに統一されるってことが無くて、

其々は自らの安全を維持しつつ自らの利益を増やすことに奔走してて、

相手方の立場に配慮するっていう精神的余裕さえ失いつつあるように思えて、

その時その時に共有できる部分だけの付き合いを続けながら、

結果的にはより強大な烏合の衆を目指してるような感じがするんだよね。

 

 

ネアンデルタール人やホモ・サピエンスの時代から人類は、

水と食料と安住の地を求めて彷徨いながら争いも欠かさなくて、

それは野生動物を含めて生きとし生けるもの全ての性(さが)であって、

同種や異種との戦いの歴史こそが生き物の存在意義とでも言えそうなんだわ。

 

民主主義と共産主義、ユダヤとイスラム、白人と有色人種の戦いと葛藤は、

ヤマトとデスラー、連邦とジオン、ボーダーとネイバーのそれとも通じてて、

人類っていうのは永遠に混迷と争いを繰り返すものらしいんだよね。

 

正義とか誠実といった概念も其々が所属する国家や宗教、

団体によって異なるのが普通で、それらの生存の欲求と主義の違いこそが、

まとまりの悪さを生んで争いごとに発展する要因なんだよね。

 

 

 

今のボクシング業界のまとまりの悪さもそういうのと変わるところが無くて、

更にこの変革の時代に体質的には50年前と変わってないことも多くて、

自分にはまだまだ黎明期としか思えない点が多いんだわ。

 

プロボクシング協会やコミッションの権威と権限、

ジムとボクサーとの間の権利と義務などがいまだに混沌としてて、

其々の正義や誠意が相反することも多くて、

あるべき姿と着地点を模索しつつまた新しい1年を迎えてるんだわ。

 

 

2019年1月20日 (日)

後楽園ホール・1月19日

 

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“つり球”

 

ストーリー的には他愛ないというか荒唐無稽のファンタジーで、

キャラクターの表情の描き方もシンプルでペラッとしてるんだけど、

背景や家の中の小物に至るまでそれ以外の全ての描き方が秀逸で、

繊細なタッチの中の独特の色使いに惚れ惚れしてしまうんだよね。

 

 

 

昨日は随分客入りが良かったんだけど、

それでも12日の方が多かったなあって瀬端さんが言ってたね。

 

 

 

 

① 坂口翔平君(協栄)vsインパクト拓睦君(18古河)……SB 4R

1勝(1KO)2敗(1KO)1分の27歳・長崎県と、

1勝(1KO)1敗(1KO)の18歳・茨城県。

 

拓睦君にはどういう訳か渕上誠さんがセコンドに付いてたんだわ。

 

<1R>

最初のプレスは拓睦君だったんだけど、

9歳年上の坂口君も対応が上手で右も左も細かく打ち分けてたんだわ。

 

拓睦君は詰めてからの打ち出しで遅れを取ってしまってたし、

フォローパンチも打ち切れないまま早くも顔面を赤くしてたんだわ。

 

<2R>

拓睦君も多少手数をアップさせていったんだけど、

いい当たりはボディブローに限られてて、

坂口君の方が圧倒的に綺麗に打ち込んでて、

とにかく拓睦君は打たれ方の形が悪過ぎだったなあ。

 

<3R>

やっぱりジャブやフォローを含めて左手の使い方が巧いのは坂口君の方で、

拓睦君はポジショニングとか頭の位置が真っ正直過ぎて、

そこそこ踏ん張ってはいたんだけど思いが遂げられないままだったなあ。

 

<4R>

二人共それほどヘロヘロにはならずスタミナは十分だったんだけど、

拓睦君は攻め手を封じ込められて展開を動かし切れないまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は40ー36だったんだけど結局、

ジャッジ3人も同じ見解だったみたいで40ー36×3で坂口君の圧倒3−0勝ち。

 

 

 

いきなりすぐ隣に座ってきたのが中国人女性二人組みで、

金は持ってそうだけど如何にも下品そうなオッさんに案内されてたんだけど、

その中国女達は誰かの応援でもなくやたら煩く喋りまくって、

まるで同伴出勤の時間合わせみたいだったんだけどとにかく煩くて、

ふと見やったら全く違う後ろの方の席のチケットを持ってたもんで、

「あんたら何処に座っとんの?」とか、

「Not Your Seats、Go Away!」とかどやそうかとも思ったんだけど、

新年早々どうかと思ったもんで渋々の席移動だったんだわさ。

 

 

 

 

② 阪本大樹君(花形)vs渡部浩人君(JBS)……60kg 4R

1勝(1KO)0敗の19歳・東京都と、1勝(1KO)0敗の22歳・東京都。

 

<1R>

とっても戦闘的な二人がいきなりのガンガンで、

やたら詰めてたのは渡部君だったんだけど、当たりの強さは阪本君の方で、

渡部君は近い所でやりたがり過ぎてたんだわ。

 

<2R>

渡部君が更に詰め詰めゴリゴリ度を上げていくにつれ、

1分過ぎから形勢が大きく変わっていって、

阪本君は勢いが落ちていくと共に何だかハアーハアーして来たんだわ。

 

<3R>

阪本君は特にボディブローを嫌がってるみたいで、

最初の1分間は渡部君の手数が優勢だったんだけど、

阪本君も正確な当て込みに活路を求めつつの巻き返しで、

後半は腕振りが鈍って来てはいたんだけど辛うじてヒットポイントをゲット。

 

<4R>

今度は渡部君の頑張り立て直しから始まったんだけど、

1分過ぎからは阪本君が下がりながらも挽回のヒットヒットで、

渡部君はヒッティングとバッティングで左顔面を赤く腫らせてたんだわ。

 

ポイント的には微妙なやり取りが続いたんだけど、

当たりの正確さで阪本君優勢のまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は39ー37で阪本君だったんだけど結局、

38ー38×3ってことで全くの0ー0イーブンだったんだよね。

 

 

 

 

③ 山中崇平君(Reason押上)vs服部達人君(伴流)……SB 4R

デビュー戦の27歳・滋賀県と、

3勝(1KO)1敗1分のサウスポー、35歳・東京都。

 

試合前に団会長に聞いたら服部君は10年振り以上の試合ってことで、

ちょっとばかりウエスト周りの緩みが目立ってたんだよね。

 

<1R>

山中君のパフォーマンスはデビュー戦としてはまあまあ出来が良くて、

服部君は下がらされてロープに詰まるとやたら右ガードが下がるんだわ。

 

山中君はその服部君に対して器用な追い打ちが印象的だったんだよね。

 

<2R>

1分13秒、山中君の右ストレートで服部君が左目上をヒットカット。

 

残り45秒にも同じような右を追い打って山中君が大きくポイントリード。

 

久し振りで試合勘を取り戻せない感じの服部君が追い込まれる一方で、

何となく勝負が付いてしまったような感じになってしまったんだわ。

 

<3R>

挽回目指して服部君が大きく振り出していったんだけどちょっと雑過ぎで、

山中君としては余裕を持ち過ぎさえしなければ大丈夫そうだったんだわ。

 

ところがところが残り1分のリングほぼ中央での山中君、

服部君に左アッパーを打ち込まれてから若干リズムを壊してしまって、

残り42秒、距離が詰まった瞬間に服部君の左ショートをカウンターで被弾、

アララーッて感じで山中君がダウンしてしまったんだわ。

 

何とかリスタートして残り10秒ほどを何とか凌いだんだけど山中君、

体の動きもパンチも流れてて危なかったんだよね。

 

<4R>

山中君のダメージが気になるイーブンで迎えた最終ラウンド、

ダウンゲットで生き返った感じで始めてたのは服部君で、

力は込め切れてなかったんだけどいいタイミングのショートブローがグッドで、

このまま押し切って逆転系の勝ちをもぎ取るかと思われた残り30秒、

山中君の渾身の逆襲が実にとっても効果的で、

最後は服部君にロープを背負わせてのこれでもかこれでもかの打ち込みで、

何とか最後の一矢を報いて試合終了ゴング。

 

 

ってことで自分は38−37で山中君だったんだけど結局、

38ー37、37−38、38−38ってことで全くの1−1ドローだったんだわ。

 

一瞬の油断のようなものが勝ちを遠ざけてしまうし、

常にチャンスを窺って頑張り続けるってことも大事なんだよね。

 

 

 

 

④ モハメド・ソリミンvs今川未来君(木更津GB)……8R

4勝(3KO)7敗(2KO)の28歳・インドネシアと、

8勝(2KO)5敗(1KO)のサウスポー、23歳・千葉県。

 

<1R>

予め今川君の勝ちが仕組まれたような試合で真面目に見てなかったんだけど、

一回り小さいソリミンはただの乱暴な殴り屋でしかなくて、

そんならってことで今川君も相手に合わせた力づくの大まかなボクシングで、

出会い頭の当たったモン勝ち系になってしまったもんで休憩タイムゲット。

 

 

ロビーで人と話をしてたら間も無くのストップ終了ゴングが聞こえて来て、

3R3分丁度で勿論今川君のTKO勝ちだったんだわ。

 

 

 

 

金本祥平君(Gツダ)vs長濱陸さん(具志堅)……W 8R

12勝(4KO)12敗(1KO)1分の30歳・大阪府と、

8勝(4KO)2敗(2KO)1分のランク3位、27歳・沖縄県。

 

この試合から真剣観戦度を上げていったんだけど、

この試合は実に全くダラダラして冗長なだけの退屈な時間だったんだよね。

 

金本さんは残念ながらとっくに盛りを過ぎてて反応系が悪かったし、

攻撃を含めて動きの全てに劣化が見受けられて気持ち的にも遅れを取ってて、

これなら長濱さんの序盤KO勝ちも十分に有り得たんだけど、

実に全く長濱さんの出来の悪さはホントにガッカリもので、

何だか嫌々やらされてるような感じしかしなかったんだよね。

 

長濱さんがそんな調子だったもんで金本さんもやれるかなって感じで、

結局フルラウンドまで進んで、80ー71、79ー73、78−74ってことで、

勿論長濱さんが圧倒3−0勝ちしたんだけど内容的にはボロボロだったなあ。

 

 

途中タレてしまった長濱さんはいとも簡単に相手のワンツーを貰いまくって、

それはもうそんなに当てられるかってほどの情けない被弾の連続で、

相手が非力だから助かってただけだったんだわ。

 

 

それにしても金本さん側のセコンド周辺からのアドバイスは尋常じゃなくて、

4〜5人ほどがああせえこおせえ大声で其々勝手なことを怒鳴りまくってて、

それは如何にもって感じの関西スタイルなんだけど、

ああいうのは彼らの只の憂さ晴らしでしかなくて、

ボクサーには大事なアドバイスが全く聞こえて無かったんだよね。

 

ってことで二人共全くダメなボクシングに終始してたんだわ。

 

 

 

 

⑥ 大嶋剣心さん(帝拳)vs定常育郎さん(T&T)……B 8R

4勝(3KO)1敗1分のランク8位、23歳・青森県と、

9勝(3KO)2敗3分のランク4位、サウスポー、21歳・神奈川県。

 

普段は若干チャラっこい同士のそれでも素晴らしい試合をする同士で、

やっぱりここからがこの日の本番だったんだよね。

 

半年程前かなあ帝拳ジムに行った時のことなんだけど、

大嶋さんが東北弁のアクセントのままで話してきたんだけど、

村田諒太さんが「コイツ、わざとなんですよ。」って言ってたなあ。

 

定常さんの方は編み込んだ髪の毛の何箇所かをリボンで結んで垂れ下げてて、

何だかアフリカの先住民のように飾り立ててたんだわ。        

 

<1R>

大嶋さんが早い左をジャブやフックで色々使い分けて、

定常さんは素早い踏み込みからのワンツーを打ち込んで始まり始まり。

 

細かい体の動きとか派手なパフォーマンスは定常さんだったんだけど、

普段はチャラっこい大嶋さんが相手が入って来る所に巧みに合わせて、

結構早い動きをしてた定常さんに正確に当て込んでたんだわ。

 

相変わらず定常さんの攻め込みは迫力満々だったんだけど、

大嶋さんの冷静な対応も素晴らしくて、

いつの間にか色白の大嶋さんより定常さんの顔面の方が赤くなってたんだわ。

 

<2R>

ジャブを省略した定常さんの踏み込みざまの左ストレートボディや、

大きく振り出した左フックを冷静に見極めた始めた大嶋さんが1分27秒、

相手の打ち終わりに綺麗な右ショートをクリーンヒットさせて、

直撃を喰らった定常さんはリボン頭をバッサバサさせられて見栄え悪くて、

彼もまだまだ動けてはいたんだけど有効打の殆ど全ては大嶋さんで、

このラウンドは大きくポイントをリードして10:8.5程もの差が付いたんだわ。

 

<3R>

定常さんはもう少し攻め手を工夫しないとマズくなってきて、

最初のワンツーを見切られると辛くなるばかりでそれなら、

決めの左ストレートをフェイクに使って、

返しの右フックを新しい武器にしたらどうかって思ったんだよね。

 

定常さんの念願がやっと叶って左ストレートが初めて当たったのは、

この回の1分20秒で、そこから一気にイケイケ度をアップさせていって、

初めてのポイントゲットかと思われた残り6秒、

ショートの打ち合いで激しく攻め立てていったのは大嶋さんの最後の逆襲で、

狭い所を器用に捻じ込見ながら強いショットを連発させてたんだわ。

 

<4R>

大嶋さんの左はジャブと引っ掛け気味のフックが絶妙だったんだけど、

定常さんの左ストレートボディもしつこい狙い撃ちで、

それが見えてれば問題無いんだけど、見えないボディブローほど効く訳で、

その辺が気になり始めたんだよね。

 

このラウンドも最後の最後残り5秒からの大嶋さんの飛ばしは秀逸で、

ポイント的に迷うところだったんだわ。

 

ってことで試合半分を終えたところでの自分のスコアは39−37で大嶋さん。

 

<5R>

髪の毛のリボンが定常さんの目の前を常によぎってて、

あれで邪魔じゃ無いのかって思ったんだけど、

気持ちを強く保ってのプレスプレスだったんだよね。

 

只、定常さんの攻撃は単発のヒッティングに終始してて、

繋ぎのパンチに欠けてた分、大嶋さんのジャブが目立ってたんだわ。

 

<6R>

大嶋さんのジャブが減ると同時に定常さんのタイミングが良くなって、

攻撃のリズムを取り戻したかのように見えた開始58秒、

大嶋さんのアッパー気味の右フックが強烈にヒットして、

そこから大嶋さんが一気に飛ばしていっての明確ポイントゲットだったなあ。

 

定常さんのダメージも気になるところだったんだけど、

大嶋さんの方も打ち疲れてボディブローが効き始めたようだったんだわ。

 

<7R>

それでもポイント的には大嶋さんがかなりリードしてたもんで、

残りの2ラウンドは余り無理をしないのか、

一方の定常さんは逆転を目指して飛ばし返せるのかってところだったんだわ。

 

そういう自分の思惑は大嶋さんに届いてなかったような開始30秒、

相手の仕掛けに大嶋さんも真っ向から挑んでいって、

そりゃまあ激しい打ち合いが始まったんだわ。

 

ちょっとリスクを張り過ぎじゃないかなあって見てたんだけど、

大嶋さんは挑まれた勝負からは逃げないって決めてたみたいで、

お互いに危険なパンチをフルショットで交差させてたんだわ。

 

ここでのやり取りで勝負が決まらなかった1分20秒、

定常さんの左ストレートがまともにヒットして、

大きく息を吹き返してその後も残り1分から、

左ストレートを2発直撃ヒットさせてたんだよね。

 

これほど明確な定常さんラウンドは始めてて、

大嶋さんは口の中を切ったみたいで周囲を赤く血に染めてたんだよね。

 

<8R>

ポイント的に定常さんとしてはダウンゲットが必須だったんだけど、

大嶋さんの方もそれこそ必死のラストラウンドで、

場内も大騒ぎのまま盛り上がる盛り上がるだったんだわ。

 

最後の最後まで動きに劣化が見られなかったのはポイント劣勢の定常さんで、

相手の口内の出血を見て更に自らの血の気も沸き立たせてるようで、

その定常さんの左ストレートと大嶋さんの右ショートカウンターの決め合いで、

序盤は定常さんが優勢に進めてたんだけど、

残り30秒からの大嶋さんの当て勘の良さがラウンドをひっくり返してたんだわ。

 

 

場内大騒ぎのままの試合終了ゴングで自分は78ー74だったんだけど結局、

77ー75×2、77−76ってことでやっぱり大嶋さんの3−0勝ちだったんだわ。

 

 

若干チャラいんだけど気持ちの強い同士の真剣勝負はこの上なくて、

試合後に本木会長とバッタリしたもんで、

「実に面白かったですわ。」って伝えたんだけど、

会長自身はこの試合をどう見てたのかなあ………。

 

 

 

 

⑦ 杉田ダイスケ君(ワタナベ)vs阿部麗也さん(KG大和)

                 ………57.8kg 8R

4勝(3KO)0敗の30歳・東京都と、

18勝(9KO)2敗のランク1位、サウスポー、25歳・福島県。

 

マッチメイク的にはとっても刺激的で、

そこそこ危険度の高い相手に阿部さんもリスクの大きい一戦だったんだけど、

勝負としては阿部さんの圧倒的キャリア勝ちを予想してたんだよね。

 

杉田君の入場曲は“西部警察”、阿部さんはアリスだったかあ………。

 

杉田君のチーフセコンドは今は角海老ジムの筈の石原さんが務めてたね。

 

体がガッチリ太いのはその杉田君なんだけど、

上背は7〜8㎝ほど阿部さんの方が上回ってたんだわ。

 

<1R>

プレスは杉田君だったんだけど体の使い方はまだまだ今一で、

フェイントもこなせないまま真っ正直に対してて、

前の手の使い方の柔らかさと巧さで阿部さんが余裕の距離キープ。

 

一旦距離が詰まったところでの杉田君の凶暴さは軽視できないんだけど、

2発ほど薄く右をかすり当ててただけで、

阿部さんのカウンター気味の数発の左ストレートの方が印象的だったんだわ。

 

<2R>

豪腕と柔軟の対決ってことで試合の図式が決まってきて、

杉田君はとにかく右1発ドッカン狙いが目立ってきて、

当たると強烈なんだけどジャブ無しのいきなりでは中々叶わなくて、

真っ直ぐ立って余り頭を動かさないもんで阿部さんのジャブがヒットヒットで、

早くもこのまま流れを取られそうな感じが漂ってきたんだわ。

 

杉田君は当てる自信がないと打っていかない感じなもんで、

手数的にも明らかに見劣り感がしてきて、

もっと捨てパンチや誘いパンチを使わないと展開が固まりそうだったんだわ。

 

<3R>

相手を見極めつつ阿部さんが徐々に動きを全開にさせていって、

フットワークとかポジショニングの多彩さを披露し始めたんだわ。

 

攻撃にも先攻めとカウンターを混ぜ込んでいって杉田君を翻弄し始めて、

いつの間にか杉田君が鼻血を見舞われてしまったんだわ。

 

残り31秒、阿部さんの右フックを被せ打ったと同時に、

杉田君が足を滑られせてマットに手を着いてしまって、

自分にはダウンに見えたんだけど、ここはスリップ裁定ってことで……。

 

やっぱり5戦目と21戦目だし、これまで戦ってきたメンバーの差が膨大だし、

その上お互いの持ってる引き出しの数の差はそれ以上に途方もなくて、

そもそもの役者の違いを思い知らされるような感じだったんだよね。

 

<4R>

かなり絶望的な状況の中、それでも杉田君はめげることなく懸命懸命で、

止まらない鼻血の中で必死の反攻を試みてたんだけど、

思いが叶わないことに変わりが無くて、阿部さんは益々余裕の動きで、

右フックを放って右へ移動して杉田君の追撃の右ショットを避けると同時に、

自らは必殺系の左フックを打ち込んでたんだわ。

 

結局徐々に杉田君は打ち出しのきっかけを見出しかねるようになって、

手数が落ちるままだった残り2秒、

阿部さんの左ストレートをまともに喰らってしまってオットットットって、

南ロープまで飛ばされてしまったんだわ。

 

 

自分の中ではこれで勝負あったってことで離席したんだけど、

杉田君は兎にも角にも最後の最後まで踏ん張り通したみたいで、

あの後阿部さんが2回ほどダウンゲットしたみたいで結局、

80ー70×2 79ー71ってことで阿部さんの3−0完勝だったんだわ。

 

 

試合の終わり近くに遠くから見てたんだけど、

阿部さんは無理に倒そうとはしてなくてそれは勿論、

杉田君の渾身の右を最後まで警戒してたんだろうけど、

それよりもすぐ近くに大きな試合を控えてるもんで、

拳なんかを傷めないようにって慎重を期してたように見えたんだけどね。

 

 

それにしても杉田君は全てが正直過ぎるボクシングだと言わざるを得なくて、

ポジショニングとか攻め方もそうなんだけど、

構えた右のグローブが寝てる(手の平が水平になってる)ことが多くて、

フック系は狙っていなくてストレート一本狙いだって、

分かってしまうことが多かったんだよね。

 

 

 

 

⑧ 和氣慎吾さん(FLARE)vs中嶋孝文君(T&H)……SB 10R

25勝(17KO)5敗(1KO)2分のWBA、WBC、IBF共に4位、

サウスポー、31歳・岡山県と、

29勝(13KO)11敗(3KO)1分の34歳・青森県。

 

二人は6年ほど前に一度対戦してて、

その時は中嶋君が判定勝ちしてるんだけど、

その頃の和氣さんはまだまだひ弱で繊細な印象が強かったんだけどその後、

二人の立場はかなり入れ替わって来てるんじゃないかなあってことで……。

 

それでも中嶋君としてもここに来て変な負け方は出来ない訳だし、

和氣さんとしても勝ち方が問われる一戦ってことで………。

 

<1R>

基本的なプレスは中嶋君が優勢で開始28秒、

ファーストヒットはその中嶋君の右ストレートだったんだけど、

その後、和氣さんが2発のワンツーで仕返した1分過ぎに一気の追い込みで、

一瞬の和氣さんの踏み込みの鋭さはやっぱり凄かったんだよね。

 

ただお互いに前振りの少ないいきなりの1発系で始めてて、

もう少しデリケートな展開を予想してたんだけどね。

 

それにしても終盤に和氣さんが大きく振り被った左フックは圧巻で、

丁度真後ろから見てたんだけど、実にとっても美しい弧を描いてたんだよね。

 

<2R>

中嶋君はジャブを省略しながらのガチャガチャ戦に持ち込みたがってて、

何とか何とかって食らいついていったんだけど残り1分、

中嶋君の右の打ち出しに合わせた和氣さんの左ショートアッパーがヒットして、

思わず明らかに中嶋君は効いてしまったみたいだったんだわ。

 

<3R>

相変わらずの中嶋君のプレスに対して和氣さんの動きが軽快で、

見極め切った訳ではないんだろうけど相手にクリーンヒットを許さないままで、

近い所でも丁寧に細かく強く打ち分けていたんだよね。

 

<4R〜5R>

中嶋君のあくまで真面目な前詰めに和氣さんも手こずるようになって来て、

いよいよこういうところからの中嶋さんの粘り強さが発揮されそうな感じで、

中々決定打が生まれなかった中での頑張り返しが始まって、

和氣さんの方もこのままズルズルいってしまいそうでもあったんだよね。

 

<6R>

いつの間にか和氣さんの顔面も薄赤くなって来た残り1分4秒、

このまま判定試合になってしまうのかなあって思い始めてたところで、

南ロープに近い所だったんだけど、

中嶋君が益々前掛りになってたところに和氣さんの左アッパーが炸裂して、

その瞬間、中嶋君の体が宙に浮くような感じさえあって、

彼はそのまま大きくバッタンダウンしてしまったんだわ。

 

それはもう終わりじゃないかってほどの直撃度と倒れ方だったんだけど、

中嶋君は必死の立ち上がりで何とか何とか続行のポーズを見せたんだわ。

 

中嶋君のギリギリのリスタートを目の前にした和氣さんは当然の鬼追撃で、

間髪を入れない左右のフックとストレートを続けざまの雨あられで、

最後は左ストレートだったかなあ大きく打ち込んで、

中嶋君を南ロープに崩し飛ばしたところでレフェリーストップエンドで、

2分20秒での壮絶なTKO勝ちだったんだわ。

 

 

ズルズル長引きそうな感じだったのをいきなりの決着で、

判定試合が多かったこの日のファイナルを見事に終えることが出来たんだわ。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 阿部麗也さん

② 和氣慎吾さん

③ 大嶋剣心さん

 

 

 

 

高橋竜平さんの若干突発的に思えた世界挑戦は11RKO負けで、

リナレスの方も1RKO負けってことで何とも………。

 

 

2019年1月18日 (金)

橋………。

 

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“レイジェス”

 

 

 

 

都内の鉄道の駅で“橋”が付く駅を探してみようって突然思い立って、

路線図を眺めてみたらざっと見渡しても20ヶ所もあったんだわ。

 

新橋、水道橋、飯田橋、浅草橋、日本橋、京橋、本所吾妻橋、業平橋、

江戸川橋、面影橋、曙橋、赤羽橋、竹橋、板橋、池尻大橋、参宮橋、

中村橋、代田橋、千歳船橋、中野新橋………。

このうち自分が下車したことのある駅は11ヶ所だったね。

 

 

 

昨日は池袋に行った帰りに有楽町線で4個目、

南北線だと後楽園駅の隣の飯田橋駅から1分の帝拳ジムに寄ったんだわ。

 

アポも取らないままの突然の訪問だったんだけど、

いつものように長野マネが何しに来たの?って感じで迎えてくれて、

2時間ほどを楽しく興味深く過ごすことが出来たんだよね。

 

 

本田会長は18日のリナレスの試合もあってアメリカ出張だったんだけど、

浜田代表とか田中トレ、カルロストレ、大和トレ達と挨拶を交わして、

末吉大さん、永野祐樹さん、辻本純兵さん、

それに村田諒太さん達ともコンチワして、

復帰戦を間近にしてる尾川堅一さんのマスを見せて貰ったんだわ。

 

波田大和君と中野幹士君との計7Rだったんだけど中々興味深くて、

終了後尾川さんにポジショニングのことを色々聞かせて貰ったんだよね。

 

 

 

長野さんはこの業界における女傑というか正しく生き字引なんだけど、

昔の事ばかりでなく最近の他ジムボクサーの試合のことや、

業界の動向に関してもとっても敏感なんだよね。

 

 

色々話を聞かせて頂いてそろそろおいとましようかってところで、

冒頭写真のレイジェスを戴いたんだわ。

 

このグローブは12月30日のトリプル世界戦でのリザーブだったもので、

あの日4人はウィニングを使ってて伊藤雅雪さんはエバーラストだったから、

多分これは伊藤さんの相手だったチュプラコフのリザーブ・グローブで、

いきなりついに憧れのレイジェスの新品をゲットしたんだわ。

 

 

2019年1月17日 (木)

どうしてるかなあ……?

 

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「彼は今頃どうしてるの……?」

 

 

 

内山高志さんとか山中慎介さんっていう巨星を失って、

河野公平さんや亀海喜寛さんも姿を消して、

その他固有の諸事情も色々絡んできてここのところ、

業界が一気に冷え込んで来たような印象を自分は持ってるんだよね。

 

 

だからこそ今、八重樫東さんとか田口良一さん、小國以載さん、木村翔さん、

比嘉大吾さん、ホルヘ・リナレスや尾川堅一さん,

岩佐亮佑さんや和氣慎吾さん、村田諒太さん、粟生隆寛さん達の復権が、

強く望まれるんだよね。

 

あと岡田博喜さんや小原佳太さん、黒田雅之さん、

それに近藤明広さん達の世界挑戦にも希望を持ちたいし、

粉川拓也さんを含めた角海老ジムへの移籍組の活躍も注目なんだわ。

 

ただ、一度なりとも名と効を挙げたボクサーの復帰路線を敷くのは、

周囲が思うほど簡単ではなくて、マッチメイクの妙が全てなんだよね。

 

 

 

そんな中今後の飛躍が大きく期待されるのは中谷潤人さん、竹迫司登さん、

清水聡さん、阿部麗也さん、クドゥラ金子さんや山内涼太さん達なんだよね。

 

 

 

彼らの今年の活躍も楽しみにしてるんだけど、

一方ではもうリングで姿を見ることが出来なくなったボクサーも多くて、

竹迫司登さんに粉砕されてしまった西田光さんは諦め易かったんだけど、

高見良祐さんと長嶺克則さんのケガ引退の件は残念至極の筆頭で二人共、

日本タイトルには十分手が届くようなボクサーだったもんで、

志半分どころか3分の1か4分の1のところでリタイアせざるを得なかった

彼らの心中は如何ばかりかと思ったし、

ジム側の落胆も半端じゃなかっただろうって推測したんだよね。

 

 

彼らの他、最近試合をしてないボクサー達も気になってて、

佐々木洵樹君と白鳥大珠君は他の格闘技へ転身したって聞いてて、

個別に引退を報告してくれたボクサー達のことも納得してるんだけど、

例えば市村蓮司君とか玉木善文君、エロフェロス・ベガ君、小山拓見君、

伊藤和也君、濱田力君、大久保大騎君、石田凌太君、喜久里正平君、

新島聖人君、林和希君、原隆二さん、渡邊義友君、山元浩嗣君、林徹磨君、

石川元希君、長井一君、本間愛登君、ジェームス村重君、

細野悟さん、斉藤幸伸丸さん、濱名潤君、ポンポンタ君、蔦野哲平君、

堀陽太さん、益田健太郎さん達は今どうしてる?ってことで、

最近は他のジムの興行で見掛ける山口隼人君とか、

神津徳臣君とか清田祐三さんや村中優君はあのままなのかってことで……。

 

 

 

衆知の如くプロボクサーの現役寿命は実にとっても短くて、

そのことが他のプロスポーツ界と比較して、

選手会組織を作りにくくしてる最大の要因なんだけど、

例えば5年前、帝拳ジムには36名のプロボクサーが在籍してたんだけど、

その時の名簿の中で今でも現役なのは僅か5名だけだし、

ワタナベジムも59名のうち残ってるには13名だけで、

角海老ジムも55名のうち今でも現役なのは10名だけなんだよね。

 

 

引退したボクサー達の第2第3の人生は如何ばかりかと思う訳で、

トレーナーとしてボクシングに関わり続けてる人もいるにはいるんだけど、

殆どは従来の仕事を本業化したり、新しい仕事に就いてるんだよね。

とにかく、みんな元気にやってるのかってことで………。

 

 

2019年1月13日 (日)

後楽園ホール・1月12日

 

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「あ、明けましておめでとうございます、ます……。」

 

 

 

 

昨日の昼11時頃だったかなあ、

最初は何か白い埃のようなモノがフワフワ舞って来てすぐに、

まるでアニメのワンシーンのように小雪がシャワーのように降って来て、

それが10分ほどで止んでしまって東京の初雪が完了。

 

 

 

 

1月の後楽園ホールは4開催あるんだけど、

そのうちの3回は“DANGAN”ってことで、

入場早々に瀬端さんご夫妻にご挨拶してその後、

40人ほどの人達と「おめでとうございます、今年もよろしくです。」

ってことで、新年1回目のボクシングは結構な埋まり方だったんだわ。

 

 

 

 

① 縄井愁君(ワタナベ)vs初鹿健吾君(八王子中屋)……Mm 4R

0勝1敗の20歳、新潟県と、0勝1敗1分の26歳・東京都。

 

<1R>

初勝利目指し組同士だったんだけど初っ端の勢いは圧倒的に縄井君で、

最初の30秒間で試合の流れが決まってしまいそうだったんだけど、

その後初鹿君が立て直して五分に近いところまで戻したんだけど、

残り1分からは縄井君の再度の攻勢が目立ってたなあ。

 

お互いに中々いい左フックを打ってて、

特に初鹿君は見栄えのいいヒッティングを見せてたんだけど、

縄井君がそれを上回る手数でまずはポイントゲットかなあ。

 

<2R>

またもや縄井君が手数手数でスタートしていって、

二人共、決して巧くはないんだけど気持ちの溢れ方は半端じゃなくて、

このラウンドは残り40秒からの初鹿君の左ショットのヒットが目立ってたね。

 

<3R>

接近手数比べに移行していって、初鹿君もセコンドのアドバイスに反応して、

ラウンド終盤にかけては中々の頑張りを見せてたんだけど、

残り7秒でマウスピースを飛ばされたり見栄え的な遅れを取ってたんだわ。

 

<4R>

最初の30秒間のヒットの正確性で初鹿君が優位に立って、

縄井君も残り1分から手数アップの反攻が目覚ましく、

またもや初鹿君のマウスピースを飛ばしてたんだけど、

ラウンド全体では手数負けはしてたんだけど有効打としては初鹿君だったなあ。

 

 

ってことで自分は38−38だったんだけど結局、

39−37、39−38×2ってことで縄井君の3−0勝ちだったんだわ。

 

 

 

 

② 井上慶一君(東拳)vs今成太希君(三迫)……Fe 4R

1勝(1KO)0敗の36歳・埼玉県と、

1勝(1KO)0敗のサウスポー、21歳・新潟県。

 

井上君は3月が誕生日だからこれがラストファイトになりそうなんだわ。

 

三迫会長が言うには相手より15歳も年下の今成君はパン工場勤務ってことで、

東側バルコニーの横断幕には“闘うパン屋さん”って書いてあったんだわ。

 

<1R>

まずは今成君の強目の左ストレートボディから始まったんだけど、

前の手の捌き方でも今成君の方が優秀で、

井上君は少し仕掛けが雑と言うかとにかく振りがデカ過ぎなんだわ。

 

今成君は気持ち良くスタート出来たみたいで、

その後もタイミングのいいワンツーをヒットヒット。

 

細かく当てられるにつれ井上君は力づくで大きく挽回しようとしてたけど、

中々思いが叶わず空回りすることが多かったなあ。

 

<2R>

そもそも井上君はサウスポーが苦手のようで、

タイミングを掴めないまま打ち終わりを狙われることが多くて、

中々形勢を取り込むことが出来ないままだった残り1分8秒、

南東ポスト近くの南ロープ追い込まれたその瞬間、

今成君の左から返した右フックがまともにヒットして井上君がダウン。

 

それほどの大ダメージには見えなかったんだけど、

それまでかなりまともに貰ってしまうことが多かったせいか、

レフェリーがカウントせずの即のストップエンドで1分55秒、

今成君の手際のいいTKO勝ちだったんだわ。

 

 

今成君は1発当て込むと少し舞い上がり気味に攻め込むことがあって、

その瞬間ガードが疎かになって危ない場面もあったんだけど、

井上君の今一の不手際に助けられてって感じもあったんだけどね。

 

 

 

 

③ 佐々木凌君(青木)vs馬場裕一君(FLARE)……Mm 4R

2勝(1KO)1敗のサウスポー、24歳・秋田県と、

2勝(2KO)3敗の34歳・東京都。

 

<1R>

最初の1分間、二人共殆ど何もなしないままで、

その後もお互いのやる気が全く見えて来ないままで、

4回戦でそれもミニマム級では有り得ない、

まるで世界戦かウェルター級ボクサーの試合の入り方をしてたもんで、

一旦休憩タイムってことで………。

 

 

後で結果を確かめたら39−37、39−38×2ってことで、

佐々木君の3−0勝ちだってさ。

 

 

 

 

④ 義元得拳君(神奈川渥美)vs吉野ムサシ君(八王子中屋)

                   ………52.8kg 4R

5勝(3KO)1敗2分の33歳・神奈川県と、

6勝(2KO)4敗(2KO)の25歳・山梨県。

 

<1R>

一瞬の右の鋭さは義元君だったんだけど、

吉野君は前の手を駆使してそれに対抗してて残り1分13秒、

右のショートをグッドなタイミングでカウンターヒットさせてたんだわ。

 

義元君の方も直後の残り1分に右ストレートを2発当て込んでたんだけど、

元々ガードの緩いところにまたもや右ストレートをカウンターヒットされて、

残り27秒、思わずスットンダウンしてしまったんだわ。

 

そこそこのダメージのように見えたリスタートで、

勿論吉野君も思いっ切り飛ばしていったんだけど、

ここは義元君が何とか凌いでラウンド終了ゴング。

 

<2R>

それほどのダメージを引きずることなく義元君が立て直したんだけど、

ジャブを省略してる分攻撃のパターンが単純だったし、

ショート連打に際しても腕振りが大き過ぎで中々有効ヒットが叶わず、

中盤過ぎには右クロスを1発綺麗に打ち込んではいたんだけど、

大きく流れを引き戻すまでには至らなかったんだよね。

 

<3R>

吉野君には相手が入って来る寸前でのジャブと、

合間合間のボディブローが求められて、

一方の義元君には上下の打ち分けと右ショットの返しが必要だったんだけど、

お互いのせめぎ合いの中で主導権が行ったり来たりで、

感覚的には義元君が流れを戻しつつあるように見えたんだけど、

その義元君の鼻血が目立ってきて、実に微妙なラウンドだったんだわ。

 

<4R>

決して手数負けしてる訳ではないんだけど義元君、

当て勘が良くないのが目立ってきて、

だからもっともっと飛ばす必要があったんだけど、

ペースを上げ切るまでにはいってなかったなあ。

 

<5R>

ポイント的には義元君の更なる頑張りが必要だったんだけど、

一方の吉野君も何だか消耗が浮き出てきて、

足も手も止まり加減になって被弾を増やしつつあったんだわ。

 

<6R>

最後の踏ん張りは吉野君の方が勝ってて、

義元君は爆発出来ないまま明らかな手数落ちでそのまま終了ゴング。

 

 

ってことで自分は58−55で吉野君だったんだけど結局、

58−55、58ー56、57ー56ってことでやっぱり吉野君の3−0勝ちだったね。

 

 

 

 

⑤ 阿知和賢さん(ワタナベ)vs藤本直人君(新日本木村)

                  ………53kg 8R

11勝(4KO)14敗(1KO)5分のランク10位、32歳・神奈川県と、

10勝(5KO)9敗1分の27歳・福岡県。

 

二人は2年ちょっと前に一度対戦してて、

その時は阿知和さんが3−0勝ちしてるんだよね。

 

<1R>

まずは藤本君が気合の入った先攻めで、

詰め寄っての左右フックをガンガン打ち込んでたんだわ。

 

阿知和さんも相手のうち終わりに右ストレートを合わせてたんだけど、

初っ端から力を込めてた藤本君の方が若干優勢だったかなあ。

 

<2R>

開始18秒に阿知和さんが右ロングフックを直撃させて、

いきなり藤本君の左顔面を赤くしてたんだわ。

 

お互いに適度に力を抜くってことが不得意の全て全力系で、

このラウンドも藤本君の手数頑張りが目立ってたんだけど、

有効打ってことになると阿知和さんの方が優勢だったなあ。

 

<3R>

気持ちで負けない、打ち負けないって思っている同士で、

当たりの綺麗さでは阿知和さん、ドサクサの中では藤本君だったなあ。

 

<4R>

やっぱり藤本君は接近左右ボディに大きく活路を求めていって、

外堀から阿知和さんを弱らせることを目指していったんだけど、

もう少し繋ぎの左が必要だったし、

攻め込みの一段落が分かりやすかったなあ。

 

ただ阿知和さんの方も相手のその一段落を攻め切れて無かったけどね。

 

<5R>

近い距離でのやり取りの中で阿知和さんの顔面も赤くなってきたんだけど、

こういう感じになってから彼はしぶとさを発揮するんだよね。

 

ただ、このラウンドは阿知和さんにグッドな打ち込みが無かったもんで、

クリンチ側での藤本君のボディラッシュを評価したんだわ。

 

<6R>

密着戦の中で藤本君が右目尻をバッティングカットしてしまったんだけど、

全くめげること無く頑張る頑張るで、阿知和さんにヘバリが見えてきたなあ。

 

ここまでの自分のスコアは57ー57の丁度イーブン。

 

<7R>

ここからの2ラウンドがまさしく勝負所だったんだけど、

最初の1分間は阿知和さんが制してて、

藤本君もまだまだ腕振りのパワーが落ちて無かったんだけど、

正確なヒッティングに繋がらず阿知和さんが微妙なポイントをゲット。

 

<8R>

阿知和さんも大分消耗してきたかやたら頭から突っ込む場面が増えていって、

正にお互いの死力がぶつかり合ってたんだけど、

藤本君は更にボディブローに力を注いでたんだけど、

顔面へは最後の最後まできちんと当て切れないままだったんだよね。

 

 

ってことで自分は阿知和さんの77ー75だったんだけど結局、

78−74、78−75、77−75ってことで自分とはまるで逆の結果で、

藤本君の3−0勝ちだったんだわ。

 

 

 

 

この後、河野公平さんの引退式があって、

内山高志さんとか田口良一さん、京口紘人さん達も駆け付けてたんだよね。

 

河野さんの試合で 一番印象に残ってるのは2014年の後楽園ホールで、

その試合ではデンカオセーンに8RKO勝ちしてタイトルを取ったんだけど、

勝てないんじゃないかっていう予想を見事に覆して、

隣に座ってた帝拳ジムの本田会長に「ほらな。」って言われたんだよね。

 

河野さんは負けそうも無い相手にコロッと負けてしまったり、

勝つのが難しそうな相手に快勝したり、ちょっと掴み所が無いところがあって、

必ずしもキレッキレのパフォーマーでは無かったんだけど、

実に謙虚な努力型っていう印象を持ってるんだよね。

 

これから先どうされるのかは知らないんだけど、

こういう人がトレーナーに向いてるんじゃ無いかなあ………。

 

 

 

 

⑥ 小野心さん(ワタナベ)vs田中教仁さん(三迫)

      ………日本 ミニマム級タイトル戦 10R

23勝(6KO)9敗(3KO)3分のチャンピオン、サウスポー、36歳・神奈川県と、

17勝(9KO)7敗(1KO)のランク1位、33歳・東京都。

 

ボブ・ディランの“風に吹かれて”で入場した小野さんの勝ちを予想してたのを、

三迫ジムの関係者達が知ってて色々試合前に言われて、

とにかく距離がどうなるかが全てだと思うって答えたんだけどね………。

 

<1R>

基本的なプレスは田中さんだったんだけど、

まずは小野さんが中間距離からのジャブを正確にヒットさせたんだわ。

 

田中さんの踏み込みも絶好調で、何発かの左右フックをかすらせてたね。

 

<2R>

小野さんは快調なジャブを起点としてワンツーも軽くヒットし始めて、

一見流れを掴んだように見えたんだけど、

残り40秒からの田中さんの巻き返しの方が印象的で、

小野さんは距離を潰されたところでの打ち合いに明らかに力負けしてて、

残り6秒では田中さんの右クロスをカウンター気味に貰ってしまって、

北ロープ方向によろめかされてしまったんだわ。

 

<3R>

この日の田中さんは戦い方に何の迷いも見せずのキレッキレで、

先攻めの中にカウンター狙いも複雑に混ぜ込んで相手を混乱させて、

小野さんは警戒感を強めると共に吹っ切れないような戦い方をしてて、

何だか迷いまくってるような印象を感じてた1分24秒、

その打ち終わりに田中さんが右ストレートをタイミング良くヒットさせて、

途端に小野さんがオットットットって感じで尻餅ダウンしてしまったんだわ。

 

それほどの大ダメージでは無かったんだけど、

精神的には随分効いてしまったようでそれ以降、

小野さんの戦い方には更に迷いが上乗せされてしまったようで、

明らかに手数落ちしたままラウンド終了ゴング。

 

<4R>

小野さんが小さくまとまったパフォーマンスに傾く一方、

田中さんは益々の奔放さを発揮し始めて、

飛び込みざまに派手な左アッパーなんかも見せてたんだよね。

 

相手が待ち構えてるように見えたか小野さんの先攻めは中途半端で、

左ストレートを放った後のフォローまでは行き届いてなくて、

田中さんの自信に満ちた腕振りの方が爽快だったんだわ。

 

<5R>

小野さんとしてはどこかで大きく立て直さないといけなかったんだけど、

相変わらず攻め込みの切り口を見出し兼ねてて、

それにつれ攻撃の形が単純化する一方になっていったんだけど、

田中さんの方もカウンターを狙い過ぎる余りか手数落ちが目立ってきて、

フォローパンチ不足も目に付き始めたんだよね。

 

 

試合半分を終えての自分のスコアは49−45で田中さんだったんだけど、

発表された中間スコアも全く同じ49−45×3だったんだわ。

 

<6R>

仕掛け直さないといけないのは圧倒的に小野さんの方で、

田中さんとしては余裕の残り半分だったんだよね。

 

ってことでまずは小野さんが頑張り手数アップだったんだけど、

実はこの日の小野さんは2R頃からどことなくいつもの彼らしくなくて、

気持ちが動きに反映されないままの腕振りの鈍さに首を傾げるばかりで、

ボディブローはかなり頑張ってたんだけど、

その分顔面が空いたところに被弾を増やしていってたんだよなあ。

 

<7R>

中間距離での戦いを捨てたか小野さん、

いきなりゴニョゴニョ揉み合い戦を仕掛けて、

体ごと押し込んでのボディ連打を目指して行ったんだけど、

そういうのは田中さんも嫌いじゃなくてのガツゴツ系で、

結局最後は小野さんの方がクリンチ逃げに追い込まれてたんだわ。

 

挙句小野さんはホールディングで減点を貰ってしまって、

ダウンを喰らったと同じポイント差を付けられてしまったんだよね。

 

 

7Rを終えての自分のスコアを計算してみたら69ー62ってことで、

後3ラウンド分は残してるとは言え小野さんの挽回はとっても無理そうで、

この日の彼には一気に倒し切るほどのパンチが打ててなかったし、

明らかに勝負あったってことで自分はここで離席したんだよね。

 

そしたら直後の8R0分22秒で田中さんのTKO勝ちだったんだわ。

 

 

三迫会長や久保マネ、鈴木トレと共に、勿論田中さんにも頭を下げて、

自分の見る目の無さをお詫びしたんだけど、

田中さんは最後の右が相手に当たることろまでハッキリ見えたって言ってたし、

体のある部分の動きを改善することで随分違ってきたって言ってたんだよね。

 

 

 

リングサイド席に渡辺会長の奥様が座られてて、

負け試合直後だったもんで軽く会釈して通り過ぎようとしたら、

横にお座りなさいってことで最終試合は並んでの観戦だったんだけど、

自分が小野さんに感じた印象は奥様もほぼ同じだったんだよね………。

 

 

 

 

⑦ 中川麦茶さん(角海老)vs田村亮一さん(JBS)

  ………日本 スーパーバンタム級王座決定戦 10R

24勝(14KO)5敗(1KO)のランク1位、30歳・福島県と、

11勝(6KO)3敗のランク2位、31歳・東京都。

 

試合前に今回ワタナベジムから移ってきた石原トレと挨拶を交わしたんだけど、

これで角海老ジムには10人の常勤トレーナーが揃って実に壮観なんだけど、

で、この試合は誰が担当するのかって見てたら、

田島トレに洪さんと奥村さんが付いてたんだわ。

 

田村さんの特に接近戦での力強さは侮れないけど、

技術的には中川さんが圧倒的なもんで上手に捌くって思ってたんだけどね。

 

<1R>

思ってた通り、田村さんが詰め詰めからの乱暴系で始めた中、

中川さんがカウンター気味にチョンチョン当て込んで応じてたんだけど、

中川さんとしては中途半端に付き合わないことが肝心なんだよね。

 

体を振りながら、あるいはジャブを出しながら田村さんが凶暴な踏み込みで、

中川さんとしてはもっと闘牛士的なパフォーマンスが望まれたんだわ。

 

<2R>

この日の中川さんは前の試合の小野さんと一緒で、

何だかいつもと違う印象が拭えなくて、

フットワークやポジションチェンジで相手をいなし切れなくて、

相手の踏む込みに真っ直ぐ下がり過ぎてたし、

だから腰が浮き気味のままの不十分な体勢を強いられつつ、

威力を込められない手打ちに終始してたんだわ。

 

<3R>

田村さんは自らのボクシングに自信を深めたようで、

確信を持ったゴリゴリボクシングを徹底させていったんだけど、

若干飛ばし過ぎたかラウンド半分を過ぎる頃には目に見えての一段落で、

それまでの中川君のボディブローが効いてきたか何だかグニャグニャしてきて、

いよいよ中川さんの反転攻勢かってこの時は思わせたんだわ。

 

<4R>

田村さんの消耗は殆ど大したことが無く改めての立て直しで、

再度の嫌がらせ系を満開にさせていって、

反対に中川さんが嫌気を差さないか気になったんだよね。

 

田村さんのスタミナは全く問題無いようで、

このラウンドは中休みすることなく最後まで手数を落とさなかったんだわ。

 

<5R>

それにしても田村さんの頑張り手数は圧倒的で、

中川さんが巧く立ち回るのを封じ込んでのヒットヒットで、

相手に1発貰うと更にいきり立って激しく仕返し攻撃をしてたんだわ。

 

ここまでの自分のスコアは48−47で田村さんだったんだけど、

発表された中間スコアは50−45、49−46、48−47ってことで、

やっぱり田村さんの3−0だったんだけど幾ら何でも50−45は極端過ぎで、

そりゃ田村さんがドカドカ打ちまくってはいたけど、

その全部がクリーンヒットしてた訳では無かったんだけどなあ。

 

<6R>

発表されたスコアを聞いて益々元気度を上げていったのは田村さんで、

気力というか気迫が更に半端じゃなくなってきたんだわ。

 

強く打ち込めない体勢を強いられたままの中川さんは相変わらずで、

腰高のままの手打ちでは大きく挽回するのはとっても無理そうだったし、

戦い方を変えるつもりもないようで、

今更チョンチョン連打でポイント稼いでも焼け石に水だと思うんだけど、

新しい切り口を見出せないままだったんだわ。

 

この回久し振りに田村さんが中休みしてたんだけど、

中川さんも一緒になって休んでるようで、自分の中ではこれで万事休す……。

 

 

ってことで自分はここで切り上げて帰宅したんだけど、

電車の中で確かめたスコアは99ー91×2、97−93ってことで、

やっぱり田村さんの圧倒3−0勝ちで中川さんはボロ負けだったんだわ。

 

 

 

セミとメインは共に日本タイトルが懸かった一戦だったんだけど、

其々一方が体調を崩していたのかと思われるような稀に見るテイタラクで、

帰り道はやたら腹が立ったんだわ。

 

緊張感が高まる中、いつもの頑張りを見せた田中さんと田村さんがやっぱり、

エラかったってことで………。

 

 

 

 

【本日のベスト3ボクサー】

① 田中教仁さん

② 田村亮一さん

③ 今成太希君

 

 

2019年1月11日 (金)

1月のボクシング

 

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“生後2日目の目力”

 

勿論いつもこうではないし、そもそもまだ見えてもいないんだけど、

長男の息子がカッと見開いた時の目力は半端じゃ無いんだわ。

 

 

 

 

2019年度のボクシングは明日から始まるんだけど、

4回しかないし、大体が週末に集中してるんだよね。

4回しか無いんだけどメニュー的には充実してて楽しみ楽しみ………。

 

 

 

 

《1月のボクシングスケジュール》

*左側が勝者予想、敬称略。

 

・1月12日(土) ………(後楽園)

小野心vs田中教仁、中川麦茶vs田村亮一、阿知和賢vs藤本直人、

今成太希vs井上慶一。

 

 

・1月18日(金) ………(ニューヨーク)

ホルヘ・リナレスvsパブロ・セサール・カノ、T・J・ドへニーvs高橋竜平。

 

 

・1月19日(土)………(後楽園)

和氣慎吾vs中嶋孝文、阿部麗也vs杉田ダイスケ、大嶋剣心vs定常育郎、

長濱陸vs金本翔平。

 

 

・1月25日(金)………(後楽園)

相川学巳vs高橋竜也、中川兼玄、多田雅。

 

 

・1月26日(土)………(ヒューストン)

井上岳志vsハイメ・ムンギア。

 

 

・1月31日(木)………(後楽園)

大保龍球vs林慶太、徳島空吾vs寺崎和輝、粕谷雄一郎。

(住田愛斗vs田中公士の試合が組まれてたんじゃ無かったっけ? )

 

 

 

 

《1月ボクシングの期待度ベスト10》

*左側が勝者予想、敬称略。

 

① 阿部麗也vs杉田ダイスケ

② 和氣慎吾vs中嶋孝文

③ 小野心vs田中教仁

④ 中川麦茶vs田村亮一

⑤ 相川学巳vs高橋竜也

⑥ 大嶋剣心vs定常育郎

⑦ 阿知和賢vs藤本直人

⑧ 大保龍球vs林慶太

⑨ 長濱陸vs金本翔平

⑩ 今成太希vs井上慶一

 

2019年1月10日 (木)

助け合い……。

 

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“宮根誠司ではなくて………。”

 

 

 

去年の暮れ、池袋駅の近くの喫煙スペースで煙草を吸ってたら、

募金箱を抱えた青年が寄って来て「お幾らでも……。」って言ってきたもんで、

そもそもあんたの団体の事は全く知らないし、

集めた金が何処へどう使われるのか今一信用しかねるからって断ったら、

その青年がやたら熱を込めて議論系で詰め寄って来たもんで、

そういう相手は最も得意なもんで言葉でフルボッコにしてやったんだわ。

(話しながら思い出したのはズーッと以前の高田馬場駅前での一件で、

白装束のオームの連中10人ばかりとやり合ったっけなあ……。)

 

 

 

毎年暮れになると様々な助け合い団体が其々募金集めに奔走してて、

赤十字や放送局系から始まって、社会鍋やら宗教系まで総動員で、

新規のNPOも参入して、ちょっと訳が分からなくなりつつあるんだわ。

 

そもそもそういう連中の中には他人の金に頼るだけ頼って、

陰でネコババしてるのがいるんじゃないかっていう疑いも拭い切れなくて、

全額ではないにしろ自らの報酬を抜き取ってるケースも有りそうだし、

元々心清い発想の下で始めたのなら、

働いて得た自らの報酬を差し出せばいいっていう思いも強いんだよね。

 

東北震災の際にもある悪徳NPO法人が集めた多額の金を私的利用してたし、

以前見かけた駅頭での念仏を唱えながらの托鉢活動は、

実は暴力団が裏で支えてて托鉢僧もかき集めたホームレスだったって、

ネタバレしてしまったからもう見かけることは無くなったんだけど、

ことほど左様に助け合いに協力するのは結構難しいものなんだわ。

 

 

 

実は今回、自分も腹立たしい目に遭わされてしまって、

それが冒頭の写真にあるように福島電力破綻事件なんだわ。

 

電力事業の自由化に伴って契約会社の選択の幅が拡がったと同時に、

自分は東北震災で困窮してる地元企業を応援してやろうと思い立って、

それまでの東京電力から福島電力に契約を切り替えたんだけど、

この福島電力が稀に見るほどのデタラメな会社で、

僅か1年ほどで破綻してしまったんだわ。

 

殆どの公共料金は自動引き落としにしてるんだけど、

この電気代だけは当分コンビニ払いにしてたんだけど、

去年11月頃に福島電力から手紙が届いて、

料金の未払い分があるから支払えって管財人からの連絡で、

よく調べてみたら元々相手側の未請求だったのが判明したし、

2月分を7月に請求してみたり、収納会社が2社あったもんで、

二重請求さえも発見されて、もうデタラメの限りだったんだわ。

 

 

色々差し引きしてもまだ17,000円ほどが未払いだっていうから、

こんな会社とは1日も早く縁を切りたいからすぐ請求書を送れって、

そう伝えてから1ヶ月以上も放置して忘れた頃の昨日やっと請求書が届いて、

20日までに支払えってエライ短気な請求に呆れたんだけど、

20日は日曜日ってことで、そういう期限は普通はあり得なくて、

もう何から何まで破綻してしまうのが当然のような振る舞いなんだわ。

 

その上全く臆面もなく以降は〇〇〇〇経由にしてくれてって、

まるで聞いたこともないような会社を指名して来て、

勿論速攻東京電力に戻したんだよね。

 

 

改めて冒頭の写真を見直してみれば当時の社長、

如何にもいい加減そうな目付きをした面をしてるんだわ。

 

 

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